アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

これが俺のやり方さ

 やっぱり買っちゃいました。
 Bobby Blandの新しいベスト盤です。
 ブランドのデビューから、60年までのシングル時代を俯瞰した内容になっていて、この間の全シングルの両面が順番に収録されています。


It's My Life, Baby
The Singles As & Bs 1951-1960
Bobby Bland 

Disc: 1
1. Love You Till The Day I Die(Chess1487)
2. Crying All Night Long(Modern848)
3. Dry Up Baby(Modern848)
4. Love My Baby(Modern not originally issues)
5. Drifting From Town To Town(Modern868)
6. Good Lovin(Modern868)'
7. I.O.U. Blues
8. Lovin' Blues
9. No Blow No Show
10. Army Blues
11. Wise Man Blues(Duke not originally issued)
12. Lost Lover Blues(Duke not originally issued)
13. Honey Bee(Duke not originally issued)
14. It's My Life Baby
15. Time Out
16. You Or None
17. I Woke Up Screaming
18. A Million Miles From Nowhere(Duke not originally issued)
19. You've Got Bad Intentions
20. I Can't Put You Down
21. I Don't Believe
22. I Learned My Lesson
23. I Smell Trouble

Disc: 2
1. Don't Want No Woman
2. Sometime Tomorrow
3. further On Up The Road
4. Bobby's Blues
5. Teach Me How To Love You
6. Loan A Helping Hand
7. You Got Me (Where You Want Me)
8. Last Night
9. Little Boy Blue
10. You Did Me Wrong
11. I Lost Sight Of The World
12. I'm Not Ashamed
13. Wishing Well
14. Is It Real
15. Someday
16. That's Why
17. I'll take Care Of You
18. Hold Me Tenderly
19. Lead Me On
20. Cry Cry Cry
21. I've Been Wrong For So Long
22. I Pity The Fool
23. Close To You
 

 これは、Jasmineという英国の会社から出されたものですが、もともとは古いカントリーのリイシューを中心にリリースしていた会社で、09年ころからブルースやR&Bにも力を入れるようになったようです。

 サム・クックの新しい2枚組ベストも編んでいて、日米アマゾンともに、今月発売予定になっています。
 定番曲に加えて、レアなLP、Cooke's Tourや、Hits Of The 50sから数曲収録しているようです。

 さて、Duke時代の音源は、今まで様々な編集盤が出ていましたが、やはりMCAのDuke Recordingsシリーズ、2枚組3セットが決定盤でしょう。

 これさえ持っていれば後はいらない、そう言っていいアイテムで、Vol.1のみ日本盤が出ていました。
 Vol.2、Vol.3は日本盤のリリースが見送られ残念でしたが、米盤も含めて全て現在は廃盤だと思います。

 最高の内容でしたが、ちょっとヘビーなのも確かです。
 その後に出された、MCAのThe Anthologyは、先の3セットを2枚組に圧縮したような内容で、気軽に聴くにはこちらのほうが便利で、私はこちらを愛聴していました。
 凝縮された分、まさに傑作曲ばかりという感じで、とりわけDisc1は何度聴いても溜息が出る素晴らしい流れになっていました。

 もはや他には必要ない、それは間違いないのですが、ファンとしてはやはり別の編集盤も気になります。
 英Ace編集のThe"3B"Blues Boy The Blues Years 1952-1959と、The Voice Duke Recordings 1959-69は、99%ダブリでしたが、やはり欲しくて入手せずにはいられませんでした。

 同じ曲を収録していても、曲の並べ方が違うと微妙に印象が違ったりするので、やはり欲しくなるのでした。
 
 一番最近では、08年のUniversal盤、The Vest Of Bobby Blandという1枚ものも、こらえ切れずに買ってしまっています。
 これはもう好きだからとしか言えないです。 
 ちなみに、近々、マラコ時代の新しいベスト盤が出るようです。

 さて、今回の新しい編集盤です。
 これの他と違う点は、Duke音源に、それ以前のModern音源とChess音源を一緒に加えて、ひとつのセットにしたことです。

 これは多分、初めての試みだと思います。
 モダン音源は、他のアーティストと合わせた日本盤編集のコンピCDが出ていたようですが、私は気付かず未入手でした。
 これは限定盤ですが、現在でも購入できるようなので、心が動いています。
 もちろん、今回のCDに全て収録されましたので、当然オールダブリではあります。

 私は、モダン音源をまとめて聴いたのは初めてかも知れません。
 そして、チェス音源は初めて聴きました。…と思います。

 曲目リストにカッコ書きで番号を振りましたが、カッコ書きがないものは全てデューク音源です。
 チェス音源が1曲だけですが、これは、フリップ・サイドがBootedという曲ですから、おそらくロスコー・ゴードンだと思われます。

 シングルの表裏でアーティストが違うということですが、この2曲ともロスコーのバンドがバックを務めていて、Love You Till The Day I Dieでも、ロスコーがピアノを弾いているようです。

 その次のモダン音源のCrying All Night LongDry Up Babyでも、ロスコーのバンドが伴奏しているようですが、ピアノはアイク・ターナーが担当しています。
 そして、ギターはマット・マーフィーです。
  
 次のLove My Babyでは、注目すべきことに、ジョニー・エイスがピアノで、アール・フォレストがドラムを叩いています。
 ビール・ストリーターズ登場という感じですね。

 しかし、私がそれ以上に注目したのは、この曲がジュニア・パーカーと共演していることです。
 ただし、注目したのは共演しているからではなく、曲目です。

 なぜなら、ジュニア・パーカーには、同名のSun録音があるからです。
 Mystery Trainなどと同傾向のアップ・ナンバーで、ロカビリー・クラシックでもあります。
 ロバート・ゴードンのカバーもありました。

 思わず、同曲のブランドとパーカー共演盤かと思いましたが、同名異曲でした。
 こちらは、スロー・ブルースです。

 デュークというのは、もともとメンフィスにあって、ヒューストンに引っ越したんでしたっけ?
 11曲目のWise Man Bluesまでが、メンフィス録音です。

 7曲目の I.O.U. Bluesと、8曲目Lovin' Bluesでは、伴奏がビール・ストリーターズ名義になっています。

 そして、Lovin' Bluesでは、B.B.キングがギターを弾いているのでした。
 ただ、ギターはオフ気味で、まだ、チョーキング・ビブラートは聴くことができません。
 完全にT-ボーン・マナーのスタイルです。

 カッコ書き内に、Duke not originally issuedとあるのは、当時は未発表だったものです。
 これらの多くは、多分、アナログ時代の英Aceの編集盤、Wake Up Screamingで紹介され、A Million Miles From Nowhereは、英AceのCD、The"3B"Blues Boy The Blues Years 1952-1959で紹介されたものだと思います。

 12曲目のLost Lover Blues以降が、ヒューストン録音になります。
 ここからは、ビル・ハーヴェイ楽団が伴奏を務めます。
 私は、ジョー・スコットのトランペットが好きだったりします。
 最初のギターは、ロイ・ゲインズで、15曲目のTime Outまでが彼のプレイです。

 It's My Life Babyが彼の代表的プレイですが、当時はお蔵入りだったHoney Beeも素晴らしいです。
 ここらあたりは、みんな凄いクオリティだと思います。
 It's My Life Babyで、ブランドはひとつの頂を極めたと思います。
 ただ、まだヒットにまでは至っていません。

 16曲目のYou Or Noneで、クラレンス・ホリマンが初登場します。
 全て素晴らしいですが、このあたりの録音では、Disc2のアタマから4曲目までが特に好きです。

 とりわけ、I Smell TroubleDon't Want No Womanがいいです。
 ああ、I Don't Believeもやっぱりいいです。
 このへんは、もう最高という他ないですね。

 Disc2のSomeone Tommorrowと、Further On Up The Road(このCDの記載では"On"が入っています。)では、パット・ヘアがギターを弾き、ついに念願のヒット曲を得ることになります。
 R&Bで1位、Popで43位です。
 大成功ですね。

 パット・ヘアは、大ヒットを飛ばしたにも関わらず、このシングル1枚で退場します。
 彼には、「俺の女を殺しちまった」という自分名義のレコードがありますが、実際に殺人を犯してしまい、獄につながれたのでした。
 獄中で亡くなったのではなかったかと記憶しています。

 このあと、17曲目のIs It Realからウェイン・ベネットがギターを弾くことになり、ホリマンは姿を見せなくなります。
 この時期のホリマンで1曲だけあげるとすれば、Little Boy Blueでしょうか。
 最高の歌唱と最高の伴奏です。

 ところで、今回のライナーでは、15曲目のI'm Not AshamedWishinjg Wellでは、ジョニー・ブラウンという人物がギターを弾いたと記されています。
 これが最新のリサーチの成果なのかも知れません。

 このアルバム収録曲で、ウェイン・ベネットの代表的プレイは、I'll Take Care Of You、そして何といっても、I Pitty The Foolです。
 Cry Cry Cryもいいですね。

 やはりこの時代は、全ていいというのがシンプルな結論です。

 今回の発見は、Disc2の19曲目、That's Wayです。
 私は、この曲を今まで聴き流していたようです。
 これは、完全にジョニー・エイスを意識したスタイルの曲ですね。
 というか、Pledging My Loveそのものではないですか?

 何度も聴いたはずの音源ですが、ボビーは私に、いつも新しい発見を与えてくれるのでした。




Dry Up Babyです。





関連記事はこちら  

普通に楽しめますが怪しいです
ギタリストでたどるデュークのブランド
サンキュー・ボビー
ブルー・バラードで眠りたい






この記事へのコメント

   
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。