先日、お客様よりある電話がかかって来ました。2年半前にサーバー用として納品させてもらったパソコンの調子が悪いのだそうです。持ち込みで調査することになりました。
症状は、起動時に画面が乱れる、起動に時間がかかる、起動してもフリーズする、というものです。
メモリテスト、ディスクチェック等行いましたが、ハードには何も異常は見つかりませんでした。システムのログを確認したところ、エラーだらけです。あららーっ。
エラーを一つずつ解決してやろうと思いましたが、問題のプログラムが存在しないのです。エラーは出ているのに、立ち上がっているプログラムが見つからないのです。
おかしいなーと思いつつ、ウィンドウズアップデートを行ってみると、こちらもエラー。ウィンドウズアップデートの解決方法を全て試してもダメ。調べてみると、オフィスのライセンスに問題があり、出ているエラーのようです。
安全のため、SSDの内容をコピーして調べていると、起動だけはまともにするようになりました。そして、ある事に気づきました。OSがWindows 10 の 32bit なのです。
2年半前にWindows 10 を納品した記憶はありません。また、Windows 10 の 32bit版 なんて一度も納品した事がないのです。ここで一度、お客様に電話で確認をしました。「このパソコン、アップグレードされていませんか?」と。
お客様の記憶では、そんなことは無いそうです。Windows 10 で納品してもらった、とおっしゃっています。念のため、当時の作業報告書を確認したところ、ありました。Windows 7 32bit で納品した記録が…
そうです。当時問題になった、勝手に OS がアップグレードされるという被害にあったパソコンの1つだったんです。そりゃアレをやったら、ドライバやらアプリケーションやらがまともに起動しなくなるし、システムもエラーだらけになります。
再度話すと、作業報告書の内容を納得して頂いたようで、OS のリカバリをする方向でまとまりした。当時、無料で OS アップグレードがされるという事で、話題になりました。まともに動かなくなる被害者が続出しましたが、パソコンを納品した者としては、未だにその対応に追われています。