増田俊男氏のサイト
http://chokugen.com/
から引用。
政治・経済は一体
(前略)
アメリカの政治・経済の大転換は11月の大統領選挙後である。
オバマ大統領候補が「変化」を標榜するのはまったく当を得ている。
しかし人気はあっても本人は戦争でアメリカを変えようとしないので次期大統領には不適格である。
9/11をきっかけにしてブッシュはアメリカの政治・経済の方向を変えたように、今回のアメリカの変化のきっかけを与えるのは中東戦争以外には見当たらない。
すでにイランとイスラエルの緊張の高まりで、政治の流れは中東戦争へ向かっている。
たぶん、選挙前に中東戦争の兆しが見えてくるだろうから、そうなればオバマはノーチャンス。
相場は先読みで動く。
アメリカの11月選挙後、そして2009年から激化する長期中東戦争。
この先読みは8月から始まると私は昨年から予測してきたが、今のところアメリカは予定のコースを進んでいる。
前述のように政治・経済が最悪の状態なのにFRBも財務省も徒手して小手先だけの手しか打たないのは11月をにらんでのことである。
いいニュースも悪いニュースも小出しでは効かない。
ブッシュは選挙前の一瞬を狙って、中東平和条約という名の戦争準備を終えてマッケインにバトンを渡すだろう。
またもや、9/11の時のように世界のマネーの動きが逆流してアメリカに向かう。
現在の金融資産と不動産資産の下落は、世界のマネーがアメリカを買いやすくするための準備と思っていいだろう。
駆け込み寺の日本経済
アメリカがStagflationという名のもとに戦争と戦争経済の準備をしているとき、
無借金天国といっても過言でないほど財務状態がいい企業がひしめいている日本、
サブプライム問題でほとんど無被害の邦銀、
先進国でインフレ率が最も低い日本、
アメリカのGDPの1年半分も買えるほどの国民金融資産を持つ日本、
モノ造りテクノロジーNo.1で成長基盤が確立されている日本、
政府の財政・金融政策が皆無に等しく、企業の自主性が制約されることなく、自由にグローバルに発揮できる日本。
混乱を続ける世界経済のなかで、唯一日本だけが目立つことなく存在している。
いま日本経済そのものが世界の「債券」になろうとしている。
2009年またしてもアメリカの政治と経済が世界を牽引するまで、日本は世界のリスクヘッジの駆け込み寺として栄えることになる。