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2017年03月27日

予測できない数列(絶対値を含んだ3項間漸化式)

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絶対値を含んだ3項間漸化式


 絶対値を含んだ3項間漸化式

Excel階段数列

をプロットすると、とても面白いグラフになります。

 @ExcelVBA階段数列.gif

 連続する3つの項が同じ値をとって、次に1つだけ値を増す、ということがずっと繰り返されています。階段のような数列ですね。

予測できない数列(局地的に不規則です)


 次は少しだけ漸化式の形を変えて

予測の難しい数列

としてみると様相を一変させます。

 AExcelVBA不規則数列.gif

 見やすいように点を線で結んでいます。
 規則があるんだかないんだか、よく分かりませんね。
 an は上がったり下がったりしながらも、全体としては少しずつ大きくなっていくようです。もう少し先まで様子を見てみましょう。

 B不規則数列400プロット.gif

 n = 400 までプロットしています。
 幅が狭いので、点を省いて平滑線だけで描いています。
 やはり局地的には不規則なのですが、全体としては振れ幅を増加させていますね。いずれにしても、何だか乱雑な数列に思えますが、この数列は初期値に応じてその姿を全く変えてしまいます。たとえば a2 = 3 としてみると ......

 CExcelVBA規則数列.gif

 とても整然とした数列が現れましたね。
 規則的に上がって下がってを繰り返しながら、直線的に値を伸ばしています。

波束のようなかたまりが並んでいます


 最後にまた漸化式の形を少し変えて

エクセル予測のできない数列

として、点をプロットしてみると ......

 D波束?.gif

 波束のようなかたまりが並んでいます。不思議ですねえ。この数列も初期値に応じて目まぐるしく姿を変えるので、皆さんもぜひエクセルで試してみてください。
   
posted by Blog Cat at 04:38 | Comment(2) | TrackBack(0) | 数列

2017年03月25日

階差 √n の数列(一般項を求めることはできません)

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階差 √n の数列


 次のように階差 √n で定義される数列を考えます。

階差√nの数列グラフ

 一見して簡単そうに見えますが、Σ√n を簡単に表すことができないので、階差数列の公式を使っても一般項を求めることができません。というわけでエクセルに頼りましょう。

 階差√n数列.gif

 n が小さいうちは緩やかなカーブの上に乗っていますが、n が大きくなってくるとほぼ直線的に並びます。次は

階差√n−√n−1の数列グラフ

という数列です。各項に加えられる数字はかなり小さくなります。

階差√n−√n−1数列.gif

 ほぼ予想通り n が大きくなるほど値の増加率が落ちてゆく数列ですね。
 次は三角関数を組込んで、

階差√nの数列に三角関数組込んだグラフ

という数列をプロットしてみましょう。

 無理数と三角関数列.gif

 ...... かなり変わったグラフになりましたね。エクセルではこうした複雑な漸化式も簡単に扱えるので。皆さんも色々試して面白いものが見つかったらぜひ教えてください。
   
posted by Blog Cat at 03:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数列

2017年03月05日

余りを並べてみると周期性が現れます(平方数、立方数の剰余数列)

 初項 1, 公比 3 の等比数列

  1, 3, 9, 27, 81, 243, 729, 2187, 6561, 19683, ...

の各項を 5 で割ったときの余りを並べてみると、

  1, 3, 4, 2, 1, 3, 4, 2, ...

というように周期 4 で同じ数字が繰り返されます。このように、ある種の単調な規則をもつ数列は、各項を適当な数で割って余りを並べてみると周期性があることがわかります。

平方数の剰余数列


 平方数を並べた数列

  1, 4, 9, 16, 25, 36, 49, 64, 81, 100, 121, 144, ...

を 3 で割って余りを並べてみると

  1, 1, 0, 1, 1, 0, 1, 1, 0, 1, 1, 0, ...

というように周期 3 で (1, 1, 0) を繰り返します。 4 で割ってみると

  1, 0, 1, 0, 1, 0, 1, 0, 1, 0, 1, 0, ...

というように 1 と 0 を繰り返すだけです。平方数を 4 で割った余りは 1 か 0 であることは一般的によく知られた事実です。


立方数の剰余数列


 立方数を並べた数列

  1, 8, 27, 64, 125, 216, 343, 512, 729, ...

の各項を 2 で割って余りを並べてみると

  1, 0, 1, 0, 1, 0, 1, 0, ...

となっています。立方数は奇数と偶数が交互に現れるということです。


an+1 = 3an + n


 漸化式 an+1 = 3an + n で定義される数列

  1, 4, 11, 26, 57, 120, 247, 502, 1013, 2036, ...

を 4 で割って余りを並べてみましょう。

  1, 0, 3, 2, 1, 0, 3, 2, 1, 0, 3, 2, ...

 これは周期 4 の数列となっていますね。


フィボナッチ数列


 前の2項を足して次の項を作るという、有名なフィボナッチ数列

  1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, ...

もまた剰余に関して周期性があります。たとえば 11 で割って余りを並べると

  1, 1, 2, 3, 5, 8, 2, 10, 1, 0, 1, 1, 2, 3, 5, 8, 2, 10, 1, 0, ...

というように周期 10 の循環数列となります。剰余はエクセルの MOD関数を使えば簡単に調べられるので、皆さんも色々な数列で試してみてください。
   
posted by Blog Cat at 16:24 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数列

数列に指数関数と三角関数を組込みます

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指数関数を組込んだ数列

 f(1) = 1 として

f(n + 1) = exp(1 - n/10) f(n)

という数列を考えてみます。具体的に並べてみると

   f(1) = 1
   f(2) = exp(8/10) f(1) = exp(8/10)
   f(3) = exp(7/10) f(2) = exp(15/10)
   f(4) = exp(6/10) f(3) = exp(21/10)
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・

という具合になります。横軸に n, 縦軸に f(n) をプロットして滑らかな曲線でつないでみましょう。

 @指数数列.gif

 このように1つの山を作ります。n = 0 〜 18 までは n = 9, 10 のピークを中心に左右対称になっています。 n = 19 以降は f(n) → 0 に収束します。

三角関数を組込んだ数列

 次は f(1) = 1 として

f(n + 1) = cos(1 - n/10) f(n)

という数列です。エクセルでグラフを描いてみると ......

 A三角数列.gif

 段丘のような図になっています。 n = 1 から減衰して、いったん平らになったあとまた減衰して最後は 0 に収束します。
   
posted by Blog Cat at 01:35 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数列

2017年03月02日

振動数列となる漸化式 f(n + 3) = f(n + 2) − f(n)

≫ 姉妹サイトで算数の難問に挑戦!「小太郎君のテストの点数」

振動数列になるような漸化式


 f(1) = 0, f(2) = 1, f(3) = 1 として3項間の漸化式

f(n + 3) = f(n + 2) − f(n)

によって定義される数列を考えます。具体的に書くと

   f(4) = f(3) − f(1) = 1
   f(5) = f(4) − f(2) = 0
   f(6) = f(5) − f(3) = −1
   ・・・・・・・・・

のようになります。さて、この数列を横軸に n, 縦軸に f(n) をとって図示すると面白い形が現れます。

 @振動数列.gif

 数列の各点を滑らかな線で結ぶと、f(n) は次第に振幅を増加させる振動関数のようになっているのです。漸化式の形が少しでも変わるとグラフの様子は一変します。今度は

f(n + 3) = f(n + 2) − f(n)/2

という数列を図示してみましょう。

 A減衰振動数列.gif

 今度は振幅自体がとても小さくなったうえに、減衰振動関数となりました。さらに

f(n + 3) = f(n + 2)/2 + f(n + 1) − f(n)

で定義される数列のグラフを描いてみると ......

 B正負反転行列.gif

 正負の符号が交互に反転するグラフとなりました。
 皆さんも何か面白い数列を見つけたらコメントください。
   
posted by Blog Cat at 14:16 | Comment(1) | TrackBack(0) | 数列
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