2010年06月01日
今井雅人の相場の「視点」 値動きの荒い相場
今井雅人の相場の「視点」 値動きの荒い相場
31日に欧州中央銀行(ECB)が「ユーロ圏の銀行が2011年に最大で1050億ユーロ(約12兆円)の損失を計上する可能性がある」との試算を発表したことや、本日、ギリシャやスペイン、フランスのCDS5年物スプレッドが拡大したことなどを受けて、ユーロが大きく下落した。一時1.2110ドルと2006年4月14日以来の安値を付けている。
ここ最近の為替相場は5月20日頃の大荒れの状況に比べれば、いくらか落ち着いていたが、ユーロ圏の財政問題など根本的な部分は何も解決しておらず、市場には不透明感が広がっている。それでも、5月に大きく下げたことでここまでは自律反発的に買い戻しが入っていたが、今回のようなユーロに関するネガティブなニュースが出てくると、再びユーロへの懸念が高まり、ユーロを中心に大きく売られることになる。
ユーロ関連のニュースが出てこなければ、クロス円は再び緩やかに円安に向かうかもしれないが、材料次第では再び下落することも考えられる。値動きの荒い相場のため、十分注意しておきたい。もっとも、ユーロに関してはとにかく上値が重いため、戻り売り戦略が今後も有効となりそうだ。
31日に欧州中央銀行(ECB)が「ユーロ圏の銀行が2011年に最大で1050億ユーロ(約12兆円)の損失を計上する可能性がある」との試算を発表したことや、本日、ギリシャやスペイン、フランスのCDS5年物スプレッドが拡大したことなどを受けて、ユーロが大きく下落した。一時1.2110ドルと2006年4月14日以来の安値を付けている。
ここ最近の為替相場は5月20日頃の大荒れの状況に比べれば、いくらか落ち着いていたが、ユーロ圏の財政問題など根本的な部分は何も解決しておらず、市場には不透明感が広がっている。それでも、5月に大きく下げたことでここまでは自律反発的に買い戻しが入っていたが、今回のようなユーロに関するネガティブなニュースが出てくると、再びユーロへの懸念が高まり、ユーロを中心に大きく売られることになる。
ユーロ関連のニュースが出てこなければ、クロス円は再び緩やかに円安に向かうかもしれないが、材料次第では再び下落することも考えられる。値動きの荒い相場のため、十分注意しておきたい。もっとも、ユーロに関してはとにかく上値が重いため、戻り売り戦略が今後も有効となりそうだ。