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2017年03月27日

漫画『さよなら私のクラマー』1巻の感想とあらすじ

『さよなら私のクラマー』1巻の感想。


さよなら私のクラマー
著者:新川 直司
掲載:月刊少年マガジン
1巻発売日:2016年8月17日

突出したサッカーの才能に恵まれながらも、環境に恵まれなかったことで中学時代を輝くことなく終えてしまった周防(すおう)すみれ。しかし、全国でも名が知られ、中学3年間競い合ったライバル・曽志崎緑(そしざき みどり)から、「私と一緒にやろう。1人になんてさせないから」と誘いを受ける。
4月、曽志崎は周防がとある学校の田勢(たせ)という選手に共感してしまったことで、2人はサッカーの強豪校ではなく、埼玉県立蕨青南高校へ進学した。部員は17人、やる気のないボンクラ監督、そんなサッカー部で、これまで1人ぼっちだった周防は、このピッチの中でもう1人の自分とも言える相手と出会うことに。

サッカーで不遇の中学時代を送った1人の少女と、その少女を誘って同じ高校へ進学したライバル。そこで出会った同じく才能に恵まれながらも、実力を存分に発揮することなく中学を終えた少女を絡めた3人が、弱小高で仲間たちと日々練習に励んで奮闘していく姿を描いた物語。
高校女子サッカーを題材にしたスポーツ青春漫画。漫画、アニメ、映画で人気を博した『四月は君の嘘』を代表作に持つ漫画家・新川直司さんの連載作。

サッカーは一応昔やっていたので、現在でも観るのも実際プレイするのも大好きなスポーツ。地元のチームをスタジアムまで応援に行くことも結構あります。
もちろんサッカー漫画も好きなジャンルの1つなので、『キャプテン翼』をはじめ、『BE BLUES!〜青になれ〜』や『ANGEL VOICE』など、今も昔も数多く読んできました。
ただ、男子サッカーは人気の高いメジャースポーツですが、女子サッカーになると日本ではマイナーの部類に入ってしまうため、この題材を扱った作品も極端に少なくなってしまいますね。『マイぼーる! 』は人気もあって面白い作品ですけどやはりまだまだ数は多くないと思います。

その中で登場したのが『さよなら私のクラマー』です。実は同作者さんは以前『さよならフットボール』というタイトルで女子サッカー漫画を描いています。これが素晴らしい作品だったんですが、全2巻という短さで終わってしまったことはずっと残念に思っていました。嬉しいのは『さよならフットボール』が今作と繋がりがあるという点ですね。もちろん前作を読まなくても全く問題なく楽しめますし、あくまで前作を知ってる人には嬉しい設定というだけですが、読んでいた方が楽しめるのも確かです。

この作品のメインとなる登場人物は、3名の蕨青南高校女子サッカー部に所属する1年生。
1人は高校にあがるまで環境に恵まれなかったことで、突出した才能をいまいち発揮することができなかった周防すみれ。(ポジション:ウィング)スピードと俊敏性に優れ、体幹もしっかりしているようなのでバランスを崩されても動じないフィジカルの強さも有しています。
それから、中学では周防のライバルとして彼女の道を阻み続けていた曽志崎緑。(ボジション:ボランチ)中学では全国3位にまでチームを導き、アンダーの代表にも選出された女子サッカー有力選手。強豪校からの誘いを蹴って、周防と同じ高校でプレイする道を選びました。
最後に、恩田希。(ポジション:MF)この子は前作『さよならフットボール』の主人公。中学では女子サッカー部がなく、男子サッカーに交じってやっていたことで、試合への出場記録はありません。あくまで公式には・・・。それゆえ高い実力はあっても未だ無名。非常に優れたボールコントロール技術を持ち、ドリブル・パス・シュートどれをとっても一級品。
2巻以降の展開にもよりますが、この3名が皆主人公みたいなものだと思います。

サッカー漫画としてのレベルがとても高いです。元々画力に関しては申し分ないほど良い絵を描いてくれる作者さん。キャラクターや背景はもちろんのこと、なによりサッカーの動きが素晴らしく、スピード感、力強さ、体の流れなど、違和感ない動きを巧みな描写で描かれていました。戦術に関しても選手の動きに関してもファンタジーな要素はなく、かなりしっかりサッカーを描いている点は好感を持て、興味も一層深まりましたね。
女の子のやりとりも普通に面白いので、サッカーと日常とのメリハリもよくできてたと思います。特に恩田のキャラが面白いので結構笑わせてもらえました。新しくコーチに就任した能美さんに対して、「おばちゃん誰?」でぶち切れさせたシーンは吹いた。
周防にしろ恩田にしろ、ずっとピッチの上で1人だった子たちが、仲間を得ていく展開も青春を熱く感じさせてくれて良いですね。

それと、女子サッカーをとりまく厳しい状況にも切り込んでいます。2011年ドイツ開催のFIFA女子ワールドカップ、かつてその大会で女子日本が世界一を勝ち取ったことによって注目を浴びていましたが、純粋なプロチームの少なさ、安い給料、協会からの整わないサポート環境など、今尚彼女たちが厳しい環境のなかにいることに変わりないのが現状。そういった女子サッカーの現状と未来ビジョンについて真正面から描いているという点だけでも高く評価されてもいいと思ってます。

漫画としてとても良く出来てる作品でした。あまり欠点はなく、コマと絵での表現が見事で、ストーリーも続きが気になる構成。目が放せない試合の流れと迫力をしっかり描き出し、日常でのやりとりも面白かったです。
気になるのは作品タイトル。「クラマー」が何なのかについては、故・デットマール・クラマー氏のことではと巷では囁かれていますね。サッカーをあまり知らない人は「誰?」と疑問に思われるかもしれませんが、「日本サッカーの父」と呼ばれ、かつて東京五輪を控えた日本代表強化のためにドイツから招き、日本サッカーの礎を作ったとされるお方です。実際のところタイトルの意味はまだ不明ですが、そのあたりも今後明らかになってくるでしょう。
長く続いて欲しいですね。なによりサッカーの楽しさが強く伝わってくるところが良かった。続きも追っていこうと思います。


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ハネ吉
とにかく漫画が大好きです。愛してるといっても過言ではありません。どんなジャンルにも手を出しますね。正直、文章力にはあまり自信はありませんが、なるべくうまく伝えられるようにがんばります。ちょっとだけでも読んでもらえたらうれしいです。 ちなみに、甘い物とネコも大好きです。
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