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進撃の赤い鼻

 今回は、前回に言及しました、「ここ最近で、ダブリ買いしてしまったCD」を取り上げたいと思います。

 今回の主人公、Doctor's Orderは、00年に自主レーベルからCDデビューしたフィンランドのバンドで、The Pirates、Dr.Feelgood直系のグッド・ロッキンなビート・バンドです。

 彼らの最新作が、この9月26日に発売とのことで、予習のつもりで直近作を聴こうとしたところ、持っていたはずのアルバムが見当たりません。
 「ジャケット写真に見覚えがあるんだけどなあ…、勘違いかな」とつぶやきながらもオーダーしたところ、ある日、ポロリと現物が出てきて、ダブリが発覚したのでした。

 今回発覚したダブリ3枚のうち、唯一未だ到着していないCDです。
 誤ってダブリ・オーダーしてしまったCDの到着を待つのって、何とも切ないんですよね。
 (もっと言えば、気持ちとしては待ってなどいないし、むしろ忘れたいし…。)

 最新作はといえば、発売前に予約オーダーしたのですが、どうもバックオーダーになっているようで、本日現在、まだ発送されていません。

doctor's order6.jpg

Mean Business
Doctor's Order

1. Serious (Hamalainen, Nattila, Oikarinen)
2. And The Show Goes On (Hamalainen, Nattila, Oikarinen)
3. If You Don´t Shut Up (I'll Find Somebody Who Will) (Hamalainen, Nattila)
4. Gonna Bop Till I Drop (Raymond Dorset) / featuring Mungo Jerry
5. Just Me, Myself And I (Nattila)
6. Stop Sneakin' Around (B. Night) / featuring Pete Gage
7. We Do Mean Business (Hamalainen, Nattila, Oikarinen)
8. Tore Down (Freddy King) / featuring Johnny Spence
9. Great Mick Green (Nattila)
10. Legato Grande (Hamalainen)
11. Had Enuff (Hamalainen, Nattila)
Bonus Tracks
Live At International Gastro Blues Festival 2012

12. So It Is (Hamalainen)
13. Big Bad Doc (Hamalainen, Nattila)
14. Los Mas Rapidos (Hamalainen, Nattila)
15. Great Balls Of Fire / Balinka / Whole Lotta Shakin' (Blackwell, Hammer / Rio / Williams)
16. How Do You Sleep At Night (Hamalainen, Nattila, Vaatainen)
17. When The Shit Hits The Fan (Nattila)

 本作は、ダブリでしたが、どうも未聴だったようです。(…と思います。)

 本作は、13年にリリースされたもので、11曲の新曲に、12年にハンガリーで行われたブルース・フェスでのライヴ音源6曲を加えた内容になっています。
 自主レーベル発のアルバムと、Goofin Recordsからの最初の2枚は、既に入手困難で持っていないので、ライヴ音源でも初期の曲が聴けるのはうれしいです。

 さて、バンドの編成をおさらいしましょう。
 メンツは以下の通りで、トリオ編成の3ピース・ギター・バンドです。

Grande-Archie Hamalainen : guitar
Teddy Bear Nattila : bass and vocals
Mighty Man Oikarinen : drums and backing vocals

 近作の2枚は、ここに(元?)The PiratesのJohnny Spenceが加わり4人組として、Johnny Spence & Doctor's Order名義でリリースしており、最新作もこの編成です。

 トリオ編成と人数が少ないため、多分意識してヘヴィなサウンドを出していて、重戦車のようなたたずまいを感じさせる、ハード・ロッキン・ビート・バンドとでも呼びたいサウンドです。

 金太郎飴のような、Mick Green、Wilko Johnson直系のビート・サウンドで、同じような曲が「これでもか、これでもか」、「まだまだいくぞ」という感じで迫ってきます。
 それで飽きてしまうかと言えば、そんなことは全くなく、むしろ常習性たっぷりの危険な香りに酔わされます。

 今作の聴きどころの一つは、ゲスト・ボーカリストが参加した曲です。
 まあ、今作ではゲスト扱いのJohnny Spence参加曲はともかく、まずは残りの2人のゲスト曲に注目です。

 ほとんど2パターンくらいしかないんじゃないか、と極論したくなるようなビート曲の嵐の中で、トラック4の"Gonna Bop Till I Drop"では、Mungo Jerry主導でロカビリーをやっています。
 これが新鮮なのです。

 もともとJohnny Spenceのバックボーンには、Johnny Burnette TrioのPaul Burlisonのサウンドがある(?…と思う)ので、Spenceと組んでいる限りこの手の音が出ても珍しくないんですが、本作では「ゴリゴリ・サウンド」ばかり(?)の中で、明らかに風合いの違う音がアクセントになっています。
 私は、マンゴ・ジェリーを知らないのですが、歌い方もマンブル多用で、ロカビリー系の人なんですかね。
 この曲の作者、Raymond Dorsetは、ジェリーの本名らしいです。

 そして、トラック6の"Stop Sneakin' Around"は、Pete Gageがボーカルをとるファスト・ブルースです。
 ご存じのとおり、ピート・ゲイジは、リー・ブリローの後を受け、Dr.Feelgoodの二代目リード・ボーカルを務めた人です。(と言っても、98年の"On The Road Again"1作だけですが…。)

 この人は、ブルース、R&B志向のピアノ・ロッカー(?)ですが、今回はボーカルのみの参加です。
 ここでは、しわがれ声でブルース・ロックを激渋に決めています。
 ギターのバッキング・リフがピタリとはまっていて、かっこいいです。
 ピート・ゲイジのソロ・アルバム、10年リリースの"Tough Talk"は、フィンランドで録音され、Doctor's Orderが全面バックアップしたほか、Gypie Mayoも多数の曲でギターを弾いた、この手の音楽好きなら必聴といいたいアルバムでした。

 そして、Johnny Spenceが歌うトラック8の"Tore Down"は、Freddy Kingの歌ものの代表作のひとつで、選曲こそ若干新鮮さに乏しいですが、ここでのSpenceは性急さを抑えたアレンジにのせ、余裕のある歌い方をみせていて、彼の別の魅力を引き出しています。

 そして、この曲に触れましょう。
 トラック9の"Great Mick Green"です。
 歌詞の全貌が知りたいと思わずにはいられないナンバーです。

 ウィルコの師匠、なんて言われることも多いグリーン先生、当然Doctor's Orderにとっても憧れの人だったのでしょう。
 彼らの07年のミニ・アルバム、"Cutthroat And Dangerous"では、先生が全面参加し、Doctor's Order with Mick Greenの名義で出されたのでした。
 先生お得意の"Drinkin' Wine Spo-Dee-O-Dee"でのプレイが痛快丸かじりでした。
 ここでは、先生の思い出を懐かしむとともに、その功績を称えています。

 最後に、ハンガリーでのライヴ音源について少しだけ触れます。
 基本的に、ただただかっこいい、そして貫禄さえただようプレイと言ってしまいましょう。

 ちなみに、トラック15の"Great Balls Of Fire / Balinka / Whole Lotta Shakin'"で演奏される50sメドレーですが、ジェリー・リーの代表作2曲に挟まれた"Balinka"という聞きなれないタイトルの曲があります。
 これは聴けばすぐ分かるとおり、Champsのあの曲です。
 「テキーラ!!」と叫ぶ箇所で「バリンカ!!」とのたまっています。
 これって、北欧の強いお酒の名称なのかな?
 それとも全く別の掛け声?


Great Mick Green
by Doctor's Order


曲中に、Mick Greenの、というか
Paul Burlisonの得意フレーズが出てきます。
(1分40秒あたり)


関連記事はこちら
Doctor's Order
爆走! トナカイ・ビート
Pete Gage
タフでなければ 優しくなれない

ベリー・ソングの詰め合わせ

 ショックなことがありました。
 記憶力の低下です。
 なんとなく自覚はありましたが、具体的な例を眼前に突きつけられると、やはり愕然としてしまいます。
 
 あるアルバムを探すため、久しぶりにCDの棚を触り、さらに未整理のまま平積みになっている「山」を探ったところ、目的のものも無事見つけたのですが、思いもよらないCDを発見することになったのです。

 それは、少し前、あるCDを探してもなかったため、「持っていると思っていたけど、よくある勘違いかな?」と得心してオーダーしたのですが、何とひょっこり出てきたのです。
 しかも、しかも、それだけでなく他にも同様のCDが出てきて、計3種類のダブリを発見したのでした。

 これらは、いずれも同様の理由で最近オーダーしたCDと同じものです。(うち1枚は、未だ到着していません。涙。)
 ショックなのは、無駄な出費をしてしまったことよりも、気づかずに再度買ってしまったCDを手に取ったとき、ブックレットの中身などが記憶になくて、やはり未入手だったのだな、と納得していたことです。
 うーん、少し落ち込んでいます。
 
 今回は、前回の記事を書いたとき手元になく、記憶違いで誤った内容を書いてしまったCDを取り上げます。
 (前回記事の誤りは、同記事に赤字で訂正を追記しました。)
 本CDは、上記の「山」を探ったところ出てきたCDのうちの1枚です。

refreshments3.jpg

Let It Rock
The Chuck Berry Tribute


1. You Can't Beat A Chuck Berry Song (Joakim Arnell)
2. My Mustang Ford (Chuck Berry)
3. Memphis Tennesse (Chuck Berry)
4. Sweet Little Sixteen (Chuck Berry)
5. Come On (Chuck Berry)
6. It Wasn't Me (Chuck Berry)
7. Wee Wee Hours (Chuck Berry)
8. Nadine (Chuck Berry)
9. Havana Moon (Chuck Berry)
10. You Never Can Tell (Chuck Berry)
11. You Can't Catch Me (Chuck Berry)
12. No Money Down (Chuck Berry)
13. Carol (Chuck Berry)
14. Vacation Time (Chuck Berry)
15. Southern Belle (Jokim Arnell)

 本作は、13年にリリースされた、The Refreshmentsのひとつ前のアルバムです。
 タイトルどおり、Chuck Berryのカバー集になっていて、冒頭と末尾に1曲づつオリジナル曲を配置した仕様になっています。

 初期の曲を中心に有名曲がほとんどですね。
 私がピンとこなかったのは、1曲のみ、14曲目の"Vacation Time"だけです。
 これは、どの頃の作品でしょう?
 チェス録音は、別テイク、未発表曲を含めてほとんど聴いているはずなのですが…。
 マーキュリー時代でしょうか。
 でも、あの時代は、ほとんどチェス録音の再録ばかりだったような気がするのですが…。

 でも、ふと先ごろの出来事が頭をよぎります。
 記憶力の不確かさを痛感したばかりじゃなかったのか!!
 思わず、自信を失ってしまうのでした。 

 気を取り直していきましょう。
 本作の録音メンバーは、以下の通りです。

Joakim Arnell : Bass, Lead Vocals & Backup Vocals
Mats Forsberg : Drums, Percussio
Johan "JB" Blohm : Piano, Lead Vocals
Jonas Goransson : Electric Guitar

add.Musician
J.T.Holmstorm : Saxophone

 常駐のサックス奏者が脱退したわけですが、やはり、彼らにはホーンが必要なんでしょうか?
 サックス奏者をゲストで呼んでいます。
 Berryの作品で、すぐにサックスをイメージ出来るのは、"Nadine"くらいですけどね。

 さて、ベリーのナンバーは、ほとんど目立ったアレンジなどせず、王道のビート・バンド・スタイルでやっています。
 わずかに、"Come On"くらいが、一聴して少しフェイクしていると感じる程度でしょうか。

 前回の記事でも、マイナスっぽい表現を使いましたが、あえて言ってしまえば、全体的に冒険のない演奏です。
 しかし、繰り返し飽きずに聴ける音楽ではあります。
 つまり、予想を裏切るような、痺れるような刺激こそないけれど、期待しているものを期待どおりに、これでもかと提供できている、そんな「水戸黄門」的な、かつ「金太郎飴」的なアルバムだと言えるのかも知れません。

 冒頭のオリジナル曲の歌詞が、ベリーの人生をダイジェストしたような内容になっていて、興味深いです。
 ベリーには、"Bio"という自伝的ソングがありましたが、こちらは、同趣旨ながら、ファン目線で書かれた、「憧憬」と「敬意」に溢れた作品だと思います。

 なお、本作の基本トラックは、スウェーデンではなく、わざわざ米国のスタジオを借りて録音されています。
 それは、イリノイ州シカゴのどこかではなく、テネシー州メンフィスのサン・スタジオで録音され、その後、スウェーデンのスタジオで完成されました。



本作のプロモ動画です。




You Can't Beat A Chuck Berry Song (歌詞つき)





関連記事はこちら

The Refreshments
次の四半世紀もロッキン!
生鮮! 懐メロジュークボックス

Billy Bremner
スカンジナビアからロッキン

Chuck Berry
神様、降臨
トーキョー・セッション

次の四半世紀もロッキン!

 
 <赤字追記あり>
 お久しぶりです。
 長らく放置していましたが、本日から、再びマイペースで更新していきたいと思います。

refreshments2.jpg

Wow Factor
The Refreshments

1. Wow Factor (J.Arnell)  
2. Clarksdale Blues (J.Arnell)
3. My Heart's In Tennessee (J.Arnell) 
4. Hallelujah (J.Arnell)  
5. Riverboat Queen (J.Arnell)
6. My One Love (J.Arnell)  
7. Spring (J.Arnell)
8. House of Blue Lights (D.Raye, F.Slack)
9. Without a Dream (J.Arnell)  
10. American Love (J.Arnell, A.M.Dolan)
11. Dark Moon ( N.Miller)
12. 3 Chords 12 Bars (J.Arnell)

 今回は、本年6月にリリースされた、スウェーデンのロックンロール・バンド、The Refreshmentsの最新作を聴きました。
 本作は、数え方にもよりますが、2作のクリスマス・アルバムを含めると、通算16枚目のオリジナル・アルバムになります。

 また、彼らのオフィシャル・サイトでは、本作を25周年アニバーサリーと謳っています。
 1stのリリースが95年ですから計算が合いませんが、どうやら、Refreshmentsの名称を使って吹き込んだ最初のデモ録音から、数えて25年らしいです。

 さて、本作のメンバーは次のとおりです。

Joakim Arnell : bass, lead vocal, backup vocal
Mats Forsberg : drums, percussion
Jonas Göransson : guitars, buckup vocal
Johan Blohm : piano, lead vocal
 
 例によって、おさらいをしておきましょう。
 Refreshmentsは、95年に、アルバム"Both Rock'n'Roll"でデビューしたスウェーデンのバンドです。
 (同名のアメリカのバンドがいるので注意しましょう。)

 そのデビュー時から、Rockpileのリード・ギタリスト、Billy Bremnerが関わっていたことが大きな意義を持っていたバンドで、Rockpileの影響を強く感じさせるテイストが特徴です。
 Billy Bremnerは、最初の4作をプロテュースしたほか、2ndと3rdでは正式にメンバーの一員として参加してギターを弾き、いくつかの自作曲を提供もしました。

 既述のとおり、音楽性はRockpileとの共通性が顕著ですが、Billyが参加していない場合は、ギターが1本のため、代わりに常駐するピアノとサックスのサウンドが本バンドの個性を特徴づけています。
 
 さて、本作です。
 とりあえず結論を先に言いますと、中身は「いつもどおり」です。

 よくよく聴けば、今作は、ミディアム・スローやバラード調の曲がやや多めなのですが、すべてが些細なことに思えるくらいパブリック・イメージが強烈なため、1枚を聴きとおすと、ほとんど変化球らしいものもなく、たんたんとRockpile系のロックンロールを演奏していた、とそう感じてしまうのでした。

 また、リード・ボーカルのJoakim Arnellの声が、歌い方も含めて、Dave EdmundsそしてBilly Bremnerを連想させるものがあり、Joakinへの影響を含めて、改めて、DaveとBillyの歌い方って似てたんだなとしみじみ思い返したところです。
(数曲のみリードをとっているもう一人の声は、ピアノのJohan Blohmです。)

 ところで、アルバムのジャケ写があまりいけてなく、素人が撮った集合スナップみたいに見えてしまうのが悲しいです。
 そして、人数がさびしいことに気づきます。

 どうやら、前作のChuck Berryトリビュート・アルバムを最後(?)にサックスのMicke Finellが脱退したようで、4人編成のバンドになっています。
 <追記> 間違いでした。"Let It Rock - Chuck Berry Tribute"(2013)の時点で既に4人編成になっていました。 

 (Micke Finellは、近年、ソロでインスト・アルバムをリリース(MP3のみ?)したほか、懐かしのロックンロール・リバイバル・バンドのBoppers(まだ現役なのか!)のメンツと共作アルバムを出したらしいです。…昔々、スウェーデンのポップ・ミュージックといえば、アバかボッパーズだったよねぇ、再びしみじみ)

 以前にも別の場で書きましたが、ごきげんな音楽ではありますが、正直なところ、若干スリルに欠けるタイプの音楽ではあります。

 一部のブルースのような、緊張感ただよう、「ながら」では聞き流せない、真摯に正対せずにはいられない音楽ではありません。
 また、キャッチーな魅力に満ちあふれ、思わず身を乗り出してしまうような、わくわく感たっぷりの音楽でもありません。
 言うなれば、何か別のことをしながらも、BGMとして素直に気持ちよく聴ける音楽です。

 では、私にとって好きか嫌いかといえば、もちろん大好きな音楽なのでした。


本作のプロモーション動画をどうぞ。1stシングルは"Hallelujah"です。


…うーん、こうしてつべの動画で聴くと、CDで聴くよりも、わくわくするのはなぜかなあ…

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