クロス円に一時的に買い戻しも/今日の海外市場を読む 9月12日 17時1分
[今日の海外市場]
*17:00JST 「クロス円に一時的に買い戻しも」
今日の欧米市場では、米金融不安の再燃、景気減速懸念や金利先安観による欧州通貨やオセアニア通貨でのドル買い、円買い(クロス円の売り)が強い状況はまだ変わらないが、リーマン・ブラザーズの買収観測が浮上、また、米ワシントンポスト紙報道「来週月曜日9/15のアジア市場取引開始前に、米連邦準備理事会(FRB)と米財務省がリーマン・ブラザーズの売却計画に関して発表予定」もあり、一時的にクロス円の買い戻しが優勢になる可能性がある。ユーロ・円が上がれば、ユーロ・ドル、ドル・円とも買いになる。
材料としては米経済指標の発表があり、先ず8月生産者物価指数は、全体は原油の反落(急落。エネルギー省によればWTI原油は8月に前月比-10%超下落)から低下が見込まれる。また、除く食料・エネルギーは6月以前のトレンドと見る予想は順当とみられる。
次に8月小売売上高は、全体については、チェーンストア既存店売上が7月より鈍化、自動車販売はインセンティブ(販売奨励金)の積極的投入で7月より台数は大幅加速(年率1260万→1370万)、一方、ガソリン価格は前月比-6%強低下、販売数量の前年比は微加速となっており、予想には上下均等のリスク。除く自動車は、前月より弱めの可能性がある。そして、9月ミシガン大学消費者信頼感指数速報は、ガソリンのその後の低下、株の曲りなりの安定からすれば、微改善を見込む予想はほぼ妥当と考えられる。
【今日の欧米市場の予定】
18:00 ユーロ圏・7月鉱工業生産(前月比予想-0.2%、6月-0.2%)
21:30 米・8月生産者物価指数(前月比予想-0.5%、7月+1.2%)
21:30 米・8月生産者物価コア指数(前月比予想+0.2%、7月+0.7%)
21:30 米・8月小売売上高(予想+0.2%、7月-0.1%)
21:30 加・4-6月期設備稼働率(予想78.8%、前期79.8%)
22:55 米・9月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想64.0、8月63.0)
23:00 米・7月企業在庫(予想+0.5%、6月+0.7%)
EU経済財務相非公式会合(13日迄)
ユーロ・円は、昨日はNZ準備準備銀行の大幅利下げ、追加利下げ示唆を受けたNZドル・円の売りをきっかけに150円オプショントリガーをつけて150円割れ、昨年安値149円25銭も下抜けたことで売りが続き147円52銭まで下落、その後、株式市場の反発に連れて150円台に戻した。今日は151円台まで反発しているが、まだ戻りが限られ下落リスクが残る状態にある。豪ドルは、対米ドルでは0.80台で、対円では86円台で推移している。豪ドル・円は昨日84円台前半まで続落後、米株式市場の反発を受けて86円台を回復、今日は87円絡みに戻している。
《KK》