2019年05月27日

離散振動関数

離散振動関数

 ある種の漸化式で定義される数列 a(n) は、三角関数やベッセル関数のよう振動することがあります。たとえば、三項間漸化式

離散振動関数

によって生成される数列を Excel のグラフにプロットしてみます。

 periodic0.png

 この数列は n の増加に伴って振幅が緩やかに減少する離散減衰振動関数です。この種の漸化式は形の変化に対して非常にセンシティブ(敏感)です。たとえば分子の an+2 の係数を 2 倍にした

離散減衰振動周期関数

という漸化式で表される数列は様相をがらりと変えます。

 periodic1.png

 この数列は n が小さい時は不規則に振動します。
 しかし、n = 40 を超えたあたりから急激に振幅を増加させます:

 periodic2.png
posted by Blog Cat at 14:43 | Comment(0) | 数列

2017年04月14日

前2項を足してから1つ前の項で割ります

 前の2つの項を足し合わせて新しい項を作る数列

フィボナッチ数列

フィボナッチ数列 とよびます。定義から明らかなように、 n の増加にともなって f(n) はどんどん大きくなっていきます。

 @フィボナッチ数列エクセルグラフ.gif

フィボナッチ数列を変形します(前2項を足してから1つ前の項で割ります)


 そこでフィボナッチ数列の漸化式を

VBAフィボナッチ数列変形

というように、前2項を足してから1つ前の項で割るというような式に変えてみると、ちょっと面白いグラフが現れます。

 Aフィボナッチ変形グラフ.gif

 最初だけ振動しながら値を増加させますが、すぐに一定の範囲内で単調に振動する数列となります。 n が十分に大きいところでは 1.69035 と 2.44854 という2つの値を交互に繰り返すことになります。今度は前2項を足して2つ前の項で割る

エクセルフィボナッチ数列変形

という数列を定義してグラフに描いてみると ......

 Bフィボナッチ変形グラフ.gif

 これは最終的には 2 に収束する減衰振動数列です。
 今度は前2項を足して1つ前の項の平方根で割ってみます。

Excelフィボナッチ数列変形


 この数列をプロットすると ......

 Cフィボナッチ変形グラフ2.gif

 ジグザグに値を増やしながら 4 に収束していきます。
 
posted by Blog Cat at 16:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数列

2017年04月11日

対数写像(2項間が対数関数によって関連付けられた数列)

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対数写像を調べます


 2項間が対数関数によって関連付けられた数列 を調べます。最初に

a1 = 1, an+1 = log(an + 1)

という簡単な数列をグラフに描いてみます。

 @対数関数を含んだ数列.gif

 これは予想通りの減少数列ですね。
 前の項の対数をとる毎に値は小さくなっていきます。次は

a1 = 1, an+1 = log(an + n + 1)

で定義される数列をプロットしてみましょう。

 A対数を含んだ数列.gif

 an は n → ∞ で logn 、つまり対数関数に接近します。
 今度は三角関数を組込んで

a1 = 1, an+1 = log(an + n + sin(n))

という数列です。

 B対数関数と三角関数を含んだ数列のグラフ.gif

 振動数列ですが、 n が大きくなると振れ幅は小さくなっていきます。
 最後に sin(n) に n をかけて

a1 = 1, an+1 = log(an + n + n sin(n))

という数列を調べてみましょう。

 C対数関数と三角関数を含んだ数列のグラフ.gif

 先ほどより大きく振動する数列です。
 もう少し n を多めにとってみると ......

 D対数関数と三角関数を含んだ数列エクセルグラフ.gif

 谷の部分に少し不規則性が現れていますね。
 
posted by Blog Cat at 15:18 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数列

2017年04月01日

Excel でエノン写像を描きます(ローレンツ方程式の離散的表現)

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Excel でエノン写像を描きます


 今回もカオスのお話。次のような2変数連立常差分方程式で表される写像を エノン写像 (Henon map) とよびます。

  xn+1 = 1 - axn2 + yn
  yn = bxn

 パラメータを (a, b) = (1.4, 0.3), 初期値を (x1, y1) = (1.0, 1.0) として2次元座標に (xn, yn) をプロットしてみます。

 エノン写像@.gif

 とっても複雑な軌道が描かれていますね。
 b = 0.3 をそのままにして、a = 1.0, 0.5 とした図を描いてみると ...

 エノン写像A.gif

 このように解軌道は小さく圧縮されていきます。このような軌道では点 (xn, yn) は最終的にほぼ直線上に往復運動に落ち着くことになります。

ローレンツ方程式を離散的に表現した写像です

 1976 年にフランスの天文学者ミシェル・エノン (Michel Henon )は3つの連続変数 x, y, z で表されるローレンツ方程式を離散的なモデルで表現することを目的に、エノン写像 (Henon map) を考案しました。なかでも (a, b) = (1.4, 0.3) はストレンジアトラクタを生み出す最適なパラメータ設定であり、エノン・アトラクタ と名づけられました。
 
posted by Blog Cat at 13:29 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数列

2017年03月30日

Excel でカオスなグラフを描きます(ロジスティック写像)

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Excel でカオスなグラフを描きます(ロジスティック写像)


 次のように定義される1変数2次差分方程式を ロジスティック写像 (Logistic map) とよびます。

xn+1 = axn(1-xn)

 ロジスティック写像はパラメータ a によって、その性質が決まります。
 たとえば a = 3.45, x1 = 0.9 としてプロットしてみると ......

 ロジスティック写像周期混合.gif

 このように比較的単調な周期変動を描きます。しかし a が 3.6 を超えると、この写像はその性質を大きく変えます。ためしに a = 3.8 に固定して x1 = 0.2, 0.3, 0.4 と変化させてみます。

 ロジスティック写像カオス@.gif

 初期値がわずかに 0.1 異なるだけで、グラフの形が大きく変わっていきますね。このような初期値鋭敏性 (sensitivity to initial conditions) をもち、非周期的で複雑な振る舞いのことを カオス とよびます。ロジスティック写像がどれほど初期値に対して鋭敏であるのかを示すために、今度はプロット数を n = 200 まで増やして、 x1 = 0.01, 0.02, 0.03 というように初期値を 0.01 刻みで描いてみます。

 ロジスティック写像カオスA.gif

 たとえその差が 0.01 であっても、これほど様相が変わってしまうのです。カオスを生み出す差分方程式は非線形であることが条件となります。ロジスティック写像(離散型ロジスティック方程式)はそのなかでも最も単純な方程式ですから、カオスの教科書の最初に取り上げられます。
 
posted by Blog Cat at 09:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 数列
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