2017年11月23日

三角関数の加法定理を導きます

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こばとの数学基礎講座
 三角関数とベクトル編 [13] 加法定理を導きましょう

 以前の記事で単位円を用いて sin30°や cos45°のような値を計算しましたけど、求められる値が限られすぎていて、なんだか心もとないですね。そこでもう少し計算範囲を拡大するために 加法定理 という公式を導くことにします。これを使うと sin15°とか、tan75°のような値を求めることができるようになります。内積を使うと簡単に加法定理が導き出されてしまいますよ。まずは下の図をご覧くださいな。

 Excel加法定理説明図.png

 同じ大きさで、x 軸からの角度α, βをなす2つのベクトル

大きさ r のベクトル

の内積を成分表示の公式でつくってみると ......

ベクトルの内積

 一方で、この2つのベクトルのなす角は α−β ですから、

ベクトルの内積

と書くこともできるわけです。両式は当然等しいはずですから、

cos加法定理1

となって加法定理が1つできあがりです! 残りの加法定理はこの式から導くことができますよ。まず上の式で −β → β とおくと、cos(−β) = cosβ, sin(−β) = −sinβ より、

cos加法定理2

という2つめの加法定理が得られます。次に (1) 式から

cos加法定理1

という式が得られます。θ = α + β とすると左辺は

sin加法定理導出

となるので、

sin加法定理@

という公式が得られます。この式で −β → β とおくと

sin加法定理A

となります。また (2) と (3) から

tan加法定理導出

 両辺を cosαsinβ で割ると

tan加法定理

が得られます。それでは三角関数の加法定理をまとめておきましょ〜。


 これで今までより色々な三角関数の値が計算できるのね〜。
 最後にひとつだけ試してみましょ〜。sin75°の値を求めますよ。

sin75

 ちゃんと計算できましたね〜。
 皆さんも色々な値で試してみてくださいな〜。
 それではまた次回お会いしましょ〜。
 

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