無駄に無駄な無駄の話

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五段に昇格して半月あまり…羽生さんとの対局が注目されていた朝日杯、羽生さんも棋聖も下し優勝してしまうなんて！
デビューからの29連勝もまだ記憶に新しいはずなのに、あれよあれよと五段に昇格して今回の優勝で内規に基づき六段に昇格。
五段に昇格してから僅か半月あまりですよ！
更に、加藤一二三さんの最年少記録を半世紀と幾余年ぶりの更新。
半世紀もの間破られなかった記録を持つ加藤一二三さんもずば抜けて凄いのは誰もが認める事実。
その実績の一部を上書きし続ける藤井さん凄いね。
デビューからの連勝で終わらず、高いアベレージで突き進んでいる。
オリンピックでメディアも世間も目が向いていないが、羽生さんが歴史的快挙を成し遂げた海の向こうで成し遂げたと同じ時には、国内でもまた快挙が成し遂げられていたのだ。



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開場して暫く、まだショー開始までは若干時間があるなぁ…なんて思っていたら来た！
そう、Iである。
私達スタッフは勿論休みの日でも場内は出入り自由なのだが、奴はご丁寧に２０００円の入場料を支払ったのだ。
そうして、かぶり付きと呼ばれる最前列の席に陣取ったのである。
私もＨもKも目を合わせ
『アイツ、マジか！？』
と驚きを隠せない。
嫌になるほど毎日観ているショー、しかもストリップという特殊な状況である。
勿論、我々もプライベートで劇場に行くことはある。
その主たるが、友人知人を連れて行ったりする場合と稀に暇潰し。
が、スタッフである我々は勿論前には座らず後方のソファーでゆっくりと寛いでいることが常だった。
しかし、Iは早割とはいえ料金を支払い客として楽しみたかったみたいなのだ。
更にIは席に荷物を置き確実にキープした後に我々のいる入口にやって来て、スタッフ用の冷蔵庫をおもむろに開けた。
そこには大概は紙パックのさんぴん茶を各自入れてあるのだが、缶ビールもチラホラ入っている。
これはお客さんが忘れていった未開封の物で、週末になれば数本は必ずストックされるのだ。
スタッフで適当に呑んだりしているのだが、この日のIはこの忘れ物ビールも計算に入れて行動していたらしい。
『えっ！？』
と、思うような行動の連続で我々を驚かすI。
そして、更に我々を驚かせ笑わせてくれるのである。


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諸々言質を取っていた為に、それを振りかざしIに詰め寄る。
まぁ元々奢ってくれる予定でいたはずだから１００００円は置いていくと思っていたけど…結局Iが最終的に置いたお金は５０００円。
散々あれこれ言い訳をしていたし、こちらも溜飲は下がったので、それで手打ちに。
Iが帰った後はKとのご歓談タイム。
勿論、【おとおり】なんて無茶な飲み方は終了し普通に飲んで食べてしゃべって解散。
宿に戻ったが寝たのか何処かに行ったのかIの姿はなかった。

翌日、Iは休み。
どうしていたのかは知らないが、私は出勤するときもIとは会わなかった。
特に気に留めてはいなかっし普通に出勤し、昨晩の出来事を昨日居なかったＨを交え談笑しつつ開店準備をすすめたのだ。
因みに、夕方４時出勤で開場は夕方５時、ショー開始は夕方６時からである。
また、早割があり夜７時迄に入場すれば入場料金は２０００円又は２０ドルと格安なのだ。それ以降は３５００円又は３０ドルとなる。

それは開場して暫くしてやって来た。
そして、私がここから目の当たりにする出来事は全く想像の斜め上をいくものてあった。



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