2017年09月11日

平面上でジグザグにベクトルをつなぎ合わせます

 前回記事で Online LaTeX Editor でベクトルを太字にして表してみたんだけど、なんかいま一つ太く見えないので、今回から ベクトルa0 のように矢印記号でベクトルを表すことにしましたよ。前回記事もそのうち直します。ま、とにかく講座を始めましょー。

こばとの数学基礎講座
 三角関数とベクトル編G 平面上でベクトルをつなぎ合わせます

 ベクトル使ってて面白いのは、やっぱりつなぎ合わせねー。つまり足し算ねー。前に数直線上でやったことを、今度は平面上でやってみましょー。まずは座標 (1, 1) まで矢印を引いてみますよー。

 @平面ベクトル.gif

 このベクトルを

ベクトル11

と書きましょー。今度はこの矢印の先に


をつないでみましょー。

 A平面ベクトル足し算.gif

 こんなふうになりますねー♪ 愉快ねー♪
 青と赤のベクトルを足して、緑のベクトルになったと考えるのです。
 これは x, y 方向にそれぞれ 1 と 4 を加えるという操作ですから、

vectoradd

というような演算をベクトルの足し算ということにします。これは数直線上のベクトルの足し算を自然な形で拡張していますよ。上の式を変形すると

vectoradd2

となります。つまり

vectoradd3

です。このような形でベクトルの引き算も定義することができるのです。

 ところで座標 (2, 5) まで行く経路は他にも無数にあります。とにかく目的地にたどり着けるようにベクトルをつなぎ合わせればいいのです。たとえば下の図のように、あちこち寄り道したっていいのです。

 B平面vectorつなぎ合わせ.gif

 これを成分表示で書くと

vector足し算B

となりますよ。数直線上の足し算に比べるとずっと自由度が高いのです。面白いですねー。皆さんもあれこれつなぎ合わせて遊んでみてねー。 ≫ 三角関数の具体的な値
 

2017年09月04日

xy 平面上のベクトルを定義してみます

 そういえば最近、BlogCat さんがあちこちのサイトを手直ししてるから、記事の更新が滞ってるみたいねー。リンクを整理したりとか、Amazon の広告を貼ったり、css いじったりと色々大変そうねー。そんなことしたってアクセスが増えるとは思えないけどねー。こばとみたいに面白い記事を書かないとダメよねー。そんなわけで、今日も『こばとの数学基礎講座』を始めましょー。

こばとの数学基礎講座
 三角関数とベクトル編F xy 平面上でベクトルを表してみましょう


 足し算、引き算を矢印のつなぎ合わせで考えるのは楽しかったですけど、数直線上の実数を扱っているだけなら、特に必要な概念ではありません。1 次元の向きは正か負の 2 方向しかないわけですから、数字と「 + 」、「−」という記号があれば事足りるのです。

 ところが2次元になると、平面上の点は (1, 1) とか (2, 3) とかいうように、2つの数字を指定して座標で表すことになります。関数 y = f(x) 上の点 (x, y) を表すだけなら、これだけでも十分ですけど、このままでは「 + 」とか「−」という演算が1次元の数直線上に限られてしまって窮屈だし、少しも発展性がないので
「平面上の点を使って、今までみたいに 1 + 1 = 2 のような計算ができないかなあ」
と頭を悩ませるのです。そして考えに考えた末に ......
「そうだ! (x, y) ひと組で1つの数を表すことにしたらどうかな! 例の矢印を使えば、そんなこともできちゃいそうだよ!」
と思いつくのです(ちょっと強引な展開?)。試しに原点から (1/√2, 1/√2) まで矢印を引いてみます。

 長さ1の平面ベクトル@.gif

 三平方の定理により、この矢印の長さは 1 です。つまり数直線上の 1 という実数を、大きさはそのままにして、向きだけを変えた「数」とみなすことができます。なので、この矢印をベクトル a と名づけて

矢印ベクトルa

と縦並びに書きましょう。これは x 軸方向に 1/√2, y 軸方向に 1/√2 という移動方向を示す記号です。座標点と同じように (1/√2, 1/√2) と書くこともあるけど、なんだか紛らわしいので縦に並べたほうがいいです。今度は原点から座標 (-1/√2, −1/√2) まで矢印を引いてみましょう。

長さ1の平面ベクトルA.gif

 このベクトルに b と名づけます。

位置ベクトルb

 このベクトルも長さは 1 です。
 実数で扱っていた絶対値記号をそのまま借用して、

ベクトルの大きさ(絶対値)

と書くことにします。数直線上の絶対値記号は、数の正負を問わずに原点からの距離を表していましたけれど、その考え方はそのまま平面上でも適用されているわけです。向きを少しずつ変えれば、大きさ 1 のベクトルはいくらでも作り出すことができます。

 長さ1の無数のベクトル.gif

 つまり数直線上の +1 と −1 に相当する数が平面上では無数に存在することになるのです。ところで上の図にあるように、大きさ 1 のベクトルの先端は半径 1 の円を描くことがわかります。つまり半径 1 の円の方程式はベクトルを用いて

半径 1 の円のベクトル方程式

と書くこともできます。ここまでくれば、前々回に少し触れた三角関数とのつながりが見えてきますね。半径 1 の円周上の点は x 軸から反時計回りに測った角度θを用いて (cosθ, sinθ) と表されていたのですから、原点から円周上の点に引いたベクトルは

原点から円周上に引いたベクトル

と表されることになります。そして三角関数の基本公式

ベクトルの長さが1

は「ベクトルの長さが 1 ですよ」ということを表しているのです。

≫ 平面ベクトルの足し算
 

2017年08月28日

足し算、引き算を矢印で表してみましょう

 Kobato です! 今回からベクトルを学びますよ!
 ベクトルって、要するに矢印のことねー。
 こばとのベクトルはいつもポジティブなほうを向いてますよー。
 え? いつも気楽でいいなって? ...... とにかく講座を始めましょー。

こばとの数学基礎講座
 三角関数とベクトル編E 足し算、引き算を矢印で表してみましょう

 今回は 矢印を使って足し算、引き算、掛け算してみようってお話ですよー。
 どういうことかって? さっそく「 1 + 1 = 2 」をやってみましょー。
 下の図のように数直線を書いて ......

 @1次元ベクトル足し算.gif

 長さ 1 の赤い矢印に、長さ 1 の青い矢印をつなぎ合わせて、長さ 2 の緑色の矢印になったよ、と考えるのです。面白いのねー。もう1つやってみましょー。今度は「 1 + 2 = 3 」ですよー。

 A1次元ベクトル足し算.gif

 今度は長さ 1 の赤い矢印に、長さ 2 の青い矢印をつないで長さ 3 の矢印になっていますねー。普段見慣れている足し算も、こんなふうにやってみると愉快なのねー。で、冒頭でもお喋りしたように、この矢印のことを ベクトルってよぶのです。英語で書くと vector です。別に英語で書かなくてもいいけどね。まあそれはともかく今度は引き算ですよ。「 4 − 2 = 2 」という計算をベクトルで表してみましょー。

 B1次元ベクトル引き算.gif

 これは長さ 4 の赤い矢印に、長さは 2 だけど逆向きのベクトルをつなぎます。つまり「 4 + (−2) = 2 」てことです。原点から 4 歩進んで 2 戻って、長さが 2 の緑色のベクトルになるのです。今度は長さが 2 の赤いベクトルをぴゅーっと 2 倍の長さに引き伸ばしてみますよ。

 C1次元ベクトル定数倍.gif

 「 2 × 2 = 4 」という計算です。図にある黒い数字の 2 はベクトルではなくて、「 2 倍に引き伸ばす」という意味の数字です。でもたとえば、下の図のように、2 つのベクトルの掛け算を考えることもできます。

 D1次元ベクトル掛け算.gif

 同じように見えるけど、ここは敢えてそれぞれの演算記号を「×」と「・」で区別しておきます。その理由はベクトルを 2 次元に拡張したときにわかります。あ、そうそう、「 1・(−1)」はもちろん「 −1 」となるように決めておきますよ。

 E1次元ベクトルの大きさ.gif

 それではまた次回お会いしましょー。 ≫ 平面ベクトルの定義
 

2017年08月20日

ピタゴラスの定理と円の方程式

 Kobato です! 避暑地の別荘から戻って参りましたよ!
 といっても今年の夏は東京も気温も上がらなかったから、あまり避暑って感じじゃなかったですけどね。まあとにかく楽しかったです! それでは気分をリフレッシュしたところで「こばとの数学基礎講座」始めましょー。

こばとの数学基礎講座
 三角関数とベクトル編D ピタゴラスの定理と円の方程式

 さて、いつものように半径 1 の円(単位円)をぐるーりと描いてみましょー。

 円の方程式(ピタゴラスの定理).gif

 この円の上を動き回る点 (x, y) はどのような関係を満たしているのかを考えてみます。図にあるように適当な所に点 P(x, y) をとってみましょー。すると斜辺の長さが 1 で、他の 2 辺の長さが x と y の直角三角形(赤い三角形)に着目すると、かの有名な ピタゴラスの定理(三平方の定理) によって

x2 + y2 = 1

という関係があることがわかります。これが直交座標系における 円の方程式 なのです。半径 1 の円はこの関係を満たす点の集合なのです。

 さて、今やりたいことは、線分 OP が x 軸となす角度 θ を使って円周上の点 (x, y) を表すことです。つまり x と y を角度 θ の関数として

x = x(θ), y = y(θ)

のように表してみたいのです。これを 三角関数 または円関数とよびます。でもこのままの記号ではちょっと紛らわしいので、x(θ) と y(θ) にあらためて

x(θ) = cosθ, y(θ) = sinθ

という名前をつけてあげることにしましょう。sin と cos はそれぞれコサイン、サインと読みますよ。さらに線分 OP の傾きを表す関数、つまり y(θ) / x(θ) を

y(θ) / x(θ) = sinθ / cosθ = tanθ

と定義します。tan はタンジェントとよびますよ。名前をつけたのはいいとして、まだこの関数がどんな性質をもつのかよくわかりませんね。とりあえず先ほどの円の方程式

x2 + y2 = 1

 すなわち

cos2θ + sin2θ = 1

が成り立っているのは確かですけどね。あと円周上をぐるぐる動くところを想像してみると、第 1 象限 (x, y がともに正の領域) では、θ が大きくなるほど x(θ) = cosθ は減っていくし、逆に y(θ) = sinθ は増えていきますね(円の方程式を見てもその関係はなんとなくわかります)。今のところ、わかるのはそれぐらい。

 三角関数については、ひとまずこれだけわかっていれば十分です。
 次回からはベクトルについてお話しますよ。
 「え? 三角関数はもうこれだけ?」と急展開に驚くかもしれないけど、ベクトルを学びながら、少しずつその正体が見えてくるようになるので、焦らないでくださいなー。それではまた次回お会いしましょー。

 ≫ 矢印で足し算・引き算
 

2017年08月15日

1 周、2 周、3 周 ...... 角度がぐるぐる回ります

 Kobato です! 現在、山梨の別荘に滞在中です!
 毎日とーっても楽しいです!
 滞在中の様子は小夜子さんのブログを見てね。
 暇を見つけて、ちょこちょこと数学の原稿も書いています。
 それでは今日の講座を始めましょー。

こばとの数学基礎講座
 三角関数とベクトル編C 角度がぐるぐる回ります

 初回からずーっと角度の話が続きます。「なんかもう飽きちゃったなー」と思う人もいるかもしれないけど、大事な基礎ですので、もう少し辛抱してお付き合いくださいな。何のためにこんな地道な勉強をしているのかというと、角度 θ の周期関数 f(θ) を定義するためなのです。周期関数というのは、θ = α における f(α) と、そこから周期 T だけ進めた θ = α + T における f(α + T) が一致するような関数のことです:

f(α + T) = f(α)

 つまり同じ値が何度も繰り返される関数なのです。
 特に次回から本格的に学ぶ三角関数は、周期 2πの関数です。

f(α + 2π) = f(α)

 ところで前回は角度を負の値まで拡張したので、θ は −2π から 2π までとることができるようになっています。そこで θ を横軸に、 f(θ) を縦軸にグラフを描いてみると、こんなふうになります。

 範囲を制限された周期関数.gif

 今の段階では赤い部分と緑の部分でしか f(θ) を定義できません。何だか中途半端ですよね。これでは数学的にとても使い物にならないので、θ の範囲を広げて、f(θ) が点線のように正負にずーっと続く周期関数にしたいのです。そこでまた x - y 座標に戻って、どうすればいいのか考えてみましょう。

 角度の2周目π4.gif

 円周上を動く P と 座標 Q(1, 0) を結ぶ弧長 PQ で θ を定義していましたね。そのままの定義では弧長 PQ は 0 から 2π の範囲しかとれないわけです。そこで上図の赤い線で示したように、P はすでに 1 周 (2π) 動いていて、そのあと 2 周目 に入っているという考え方をしてみます。上図の青い部分は弧長で考えると角度 π/4 ですが、1 周目と合せると

2π + π/4 = 9π/4

の角度であると考えるのです。同じように 2 周目、3 周目 ...... とぐるぐる回せば、θは正方向に全ての実数をとることができるようになります。また負の方向(時計回り)にも同様に 2 周目、3 周目 ...... とぐるぐるさせると、めでたく θ は全実数で定義されるようになります。再び θ を横軸にしたグラフを描くと次のようになります。

 範囲拡張周期関数.gif

 赤い部分が正方向の 1 周目、青い部分は 2 周目に対応しています。
 上図は角度 2π の周期関数なので、θを 2π だけずらしても、

f(α ± 2π) = f(α)

となるわけですが、3 周目、4 周目も同じ値が繰り返されるので、

f(α ± 4π) = f(α)
f(α ± 6π) = f(α)

が成り立ちます。もっと一般的に書くと

f(α + 2 nπ) = f(α)

となります (n は整数) 。このように周期関数では、たとえば π/6 も π/6 + 4π も f(θ) に代入すると同じ値を与えるので、形式的には「同じ角度」とみなすことができるのです(もちろん、あくまで周期関数に限ってのことです)。次回は「三角関数」について勉強しますよ。お楽しみにー。

 ≫ 三角関数とは何ぞや?
 
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