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2016年03月15日
メメント感想
伏線の嵐
題名:メメント(原題:MEMENTO)
公開年:2000年
上映時間:113分
10分しか記憶を保てない主人公が、妻を殺した犯人への復讐に燃える映画。記憶喪失ものの映画は数あれど、これほどまでに複雑な伏線は観たことが無い。さらにそれを綺麗に回収していく脚本は、私の語彙が足りないので頭がいいとしか言えない。
素晴らしい映画。
◎あらすじ
前向性健忘(発症以前の記憶はあるものの、それ以降は数分前の出来事さえ忘れてしまう症状)という記憶障害に見舞われた男が、最愛の妻を殺した犯人を追う異色サスペンス。
ロサンジェルスで保険の調査員をしていたレナード。ある日、何者かが家に侵入し、妻がレイプされたうえ殺害されてしまう。
その光景を目撃してしまったレナードはショックで前向性健忘となってしまう。
彼は記憶を消さないためポラロイドにメモを書き、体にタトゥーを刻みながら犯人の手掛かりを追っていく……。
allcinema ONLINEより
監督はクリストファー・ノーラン氏。
『ダークナイト』と『インセプション』はかなり有名ではないでしょうか。
どこかしらダークな作風が私のハートを掴んでぶん回してきます。
主演はガイ・ピアーズさん。
私の無知が高じてメメント以外ではよく知らないのですが、最近ではアイアンマン3にご出演の模様。
(アイアンマンってもう3までやってんねや…)
原作の位置づけになるのは、クリストファー氏の弟さんが書いた短編で、この弟さんが本作の脚本担当になっています。
ネタバレを読むと面白さゼロになるのでネタバレ検索などせずに観ていただきたい作品です。
↓予告です。字幕が無い…。
予告編は面白そうだけど本編は面白くない作品が多いですが、メメントは本編の方が断然面白いです。
◎ネタバレしない程度に
これ、ほんと、面白いですよ…。
映画を観るときは、一回観た後に好きなシーンを何回か観るのが恒例なのですが、メメントはこう…好きなシーンとかではなく…なんというか…全部見直したくなりますね。
圧倒的語彙不足で何にも伝わらない文章になってますが、とにかく面白いです。
10分で記憶がなくなるという設定を遺憾なく発揮しています。
細かいこと言うと本当に10分設定守ってるのか怪しいところもありますが、とにかく寝て目が覚めたら隣に寝てる女性が誰かもわからなくなるのはホント怖い。
誰が本当のことを言っているのか、主人公にもわからないし、観客にもわからない、というストーリー構成がさすがです。
あったまいい脚本だな…!!
と感動します。
個人的には走りながら(あれ?なんで走ってるんだ?)となる描写が好きですね。
メメントは、時間軸の移動が激しい映画となっているため、「無駄にストーリーを難解にしている」と批判の声もあります。
しかし、この映画の見所はその激しい時間軸移動にあります。
場面がぶつ切りに展開されるのは主人公の記憶が持たないことを表現し、その不安感を観客にも味あわせる構成なのです。
気を抜いて観ていると「え?なに、どういうこと?」と意味が分からなくなりますので、集中して観たい作品です。
数ある記憶喪失ものの中でもかなり異色な作品だと思います。
ほんと面白いです。
◎総評
三回観たくなる映画。

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