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曲に歴史あり、夜の正座ものがたり

 Augie Meyersには、長いキャリアの中で、複数回吹き込んでいる曲がいくつかあります。
 少し前に、Hey Baby Que Pasoという、4回も吹き込んだ自作曲を取り上げましたが、実は他にも同じく4回の録音をしている曲があります。

 今回取り上げる曲は、Sittin Up At Nightという、やはり自作曲です。



 三連のバラードですが、ノベルティっぽいニューオリンズのセカンドラインものとは少し違い、より哀愁味をくわえた、スワンプ・ポップ系に近い感じの曲です。
 ただし、編曲がホーン重視のチカーノ・ソウル風で、なおかつオーギーの鼻にかかった声と、滑舌の悪さ(マンブル)が、得も言われぬ魅力を醸し出しているのでした。

 その吹き込みの履歴は、以下のようになります。
 左から、リリース年、曲名表記、収録アルバム、アーティスト名義です。

82年/Sittin Up At Nites/Still Growin/Augie Meyers 
86年/Sittin'Up At Nite/My Main Squeeze/Augie Meyers
96年/Sittin Up At Nite/Alive And Well At Lake Taco/Augie Meyers 
10年/Sittin Up At Night/Trippin Out On Triplets/Augie Meyers


 今回は、いずれもソロ名義のものになっています。
 (ただし、正確にいうと、Still Growinは、Augie Meyersの後に小さめの文字で、With Doug Sahmという表記があります。)

 まず、82年リリースのStill Growinで、初めて吹き込まれました。
 この時の曲名表記は、Sittin Up At Nitesとなっています。
 NightをNiteと表記していること、そして複数形になっているのが特徴です。
 (ここで、ただしと言いたくないのですが、正確には、ジャケットの表記はNitesですが、レコードのレーベル表記は、Nightとなっています。)

 私は、オーギーのソロ作では、実はこのStill Growinが一番好きです。
 ホンキー・トンク、ウエスタン・スイングに、ジャンプ・ブルース、ブギ、そしてテックス・メックスの絶妙の混在さ加減が最高です。

 このアルバムでのSittin Up At Nitesは、イントロから、元気なピアノの三連符が印象的で、ゴージャスなホーン陣が早めに入ってきて、その後全編をとおして分厚いホーンの鳴りがカッコイイです。
 3分を通して、溌剌としたタイトなサウンドに、舌足らず気味の歌声が印象的です。

 そして、次の録音は、4年後の86年のMy Main Squeezeになります。
 この時の表記は、Sittin'Up At Niteと、Sittingの短縮を表す記号が入ってます。

 この時の録音は、ゆったりめの三連で入り、そのまま若干ルーズな曲調で進行します。
 四つ切りっぽいのギターと、オフ気味のピアノの三連打が支配するなか、途中からサックスがインサートされ、間奏で、オーギーがタラララーというスキャットを歌いながらサックスと合わせていきます。
 また、短いモノローグが入ります。

 この展開が、ひとつの完成形となったようで、以降の録音では、これを基本にマイナー・チェンジしていくことになります。

 そして、10年の時を経て、96年のAlive And Well At Lake Tacoで、三度目の録音がされます。
 この時の表記は、Sittin Up At Niteとなっています。

 曲のつくりは、完全に86年盤を踏襲したものになっていますが、今作では、スチール・ギターがほぼアタマからフィーチャーされていて、曲の印象に多少の変化を与えています。
 ボーカルを含め、それ以外のトラックは、使い回しかと思うほど似ています。

 さらに、4年後、昨年10年リリースのTrippin Out On Tripletsで、ついに4度めの登場です。
 この時の表記は、Sittin Up At Nightとなり、ついに正式にNightの表記が使われました。
 ここでのつくりは、ほぼ96年盤と同じです。

 今回、この4枚のアルバムを聴き返して、改めて思ったことがあります。
 それは、Still Growinが未CD化だということです。
 なぜ、もれてしまったのか、特段の理由はないと思うので、ぜひ早急なCD化を望みます。



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