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2019年12月26日
妊娠の確率は上げられる?方法は?
「妊娠したい」と思っても、すぐに妊娠できるとは限りません。
タイミングや年齢、生理周期、ストレス、
体調の良し悪しといった様々な要因が
妊娠の確率に影響を与えます。
妊娠を望むカップルにとって妊娠率を上げることは大切ですよね。
そこで妊娠の仕組みを再確認するとともに、
妊娠する確率を上げるためにできる方法をご紹介します。
どうしたら妊娠できるの?
妊娠とは、排卵から受精を経て、
子宮内膜に受精卵が着床して発育するまでの状態や
その過程のことを指します。
妊娠する確率を高めるには、
排卵された卵子と精子が出会う(受精する)タイミングを
揃える必要があります。
卵子の寿命は排卵後約24時間、
精子の寿命は腟内に入ってから約72時間です(※1)。
そのため、排卵日当日だけでなく
排卵日3日ほど前から性交をすることで
妊娠の確率が上がります。
妊娠する確率は?
妊娠する確率を上げるためには、
まず排卵日を予測し前述のように
排卵日3日程度前から当日に性交することが大切です。
しかし、赤ちゃんを望む健康なカップルがタイミングを
合わせたときに妊娠する確率は、20代前半で約30%、
30歳で約20%、35歳で約10%といわれています(※2)。
回数を重ねれば妊娠する確率は上がりますが、
1周期あたりの妊娠確率は決して高くありません。
また、上記の数字を見てわかるように、
女性の年齢が上がるにつれて妊娠する確率は下がります。
どのくらいの期間妊娠しないと不妊?
妊娠する確率を上げるために排卵日や
その前を狙って定期的に性交をしていても
なかなか妊娠しないと不妊なのではないかと
思うこともありますよね。
不妊とは、健康なカップルで避妊をせずに定期的に
性交を行っているにも関わらず
1年を経過しても妊娠に至らない場合を指します(※3)。
ただ、できるだけ早く妊娠を望むのであれば、
1年を待たずに不妊外来のある産婦人科か
不妊治療専門のクリニックで検査を受け
妊娠確率を上げる方法を探していくのもいいでしょう。
妊娠の確率を上げるためには?
妊娠確率をあげるためにはまず、
妊娠しやすい体作りをすることが大切です。
ストレスの解消
女性ホルモンは視床下部という脳の部位から
分泌指令が出ていますが、
視床下部はストレスに弱いといわれています。
そのため、ストレスを過度に受けると正常な指令を出せなくなり、
生殖ホルモンの分泌が滞ってホルモンバランスが
崩れる可能性があります。
ホルモンバランスが崩れてしまうと、
生理周期が乱れたり排卵機能が低下したりするため、
不妊につながることもあります(※4)。
仕事の疲労や睡眠不足などの身体的ストレス、
職場や家庭の人間関係による精神的ストレスなど、
人によってストレスは様々ですができるだけ
ストレスをためないように趣味やリフレッシュできる時間を
確保して発散しましょう。
冷えの解消
「冷えによって妊娠する確率が下がる」と
必ず言えるわけではありませんが、
子宮や卵巣の働きが悪くなると黄体機能や
卵巣機能の低下、卵子の発育悪化、
排卵障害、着床障害などを引き起こす可能性があります。
特に首や手首、足首など大きな血管が通っている部位は
温めるように意識しましょう。
適度な運動
冷えや生活習慣の乱れなどによる血行不良を解消するには、
適度な運動が大切です。
ウォーキングのような穏やかな運動を毎日30〜40分することは、
妊娠の確率を上げることにつながるといわれています(※5)。
パートナーと一緒に会話を楽しみながら、
ウォーキングやサイクリング、ストレッチなど、
手軽な運動から始めてみてくださいね。
栄養バランスの整った食事
過度なダイエットや食べ過ぎは、
妊娠の確率を下げるといわれています(※5)。
栄養バランスのとれた食事を適量食べることを心がけましょう。
妊娠確率を上げる方法はあるの?
前述のように生活習慣を見直すことで、
自然妊娠する確率を上げることができます。
しかし、それでもなかなか妊娠しないときは、
産婦人科や不妊治療専門クリニックを受診して、
下記のような方法を試すという選択もあります。
タイミング法
タイミング法は、「妊娠しやすいタイミングにあわせて性交を行う」
方法です。基礎体温や排卵検査薬、超音波検査、
ホルモン検査などによって排卵日を予測し、
医師から効果的な性交のタイミングがアドバイスされます。
排卵誘発法
うまく卵子が排卵できていないなど、
排卵に問題があるときは排卵誘発法を検討します。
内服薬や注射によって排卵を促し、
タイミング法を組み合わせて妊娠をめざします。
人工授精
タイミング法で妊娠にいたらなかったときや、
男性側に不妊の原因があるときには、
人工授精による妊娠をめざします。
男性の精子を採取し、女性の腟内に直接流し込む方法で
妊娠する確率を上げていきます。
体外受精・顕微受精
タイミング法や人工授精で妊娠にいたらなかったときには、
体外受精や顕微授精に切り替えます。
体外受精と顕微授精は、女性の卵巣内から取り出した卵子と
男性から採取した精子を体外で受精させ、
受精卵をある程度成長させてから子宮のなかに戻す方法です。
体外受精では受精を自然に任せて行いますが、
顕微受精では、顕微鏡とガラス針を用いて卵子と
精子を人工的に授精させます。
どちらも妊娠する確率を高めることはできますが、
時間も費用もかかるので、
パートナーとよく話し合った上で取り組んでくださいね。
妊娠確率を上げるために健康的な生活を目指そう
妊娠する確率を上げるためには、排卵のタイミングを知り、
ストレスのない生活を送ることが大切です。
どうしても子供がほしいと躍起になってしまうと、
その思いがストレスとなり、
逆に自分の体や心を痛めてしまう結果になることもあります。
まずは、生活習慣を見直すことやタイミング法から始めて、
パートナーとも相談しながら妊娠する確率を上げていけるといいですね。
参考文献
2018年12月13日
男の子と女の子で変化する?妊娠中のお腹の出方は?
お腹の中で赤ちゃんが成長するにつれて、ママのお腹はどんどん大きくなります。大きくなることはわかっていても、初めての妊娠だとどのくらいまで大きくなるのか不安もありますよね。そこで妊娠中のお腹の出方や、男の子と女の子の性別によって大きさに違いが出るのかについてご説明します。
どうして妊娠中にお腹が大きくなるの?
妊娠から出産までの間に、肉眼では見えないほど小さな細胞が3,000g前後もある赤ちゃんへと成長します。赤ちゃんを育んでいる子宮は成長する赤ちゃんに合わせて大きくなるので、体の中に収まりきらなくなってお腹も前にせり出してきます。
ただしお腹の出方は個人差があります。これにはママの骨盤の形が関係しています。
骨盤が広ければ大きくなった子宮を包み込むことができるので、あまりお腹は大きくなりません。しかし骨盤が狭いと子宮が体内に収まらなくなるため、お腹がより前方に突き出すことになります。
もちろん、胎児の大きさの違いによっても、お腹の出方は変わってきます。
妊娠中のお腹の出方は?妊娠初期の大きさは?
個人差はあるものの、妊娠中のお腹の出方にはある程度目安があります。妊娠中のお腹の大きさは、子宮の変化を見るために使われる「子宮底長」を目安にします。
これは「恥骨の上端から子宮の一番上までを体の表面上で測った長さ」のことで、お腹の大きさにもかかわる指標です(※1)。
妊娠初期、中期、後期のお腹の出方は以下のようになります(※1)。
妊娠初期の妊婦のお腹の出方
妊娠0〜15週(妊娠1〜4ヶ月)にあたる妊娠初期は、胎児はまだごく小さく、妊娠15週末の時点でも身長16cm・体重100gほどです。そのためお腹はそれほど大きくなりません。
しかしおおむね妊娠11週頃からお腹が大きくなる兆候が出てきて、妊娠15週目を迎える頃には子宮底長が12cmほどになります。
妊娠前の服を着ることもできますし、服を着ていればお腹が大きくなっていることには気づかれないくらいです。
妊娠中期の妊婦のお腹の出方
妊娠16〜27週(妊娠5〜7ヶ月)にあたる妊娠中期は、胎児の聴覚機能や肺の構造が完成していきます。妊娠27週末の胎児の身長は35cm、体重は1,000gに達し、子宮に押されてお腹が前にせり出してくる時期です。
妊娠19週を終える頃の子宮底長は約15cmですが、その後一気に大きくなり、妊娠23週を終える頃には21cm、妊娠27週を終える頃には約24cmになります。次第に妊娠前の服を着ることは難しくなります。
妊娠後期の妊婦のお腹の出方
妊娠28〜39週(妊娠8〜10ヶ月)にあたる妊娠後期は、お腹がかなり大きくなっています。胎児は妊娠31週末で身長40cm・体重1,500g、妊娠35週末で身長45cm・体重2,000g、妊娠39週末で身長50cm・体重3,000gに成長します。
胎児の成長に伴い、子宮底長は最終的には33cmくらいまで長くなります。また、出産に備えて子宮が下に降りてくるため、お腹は前にグッとせり出してきます。
下を向いても足元は見えません。あまりお腹が出ていなかった人でも臨月になって突然出てくることはよくあります。
出産が近づくと、胎児の頭が下がり、お腹がより前にせり出してきます(※1)。それにより胃の圧迫感がなくなります。
妊娠中のお腹の出方で性別がわかる?
「妊娠中、お腹が前に出たら男の子、横に広がる感じなら女の子」という噂を聞いたことがある人もいると思います。しかし、お腹の出方は骨盤の形が大きく関係しており、性別でお腹の出方が変わるという医学的な根拠はありません。
ちなみに、妊娠中の赤ちゃんの性別の見分け方には胎動やつわりに関わる噂もありますが、どれも医学的な根拠はありません。あくまでも赤ちゃんの性別を想像する楽しい話題という程度に考えてくださいね。
妊娠中のお腹の出方は人と比べないで
妊娠中は、他の妊婦さんと比べてお腹が「小さすぎるんじゃないか」「大きすぎるんじゃないか」と、心配になってしまうかもしれません。
しかしお腹の大きさについては個人差が大きいものなので、気にし過ぎることはありませんよ。妊婦健診のときに医師からなにか言われているのでなければ問題はありません。
どんどんお腹が大きくなっていくことに、不安や心配もあるとは思いますが、赤ちゃんが成長してくれている証と考えて、気にせずリラックスして過ごすようにしてくださいね。
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どうして妊娠中にお腹が大きくなるの?
妊娠から出産までの間に、肉眼では見えないほど小さな細胞が3,000g前後もある赤ちゃんへと成長します。赤ちゃんを育んでいる子宮は成長する赤ちゃんに合わせて大きくなるので、体の中に収まりきらなくなってお腹も前にせり出してきます。
ただしお腹の出方は個人差があります。これにはママの骨盤の形が関係しています。
骨盤が広ければ大きくなった子宮を包み込むことができるので、あまりお腹は大きくなりません。しかし骨盤が狭いと子宮が体内に収まらなくなるため、お腹がより前方に突き出すことになります。
もちろん、胎児の大きさの違いによっても、お腹の出方は変わってきます。
妊娠中のお腹の出方は?妊娠初期の大きさは?
個人差はあるものの、妊娠中のお腹の出方にはある程度目安があります。妊娠中のお腹の大きさは、子宮の変化を見るために使われる「子宮底長」を目安にします。
これは「恥骨の上端から子宮の一番上までを体の表面上で測った長さ」のことで、お腹の大きさにもかかわる指標です(※1)。
妊娠初期、中期、後期のお腹の出方は以下のようになります(※1)。
妊娠初期の妊婦のお腹の出方
妊娠0〜15週(妊娠1〜4ヶ月)にあたる妊娠初期は、胎児はまだごく小さく、妊娠15週末の時点でも身長16cm・体重100gほどです。そのためお腹はそれほど大きくなりません。
しかしおおむね妊娠11週頃からお腹が大きくなる兆候が出てきて、妊娠15週目を迎える頃には子宮底長が12cmほどになります。
妊娠前の服を着ることもできますし、服を着ていればお腹が大きくなっていることには気づかれないくらいです。
妊娠中期の妊婦のお腹の出方
妊娠16〜27週(妊娠5〜7ヶ月)にあたる妊娠中期は、胎児の聴覚機能や肺の構造が完成していきます。妊娠27週末の胎児の身長は35cm、体重は1,000gに達し、子宮に押されてお腹が前にせり出してくる時期です。
妊娠19週を終える頃の子宮底長は約15cmですが、その後一気に大きくなり、妊娠23週を終える頃には21cm、妊娠27週を終える頃には約24cmになります。次第に妊娠前の服を着ることは難しくなります。
妊娠後期の妊婦のお腹の出方
妊娠28〜39週(妊娠8〜10ヶ月)にあたる妊娠後期は、お腹がかなり大きくなっています。胎児は妊娠31週末で身長40cm・体重1,500g、妊娠35週末で身長45cm・体重2,000g、妊娠39週末で身長50cm・体重3,000gに成長します。
胎児の成長に伴い、子宮底長は最終的には33cmくらいまで長くなります。また、出産に備えて子宮が下に降りてくるため、お腹は前にグッとせり出してきます。
下を向いても足元は見えません。あまりお腹が出ていなかった人でも臨月になって突然出てくることはよくあります。
出産が近づくと、胎児の頭が下がり、お腹がより前にせり出してきます(※1)。それにより胃の圧迫感がなくなります。
妊娠中のお腹の出方で性別がわかる?
「妊娠中、お腹が前に出たら男の子、横に広がる感じなら女の子」という噂を聞いたことがある人もいると思います。しかし、お腹の出方は骨盤の形が大きく関係しており、性別でお腹の出方が変わるという医学的な根拠はありません。
ちなみに、妊娠中の赤ちゃんの性別の見分け方には胎動やつわりに関わる噂もありますが、どれも医学的な根拠はありません。あくまでも赤ちゃんの性別を想像する楽しい話題という程度に考えてくださいね。
妊娠中のお腹の出方は人と比べないで
妊娠中は、他の妊婦さんと比べてお腹が「小さすぎるんじゃないか」「大きすぎるんじゃないか」と、心配になってしまうかもしれません。
しかしお腹の大きさについては個人差が大きいものなので、気にし過ぎることはありませんよ。妊婦健診のときに医師からなにか言われているのでなければ問題はありません。
どんどんお腹が大きくなっていくことに、不安や心配もあるとは思いますが、赤ちゃんが成長してくれている証と考えて、気にせずリラックスして過ごすようにしてくださいね。
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2018年12月06日
胎動が弱い?意見のサイン?妊娠7〜8か月
胎動は、赤ちゃんの元気のバロメーターとよくいわれます。胎動が弱くて回数が少なかったり、まったく感じなかったりすると「赤ちゃんに何かあったのかな?」と不安になりますよね。胎児の様子は目に見えないので、ちょっとでも他の人と違うと心配になってしまうこともあると思います。そこで、胎動が弱い、少ない、感じないときの原因や対処法についてご説明します。
胎動とは?
胎動とは、お腹の赤ちゃんが頭や手足を動かしたときに、子宮の壁にぶつかって感じる振動のことです。妊娠週数が進み、赤ちゃんが大きくなって、よく体が動くようになると、胎動を感じやすくなります。
最初は動きが小さく、胎動も弱く感じるだけですが、赤ちゃんの体が大きくなると動きもダイナミックになり、痛みを覚えるほど強く感じることもあります。
胎動は、妊娠18〜22週を過ぎた頃に感じ始める人が多いですが、時期に関しては個人差が大きく、一般的に経産婦さんのほうが早く感じ始めるといわれています(※1)。
妊娠7ヶ月〜8ヶ月は胎動を感じやすい?
妊娠7ヶ月は妊娠24〜27週、妊娠8ヶ月は28〜31週にあたります。
妊娠7ヶ月になるとほとんどの人が胎動を感じ始め、赤ちゃんの成長を身近に感じられる時期です。妊娠8ヶ月からは妊娠後期に入るので、妊婦健診の回数が増えて、「赤ちゃんに会えるのももうすぐ!」とワクワクしますよね。
それぞれ、赤ちゃんは次のような成長をしていて、胎動も感じやすくなります。
妊娠7ヶ月の赤ちゃん、胎動は?
妊娠7ヶ月の終わり頃の赤ちゃんは、身長約35cm、体重約1,000gです(※1)。
体の基本的な器官がほとんど完成し、筋肉も発達するため、体を収縮させるような大きな動きができるようになります。そのため、子宮にも頻繁にぶつかり、胎動を感じるようになります。
妊娠8ヶ月の赤ちゃん、胎動は?
妊娠8ヶ月の終わり頃になると、赤ちゃんは身長約40cm、体重は約1,500gまで成長します(※1)。体が大きくなり子宮にぶつかることも多く、お腹の張りとともに強い胎動を感じることもあります。
赤ちゃんは聴覚が発達して、外の大きな音を聴き取っています。胎動に合わせて、優しく声をかけてあげてくださいね。
胎動が弱い、少ない、感じないこともあるの?原因は?
胎動が弱い、胎動の回数が少ないと感じる原因はさまざまですが、妊娠週数にかかわらず、ほとんどの場合は心配ありません。
お腹のなかの赤ちゃんは、手や足を伸ばす大きな動きだけでなく、ピクッピクッとしゃっくりのような運動をしたり、羊水を飲んだり、目や口を動かしたりと、様々な動きをしています。
しかし、そのような小さな動きでは、ママが感じることはできませんし、ママの体型や羊水の量などによっても、胎動を感じにくいことがあります。
また、妊娠8ヶ月頃にもなると、赤ちゃんは眠ったり起きたりを規則的に繰り返すようになり、眠っているときはほとんど胎動が感じられません。
さらに妊娠後期になると、出産に向けて赤ちゃんの頭がママの骨盤内に固定されるようになります。そうなると、あまり自由に動けなくなり、胎動を感じにくくなります。
胎動が弱い、少ない、感じないとき、赤ちゃんは元気?
ママの体型や妊娠週数によっても胎動の感じ方は異なるので、胎動の強弱や回数には個人差があります。
ただし、「以前よりも極端に胎動が少なくなった」「胎動をまったく感じなくなった」という場合は、念のため産婦人科を受診し、赤ちゃんが元気かどうか、エコーで様子を見てもらいましょう。
また、胎動の弱さとともに、頻繁なお腹の張りや痛み、出血などを伴う場合は、切迫早産などの可能性もないわけではありません。いつもと違う様子を感じたら、すぐに産婦人科を受診しましょう。
ただ、出産するまで、胎動が全く感じられなくなるということはありません。胎動を感じないときは何か胎児に異変が起きている可能性もあるので、注意が必要です。
不安であれば早めに医師に相談するようにしてください。ひとりで心配を抱えず、穏やかな気持で赤ちゃんとの生活を楽しめるといいですね。
胎動が弱い、少ない、感じないときの対処法は?
胎動は、赤ちゃんやママの体勢によっても感じられにくくなることがあります。横になっている場合は寝返りを打つ、立っている場合は座ってリラックスするなど、体勢を変えてみましょう。
また、お腹を優しくマッサージすると、赤ちゃんが反応して動いてくれることもあります。お風呂に入ったときや食事をしたときなども、胎動を感じやすいタイミングです。ゆったりとした気持ちで観察してみてください。
胎動が弱い、少ない、感じない、と心配なときには、胎動カウント!
胎動の弱さや少なさが気になる人は、リラックスした状態で赤ちゃんの胎動を数える「胎動カウント」を行うことをおすすめします。
例えば、就寝前に横になった状態で、毎日、赤ちゃんの胎動を数えてみましょう。胎動を10回数えるまでに時間が何分かかったかを計測します。
胎動10回にかかる時間は、通常30分ほどです。2時間以上かかった場合は、病院を受診しましょう(※2)。毎日カウントすることで、赤ちゃんの個性を把握でき、異変にも気がつきやすくなります。
胎動が弱いときでも、落ち着いて対応しよう
胎動を感じられるのは赤ちゃんが動いている証拠ですが、感じ方には個人差があります。妊婦さん同士で胎動の強弱を比べて不安にならないようにしましょう。
「1人目のときは胎動が強かったのに、2人目は弱い」という経産婦さんもいるかもしれませんが、過度に心配する必要はありません。
ママがリラックスした状態でお腹に触れ、赤ちゃんに話しかける時間を持つと、胎動がよく感じられて安心できます。ママが不安でストレスを感じていると赤ちゃんにもよくないので、心配ごとは医師に相談し、早めに解消しておきましょう。
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胎動とは?
胎動とは、お腹の赤ちゃんが頭や手足を動かしたときに、子宮の壁にぶつかって感じる振動のことです。妊娠週数が進み、赤ちゃんが大きくなって、よく体が動くようになると、胎動を感じやすくなります。
最初は動きが小さく、胎動も弱く感じるだけですが、赤ちゃんの体が大きくなると動きもダイナミックになり、痛みを覚えるほど強く感じることもあります。
胎動は、妊娠18〜22週を過ぎた頃に感じ始める人が多いですが、時期に関しては個人差が大きく、一般的に経産婦さんのほうが早く感じ始めるといわれています(※1)。
妊娠7ヶ月〜8ヶ月は胎動を感じやすい?
妊娠7ヶ月は妊娠24〜27週、妊娠8ヶ月は28〜31週にあたります。
妊娠7ヶ月になるとほとんどの人が胎動を感じ始め、赤ちゃんの成長を身近に感じられる時期です。妊娠8ヶ月からは妊娠後期に入るので、妊婦健診の回数が増えて、「赤ちゃんに会えるのももうすぐ!」とワクワクしますよね。
それぞれ、赤ちゃんは次のような成長をしていて、胎動も感じやすくなります。
妊娠7ヶ月の赤ちゃん、胎動は?
妊娠7ヶ月の終わり頃の赤ちゃんは、身長約35cm、体重約1,000gです(※1)。
体の基本的な器官がほとんど完成し、筋肉も発達するため、体を収縮させるような大きな動きができるようになります。そのため、子宮にも頻繁にぶつかり、胎動を感じるようになります。
妊娠8ヶ月の赤ちゃん、胎動は?
妊娠8ヶ月の終わり頃になると、赤ちゃんは身長約40cm、体重は約1,500gまで成長します(※1)。体が大きくなり子宮にぶつかることも多く、お腹の張りとともに強い胎動を感じることもあります。
赤ちゃんは聴覚が発達して、外の大きな音を聴き取っています。胎動に合わせて、優しく声をかけてあげてくださいね。
胎動が弱い、少ない、感じないこともあるの?原因は?
胎動が弱い、胎動の回数が少ないと感じる原因はさまざまですが、妊娠週数にかかわらず、ほとんどの場合は心配ありません。
お腹のなかの赤ちゃんは、手や足を伸ばす大きな動きだけでなく、ピクッピクッとしゃっくりのような運動をしたり、羊水を飲んだり、目や口を動かしたりと、様々な動きをしています。
しかし、そのような小さな動きでは、ママが感じることはできませんし、ママの体型や羊水の量などによっても、胎動を感じにくいことがあります。
また、妊娠8ヶ月頃にもなると、赤ちゃんは眠ったり起きたりを規則的に繰り返すようになり、眠っているときはほとんど胎動が感じられません。
さらに妊娠後期になると、出産に向けて赤ちゃんの頭がママの骨盤内に固定されるようになります。そうなると、あまり自由に動けなくなり、胎動を感じにくくなります。
胎動が弱い、少ない、感じないとき、赤ちゃんは元気?
ママの体型や妊娠週数によっても胎動の感じ方は異なるので、胎動の強弱や回数には個人差があります。
ただし、「以前よりも極端に胎動が少なくなった」「胎動をまったく感じなくなった」という場合は、念のため産婦人科を受診し、赤ちゃんが元気かどうか、エコーで様子を見てもらいましょう。
また、胎動の弱さとともに、頻繁なお腹の張りや痛み、出血などを伴う場合は、切迫早産などの可能性もないわけではありません。いつもと違う様子を感じたら、すぐに産婦人科を受診しましょう。
ただ、出産するまで、胎動が全く感じられなくなるということはありません。胎動を感じないときは何か胎児に異変が起きている可能性もあるので、注意が必要です。
不安であれば早めに医師に相談するようにしてください。ひとりで心配を抱えず、穏やかな気持で赤ちゃんとの生活を楽しめるといいですね。
胎動が弱い、少ない、感じないときの対処法は?
胎動は、赤ちゃんやママの体勢によっても感じられにくくなることがあります。横になっている場合は寝返りを打つ、立っている場合は座ってリラックスするなど、体勢を変えてみましょう。
また、お腹を優しくマッサージすると、赤ちゃんが反応して動いてくれることもあります。お風呂に入ったときや食事をしたときなども、胎動を感じやすいタイミングです。ゆったりとした気持ちで観察してみてください。
胎動が弱い、少ない、感じない、と心配なときには、胎動カウント!
胎動の弱さや少なさが気になる人は、リラックスした状態で赤ちゃんの胎動を数える「胎動カウント」を行うことをおすすめします。
例えば、就寝前に横になった状態で、毎日、赤ちゃんの胎動を数えてみましょう。胎動を10回数えるまでに時間が何分かかったかを計測します。
胎動10回にかかる時間は、通常30分ほどです。2時間以上かかった場合は、病院を受診しましょう(※2)。毎日カウントすることで、赤ちゃんの個性を把握でき、異変にも気がつきやすくなります。
胎動が弱いときでも、落ち着いて対応しよう
胎動を感じられるのは赤ちゃんが動いている証拠ですが、感じ方には個人差があります。妊婦さん同士で胎動の強弱を比べて不安にならないようにしましょう。
「1人目のときは胎動が強かったのに、2人目は弱い」という経産婦さんもいるかもしれませんが、過度に心配する必要はありません。
ママがリラックスした状態でお腹に触れ、赤ちゃんに話しかける時間を持つと、胎動がよく感じられて安心できます。ママが不安でストレスを感じていると赤ちゃんにもよくないので、心配ごとは医師に相談し、早めに解消しておきましょう。
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2018年12月04日
胎動とは?17週でも感じる?頻度は?
早い人だと妊娠18週あたりから胎動を感じるようになり、赤ちゃんがお腹の中で動く様子がよくわかるようになります。とはいえ、初産だと胎動がどんな感じかわからないですよね。また、感じ方には個人差があり、慣れてしまうと特に意識しなくなる妊婦さんもいます。そこで、胎動とは何なのか、頻度や回数を数えれば赤ちゃんの健康状態がわかるのかなどをご説明します。
胎動とは?どんな感じなの?
胎動とは、お腹の赤ちゃんが頭や手足を動かしたり、体を回転させたりするときに子宮の壁にぶつかって感じる動きのことです。赤ちゃんが大きくなって体の動きも強くなってくる頃に感じるようになります。早い人では妊娠18週目頃から、多くの人は遅くとも妊娠22週目を過ぎた頃には感じるようになります(※1)。
最初のころは赤ちゃんもまだ小さいため、「あれ?何かむずむずした」という程度の感覚であることも多く、胎動だと気づかないという妊婦さんも多いようです。赤ちゃんが大きくなると動きもダイナミックになってきて、足や手の形が外から見られるほど押し付けられて、お腹が引っ張られることもあります。
胎動は赤ちゃんと触れ合うチャンスです。突っ張った部分に手を当てたり、パパに耳を当ててもらったりしてみて、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでくださいね。
胎動の種類は?赤ちゃんの動き方で違う?
赤ちゃんが引き起こす胎動にも様々な種類があります。赤ちゃんがどんな動きをしているときに、どんな胎動を感じるのか、知っておくと楽しみも増えますね。
赤ちゃんが上下・左右に回転したとき
赤ちゃんはママのお腹の羊水に浮かんでいます。その中でもぐるぐると勢いよく回転することもあり、回転の際に体がぶつかって胎動を感じる、ということがあるようです。ぐるぐる大きく動いているような感じがしたら、このケースかもしれません。
赤ちゃんが手足を伸ばしたり曲げたりしたとき
赤ちゃんの手足が完成してくると、伸ばしたり曲げたりするようになります。その結果、お腹の中をグニュグニュと動かされているような胎動を感じる人もいます。
赤ちゃんがしゃっくりしたとき
妊婦さんがよく心配するのが、「こんなに頻繁にピクピク動いていて、痙攣でもしてるんだろうか?」という胎動です。
これは、赤ちゃんのしゃっくりによるものがほとんどで、多くの赤ちゃんがしゃっくりをします。ピクピクという胎動があってもなくても、異常ではないので、過度に心配する必要はありません。
赤ちゃんがおしっこをしたとき
赤ちゃんは、妊娠16週頃から呼吸のような動きができるようになり、ママの羊水を飲みこむ様子がエコー検査で確認できるようになります(※1)。
そして、飲んだ羊水をおしっことして排泄するときに「ブルブル」と振動を感じることがあるようです。
赤ちゃんがキック・パンチをしたとき
赤ちゃんの手足がより発達してくると、まるでキックやパンチのような動きをするので、強くお腹が引っ張られるように感じることもあります。動きが激しい赤ちゃんだと、「元気な様子が想像できてうれしいけれど、結構な痛みで蹴られるから痛い」という妊婦さんも少なくないようですよ。
胎動カウントで胎児の健康状態がわかる?
赤ちゃんのいろんな動きや発達状態を教えてくれる胎動ですが、赤ちゃんの異常を知らせてくれるサインでもあります。
胎動が正常か異常かを判断するための一つの方法として、「胎動カウント」があります。胎動カウントの有効性はまだはっきりしていませんが、胎動の回数とお腹の中の赤ちゃんの健康状態には関連がある、という研究報告があるため、試して損はないでしょう。
胎動カウントにはいくつか種類がありますが、赤ちゃんの胎動を10回感じるまでにかかった時間を計る「10カウント法」が一般的です。妊娠末期に、1日のうちでもっとも胎動が激しい時間帯に計った場合、10回感じるまでにかかる平均時間は14.8分だとされています(※2)。
胎動を感じる回数や間隔には個人差があるため、平均時間よりも短かったり、長かったりしても心配しすぎる必要はありません。ただし、医師や病院によっては、10カウントに2時間以上かかる場合は胎児に異常が起きている可能性がある、とみなすこともあるようです。
胎動カウントをやってみて、あまりに時間がかかる場合は、かかりつけの産婦人科医に相談してみましょう。
胎動頻度の減少は異常のサイン?目安は?
胎動の大きさや激しさは、赤ちゃんが元気かどうかを知るためのバロメーターとしても使うことができます。胎動があまりに激しいと心配にもなりますが、胎動があるということは、胎児が問題なく成長している証拠なので、医学的に問題視されることはありません。
赤ちゃんは、成長するにつれて、キックや体を回転、しゃっくりといった様々な動きをするようになるため、妊娠週数が経過するにつれて胎動は激しくなるのが通常です。
反対に、それまであった胎動が急に減少した場合は、注意が必要です。酸素や栄養が赤ちゃんへ十分に送られておらず、心拍が低下しているなど何らかのトラブルが発生している可能性があります。
ただし、赤ちゃんの睡眠サイクルは短く、たとえば妊娠32〜35週(妊娠9ヶ月)頃は眠ったり起きたりを20分おきに繰り返すので、胎動がないときはただ眠っているだけの可能性もあります(※1)。
そのうえで、胎動があまりにも少なくて心配なときは、電話で産婦人科医に相談のうえ、早めに病院を受診しましょう。
胎動の位置は妊娠32週頃までは変わる?
ママのお腹の中で、赤ちゃんは羊水に浮いている状態で、くるくると体の向きを変えています。そのため、胎動を感じる位置も日々変化します。
その後、赤ちゃんの頭が大きくなり、羊水の量が減っていくと、羊水の中で動いていた頭が下がっていきます。ただ、頭が下がらず逆子の状態でとどまってしまうこともあります。
妊娠30〜35週頃までは、逆子と診断されても自然に戻る可能性があります。
もし、「膀胱や下腹部のあたりを蹴られる」「お腹の上の方を触ると、硬い球状のものがある」と感じた場合には、妊婦健診の際に相談しましょう。逆子体操など逆子の治し方を指導してもらえますよ。
胎動は妊娠週数によって違いがある?
胎動は赤ちゃんの成長によって強さや位置が変わってきます。あくまでも目安ですが、妊娠週数によって次のような違いが見られることがあります。
妊娠16〜19週(妊娠5ヶ月)
胎児はまだまだ小さいため、ママのお腹の羊水の中で比較的自由に動くことができます。そのため、上下左右の回転によってお腹がむずむずする感覚や、ぴくぴくと魚が飛ぶような感じがある人もいます。
ただし、この時期はまだ胎動を感じない妊婦さんも多いので、赤ちゃんが動いている様子が感じられなくても、心配する必要はありません。
妊娠20〜35週(妊娠6〜9ヶ月)
妊娠6ヶ月以降になると、赤ちゃんの聴覚機能はほぼ完成しています(※1)。お腹の中にいてもママの声はよく聞こえていて、例えば急な大きな音に「ビクッ」と反応して、それを胎動として感じることもあります。
赤ちゃんの動かした手や足がママのお腹に当たって、強い胎動を引き起こすことが増えてきます。
妊娠36〜39週(妊娠10ヶ月)
妊娠36週を迎える頃には、赤ちゃんが活発に動く時期と、あまり動きが感じられない時期が交互に見られます(※3)。
だんだんと赤ちゃんが大きくなり、頭を下にしながらママの体の下の方に降りてきて、頭が骨盤に固定されていきます。そうすると以前よりも胎動の数は減っていきますが、まったく胎動がなくなるわけではありません。
正期産の時期は、赤ちゃんの胎動があまり感じられない時間は20〜75分ほど続きます(※3)。安静にしていても、長らく胎動を感じないなど、異変を感じたら産婦人科に連絡しましょう。
胎動に変化があったら産婦人科に相談を
胎動は、ママと赤ちゃんの最初のコミュニケーションであり、赤ちゃんが元気に育っているかを確かめる手段です。あまり神経質になる必要はありませんが、赤ちゃんからのSOSのサインには気づいてあげたいですね。
臨月になると、ママのお腹もかなり大きくなりますが、同じように赤ちゃんも大きくなっています。そのため動ける範囲が小さくなり、胎動が徐々に減少して位置も安定してきます。ただし、たとえ臨月であっても、まったく胎動がないというわけではないので、少しでも違和感がある場合には、自己判断で済ませず、産婦人科医に相談してみましょう。
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胎動とは?どんな感じなの?
胎動とは、お腹の赤ちゃんが頭や手足を動かしたり、体を回転させたりするときに子宮の壁にぶつかって感じる動きのことです。赤ちゃんが大きくなって体の動きも強くなってくる頃に感じるようになります。早い人では妊娠18週目頃から、多くの人は遅くとも妊娠22週目を過ぎた頃には感じるようになります(※1)。
最初のころは赤ちゃんもまだ小さいため、「あれ?何かむずむずした」という程度の感覚であることも多く、胎動だと気づかないという妊婦さんも多いようです。赤ちゃんが大きくなると動きもダイナミックになってきて、足や手の形が外から見られるほど押し付けられて、お腹が引っ張られることもあります。
胎動は赤ちゃんと触れ合うチャンスです。突っ張った部分に手を当てたり、パパに耳を当ててもらったりしてみて、赤ちゃんとのコミュニケーションを楽しんでくださいね。
胎動の種類は?赤ちゃんの動き方で違う?
赤ちゃんが引き起こす胎動にも様々な種類があります。赤ちゃんがどんな動きをしているときに、どんな胎動を感じるのか、知っておくと楽しみも増えますね。
赤ちゃんが上下・左右に回転したとき
赤ちゃんはママのお腹の羊水に浮かんでいます。その中でもぐるぐると勢いよく回転することもあり、回転の際に体がぶつかって胎動を感じる、ということがあるようです。ぐるぐる大きく動いているような感じがしたら、このケースかもしれません。
赤ちゃんが手足を伸ばしたり曲げたりしたとき
赤ちゃんの手足が完成してくると、伸ばしたり曲げたりするようになります。その結果、お腹の中をグニュグニュと動かされているような胎動を感じる人もいます。
赤ちゃんがしゃっくりしたとき
妊婦さんがよく心配するのが、「こんなに頻繁にピクピク動いていて、痙攣でもしてるんだろうか?」という胎動です。
これは、赤ちゃんのしゃっくりによるものがほとんどで、多くの赤ちゃんがしゃっくりをします。ピクピクという胎動があってもなくても、異常ではないので、過度に心配する必要はありません。
赤ちゃんがおしっこをしたとき
赤ちゃんは、妊娠16週頃から呼吸のような動きができるようになり、ママの羊水を飲みこむ様子がエコー検査で確認できるようになります(※1)。
そして、飲んだ羊水をおしっことして排泄するときに「ブルブル」と振動を感じることがあるようです。
赤ちゃんがキック・パンチをしたとき
赤ちゃんの手足がより発達してくると、まるでキックやパンチのような動きをするので、強くお腹が引っ張られるように感じることもあります。動きが激しい赤ちゃんだと、「元気な様子が想像できてうれしいけれど、結構な痛みで蹴られるから痛い」という妊婦さんも少なくないようですよ。
胎動カウントで胎児の健康状態がわかる?
赤ちゃんのいろんな動きや発達状態を教えてくれる胎動ですが、赤ちゃんの異常を知らせてくれるサインでもあります。
胎動が正常か異常かを判断するための一つの方法として、「胎動カウント」があります。胎動カウントの有効性はまだはっきりしていませんが、胎動の回数とお腹の中の赤ちゃんの健康状態には関連がある、という研究報告があるため、試して損はないでしょう。
胎動カウントにはいくつか種類がありますが、赤ちゃんの胎動を10回感じるまでにかかった時間を計る「10カウント法」が一般的です。妊娠末期に、1日のうちでもっとも胎動が激しい時間帯に計った場合、10回感じるまでにかかる平均時間は14.8分だとされています(※2)。
胎動を感じる回数や間隔には個人差があるため、平均時間よりも短かったり、長かったりしても心配しすぎる必要はありません。ただし、医師や病院によっては、10カウントに2時間以上かかる場合は胎児に異常が起きている可能性がある、とみなすこともあるようです。
胎動カウントをやってみて、あまりに時間がかかる場合は、かかりつけの産婦人科医に相談してみましょう。
胎動頻度の減少は異常のサイン?目安は?
胎動の大きさや激しさは、赤ちゃんが元気かどうかを知るためのバロメーターとしても使うことができます。胎動があまりに激しいと心配にもなりますが、胎動があるということは、胎児が問題なく成長している証拠なので、医学的に問題視されることはありません。
赤ちゃんは、成長するにつれて、キックや体を回転、しゃっくりといった様々な動きをするようになるため、妊娠週数が経過するにつれて胎動は激しくなるのが通常です。
反対に、それまであった胎動が急に減少した場合は、注意が必要です。酸素や栄養が赤ちゃんへ十分に送られておらず、心拍が低下しているなど何らかのトラブルが発生している可能性があります。
ただし、赤ちゃんの睡眠サイクルは短く、たとえば妊娠32〜35週(妊娠9ヶ月)頃は眠ったり起きたりを20分おきに繰り返すので、胎動がないときはただ眠っているだけの可能性もあります(※1)。
そのうえで、胎動があまりにも少なくて心配なときは、電話で産婦人科医に相談のうえ、早めに病院を受診しましょう。
胎動の位置は妊娠32週頃までは変わる?
ママのお腹の中で、赤ちゃんは羊水に浮いている状態で、くるくると体の向きを変えています。そのため、胎動を感じる位置も日々変化します。
その後、赤ちゃんの頭が大きくなり、羊水の量が減っていくと、羊水の中で動いていた頭が下がっていきます。ただ、頭が下がらず逆子の状態でとどまってしまうこともあります。
妊娠30〜35週頃までは、逆子と診断されても自然に戻る可能性があります。
もし、「膀胱や下腹部のあたりを蹴られる」「お腹の上の方を触ると、硬い球状のものがある」と感じた場合には、妊婦健診の際に相談しましょう。逆子体操など逆子の治し方を指導してもらえますよ。
胎動は妊娠週数によって違いがある?
胎動は赤ちゃんの成長によって強さや位置が変わってきます。あくまでも目安ですが、妊娠週数によって次のような違いが見られることがあります。
妊娠16〜19週(妊娠5ヶ月)
胎児はまだまだ小さいため、ママのお腹の羊水の中で比較的自由に動くことができます。そのため、上下左右の回転によってお腹がむずむずする感覚や、ぴくぴくと魚が飛ぶような感じがある人もいます。
ただし、この時期はまだ胎動を感じない妊婦さんも多いので、赤ちゃんが動いている様子が感じられなくても、心配する必要はありません。
妊娠20〜35週(妊娠6〜9ヶ月)
妊娠6ヶ月以降になると、赤ちゃんの聴覚機能はほぼ完成しています(※1)。お腹の中にいてもママの声はよく聞こえていて、例えば急な大きな音に「ビクッ」と反応して、それを胎動として感じることもあります。
赤ちゃんの動かした手や足がママのお腹に当たって、強い胎動を引き起こすことが増えてきます。
妊娠36〜39週(妊娠10ヶ月)
妊娠36週を迎える頃には、赤ちゃんが活発に動く時期と、あまり動きが感じられない時期が交互に見られます(※3)。
だんだんと赤ちゃんが大きくなり、頭を下にしながらママの体の下の方に降りてきて、頭が骨盤に固定されていきます。そうすると以前よりも胎動の数は減っていきますが、まったく胎動がなくなるわけではありません。
正期産の時期は、赤ちゃんの胎動があまり感じられない時間は20〜75分ほど続きます(※3)。安静にしていても、長らく胎動を感じないなど、異変を感じたら産婦人科に連絡しましょう。
胎動に変化があったら産婦人科に相談を
胎動は、ママと赤ちゃんの最初のコミュニケーションであり、赤ちゃんが元気に育っているかを確かめる手段です。あまり神経質になる必要はありませんが、赤ちゃんからのSOSのサインには気づいてあげたいですね。
臨月になると、ママのお腹もかなり大きくなりますが、同じように赤ちゃんも大きくなっています。そのため動ける範囲が小さくなり、胎動が徐々に減少して位置も安定してきます。ただし、たとえ臨月であっても、まったく胎動がないというわけではないので、少しでも違和感がある場合には、自己判断で済ませず、産婦人科医に相談してみましょう。
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2018年12月02日
妊娠初期の流産!確率は?可能性は下げられる?
妊娠初期の妊婦さんにとって一番怖くて心配なのは、「流産」ですよね。流産は、その多くが妊娠4ヶ月(妊娠15週)までに起こるといわれています。実際には、流産は妊娠全体の約15%の確率で起こり、このうち、妊娠12週までの流産は、流産全体の8割以上にのぼります(※1)。妊娠初期の流産の確率や予防法など、注意したいことをご紹介します。
妊娠初期の流産とは?
流産とは、妊娠の早い時期に赤ちゃんが亡くなってしまうことを指し、妊娠22週より前に妊娠が終わることをすべて「流産」と指します。また、妊娠12週までの流産を「初期流産」または「早期流産」と呼びます。
妊娠初期の流産、可能性はどれくらい?
妊娠初期の流産は、可能性としては全妊娠の8〜15%で生じるといわれています。また、妊娠週数別では流産全体のうち妊娠5〜7週では22〜44%、8〜12週で34〜48%、13〜16週では6〜9%とされています(※2)。
妊娠初期の流産のなかには、胎児がとても小さいため、妊娠したことに気づかないまま出血とともに流産し、ちょっとした生理の遅れと認識されるケースもあるようです。
妊娠初期の流産、起こりやすい年齢はある?
妊娠初期の流産確率は、年齢によっても異なります。一般的に全妊娠の約15%の確率で流産が起きますが、妊婦さんの年齢別にみると、35歳以上になるとその確率が上がります。
具体的には、35〜39歳では20%、40歳以上では40%以上と、同じ妊娠初期でも年齢が進むにつれて、流産の可能性が高くなります(※3)。
加齢とともに流産の確率が高まる理由としては、流産の原因の約60%を占める「胎児の染色体異常」の可能性が加齢とともに高まるからです。35歳以上での妊娠では、産婦人科医との連携も含めて慎重に経過を見ていく必要があります。
妊娠初期の流産はなぜ起きる?
流産の原因は様々で、妊娠の時期によっても異なります。
妊娠初期の流産の原因
妊娠初期の場合、胎児の染色体異常や、臓器が育つことができなかったなど、胎児側の何らかの異常がほとんどの原因です(※4)。例えば次のような原因が考えられます。
● 胎児側の異常:染色体異常・遺伝子病など
● 母体側の異常:子宮の異常、黄体機能不全、感染症、内分泌疾患、母児間免疫異常など
後期流産の原因
妊娠12〜21週に起こる「後期流産」は、子宮奇形や子宮頸管無力症など母体側の要因によって起こります。
流産を経験すると、自分のせいだと落ち込んでしまったり、もう妊娠できないのではないかと不安になったりする女性も多いもの。ただ、妊娠初期の流産は特に、胎児側の原因が大きいとされているので、あまり自分を責めすぎないようにしてください。
妊娠初期の流産の症状は?出血はあるの?
妊娠初期の流産の多くは、少量の不正出血やお腹の張り、腹痛などの症状が出て、病院を受診してみたら胎児の心拍が確認できなかったというケースです。妊娠初期の胎児は非常に小さいため、出血があったとしても流産だと気づかないこともあります。
特に妊娠1ヶ月は、妊娠の自覚もほとんどない時期で、基礎体温をつけていなければ、妊娠に気づかない女性もいます。この時点で、特に痛みもなく流産してしまうと、いつの間にか流産していたということも。
流産の症状には個人差がありますが、不正出血、腹痛やおなかの張りなどが続くようなら、早めの産婦人科受診を心がけてください。
妊娠初期の流産に種類はある?手術や治療法は?
妊娠初期に関わらず、流産は次のような種類に分けられ、それぞれの手術や治療法があります(※1,4)。
切迫流産
切迫流産とは、流産の可能性が高まっている状態のことで、まだ流産が起きているわけではありません。妊娠16週以降は子宮収縮抑制薬が治療に使われることがありますが、妊娠初期の対処法としては安静にして経過を観察することが多くなります。
稽留流産
受精卵や胎児がすでに死亡しているにも関わらず、子宮内に留まっている状態をいいます。感染症を起こさないよう、入院して子宮内除去手術を受けるか、経過を見ながら自然に排出されるのを待ちます。
不全流産
不全流産とは、流産が進んで子宮内のものが体外に排出されたとき、その一部が残ってしまうことをいいます。子宮内除去手術で残ったものを取り除きます。
完全流産
完全流産とは、子宮内のものがすべて流れ出てしまうことをいいます。陣痛のような下腹部痛があります。
進行流産
子宮口が開き、流産が始まってしまうことをいいます。最終的には不全流産か完全流産のどちらかになり、治療法としては子宮内除去手術か経過観察のどちらかになります。
化学流産
化学流産とは受精はして妊娠検査薬で陽性が出たものの、着床が長く続かなかった状態をいいます。女性が気づかないうちに流産していることも多く、治療等は不要になります。
妊娠初期の流産を予防するには?
残念ながら、妊娠初期に絶対に流産を予防できるという方法はありません。それは、妊娠初期の流産の原因の多くが、胎児側の成長異常にあるためです。ただ、流産のリスクを減らすために妊婦さんにもできることはあるので、以下のようなことに妊娠初期から気をつけておきましょう。
● 飲酒やたばこを控える
● 体を冷やさない
● 葉酸を妊娠初期(できれば妊娠前)から積極的に摂取する
● 薬を使用する前に、必ず医師に相談する
● ストレスを溜め込まず、不調があればすぐに病院に向かう
妊娠初期は流産の可能性を心配しすぎないで
妊娠初期の流産は、確率的に10〜15%と高い数字が出ており、珍しいものではありません。流産すると、悲しい気持ちになり、落ち込んだりするのは当たり前ですが、決して自分を責め過ぎないというのも大切なことです。
流産を経験しても、その後赤ちゃんを授かる女性はたくさんいます。また、妊娠中に流産を気にしすぎるのもストレスが溜まってしまうので、できるだけ心穏やかな日々を過ごせるといいですね。
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妊娠初期の流産とは?
流産とは、妊娠の早い時期に赤ちゃんが亡くなってしまうことを指し、妊娠22週より前に妊娠が終わることをすべて「流産」と指します。また、妊娠12週までの流産を「初期流産」または「早期流産」と呼びます。
妊娠初期の流産、可能性はどれくらい?
妊娠初期の流産は、可能性としては全妊娠の8〜15%で生じるといわれています。また、妊娠週数別では流産全体のうち妊娠5〜7週では22〜44%、8〜12週で34〜48%、13〜16週では6〜9%とされています(※2)。
妊娠初期の流産のなかには、胎児がとても小さいため、妊娠したことに気づかないまま出血とともに流産し、ちょっとした生理の遅れと認識されるケースもあるようです。
妊娠初期の流産、起こりやすい年齢はある?
妊娠初期の流産確率は、年齢によっても異なります。一般的に全妊娠の約15%の確率で流産が起きますが、妊婦さんの年齢別にみると、35歳以上になるとその確率が上がります。
具体的には、35〜39歳では20%、40歳以上では40%以上と、同じ妊娠初期でも年齢が進むにつれて、流産の可能性が高くなります(※3)。
加齢とともに流産の確率が高まる理由としては、流産の原因の約60%を占める「胎児の染色体異常」の可能性が加齢とともに高まるからです。35歳以上での妊娠では、産婦人科医との連携も含めて慎重に経過を見ていく必要があります。
妊娠初期の流産はなぜ起きる?
流産の原因は様々で、妊娠の時期によっても異なります。
妊娠初期の流産の原因
妊娠初期の場合、胎児の染色体異常や、臓器が育つことができなかったなど、胎児側の何らかの異常がほとんどの原因です(※4)。例えば次のような原因が考えられます。
● 胎児側の異常:染色体異常・遺伝子病など
● 母体側の異常:子宮の異常、黄体機能不全、感染症、内分泌疾患、母児間免疫異常など
後期流産の原因
妊娠12〜21週に起こる「後期流産」は、子宮奇形や子宮頸管無力症など母体側の要因によって起こります。
流産を経験すると、自分のせいだと落ち込んでしまったり、もう妊娠できないのではないかと不安になったりする女性も多いもの。ただ、妊娠初期の流産は特に、胎児側の原因が大きいとされているので、あまり自分を責めすぎないようにしてください。
妊娠初期の流産の症状は?出血はあるの?
妊娠初期の流産の多くは、少量の不正出血やお腹の張り、腹痛などの症状が出て、病院を受診してみたら胎児の心拍が確認できなかったというケースです。妊娠初期の胎児は非常に小さいため、出血があったとしても流産だと気づかないこともあります。
特に妊娠1ヶ月は、妊娠の自覚もほとんどない時期で、基礎体温をつけていなければ、妊娠に気づかない女性もいます。この時点で、特に痛みもなく流産してしまうと、いつの間にか流産していたということも。
流産の症状には個人差がありますが、不正出血、腹痛やおなかの張りなどが続くようなら、早めの産婦人科受診を心がけてください。
妊娠初期の流産に種類はある?手術や治療法は?
妊娠初期に関わらず、流産は次のような種類に分けられ、それぞれの手術や治療法があります(※1,4)。
切迫流産
切迫流産とは、流産の可能性が高まっている状態のことで、まだ流産が起きているわけではありません。妊娠16週以降は子宮収縮抑制薬が治療に使われることがありますが、妊娠初期の対処法としては安静にして経過を観察することが多くなります。
稽留流産
受精卵や胎児がすでに死亡しているにも関わらず、子宮内に留まっている状態をいいます。感染症を起こさないよう、入院して子宮内除去手術を受けるか、経過を見ながら自然に排出されるのを待ちます。
不全流産
不全流産とは、流産が進んで子宮内のものが体外に排出されたとき、その一部が残ってしまうことをいいます。子宮内除去手術で残ったものを取り除きます。
完全流産
完全流産とは、子宮内のものがすべて流れ出てしまうことをいいます。陣痛のような下腹部痛があります。
進行流産
子宮口が開き、流産が始まってしまうことをいいます。最終的には不全流産か完全流産のどちらかになり、治療法としては子宮内除去手術か経過観察のどちらかになります。
化学流産
化学流産とは受精はして妊娠検査薬で陽性が出たものの、着床が長く続かなかった状態をいいます。女性が気づかないうちに流産していることも多く、治療等は不要になります。
妊娠初期の流産を予防するには?
残念ながら、妊娠初期に絶対に流産を予防できるという方法はありません。それは、妊娠初期の流産の原因の多くが、胎児側の成長異常にあるためです。ただ、流産のリスクを減らすために妊婦さんにもできることはあるので、以下のようなことに妊娠初期から気をつけておきましょう。
● 飲酒やたばこを控える
● 体を冷やさない
● 葉酸を妊娠初期(できれば妊娠前)から積極的に摂取する
● 薬を使用する前に、必ず医師に相談する
● ストレスを溜め込まず、不調があればすぐに病院に向かう
妊娠初期は流産の可能性を心配しすぎないで
妊娠初期の流産は、確率的に10〜15%と高い数字が出ており、珍しいものではありません。流産すると、悲しい気持ちになり、落ち込んだりするのは当たり前ですが、決して自分を責め過ぎないというのも大切なことです。
流産を経験しても、その後赤ちゃんを授かる女性はたくさんいます。また、妊娠中に流産を気にしすぎるのもストレスが溜まってしまうので、できるだけ心穏やかな日々を過ごせるといいですね。
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2018年11月29日
逆子の胎動は?痛みは?場所は?位置は?
妊娠20週を過ぎると、早い人では胎動を感じられるようになります。お腹の赤ちゃんが元気に過ごしているのがわかって、うれしい気持ちになりますよね。しかし、胎動を感じる位置が変わると、「あれ、もしかして逆子になってる?」と不安になるかもしれません。そこで、逆子の胎動は普通の胎動と違うのか、逆子の胎動の位置・場所はどのあたりになるのかなどをご説明します。
そもそも逆子とは?
逆子とは、子宮内で赤ちゃんの頭が下を向かず、頭を上にして足やお尻が下向きになっている状態をいいます。胎位異常の一種で、正式には「骨盤位」と呼ばれます。
逆子の状態には大きく4種類あります。
● 単殿位(たんでんい):両足を頭の方へ上げ、体がV字になっている状態
● 複殿位(ふくでんい):膝を曲げて、体操座りをしている状態
● 膝位(しつい):膝立ちして、膝を子宮口に向けている状態
● 足位(そくい):膝を伸ばし、足先が子宮口を向いている状態
逆子は胎動の位置・場所が普通とは違う?
個人差はありますが、胎動は18〜22週頃から感じられるようになります(※1)。へその少し上あたりで胎動を感じることが多いとされますが、逆子の場合には胎動を感じる位置が通常とは少し違うこともあります。
胎動は赤ちゃんの手や足が子宮の壁にぶつかって感じるものですが、頭の位置が上下逆になる逆子では、手足がぶつかる位置も通常より下側になりやすいためです。
以下は、逆子の胎動の位置の一例です。
● 胃のすぐ下あたり
● 肛門や膀胱のあたり
● 太ももの付け根の近く
これら以外にも、逆子の体勢によって胎動を感じる位置・場所は変わります。たとえば、足を高く上げた単殿位ではわき腹の上の方、複殿位では骨盤近く、足位の場合は膀胱近くで胎動を感じた、というママもいます。
ただし、逆子の胎動の位置には個人差があるため、必ずしもこの通りではありませんよ。
逆子の胎動の感じ方は?
逆子の胎動の位置・場所に違いが出るなら、感じ方や痛みには違いがあるのでしょうか?
結論から言うと、胎動の感じ方には個人差があるため、逆子だからといって特徴的な胎動を感じるわけではありません。通常の胎動と同じように、ごにょごにょ動くのを感じたり、蹴られたような鈍い痛みを感じたり、ゴロゴロ転がるような感じがしたりします。
逆子は胎位が少し違うだけで、それ以外は正常な状態と違いがないため、逆子だと胎動が強くなりやすい、あるいは痛みが弱くなるといったことはないといわれています。
逆子の胎動を感じたら?
逆子の状態が続いていると、出産までに元通りになってくれるのかと心配ですよね。
妊娠週数が早い時期は、子宮の中のスペースにゆとりがあるので、赤ちゃんは子宮内を活発に動き、体勢も日々変化します。通常、妊娠7ヶ月(24〜27週)くらいまでは逆子でもまだ正常に戻ることが多いため、特に問題はありません。
妊娠8ヶ月(特に30週以降)に入っても逆子の状態が続く場合、医師から逆子体操などを勧められることもあります(※1)。
逆子体操には、主に次の2つがあるので、医師の指示に従って取り組んでみてくださいね。
胸膝位から側臥位になる
まず、「胸膝位(きょうしつい)」と呼ばれる、胸と両膝を床につき、おしりを高くあげる姿勢をとります。この姿勢を15分程度キープした後、お腹の赤ちゃんの背中がある側を上にして横向きに寝ます。この姿勢を「側臥位(そくがい)」といいます。
なお、お腹の赤ちゃんが背中をどちら側に向けているのか、左右のどちらを下にして横向きになるべきかは、医師に確認して指示を受けてくださいね。
骨盤高位から側臥位になる
仰向けになっておしりの下にクッションを置き、骨盤が高くなるようにします。この姿勢を「骨盤高位」といいます。骨盤高位を15分程度キープしたら、次に側臥位で休みます。
また、逆子を改善するのに効果があるとされるツボ押しやお灸を試す妊婦さんもいますよ。
ただし、切迫早産の兆候やお腹の張りがある場合は、逆子体操などの対処法は基本的におすすめできません。実施するときの注意点も含め、必ずかかりつけの産婦人科医の指導・アドバイスをもらってから行ってくださいね。
逆子体操でも元に戻らないときは?
逆子体操によって赤ちゃんが自然に回転し、逆子の状態が治ることもありますが、治らない場合もあります。妊娠35週を過ぎても逆子が元通りにならない場合には「外回転術」が行われることがあります。
外回転術とは、医師がママのお腹に両手を当て、お腹の上から赤ちゃんのおしりを持ち上げたあと、頭とおしりを支えた状態で赤ちゃんの向きをくるくると回転させる方法です。
外回転術には常位胎盤早期剥離などのリスクが伴うため、しっかりとした管理体制のもと、熟練した技術を持った産婦人科医が実施することが必要です(※1)。病院によっては外回転術を行っていないところもあるので、事前に確認してみてください。
なお、外回転術を行う前に、子宮収縮抑制剤を点滴で投与することが一般的ですが、もし医師が処置しているときにお腹の張りや痛みを感じたときは、すぐに医師に伝えましょう。
外回転術を行っても最終的に約5%の妊婦さんは逆子のまま分娩のときを迎え、帝王切開になることがあります。
逆子に限らず胎動を意識して過ごそう
妊婦健診のときに医師から逆子だと診断されたり、胎動をいつもよりも下の方に感じると、不安になるママもいるかもしれません。
しかし、妊娠30〜35週までは自然に治るケースもあるので、あまり心配しすぎないでくださいね。逆子体操などを試しながら、ゆったりとした気持ちで過ごしましょう。
逆子かどうかに関係なく、胎動が急に感じられなくなったり明らかに弱まったりしたら、念のため産婦人科を受診しましょう。赤ちゃんの動きをじかに感じられるのはママだけです。
ちょっとした違和感があったら、それは赤ちゃんからのサインかもしれないので、かかりつけの医師に相談してみてくださいね。
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そもそも逆子とは?
逆子とは、子宮内で赤ちゃんの頭が下を向かず、頭を上にして足やお尻が下向きになっている状態をいいます。胎位異常の一種で、正式には「骨盤位」と呼ばれます。
逆子の状態には大きく4種類あります。
● 単殿位(たんでんい):両足を頭の方へ上げ、体がV字になっている状態
● 複殿位(ふくでんい):膝を曲げて、体操座りをしている状態
● 膝位(しつい):膝立ちして、膝を子宮口に向けている状態
● 足位(そくい):膝を伸ばし、足先が子宮口を向いている状態
逆子は胎動の位置・場所が普通とは違う?
個人差はありますが、胎動は18〜22週頃から感じられるようになります(※1)。へその少し上あたりで胎動を感じることが多いとされますが、逆子の場合には胎動を感じる位置が通常とは少し違うこともあります。
胎動は赤ちゃんの手や足が子宮の壁にぶつかって感じるものですが、頭の位置が上下逆になる逆子では、手足がぶつかる位置も通常より下側になりやすいためです。
以下は、逆子の胎動の位置の一例です。
● 胃のすぐ下あたり
● 肛門や膀胱のあたり
● 太ももの付け根の近く
これら以外にも、逆子の体勢によって胎動を感じる位置・場所は変わります。たとえば、足を高く上げた単殿位ではわき腹の上の方、複殿位では骨盤近く、足位の場合は膀胱近くで胎動を感じた、というママもいます。
ただし、逆子の胎動の位置には個人差があるため、必ずしもこの通りではありませんよ。
逆子の胎動の感じ方は?
逆子の胎動の位置・場所に違いが出るなら、感じ方や痛みには違いがあるのでしょうか?
結論から言うと、胎動の感じ方には個人差があるため、逆子だからといって特徴的な胎動を感じるわけではありません。通常の胎動と同じように、ごにょごにょ動くのを感じたり、蹴られたような鈍い痛みを感じたり、ゴロゴロ転がるような感じがしたりします。
逆子は胎位が少し違うだけで、それ以外は正常な状態と違いがないため、逆子だと胎動が強くなりやすい、あるいは痛みが弱くなるといったことはないといわれています。
逆子の胎動を感じたら?
逆子の状態が続いていると、出産までに元通りになってくれるのかと心配ですよね。
妊娠週数が早い時期は、子宮の中のスペースにゆとりがあるので、赤ちゃんは子宮内を活発に動き、体勢も日々変化します。通常、妊娠7ヶ月(24〜27週)くらいまでは逆子でもまだ正常に戻ることが多いため、特に問題はありません。
妊娠8ヶ月(特に30週以降)に入っても逆子の状態が続く場合、医師から逆子体操などを勧められることもあります(※1)。
逆子体操には、主に次の2つがあるので、医師の指示に従って取り組んでみてくださいね。
胸膝位から側臥位になる
まず、「胸膝位(きょうしつい)」と呼ばれる、胸と両膝を床につき、おしりを高くあげる姿勢をとります。この姿勢を15分程度キープした後、お腹の赤ちゃんの背中がある側を上にして横向きに寝ます。この姿勢を「側臥位(そくがい)」といいます。
なお、お腹の赤ちゃんが背中をどちら側に向けているのか、左右のどちらを下にして横向きになるべきかは、医師に確認して指示を受けてくださいね。
骨盤高位から側臥位になる
仰向けになっておしりの下にクッションを置き、骨盤が高くなるようにします。この姿勢を「骨盤高位」といいます。骨盤高位を15分程度キープしたら、次に側臥位で休みます。
また、逆子を改善するのに効果があるとされるツボ押しやお灸を試す妊婦さんもいますよ。
ただし、切迫早産の兆候やお腹の張りがある場合は、逆子体操などの対処法は基本的におすすめできません。実施するときの注意点も含め、必ずかかりつけの産婦人科医の指導・アドバイスをもらってから行ってくださいね。
逆子体操でも元に戻らないときは?
逆子体操によって赤ちゃんが自然に回転し、逆子の状態が治ることもありますが、治らない場合もあります。妊娠35週を過ぎても逆子が元通りにならない場合には「外回転術」が行われることがあります。
外回転術とは、医師がママのお腹に両手を当て、お腹の上から赤ちゃんのおしりを持ち上げたあと、頭とおしりを支えた状態で赤ちゃんの向きをくるくると回転させる方法です。
外回転術には常位胎盤早期剥離などのリスクが伴うため、しっかりとした管理体制のもと、熟練した技術を持った産婦人科医が実施することが必要です(※1)。病院によっては外回転術を行っていないところもあるので、事前に確認してみてください。
なお、外回転術を行う前に、子宮収縮抑制剤を点滴で投与することが一般的ですが、もし医師が処置しているときにお腹の張りや痛みを感じたときは、すぐに医師に伝えましょう。
外回転術を行っても最終的に約5%の妊婦さんは逆子のまま分娩のときを迎え、帝王切開になることがあります。
逆子に限らず胎動を意識して過ごそう
妊婦健診のときに医師から逆子だと診断されたり、胎動をいつもよりも下の方に感じると、不安になるママもいるかもしれません。
しかし、妊娠30〜35週までは自然に治るケースもあるので、あまり心配しすぎないでくださいね。逆子体操などを試しながら、ゆったりとした気持ちで過ごしましょう。
逆子かどうかに関係なく、胎動が急に感じられなくなったり明らかに弱まったりしたら、念のため産婦人科を受診しましょう。赤ちゃんの動きをじかに感じられるのはママだけです。
ちょっとした違和感があったら、それは赤ちゃんからのサインかもしれないので、かかりつけの医師に相談してみてくださいね。
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2018年11月28日
胎動はいつからどう感じる?動きは?
お腹の中の赤ちゃんからのメッセージである「胎動」を初めて感じたときに、喜びと感動で涙が溢れる妊婦さんもいるようです。胎動は、妊娠中にしか感じることができない神秘的な体験。胎動について、いつから感じるのか、胎動を感じる位置、妊娠時期別の胎動の感じ方、初産と経産婦で違いはあるのかをご紹介します。
胎動とは?いつから感じるの?
胎動とは、子宮内で胎児が動くことをいいます。胎動を初めて感じる時期には個人差がありますが、一般的に妊娠18〜20週頃です。早い人だと妊娠16週頃、遅い人だと妊娠22週頃に胎動を感じることもあります。
胎動を感じる時期が早い・遅いで、胎児の成長や出産に影響が出ることはなく、小さな動きをママが察知できるかどうかは、妊娠経験や体型が関係しているといわれています。
実はママが胎動を認識する何週間も前から、お腹の中の赤ちゃんは動き始めています。妊娠8週頃から胎児の脳や筋肉、神経系統が発達し、体や手足が自発的に動くようになります。ただ、この時期の胎児の手足はとても小さくて、子宮壁に当たることはないため、胎動を感じることはありません。
感じ方や感じ始める時期に違いはありますが、遅くとも妊娠24週頃には、胎動をはっきりと感じられるようになります。
妊娠24週頃を過ぎても胎動を全く感じない場合は、妊婦健診時に医師に相談してみましょう。
胎動を感じる時期は初産婦だと遅い?
「初産だと胎動を感じる時期が遅い」という話を聞いたことがあるかもしれません。
これは初産の場合は胎動の経験がないので、実際に胎児が動いていても、それを胎動だと分からないケースが多いためです。「食後だから消化してるのかな」とか「腸のあたりが動いていて体調が悪いな」と勘違いして、胎動だと気づいていないということです。
また、胎動はゆっくり座ったり横になっているときは感じやすいため、家事や仕事などで動いている時間が多い妊婦さんは、胎動を感じにくいこともあります。
胎動を感じる位置は?
胎動を感じる位置は、赤ちゃんが正常な胎位であれば、へその少し上あたりやその周辺で感じるのが一般的です。ただし、赤ちゃんはお腹の中でぐるぐる回っているので、子宮の中の赤ちゃんの姿勢によって胎動を感じる位置は変わってきます。
赤ちゃんが同じ姿勢ばかりとっていると、同じ場所で胎動が感じることが多くなることもあります。また、以前は逆子だったのが治った場合、感じる胎動の位置が変わることもあります。逆子は頭の位置が上下逆になっているので、手足がぶつかる位置も下側になりやすいのです。
胎動の感じ方は?妊娠時期によって変わる?
腹の中の赤ちゃんは成長と共に動き方が変わるので、胎動の感じ方も変わっていきます。
前述のように、最初の頃は、「お腹の中で金魚が泳いでいるみたい」「なんだかお腹がゴロゴロする」などと感じるだけで、それを胎動と認識できないこともあります。
週数が進むにつれて、お腹をグイッと強く押されるように感じたり、ちょっとした痛みを伴う妊婦さんもいます。
妊娠16〜19週頃の胎動
少しずつ胎動を感じ始める時期ですが、まだ全く感じない妊婦さんもいます。この時期は、赤ちゃんが子宮のなかで自由に動き回っていて、上下左右さまざまな方向に回転しています。そのため、お腹がむずむずしたような胎動を感じることがあります。
妊娠20〜23週頃の胎動
多くの妊婦さんが胎動を感じるようになる時期です。この時期の赤ちゃんは聴覚が発達し、ママの声や心音も聞こえるようになっています。お腹の外の大きな音に反応して、胎動が起きることもあります。
音楽を聞かせたり、歌を歌ったりすると胎動が激しくなったといった経験をする妊婦さんもいるようです。
妊娠24〜35週頃の胎動
赤ちゃんの筋肉が発達して、体を伸縮させる動きを見せるようになります。それに伴って、子宮に手足が当たることが増え、胎動をよく感じるようになります。
力強く、ぐっと押されるような胎動で、夜hは気になって眠れないという妊婦さんもいます。
また、この頃から赤ちゃんのしゃっくりによる胎動を感じる妊婦さんもいます。しゃっくりの場合は「ピクッ、ピクッ」と一定のリズムで感じるのが特徴です。
妊娠36週目以降の胎動
出産が近づくと、赤ちゃんは頭を下にして骨盤に固定させるため、胎動の頻度が減ったり、感じる強さが弱くなったりします。しかし、胎動が全くなくなるということはありません。陣痛中に胎動を感じることもあります。
胎動を感じやすい時間帯はあるの?
妊婦 リラックス ソファ テレビ 笑顔
陣痛が起きる時間帯に決まりはありません。しかし、ママが横になっているときや、比較的ゆったりとした気持ちでいるときに胎動を感じやすい傾向にあるといわれています。
そのため、夜中の睡眠中にも胎動を感じることもあります。赤ちゃんは20〜40分ごとに寝たり起きたりを繰り返しているため、ママが寝ている夜中に、お腹の中で動いていることもあるためです。
妊娠後期は胎動が激しくなるので、夜なかなか眠れないという妊婦さんもいます。
胎動を感じる時間帯も個人差が大きいので、少ないと感じる時間があっても焦らないようにしましょう。ただし、それまであった胎動が急に減って、しばらく感じられないときは、かかりつけの産婦人科を受診しましょう。
胎動はいつまで感じられるの?
胎動は、臨月に入っても感じますし、出産直前の陣痛中にも胎動を感じる人もいて、いつまで胎動を感じるかは個人差が大きいものです。
妊娠週数が進んで赤ちゃんが大きくなり骨盤に頭を固定させると自由に動き回れなくなるため、臨月に入ると少しずつ胎動の回数が減ったり、弱く感じたりする傾向にありますが、基本的に1日中全く感じないということはありません。
出産が近づき、、安静にしていても2時間以上胎動が感じられない場合は、赤ちゃんに異変が起きている可能性もあるので、かかりつけの産婦人科へ連絡をしてください。
胎動をいつから感じるかは人それぞれ
周りの妊婦さんがすでに胎動を感じていて、自分だけまだ感じていないと不安な気持ちになってしまうかもしれません。しかし、胎動をいつから感じるかには個人差が大きいため、妊婦健診で医師が経過順調と判断していれば、それほど心配になる必要はありません。
胎動を感じたときには、お腹の赤ちゃんに「元気だね」などと声をかけたり、お腹を撫でたりして、コミュニケーションをとるようにしてみてくださいね。胎動に応えてあげるのも、妊娠中の楽しみ方のひとつです。
胎動とは?いつから感じるの?
胎動とは、子宮内で胎児が動くことをいいます。胎動を初めて感じる時期には個人差がありますが、一般的に妊娠18〜20週頃です。早い人だと妊娠16週頃、遅い人だと妊娠22週頃に胎動を感じることもあります。
胎動を感じる時期が早い・遅いで、胎児の成長や出産に影響が出ることはなく、小さな動きをママが察知できるかどうかは、妊娠経験や体型が関係しているといわれています。
実はママが胎動を認識する何週間も前から、お腹の中の赤ちゃんは動き始めています。妊娠8週頃から胎児の脳や筋肉、神経系統が発達し、体や手足が自発的に動くようになります。ただ、この時期の胎児の手足はとても小さくて、子宮壁に当たることはないため、胎動を感じることはありません。
感じ方や感じ始める時期に違いはありますが、遅くとも妊娠24週頃には、胎動をはっきりと感じられるようになります。
妊娠24週頃を過ぎても胎動を全く感じない場合は、妊婦健診時に医師に相談してみましょう。
胎動を感じる時期は初産婦だと遅い?
「初産だと胎動を感じる時期が遅い」という話を聞いたことがあるかもしれません。
これは初産の場合は胎動の経験がないので、実際に胎児が動いていても、それを胎動だと分からないケースが多いためです。「食後だから消化してるのかな」とか「腸のあたりが動いていて体調が悪いな」と勘違いして、胎動だと気づいていないということです。
また、胎動はゆっくり座ったり横になっているときは感じやすいため、家事や仕事などで動いている時間が多い妊婦さんは、胎動を感じにくいこともあります。
胎動を感じる位置は?
胎動を感じる位置は、赤ちゃんが正常な胎位であれば、へその少し上あたりやその周辺で感じるのが一般的です。ただし、赤ちゃんはお腹の中でぐるぐる回っているので、子宮の中の赤ちゃんの姿勢によって胎動を感じる位置は変わってきます。
赤ちゃんが同じ姿勢ばかりとっていると、同じ場所で胎動が感じることが多くなることもあります。また、以前は逆子だったのが治った場合、感じる胎動の位置が変わることもあります。逆子は頭の位置が上下逆になっているので、手足がぶつかる位置も下側になりやすいのです。
胎動の感じ方は?妊娠時期によって変わる?
腹の中の赤ちゃんは成長と共に動き方が変わるので、胎動の感じ方も変わっていきます。
前述のように、最初の頃は、「お腹の中で金魚が泳いでいるみたい」「なんだかお腹がゴロゴロする」などと感じるだけで、それを胎動と認識できないこともあります。
週数が進むにつれて、お腹をグイッと強く押されるように感じたり、ちょっとした痛みを伴う妊婦さんもいます。
妊娠16〜19週頃の胎動
少しずつ胎動を感じ始める時期ですが、まだ全く感じない妊婦さんもいます。この時期は、赤ちゃんが子宮のなかで自由に動き回っていて、上下左右さまざまな方向に回転しています。そのため、お腹がむずむずしたような胎動を感じることがあります。
妊娠20〜23週頃の胎動
多くの妊婦さんが胎動を感じるようになる時期です。この時期の赤ちゃんは聴覚が発達し、ママの声や心音も聞こえるようになっています。お腹の外の大きな音に反応して、胎動が起きることもあります。
音楽を聞かせたり、歌を歌ったりすると胎動が激しくなったといった経験をする妊婦さんもいるようです。
妊娠24〜35週頃の胎動
赤ちゃんの筋肉が発達して、体を伸縮させる動きを見せるようになります。それに伴って、子宮に手足が当たることが増え、胎動をよく感じるようになります。
力強く、ぐっと押されるような胎動で、夜hは気になって眠れないという妊婦さんもいます。
また、この頃から赤ちゃんのしゃっくりによる胎動を感じる妊婦さんもいます。しゃっくりの場合は「ピクッ、ピクッ」と一定のリズムで感じるのが特徴です。
妊娠36週目以降の胎動
出産が近づくと、赤ちゃんは頭を下にして骨盤に固定させるため、胎動の頻度が減ったり、感じる強さが弱くなったりします。しかし、胎動が全くなくなるということはありません。陣痛中に胎動を感じることもあります。
胎動を感じやすい時間帯はあるの?
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陣痛が起きる時間帯に決まりはありません。しかし、ママが横になっているときや、比較的ゆったりとした気持ちでいるときに胎動を感じやすい傾向にあるといわれています。
そのため、夜中の睡眠中にも胎動を感じることもあります。赤ちゃんは20〜40分ごとに寝たり起きたりを繰り返しているため、ママが寝ている夜中に、お腹の中で動いていることもあるためです。
妊娠後期は胎動が激しくなるので、夜なかなか眠れないという妊婦さんもいます。
胎動を感じる時間帯も個人差が大きいので、少ないと感じる時間があっても焦らないようにしましょう。ただし、それまであった胎動が急に減って、しばらく感じられないときは、かかりつけの産婦人科を受診しましょう。
胎動はいつまで感じられるの?
胎動は、臨月に入っても感じますし、出産直前の陣痛中にも胎動を感じる人もいて、いつまで胎動を感じるかは個人差が大きいものです。
妊娠週数が進んで赤ちゃんが大きくなり骨盤に頭を固定させると自由に動き回れなくなるため、臨月に入ると少しずつ胎動の回数が減ったり、弱く感じたりする傾向にありますが、基本的に1日中全く感じないということはありません。
出産が近づき、、安静にしていても2時間以上胎動が感じられない場合は、赤ちゃんに異変が起きている可能性もあるので、かかりつけの産婦人科へ連絡をしてください。
胎動をいつから感じるかは人それぞれ
周りの妊婦さんがすでに胎動を感じていて、自分だけまだ感じていないと不安な気持ちになってしまうかもしれません。しかし、胎動をいつから感じるかには個人差が大きいため、妊婦健診で医師が経過順調と判断していれば、それほど心配になる必要はありません。
胎動を感じたときには、お腹の赤ちゃんに「元気だね」などと声をかけたり、お腹を撫でたりして、コミュニケーションをとるようにしてみてくださいね。胎動に応えてあげるのも、妊娠中の楽しみ方のひとつです。
2018年11月19日
子宮口の開き方と出産までの時間は?
臨月に入ると、出産までもう少し。妊婦健診で「子宮口が1センチ開いていますね」と産婦人科医から伝えられるとワクワクしますよね。でも、子宮口が2センチ、3センチと開いていくときに体はどんな状態になっているのか、出産まであとどれくらいなのか、不安に思うことも。そこで、子宮口の開きと出産までの時間などについてまとめました。
子宮口が開くとは?
赤ちゃんが誕生するためには、子宮口を通って外に出てくる必要がありますよね。そのため女性の体も、臨月を迎えて出産が近づいてくると、出産するための体の準備が進み、子宮口が自然と開いていきます。
子宮口には、赤ちゃんに近い側の「内子宮口」と外界に近い「外子宮口」があり、両方が開いた状態で、「子宮口が開く」と表現されます。出産が近づいてくると、ホルモンの分泌によって産道となる子宮頚管が柔らかくなり、内子宮口、外子宮口の順番で開いていきます。
この時期には赤ちゃんも子宮内で下降し、さらに子宮口が刺激されて開いていき、開けば赤ちゃんの下降がもっと進む、という流れで出産に移っていきます。
子宮口の開き方と段階は?
陣痛が起きて、出産が始まる直前には子宮口が全開して直径10センチ程度になり、赤ちゃんが通れる状態になります。それまでの子宮口の開き方や段階は次のようになります。
準備期
子宮口が直径3センチまで開いていく時期です。まだ子宮の収縮は弱く、自覚できる不快な症状はありません。
赤ちゃんの頭が下がってくることで、不規則だった陣痛が徐々に規則的になっていきます。この期間は数日から数週間続く方もいれば、2〜6時間の間に進行する方もいて、個人差があります。
また、初産婦か経産婦かによっても違いがあります。一般的な準備期の期間は、初産婦で約8時間、経産婦で約6時間です。
活動期
子宮口が直径7センチまで開いていく時期です。子宮の収縮が強まり、陣痛は3〜4分間隔と短くなっていきます。
個人差はありますが、一般的には準備期よりも短く、初産婦で約4時間、経産婦で約2時間ほどです。
移行期
子宮口が直径10センチまで開いていく時期です。子宮の収縮が非常に強くなり、陣痛は2〜3分間隔で、60〜90秒間続きます。
子宮口が直径10センチに広がるまでは、初産婦で約1時間、経産婦で15〜20分かかるのが一般的です。
子宮口が1センチ開くと、出産までどれくらい?
子宮口の開きが直径1センチのときは、内子宮口が広がり始めた段階です。赤ちゃんの下降も始まったばかりで、子宮頚部も柔らかくなりきっていません。自覚症状がないため、妊婦健診のときに子宮口が開いていると産婦人科医にいわれて驚く方がほとんどです。
分娩までの時間には個人差があるので、あとどれくらいで分娩に至れるかはわからないのが現状です。ただ、まだ時間には余裕があります。焦らずリラックスしていてくださいね。
子宮口が1センチ開く時期には個人差があり、妊娠34週〜35週で開く妊婦さんもいれば、妊娠36週でまだ1センチ開いてない妊婦さんもいます。
子宮口が2センチ開くと、出産までどれくらい?
子宮口の開きが直径1センチから直径2センチになるまでの期間には個人差があります。子宮口も徐々に開いていますが、まだまだ子宮頚部の柔らかさは3段階で表現すると「中」の状態で、すぐには開きません。ただ、赤ちゃんは少しずつ下降しているので、安心してくださいね。
子宮口が2センチ開いている状態になってもすぐに陣痛が起こるわけではないので、ゆとりをもって、いつ入院してもいいように準備を整えておきましょう。早い妊婦さんだと数日以内、遅いと数週間後に陣痛が起きることもあります。
子宮口が3センチ開くと、出産までどれくらい?
子宮口の開きが直径3センチになると子宮頚部も柔らかくなっており、赤ちゃんの下降も着々と進んでいます。この頃になるとおしるしが起こり、陣痛が始まる妊婦さんが多いです。ただ、痛みはまだ強くないことも多く、普段と同じように過ごせる妊婦さんもいます。
陣痛が、助産師や医師にあらかじめ伝えられた間隔で、規則的にくるようなら、病院へ電話して指示を仰いでください。医師や病院にもよりますが、約10分間隔になったら連絡するよう指示されることが多いようです。
陣痛の痛みを感じるときは動作をやめて、ラクな姿勢をとるようにし、食事もできるだけきちんととりましょう。破水していなければ、お風呂に入ることもできますよ。
出産までには、初産の場合は平均10〜12時間、経産婦の場合は平均4〜6時間ほどかかるので、今のうちに十分な睡眠をとり、体力を温存しておきましょう。
臨月の子宮口が開くときは、痛い?
臨月の子宮口が徐々に開く段階では自覚症状がない妊婦さんがほとんどです。「痛いな」と感じるときは、子宮口が開くことによる痛みというよりも、前駆陣痛や本陣痛による痛みの方が強く感じていることが多いようです。
もちろん出産時には強い痛みを感じることになりますが、先輩ママの誰もが通って来た道です。慌てず落ち着いて、出産を迎えられるといいですね。
出産しやすい子宮口にするには?
出産に向けては子宮口が全開になる必要がありますが、「子宮口が堅くてなかなか開かないね」と産婦人科医に診断される妊婦さんも少なくないようです。産婦人科では、次のような対処法を勧められるので、ぜひ取り組んでみてください。
積極的に身体を動かす
子宮口を開くという意味でも、階段の上り下りやスクワットなど、股関節を柔らかくする運動が効果的です。腰痛がひどいときには無理をせず、座った状態でのストレッチなどがおすすめですよ。
冷えを改善する
身体の冷え性は血行を悪くし、筋肉や身体を強張らせてしまいます。特に靴下の重ね履きなどで足を温めて、硬くなった身体の筋肉をほぐすようにしましょう。
リラックスした状態を心がける
陣痛の痛みがあるなかでリラックスするのは難しいかもしれませんが、身体に力が入った状態だと、なかなか子宮口が開かないこともあります。パートナーや助産師さんと話をするなどして、緊張をほぐすように心がけてくださいね。
子宮口が開いても慌てないことが大切
臨月になると、「早く赤ちゃんと会いたい」という気持ちが高ぶってしまい、落ち着かないママもいると思いますが、もう少しの辛抱です。
子宮口が開き始めても出産までにはもう少し時間がかかることがほとんどです。出産・入院の準備をしながら、自分の体の状況を知り、心にゆとりをもって赤ちゃんを迎えてあげられるといいですね。
子宮口が開くとは?
赤ちゃんが誕生するためには、子宮口を通って外に出てくる必要がありますよね。そのため女性の体も、臨月を迎えて出産が近づいてくると、出産するための体の準備が進み、子宮口が自然と開いていきます。
子宮口には、赤ちゃんに近い側の「内子宮口」と外界に近い「外子宮口」があり、両方が開いた状態で、「子宮口が開く」と表現されます。出産が近づいてくると、ホルモンの分泌によって産道となる子宮頚管が柔らかくなり、内子宮口、外子宮口の順番で開いていきます。
この時期には赤ちゃんも子宮内で下降し、さらに子宮口が刺激されて開いていき、開けば赤ちゃんの下降がもっと進む、という流れで出産に移っていきます。
子宮口の開き方と段階は?
陣痛が起きて、出産が始まる直前には子宮口が全開して直径10センチ程度になり、赤ちゃんが通れる状態になります。それまでの子宮口の開き方や段階は次のようになります。
準備期
子宮口が直径3センチまで開いていく時期です。まだ子宮の収縮は弱く、自覚できる不快な症状はありません。
赤ちゃんの頭が下がってくることで、不規則だった陣痛が徐々に規則的になっていきます。この期間は数日から数週間続く方もいれば、2〜6時間の間に進行する方もいて、個人差があります。
また、初産婦か経産婦かによっても違いがあります。一般的な準備期の期間は、初産婦で約8時間、経産婦で約6時間です。
活動期
子宮口が直径7センチまで開いていく時期です。子宮の収縮が強まり、陣痛は3〜4分間隔と短くなっていきます。
個人差はありますが、一般的には準備期よりも短く、初産婦で約4時間、経産婦で約2時間ほどです。
移行期
子宮口が直径10センチまで開いていく時期です。子宮の収縮が非常に強くなり、陣痛は2〜3分間隔で、60〜90秒間続きます。
子宮口が直径10センチに広がるまでは、初産婦で約1時間、経産婦で15〜20分かかるのが一般的です。
子宮口が1センチ開くと、出産までどれくらい?
子宮口の開きが直径1センチのときは、内子宮口が広がり始めた段階です。赤ちゃんの下降も始まったばかりで、子宮頚部も柔らかくなりきっていません。自覚症状がないため、妊婦健診のときに子宮口が開いていると産婦人科医にいわれて驚く方がほとんどです。
分娩までの時間には個人差があるので、あとどれくらいで分娩に至れるかはわからないのが現状です。ただ、まだ時間には余裕があります。焦らずリラックスしていてくださいね。
子宮口が1センチ開く時期には個人差があり、妊娠34週〜35週で開く妊婦さんもいれば、妊娠36週でまだ1センチ開いてない妊婦さんもいます。
子宮口が2センチ開くと、出産までどれくらい?
子宮口の開きが直径1センチから直径2センチになるまでの期間には個人差があります。子宮口も徐々に開いていますが、まだまだ子宮頚部の柔らかさは3段階で表現すると「中」の状態で、すぐには開きません。ただ、赤ちゃんは少しずつ下降しているので、安心してくださいね。
子宮口が2センチ開いている状態になってもすぐに陣痛が起こるわけではないので、ゆとりをもって、いつ入院してもいいように準備を整えておきましょう。早い妊婦さんだと数日以内、遅いと数週間後に陣痛が起きることもあります。
子宮口が3センチ開くと、出産までどれくらい?
子宮口の開きが直径3センチになると子宮頚部も柔らかくなっており、赤ちゃんの下降も着々と進んでいます。この頃になるとおしるしが起こり、陣痛が始まる妊婦さんが多いです。ただ、痛みはまだ強くないことも多く、普段と同じように過ごせる妊婦さんもいます。
陣痛が、助産師や医師にあらかじめ伝えられた間隔で、規則的にくるようなら、病院へ電話して指示を仰いでください。医師や病院にもよりますが、約10分間隔になったら連絡するよう指示されることが多いようです。
陣痛の痛みを感じるときは動作をやめて、ラクな姿勢をとるようにし、食事もできるだけきちんととりましょう。破水していなければ、お風呂に入ることもできますよ。
出産までには、初産の場合は平均10〜12時間、経産婦の場合は平均4〜6時間ほどかかるので、今のうちに十分な睡眠をとり、体力を温存しておきましょう。
臨月の子宮口が開くときは、痛い?
臨月の子宮口が徐々に開く段階では自覚症状がない妊婦さんがほとんどです。「痛いな」と感じるときは、子宮口が開くことによる痛みというよりも、前駆陣痛や本陣痛による痛みの方が強く感じていることが多いようです。
もちろん出産時には強い痛みを感じることになりますが、先輩ママの誰もが通って来た道です。慌てず落ち着いて、出産を迎えられるといいですね。
出産しやすい子宮口にするには?
出産に向けては子宮口が全開になる必要がありますが、「子宮口が堅くてなかなか開かないね」と産婦人科医に診断される妊婦さんも少なくないようです。産婦人科では、次のような対処法を勧められるので、ぜひ取り組んでみてください。
積極的に身体を動かす
子宮口を開くという意味でも、階段の上り下りやスクワットなど、股関節を柔らかくする運動が効果的です。腰痛がひどいときには無理をせず、座った状態でのストレッチなどがおすすめですよ。
冷えを改善する
身体の冷え性は血行を悪くし、筋肉や身体を強張らせてしまいます。特に靴下の重ね履きなどで足を温めて、硬くなった身体の筋肉をほぐすようにしましょう。
リラックスした状態を心がける
陣痛の痛みがあるなかでリラックスするのは難しいかもしれませんが、身体に力が入った状態だと、なかなか子宮口が開かないこともあります。パートナーや助産師さんと話をするなどして、緊張をほぐすように心がけてくださいね。
子宮口が開いても慌てないことが大切
臨月になると、「早く赤ちゃんと会いたい」という気持ちが高ぶってしまい、落ち着かないママもいると思いますが、もう少しの辛抱です。
子宮口が開き始めても出産までにはもう少し時間がかかることがほとんどです。出産・入院の準備をしながら、自分の体の状況を知り、心にゆとりをもって赤ちゃんを迎えてあげられるといいですね。
2018年11月16日
難産とは?定義は?原因は?
妊婦さんなら誰しも「安産になるように」「難産にはなりたくない」と思いますよね。でも、安産とはどういう状態で、どうなったら難産なのでしょうか?また、体質的に難産になりやすい人はいるのでしょうか?難産の定義や原因、出産までに何時間かかるのか、赤ちゃんへ悪影響はあるのかなどをご説明します。
難産とは?定義はあるの?
難産とは、出産がスムーズに進まなくて赤ちゃんがなかなか生まれず、人工的なサポートがなければ出産が難しい状態を指します。ただし、はっきりした定義はありません。
出産がスムーズに進めば「安産」と呼ばれますが、こちらも明確な定義はありません。一般的には、陣痛の痛みが少なく、出産にかかる時間も短かかったり、赤ちゃんが人工的なサポートなく生まれてきたりする場合に、安産だといわれます。
難産では出産までに何時間かかる?
陣痛が始まってから出産を終えるまで何時間かかると難産になる、という定義はありません。一般的に初産の人は12〜15時間かかるといわれているので、15時間以上かかると難産だといわれます。ただ、長い人は出産までに50時間以上かかったということもあるので、どれくらいかかるかは人それぞれです。
かかった時間だけでなく、陣痛の強さによっても大変だと感じる度合いは異なります。本人の感じ方にも左右されるので、難産かどうかを時間ではっきりと区切ることはできません。
難産になる原因は?
難産になる原因にはいくつかあります。母体側や赤ちゃん側それぞれでトラブルが起こりえます。
母体側の原因
産道の異常
ママの骨盤と赤ちゃんの頭(児頭)の大きさが釣り合わないと、赤ちゃんがうまく産道を通過できず、難産になることがあります。
娩出力の異常
赤ちゃんを押し出すための子宮収縮が弱くて「微弱陣痛」になっていると、分娩がうまく進みません。弱い陣痛が2〜3日ほど続くと体力を消耗し、赤ちゃんにストレスがかかりやすくなるため、陣痛促進剤や帝王切開で出産させる必要があります。
胎児側の原因
胎位の異常
通常、赤ちゃんは頭を下にして産道を下りてきますが、逆子の場合、赤ちゃんが下がってくるのをゆっくり待つ必要があるので、分娩に時間がかかります。
また、赤ちゃんの体が横になっている場合、へその緒が先に出てしまう「臍帯脱出」などのリスクがあります。
これらの胎位の場合、自然分娩ではなく帝王切開となることが多くあります。
回旋の異常
赤ちゃんは産道を通り抜けるように体をうまく回転させますが、この回転がうまくいかないと産道を通るのに時間がかかり、難産になることがあります。
巨大児や多胎児
過期産になったり、妊娠糖尿病になっていたりして赤ちゃんが巨大児になると産道をうまく通り抜けられなくなります。また、双子で自然分娩が可能なケースでも、分娩に時間がかかり、難産になりやすくなります。
難産になりやすい体質はある?
難産になる原因は様々あります。どれが起こるかは人によって違いますが、以下のような体質の人は難産のリスクが高まるといわれます。
太り過ぎ
太り過ぎは「妊娠糖尿病」や「妊娠高血圧症候群」の引き金になる上、赤ちゃんが巨大児になる原因でもあります。脂肪が産道を狭めてしまうので、難産になりやすくなります。
痩せ過ぎ
妊娠中に適度に体重が増えないと、出産時に体力が足りなくなる可能性があります。また、赤ちゃんにも栄養が届かず、赤ちゃんの体力も低下します。分娩時にそれぞれ体力が足りないと難産になりやすく、帝王切開などの処置が行われます。
筋肉低下
妊娠中は体を動かしづらくなるので、筋力が落ち気味です。出産時はかなり体力を使うので、筋肉が少ないと、いきんだときの踏ん張りが効かなくなってしまいます。
高齢出産
初産が35歳以上の高齢出産だと、子宮頸管が柔らかくなりにくい、産道が伸びにくい、微弱陣痛が起こりやすい、といった理由から難産になりやすくなります(※1)。
また、高血圧や常位胎盤早期剥離、前置胎盤などのリスクも高くなります。
難産のときは胎児に影響がある?
難産になると胎児に必ず悪影響が出るわけではありません。ただ、出産が長引いたときに陣痛促進剤や帝王切開などの適切なサポートが遅れてしまうと、赤ちゃんに十分な酸素が届かなくなって、胎児仮死や呼吸障害に陥るリスクがあります。そのため、難産になったときには母体と赤ちゃんの体調を見ながら、もっとも安全な処置をとることが大切です。
陣痛が長引くと使用される陣痛促進剤のリスクが心配になるかもしれません。陣痛促進剤を使用する場合は、分娩監視装置をつけたうえで、赤ちゃんとママの様子を細かく見ながら適切な量が投与されます。
難産は予防できるの?
これをすれば確実に難産を防げるというものはありませんが、妊娠中に健康的な生活を送っていることが一番の予防になります。以下の心がけを守って妊娠生活を過ごしましょう。
太り過ぎない
「食べていればつわりが治まるから」「安定期に入るとつわりが治まり、食べ物がおいしく感じられて、つい食べてしまう」という妊婦さんもいます。ですが、太りすぎるのは難産の大きな原因なので体重管理は徹底して太り過ぎないようにしましょう。
適度な運動をする
適度な運動をするのは、妊娠期間を健康に過ごすために不可欠です。体重の増え過ぎを防げるだけではなく、出産時の体力づくりにもなるからです。散歩やストレッチなど、軽めの運動から始めましょう。また、マタニティスイミングやマタニティヨガなどもおすすめです。
妊娠中の生活改善で難産を防ごう
妊娠中は安産を目指して生活習慣の改善に取り組むことが大切です。食生活を変える、運動を始めるなど、できることから始めてください。出産予定日が迫ってきたら、呼吸の練習を始めたり、積極的に体を動かしたりを心がけましょう。
どんなに対策をしていても、出産当日には難産になってしまうことはあります。しかし、体力づくりに励んでいれば難産になっても、乗り越えられる力がつくはずです。健康的な妊婦生活を送って、元気な赤ちゃんを産んであげてくださいね。
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難産とは?定義はあるの?
難産とは、出産がスムーズに進まなくて赤ちゃんがなかなか生まれず、人工的なサポートがなければ出産が難しい状態を指します。ただし、はっきりした定義はありません。
出産がスムーズに進めば「安産」と呼ばれますが、こちらも明確な定義はありません。一般的には、陣痛の痛みが少なく、出産にかかる時間も短かかったり、赤ちゃんが人工的なサポートなく生まれてきたりする場合に、安産だといわれます。
難産では出産までに何時間かかる?
陣痛が始まってから出産を終えるまで何時間かかると難産になる、という定義はありません。一般的に初産の人は12〜15時間かかるといわれているので、15時間以上かかると難産だといわれます。ただ、長い人は出産までに50時間以上かかったということもあるので、どれくらいかかるかは人それぞれです。
かかった時間だけでなく、陣痛の強さによっても大変だと感じる度合いは異なります。本人の感じ方にも左右されるので、難産かどうかを時間ではっきりと区切ることはできません。
難産になる原因は?
難産になる原因にはいくつかあります。母体側や赤ちゃん側それぞれでトラブルが起こりえます。
母体側の原因
産道の異常
ママの骨盤と赤ちゃんの頭(児頭)の大きさが釣り合わないと、赤ちゃんがうまく産道を通過できず、難産になることがあります。
娩出力の異常
赤ちゃんを押し出すための子宮収縮が弱くて「微弱陣痛」になっていると、分娩がうまく進みません。弱い陣痛が2〜3日ほど続くと体力を消耗し、赤ちゃんにストレスがかかりやすくなるため、陣痛促進剤や帝王切開で出産させる必要があります。
胎児側の原因
胎位の異常
通常、赤ちゃんは頭を下にして産道を下りてきますが、逆子の場合、赤ちゃんが下がってくるのをゆっくり待つ必要があるので、分娩に時間がかかります。
また、赤ちゃんの体が横になっている場合、へその緒が先に出てしまう「臍帯脱出」などのリスクがあります。
これらの胎位の場合、自然分娩ではなく帝王切開となることが多くあります。
回旋の異常
赤ちゃんは産道を通り抜けるように体をうまく回転させますが、この回転がうまくいかないと産道を通るのに時間がかかり、難産になることがあります。
巨大児や多胎児
過期産になったり、妊娠糖尿病になっていたりして赤ちゃんが巨大児になると産道をうまく通り抜けられなくなります。また、双子で自然分娩が可能なケースでも、分娩に時間がかかり、難産になりやすくなります。
難産になりやすい体質はある?
難産になる原因は様々あります。どれが起こるかは人によって違いますが、以下のような体質の人は難産のリスクが高まるといわれます。
太り過ぎ
太り過ぎは「妊娠糖尿病」や「妊娠高血圧症候群」の引き金になる上、赤ちゃんが巨大児になる原因でもあります。脂肪が産道を狭めてしまうので、難産になりやすくなります。
痩せ過ぎ
妊娠中に適度に体重が増えないと、出産時に体力が足りなくなる可能性があります。また、赤ちゃんにも栄養が届かず、赤ちゃんの体力も低下します。分娩時にそれぞれ体力が足りないと難産になりやすく、帝王切開などの処置が行われます。
筋肉低下
妊娠中は体を動かしづらくなるので、筋力が落ち気味です。出産時はかなり体力を使うので、筋肉が少ないと、いきんだときの踏ん張りが効かなくなってしまいます。
高齢出産
初産が35歳以上の高齢出産だと、子宮頸管が柔らかくなりにくい、産道が伸びにくい、微弱陣痛が起こりやすい、といった理由から難産になりやすくなります(※1)。
また、高血圧や常位胎盤早期剥離、前置胎盤などのリスクも高くなります。
難産のときは胎児に影響がある?
難産になると胎児に必ず悪影響が出るわけではありません。ただ、出産が長引いたときに陣痛促進剤や帝王切開などの適切なサポートが遅れてしまうと、赤ちゃんに十分な酸素が届かなくなって、胎児仮死や呼吸障害に陥るリスクがあります。そのため、難産になったときには母体と赤ちゃんの体調を見ながら、もっとも安全な処置をとることが大切です。
陣痛が長引くと使用される陣痛促進剤のリスクが心配になるかもしれません。陣痛促進剤を使用する場合は、分娩監視装置をつけたうえで、赤ちゃんとママの様子を細かく見ながら適切な量が投与されます。
難産は予防できるの?
これをすれば確実に難産を防げるというものはありませんが、妊娠中に健康的な生活を送っていることが一番の予防になります。以下の心がけを守って妊娠生活を過ごしましょう。
太り過ぎない
「食べていればつわりが治まるから」「安定期に入るとつわりが治まり、食べ物がおいしく感じられて、つい食べてしまう」という妊婦さんもいます。ですが、太りすぎるのは難産の大きな原因なので体重管理は徹底して太り過ぎないようにしましょう。
適度な運動をする
適度な運動をするのは、妊娠期間を健康に過ごすために不可欠です。体重の増え過ぎを防げるだけではなく、出産時の体力づくりにもなるからです。散歩やストレッチなど、軽めの運動から始めましょう。また、マタニティスイミングやマタニティヨガなどもおすすめです。
妊娠中の生活改善で難産を防ごう
妊娠中は安産を目指して生活習慣の改善に取り組むことが大切です。食生活を変える、運動を始めるなど、できることから始めてください。出産予定日が迫ってきたら、呼吸の練習を始めたり、積極的に体を動かしたりを心がけましょう。
どんなに対策をしていても、出産当日には難産になってしまうことはあります。しかし、体力づくりに励んでいれば難産になっても、乗り越えられる力がつくはずです。健康的な妊婦生活を送って、元気な赤ちゃんを産んであげてくださいね。
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2018年11月14日
安産のためにできる準備とは?
全ての妊婦さんが、安産を願うのは当然のことです。赤ちゃんが健やかに生まれてくるため、そしてママもあまりつらい思いをせずに産むために、何ができるのでしょうか?安産のためにできることをご紹介します。
そもそも安産とは?
安産には厳密な定義はなく、人それぞれ違った定義を持っています。多くの人が「分娩(陣痛)の時間が短いもの」「痛みが少ないもの」が安産だと捉えがちですが、痛みが少なく、早く終わったからといって、母体や赤ちゃんの健康に問題があれば安産とはいえません。
母体と赤ちゃんが健康で、出産時に問題がなければ、安産といえるでしょう。ただし結果だけではなく、出産の過程や痛みが気になるのは、妊婦さんであれば当然ですよね。
出産は、人生に多くても数回ほどしかない貴重な体験です。自分がどんなふうに赤ちゃんを産みたいのかをしっかり考え、自分なりの安産の定義やバースプランを作ってみましょう。
安産のためにできる、7つのポイント
ここでは安産を「痛みが少なく、母体も健康で、赤ちゃんも元気に出てきてくれること」だと定義づけ、そのためにできる7つのポイントをご紹介します。
ただし、切迫早産や妊娠高血圧症候群などで、医師から何らかの生活指導が行われている場合は、その指示に従うことを最優先にしてくださいね。
1. 普段から呼吸法を練習する
出産の際、陣痛がひどいと息を止めてしまうことがあります。しかしママが息を止めると、お腹の赤ちゃんに十分な酸素が送られなって赤ちゃんが苦しくなったり、筋肉が緊張した状態になるために子宮口が開きにくくなります。
ここで重要になってくるのが呼吸法。呼吸の仕方を変えるだけで、陣痛が来てもリラックスして分娩を迎えることができますよ。
出産のための代表的な呼吸法は「ヒッ、ヒッ、フー」で有名なラマーズ法と、息をゆっくり吐くことを意識するソフロロジーがあります。
どちらも、すぐに習得できるものでも、本番で突然できるものでもないので、事前の練習がとても大切です。妊娠中に自分に合う呼吸法を見つけて練習し、落ち着いて出産に臨めるようにしましょう。
2. 適度な運動・ストレッチをする
安定期に入り医師から許可が出たら、適度な運動を心がけましょう。おすすめの運動は誰でも手軽にできるウォーキング。下半身の筋肉を鍛えられるうえに、血行が良くなったり、気分転換できたりといいこと尽くしです(※1)。
医師に激しい運動を禁止されている場合は、ストレッチをやってみましょう。安産において重要な股関節の柔軟性を高められるストレッチが、特におすすめです。
● 股関節のストレッチ
1. 床に座って左右の足の裏を合わせる
2. 膝が床につくように、息を吐きながら手で膝を下に押す
3. 息を吸いながら膝をゆっくり戻す
ウォーキングもストレッチも、無理がない範囲で行ってください。もし運動後に気分が悪くなったら、しっかりと休みましょう。休んでも気分の悪さが続くようなら、早めに医師に相談してください。
3. 太りすぎない
妊娠中に体重が増えるのは自然なことですが、増えすぎたときは注意が必要です。
妊婦さんが肥満の場合は妊娠糖尿病のリスクが高まり、生まれてくる赤ちゃんが低血糖症などになる可能性があります。また、妊婦さんが肥満の場合は分娩がスムーズに進まないことなどから、緊急帝王切開や出産後の多量出血の可能性が通常より高くなることがわかっています(※1)。
対策としては、間食の数を極力減らしたり、脂っこいものを避けたりすることが有効です。ただし無理に運動をしてダイエットを試みるのは危険なので、医師の判断を仰ぎつつ、食べすぎに注意する程度にしておきましょう。
4. 体を温かく保つ
妊娠中はとにかく体を温かくするようにしてください。体が冷えてしまうと血流が悪くなって、微弱陣痛になったり、お産に時間がかかったりしてしまいます(※1)。
また体温が低いと産後の後陣痛も感じやすくなる傾向にあるので、ゆっくりお風呂に浸かる、食事に温かいスープを取り入れる、レッグウォーマーやタートルネックを着用するなどの方法で、体を温かく保つことを常に意識してみてください。
5. 会陰マッサージを行う
お腹の張りがない場合には、妊娠34週頃から会陰マッサージを行うことで、出産時の会陰切開や会陰裂傷を防げるうえに、産後の会陰の痛みが少なくなる効果も期待できます(※1)。
ただし会陰周りはデリケートなので、マッサージで使用するオイルは事前にパッチテストを行い、問題ないかを確認しておきましょう。
6. ラズベリーリーフティーを適度に飲む
ヨーロッパでは、ラズベリーリーフのお茶は安産に効くとして昔から飲まれており、ラズベリーリーフの錠剤を妊娠32週から飲み続けた妊婦さんは、子宮口が全開になってから分娩までの時間が約10%短いという研究結果もあります(※2)。
ただしラズベリーリーフには子宮を収縮させる作用があるので、かかりつけ医に飲む時期を相談してから飲むようにしましょう。
7. 陣痛が来たときの準備をしておく
陣痛は突然やってくるもの。痛みが始まってから、入院の準備や病院への移動手段をどうするか…と考え始めては遅すぎます。焦った状態のまま出産になると、心の準備ができず、出産に支障が出てしまうこともありえます。
妊娠後期に入ったら、入院時の服や持ち物を整理し、パパや親への連絡をどうするか考えるなど、少しずつ準備を始めておきましょう。
もちろん、陣痛が来たら自分で車を運転することはできないので、陣痛タクシーなどの手配もしておきましょうね。
安産には精神面からのサポートも重要
「出産は鼻からスイカを出すぐらい痛い」と怖いイメージが先行しがちですが、恐怖心を持ってしまうと体が緊張し、出産に時間がかかってしまう可能性もあります。
心身ともにリラックスした状態でお産に臨むために、音楽を聴く、アロマの香りをかぐなど、自分なりのリラックス方法を見つけておき、医師と相談して、可能なら分娩時にそれを実践しましょう。
練習した呼吸法を実践したり、パートナーに一緒にいてもらったりすることでも落ち着けます。安産になるよう、お産に対していいイメージを持っておきたいですね。
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そもそも安産とは?
安産には厳密な定義はなく、人それぞれ違った定義を持っています。多くの人が「分娩(陣痛)の時間が短いもの」「痛みが少ないもの」が安産だと捉えがちですが、痛みが少なく、早く終わったからといって、母体や赤ちゃんの健康に問題があれば安産とはいえません。
母体と赤ちゃんが健康で、出産時に問題がなければ、安産といえるでしょう。ただし結果だけではなく、出産の過程や痛みが気になるのは、妊婦さんであれば当然ですよね。
出産は、人生に多くても数回ほどしかない貴重な体験です。自分がどんなふうに赤ちゃんを産みたいのかをしっかり考え、自分なりの安産の定義やバースプランを作ってみましょう。
安産のためにできる、7つのポイント
ここでは安産を「痛みが少なく、母体も健康で、赤ちゃんも元気に出てきてくれること」だと定義づけ、そのためにできる7つのポイントをご紹介します。
ただし、切迫早産や妊娠高血圧症候群などで、医師から何らかの生活指導が行われている場合は、その指示に従うことを最優先にしてくださいね。
1. 普段から呼吸法を練習する
出産の際、陣痛がひどいと息を止めてしまうことがあります。しかしママが息を止めると、お腹の赤ちゃんに十分な酸素が送られなって赤ちゃんが苦しくなったり、筋肉が緊張した状態になるために子宮口が開きにくくなります。
ここで重要になってくるのが呼吸法。呼吸の仕方を変えるだけで、陣痛が来てもリラックスして分娩を迎えることができますよ。
出産のための代表的な呼吸法は「ヒッ、ヒッ、フー」で有名なラマーズ法と、息をゆっくり吐くことを意識するソフロロジーがあります。
どちらも、すぐに習得できるものでも、本番で突然できるものでもないので、事前の練習がとても大切です。妊娠中に自分に合う呼吸法を見つけて練習し、落ち着いて出産に臨めるようにしましょう。
2. 適度な運動・ストレッチをする
安定期に入り医師から許可が出たら、適度な運動を心がけましょう。おすすめの運動は誰でも手軽にできるウォーキング。下半身の筋肉を鍛えられるうえに、血行が良くなったり、気分転換できたりといいこと尽くしです(※1)。
医師に激しい運動を禁止されている場合は、ストレッチをやってみましょう。安産において重要な股関節の柔軟性を高められるストレッチが、特におすすめです。
● 股関節のストレッチ
1. 床に座って左右の足の裏を合わせる
2. 膝が床につくように、息を吐きながら手で膝を下に押す
3. 息を吸いながら膝をゆっくり戻す
ウォーキングもストレッチも、無理がない範囲で行ってください。もし運動後に気分が悪くなったら、しっかりと休みましょう。休んでも気分の悪さが続くようなら、早めに医師に相談してください。
3. 太りすぎない
妊娠中に体重が増えるのは自然なことですが、増えすぎたときは注意が必要です。
妊婦さんが肥満の場合は妊娠糖尿病のリスクが高まり、生まれてくる赤ちゃんが低血糖症などになる可能性があります。また、妊婦さんが肥満の場合は分娩がスムーズに進まないことなどから、緊急帝王切開や出産後の多量出血の可能性が通常より高くなることがわかっています(※1)。
対策としては、間食の数を極力減らしたり、脂っこいものを避けたりすることが有効です。ただし無理に運動をしてダイエットを試みるのは危険なので、医師の判断を仰ぎつつ、食べすぎに注意する程度にしておきましょう。
4. 体を温かく保つ
妊娠中はとにかく体を温かくするようにしてください。体が冷えてしまうと血流が悪くなって、微弱陣痛になったり、お産に時間がかかったりしてしまいます(※1)。
また体温が低いと産後の後陣痛も感じやすくなる傾向にあるので、ゆっくりお風呂に浸かる、食事に温かいスープを取り入れる、レッグウォーマーやタートルネックを着用するなどの方法で、体を温かく保つことを常に意識してみてください。
5. 会陰マッサージを行う
お腹の張りがない場合には、妊娠34週頃から会陰マッサージを行うことで、出産時の会陰切開や会陰裂傷を防げるうえに、産後の会陰の痛みが少なくなる効果も期待できます(※1)。
ただし会陰周りはデリケートなので、マッサージで使用するオイルは事前にパッチテストを行い、問題ないかを確認しておきましょう。
6. ラズベリーリーフティーを適度に飲む
ヨーロッパでは、ラズベリーリーフのお茶は安産に効くとして昔から飲まれており、ラズベリーリーフの錠剤を妊娠32週から飲み続けた妊婦さんは、子宮口が全開になってから分娩までの時間が約10%短いという研究結果もあります(※2)。
ただしラズベリーリーフには子宮を収縮させる作用があるので、かかりつけ医に飲む時期を相談してから飲むようにしましょう。
7. 陣痛が来たときの準備をしておく
陣痛は突然やってくるもの。痛みが始まってから、入院の準備や病院への移動手段をどうするか…と考え始めては遅すぎます。焦った状態のまま出産になると、心の準備ができず、出産に支障が出てしまうこともありえます。
妊娠後期に入ったら、入院時の服や持ち物を整理し、パパや親への連絡をどうするか考えるなど、少しずつ準備を始めておきましょう。
もちろん、陣痛が来たら自分で車を運転することはできないので、陣痛タクシーなどの手配もしておきましょうね。
安産には精神面からのサポートも重要
「出産は鼻からスイカを出すぐらい痛い」と怖いイメージが先行しがちですが、恐怖心を持ってしまうと体が緊張し、出産に時間がかかってしまう可能性もあります。
心身ともにリラックスした状態でお産に臨むために、音楽を聴く、アロマの香りをかぐなど、自分なりのリラックス方法を見つけておき、医師と相談して、可能なら分娩時にそれを実践しましょう。
練習した呼吸法を実践したり、パートナーに一緒にいてもらったりすることでも落ち着けます。安産になるよう、お産に対していいイメージを持っておきたいですね。
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