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田中宇:激化する金融世界大戦

田中宇:激化する金融世界大戦
http://tanakanews.com/100330worldwar.htm
から部分的に抜粋。



 米英は「投機筋」の機能も活用した。高度成長が終わる先進国と対照的に、
中国や東南アジア、インドなどの新興市場諸国は80年代以降に高度成長に入
ったが、新興諸国の台頭が経済から政治に拡大すると、米英の覇権を崩しかね
ない。そのため米英は、ケイマンやバハマ、バーミューダといった米国沖の大
西洋の英国領諸島などに、国家の規制を全く受けずに金融取引できる租税回避
地を英国主導で作った。そして、そこを拠点とする巨額資金(投機筋)が一見
無秩序に、実際には英米に誘導されつつ、英米が標的とした国の為替や金融の
市場を、巨額流入でバブル化させた後に、先物取引と巨額流出によって暴落さ
せて破壊する「金融兵器」とも呼ぶべき機能を作った。

 90年代以降、金融兵器は軍事兵器をしのぐ破壊力を持つようになった。金
融兵器は、誰が発動しているのか見えず、攻撃された方も国権に対する破壊
(つまり戦争)と気づきにくい。発動する側にとっては、戦争犯罪に問われる
心配がなく、自国民に知らせず発動でき、少人数で遂行できるので、軍事戦争
より好都合だ。

 東南アジアからロシアへと広がった97−98年のアジア通貨危機や、最近
のギリシャ国債危機は、金融兵器が発動された疑いが濃い。ギリシャ国債危機
は、ゴールドマンサックスやJPモルガンが「主犯」だと指摘されている。


▼米英崩壊が先か、EUと中国が危機になるか

 今年初めからのギリシャ国債危機は、こうした隠れ多極主義的な自滅策に対
抗するための、英米中心主義からの(最期の?)反撃である。ユーロ圏が無傷
なまま、米英の金融財政が破綻すると、EUは米英の傘下から抜け出て単独の
地域覇権勢力として台頭する。それを防ぐために、ユーロ圏内で財政体質が弱
いギリシャを皮切りに国債危機を拡大させてユーロを潰し、EUが多極型世界
を推進できないようにするのが英米中心主義の戦略だろう。ギリシャ国債危機
は、金融世界大戦の戦場の一つである。(第一次大戦はバルカンから始まった
が、今回もバルカンからだ)

 もう一カ所、金融大戦の戦場になるかもしれないのは中国だ。EUと中国の
両方を潰せば、多極型世界は形成されず、米英が財政破綻しても代わりの世界
体制が浮上しないので、多極化ではなく混乱の「無極化」となる。しばらくの
混乱の間に、英国主導で何らかの国際的な新しい仕掛けが作られれば、米英覇
権は延命しうる。

 先日、中国の次期主席と目される習近平副主席が、モスクワを訪問してプー
チン大統領と会談した後に「中国とロシアは、協力して多極型世界を確立し、
国際政治における国家関係の民主化を進めていくべきだという考えで一致した」
と述べた。中国はここにきて、経済面での米国依存と対米従属をやめる方向に
急速に動き出したとも指摘されている。

ということは、・・
私たちは、大戦争の真っ只中で戦っているんじゃないか!

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