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2017年07月28日

漫画『人形の国』1巻の感想とあらすじ

『人形の国』1巻の感想。


人形の国
著者:弐瓶 勉
掲載:コミックアース・スター
1巻発売日:2017年5月9日

あらすじ・概要

遺跡層に覆われ、巨大な地底空間が体積の大半を占める巨大人口天体「アポイムズ」。地底との戦争に敗北した人類は極寒の地表へ取り残され、蔓延する人間から自我を消失させる「人形病」や、遺跡層に頻出する危険な「自動機械」などの脅威に晒されながらも、人々はなんとか生き続けていた。
極寒の遺跡層で食料採取を兼ねた戦闘訓練に勤しんでいたエオ、シオ、ピコ、エスロー先生の4人は、居住地へ帰還するさなか、リベドア帝国の兵士に追われていた自動機械の少女を助けたのだが・・・。
少女から世界をも変えうる重大な遺物「コード」と「七つの弾丸」を託されたことで、少年は地底世界の支配を目論むリベドア帝国の野望に巻き込まれていく。

巨大な人口天体を舞台に、世界を揺るがす重要な遺物を託されたことが原因で、それを奪うために現れた帝国の兵士に仲間を全て殺されてしまった少年が、自動機械の少女を引き連れ復讐の旅に出る物語。
ハードSFアドベンチャー。帯での謳い文句は「極寒の世界をめぐるーク・アドベンチャー・ファンタジー」。2017年発売の「月刊少年シリウス」4月号より連載開始。
作者は代表作に『シドニアの騎士』や『BLAME!』を持つなど、ハードなSF作品を得意としている漫画家・弐瓶勉(にへいつとむ)先生。

感想

独特な世界観や画風を持つ漫画家先生が手がける作品というのは、ちょっと読み手を選びがちなところはありますが、他では味わえない独自の魅力によって作品世界に引き込んでくれるもので、ハマる人はとことんハマってしまう面白さがありますね。
例えば私はというと、オノ・ナツメ先生が『リストランテ・パラディーゾ』からのファンでして、現在も『レディ&オールドマン』を楽しませてもらっております。それから、最近では『魔法使いの嫁』のヤマザキコレ先生や、『海獣の子供』の五十嵐大介先生にも注目中です。
さて、本日は独特の世界観と描写で数多くのコアなファンを生み出し、SFコミック界の鬼才とも称えられる漫画家・弐瓶勉先生の『人形の国』を紹介させていただきます。

前作『シドニアの騎士』では宇宙空間を舞台に巨大ロボットと謎の生物とのバトルを描いたと思ったら、今度は変身ヒーローものときました。
ざっくり説明すると、巨大な人口天体を舞台に、世界の運命さえ変えうるアイテムを自動機械の少女・タイターニアから託されてしまった主人公の青年エスローが、それを奪うために襲来した帝国兵に仲間を皆殺しにされ、復讐を誓った旅のなかで仇と変身して戦いながら人助けもする話。
ざっくりしすぎたような気もしますが、複雑のようで意外と単純な復讐劇のようにも見えましたもので。その辺の主人公の戦う動機やら価値観やら情勢など、各種設定はブラム、シドニアより大分解りやすくなっていたと思います。

作品舞台は、直径12万キロメートルにも及ぶ人口天体アポイズム。体積の大半は超構造体の殻で覆われた地底空間になっていて、それ以外は半ば遺跡化している天体です。
50世紀前、人類は地底との戦いに敗れて安全な生活圏を失い、本来は人の住める場所でない極寒の地表に追いやられながらも、細々となんとか命を繋いでいました。地表では人間から自我を奪う人形病が蔓延し、遺跡層には攻撃的な自動機械が頻出するようです。
地底空間というのは、この星を維持するための重要な装置が置かれている「中央制御層」のこと。天体中心部の中央制御層は超構造体殻によって守られ、その上に厚い遺跡層があり、そして極寒の地表が広がっているという構造。中央制御層に何がいるのかはまだ定かではなく、ヒロイン(?)のタイターニアはそこから聖遺物を持ってやって来たらしいです。

序盤にタイターニアが帝国兵に追われていた理由は、その聖遺物である「7つの弾丸」なら超構造体殻を突き破ることが可能だから。中央制御層に侵攻してアポイズムの支配を目論む帝国が必死になるのも当然。
彼らは主人公の敵ではあるのでしょうが、安全な居住圏を奪われた人類の末裔からしたら、可能性があるなら元凶である中央制御層を潰すというのは決して悪い野望でもないような気が・・・。人類の視点に立って考えるとむしろ弾丸は託すべきとも思わなくもないです。
まあ、だからといって仲間を皆殺しにされたエスローに帝国を恨むなというのも無理な話でしょうけど。彼もその襲撃の際、「正規人形」と呼ばれるサイボーグ化した人間の攻撃によって瀕死の重傷を負いましたが、エスローもまた、タイターニアの導きで正規人形へと生まれ変わります。
そもそもタイターニアの目的は何なのかという謎は晴れぬまま、エスローは「正規人形の体」と「七つの弾丸」を持ち、仇を討つべく旅を続けています。

正規人形というのは、エナによって構成された外殻を鎧として纏い、ヘイグス粒子を用いて戦う存在。・・・・これって、あれですね。シドニアの異形のヒロイン「つむぎ」に似ているというより、コンパクトになってるあたり進化バージョンとも言えなくもないかと。
読み返してみると「超構造体」「アポシムズ」という単語も前作に登場しているので、本作と地続きである可能性は否定できませんね。実は遥か未来の話で、前作ではまだ未知の部分が多かったエナやヘイグス粒子の謎を解き明かし、その技術を正規人形や人口天体などに転用しているのかも(あくまで私の妄想)

これぞ弐瓶ワールドと思わせる独特の重厚な世界観を描いたSFアドベンチャー『人形の国』1巻の紹介でした。後々ストーリーは大きく広がっていくと思われますが、とりあえず序盤はエスローの復讐劇として展開されていくようです。
主要キャラと思われた人物があっさり退場してしまうことや、シリアスでありながらクスっとしてしまうシュールな笑いも織り交ぜられているあたりは、相変わらずの作風ですね。そして、女の子が可愛い。
相変わらずと言えば、空間描写を巧みに駆使した漫画としての見せ方も素晴らしかったです。そして、どこまでも続く白い世界や、連なり重なる腐った配管の感じも良い味を出していました。
どこまでも広がりそうなストーリー、迫力あるバトル、謎に覆われた世界観、期待は否応なく膨らんでしまいます。気になることを上げたらキリがなく、ただただこれからの展開が楽しみな作品でした。
あまり上手くまとめることが出来なかったので、いずれまた、何冊か読んだらもっとしっかりとした感想書かせていただきます。

人形の国(1) (シリウスKC)

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とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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