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2020年08月14日

天才数学者、ラスベガスを制す_エドワード・O・ソープ

投資に興味のある方は、きっとワクワクしながら読めるでしょう。
リーマンショックの前から、数理的にギャンブルをつきつめて勝ちまくった後に、株式市場に転じて、そこでも負けなし。

ブラックショールズの方程式とか、知られる前から、数理計算で投資の実践をしてきたという、投資の歴史をつくってきたような方です。
実践に重きを置いていたので、経済学者の中では異端だったのでしょう。やっていたことは、ノーベル経済学賞並みだと思います。

上下巻ありますが、楽しくすいすい読み進めるでしょう。
ルーレットやポーカーの必勝法を考案し、カジノから追い出されたり、あろうことかそれを本として出版したり、その必勝法を学んだ人たちが、学問に昇華させ、株式市場に転じてファンドを立ち上げ、リーマンショックがあったりと、とにかくものすごい才能の持ち主です。

ここのところ読んだ中では、イチオシです。
ぜひ読んでみてください。


以下は、備忘録。

厳密に間違ったことをするのではなく、おおざっぱに正しいことをする

エッジのある(確実に有利な要因がある)取引を、何度もベット(取引)すれば、期待値の利益率に収束する

打てるボールだけ打つ

価格の歪みを見つける

ほとんどのアクティブファンドは、S&Pやバンガードなどのパッシブファンドに劣後する。
それは高額な信託報酬手数料と、頻繁な売買回数による、取引手数料のためだ

2019年05月06日

縮小ニッポンの衝撃_NHKスペシャル取材班

人口が少なくなる、と巷では言われています。子どもの数が減り、団塊の世代が高齢化していけば当然なのでしょう。

では、年金制度が成り立たなくなる以外に、どんなことが起きるのか?起きつつあるのか?
そんな現実を直視しているのが、本書です。さすがNHK、見たくない現実にしっかり向き合っている姿勢は、他の民放ではマネできないところです。

そして、この現実が思っていたよりも過酷な世界となっています。
消滅可能性都市にピックアップされた、豊島区。
財政破綻し、日本で唯一、財政再生団体に指定された夕張市など。

豊島区は、区長も消滅可能性都市にピックアップされた事実を知り、現実に向き合って対応を進めています。
豊島区に流入してくる人口は、昔は20代が多かったのが、今は30代や40代が多く、20代の転入者の平均年収は、241万と同世代より40万ほど低いらしい。この年収では結婚や子どもを持つことは厳しいです。
さらに将来的にも単身の可能性が高く、出生率は低迷し社会保障費が増えるばかり。

人口が増えている都内でも、厳しい現状だとすると他はどうなるのでしょう。

夕張市は過酷としか言いようのない、現実と向き合っています。
2006年に353億円の赤字を抱えて破綻しました。
人口流出により、13000人から8500人へと3割減少。
市役所の職員は、年収ベースで約4割カットされています。
小学校7校、中学校4校あったのが、それぞれ1校へ、市民病院や診療所も縮小。図書館やゴミ収集などの公共サービスも切り捨て。
そもそも財政再生団体だと、予算の決定・修正に全て国の許可が必要です。
よそから見ていると、なぜそんなところに留まるのかと思ってしまいます。

ジム・ロジャースの最近の著作では、これからの日本人は英語を学んで、日本を脱出するべきだ、と書かれていました。
私たちが夕張をみるのと同じ感覚です。
なぜ日本に固執するのかと。

実際には、先祖代々の土地であったり、住宅ローンが残っていたり、親兄弟や友人がいるからそう簡単には移り住めませんよね。
個人の財産権や居住移転の自由といった、人権問題になりかねません。

また、「地域運営組織」という住民組織に、公共サービスを任せるという動きもあります。行政が担うことができなくなった公共サービスを、1人当たりいくら出すので、自分たちでなんとかしてもらえないか、というものです。
さまざまな世代が存在し、上手く回せるよう、準備期間をとれる組織は、もしかしたら解決策の一つとなる可能性があるとは思います。でも、行政がカネを出すから、人の少ない地域を見放すと捉えられる施策では、集落が消滅していくだけでしょう。

とにかく、これからの日本の在り方を皆が認識し考えていかなくては、ネガティブなスパイラルに落ち込むばかりです。
是非一度、読んでみてください。

2019年03月31日

サピエンス全史 下_ユヴァル・ノア・ハラリ

下巻も、結構なボリュームです。
眠くなるところもありましたが、何となく流れを読めばよいと思います。

気になるところだけ、メモするとか読み返すことの方が、大事かもしれません。

私は、最後の訳者あとがきのところが、まとまっていて非常によかった。
三つの「革命」という、ストーリーの大筋を復習できました。
丁寧な描写はいいんですが、何度も同じような記述があり、根本が見えにくくなってしまうので。

それから、幸福に対する考察の、仏教のくだりが印象的でした。

父の実家がお寺で、ルーツというか、何となく親しみがあるのです。
科学的・哲学的な見解から、仏教の根源に触れることができた、というところで妙にうれしくなりました。
結局、仏教って何?と住職のおじさん(父の兄)に大人になってから聞いてみたんですが、マトモに答えようとしてくれなくて。

その後、浄土宗の会報をくれたんですが、そういうことではないんですよね。

日々の感情に惑わされない、それが幸せにつながるということ。それは、仏への祈りによってのみ、叶えられる。
そういった、心の在り方こそが、仏教の基本なのだ、と改めて理解できた気がします。


以下は、備忘録。

宗教は、超人間的な秩序の信奉に基づく、人間の規範と価値観の制度と定義できる。

1 宗教は、超人間的な秩序の存在を主張する。

2 宗教は、超人間的秩序に基づいて規範や価値観を確立し、それには拘束力があるとみなす。

本質的に異なる人間集団が暮らす広大な領域を傘下に統一するためには、宗教はさらに二つの特性を備えていなくてはならない。

1 いつでもどこでも正しい普遍的な超人間的秩序を信奉している必要がある。
2 この信念をすべての人に広めることをあくまで求めなければならない。
言い換えれば、宗教は普遍的であると同時に、宣教を行うことを求められるのだ。

仏教の教えのたった一つの法則は、次のように要約されている。

苦しみは渇愛から生まれるので、苦しみから完全に解放される唯一の道は、渇愛から完全に解放されることで、渇愛から解放される唯一の道は、心を鍛えて現実をあるがままに経験することである。

人間至上主義の宗教
(人間性を崇拝する宗教)
□自由主義的な、人間至上主義
  (資本主義)
□社会主義的な、人間至上主義
  (社会主義)
□進化論的な、人間至上主義
  (ナチス)

宗教や哲学の多くは、幸福に対して自由主義とはまったく異なる探求方法をとってきた。なかでもとくに興味深いのが、仏教の立場だ。仏教はおそらく、人間の奉じる他のどんな信条と比べても、幸福の問題を重要視していると考えられる。

仏教によれば、たいていの人は快い感情を幸福とし、不快な感情を苦痛と考える。その結果、自分の感情に非常な重要性を認め、ますます多くのみ喜びを経験することを渇愛し、苦痛を避けるようになる。だが、そこに問題がある。

苦しみの真の根源は、束の間の感情を果てしなく、空しく求め続けることなのだ。感情を追い求めれば、私たちはつねに緊張し、混乱し、不満を抱くことになる。

人間は、あれやこれやのはかない感情を経験したときでなく、自分の感情はすべて束の間のものであることを理解し、そうした感情を渇愛することをやめたときに初めて、苦しみから解放される。

特定の感情を渇愛するのをやめさえすれば、どんな感情もあるがままに受け入れられるようになる。

今この瞬間を生きることができるようになるのだ。そうして得られた安らぎはとてつもなく深く、喜びの感情を必死で追い求めることに人生を費やしている人々には皆目見当もつかない。

「認知革命」7万年前
「農業革命」1万年前
「科学革命」500年前

「認知革命」・・・

(新しい思考と意志疎通の登場)を経て、虚構、すなわち架空の事物について語れるようになった。
大勢の人が共有する(共同主観的)な
想像の世界にも暮らせるようになった。
伝説や神話、宗教を生み出し、それを共有する者なら誰もが柔軟に協働する能力を獲得した。
虚構を作り替えればすぐに行動パターンや社会構造も変えられるので、サピエンスは遺伝子や進化の束縛を脱し、変化を加速させ、他の生物を凌げたのだ。
こうした虚構は、伝説や神話にとどまらない。企業や法制度、国家や国民、さらには人権や平等や自由までもが虚構だというから驚く。

「農業革命」・・・

農耕によって単位面積当たりに暮らせる人の数が爆発的に増加し、かつて狩猟採集をしながら小集団で暮らしていたサピエンスは定住し、統合への道を歩み始める。
その動きを速める原動力となったのが、貨幣・帝国・宗教(イデオロギー)という三つの普遍的秩序だった。特にこれまで考案されたもののうちで、貨幣は最も普遍的で、最も効率的な相互信頼の制度だった。

「科学革命」・・・

サピエンスが空前の力を獲得し始めるきっかけが、自らの無知を認めることだったというのだから面白い。
それまでは、知るべきことはすべて神や賢者によって知られているという考え方が主流で、ほとんどの文化は進歩というものを信じていなかった。一方、科学は自らの無知を前提に、貪欲に知識を求めていった。
知識の追求には費用がかかる。科学と帝国と資本とのフィードバック・ループが、過去500年にわたって歴史を動かす最大のエンジンだった。
アジアが遅れを取ったのは、テクノロジーが欠けていたのではなく、西洋のような「探検と征服」の精神構造と、それを支える価値観や神話、司法の組織、社会政治体制を持たなかったためだ。
進歩の概念は資本主義とも相性がよかった。将来はパイが拡大する(富の総量が増える)と信じることで投資に弾みがつき、それが劇的な経済発展につながり、無尽蔵ともいえるエネルギーと原材料が手に入るようになり、物質的に豊かな社会が実現した。

過去の出来事が、他の生物種や個々のサピエンスの幸せや苦しみにどのような影響を与えたのかについては、これまでほとんど顧みられなかった。これは「人類の歴史理解にとって最大の欠落」であり「この欠落を埋める努力を始める」べきだ。

サピエンスの未来は、これまでの延長線上にはない。
なぜならサピエンスは、自然選択の法則を打ち破り、生物学的に定められた限界を突破し始めているからだ。
生物工学・サイボーグ工学・非有機的生命工学のどれもが、自然選択の代替とし得る。
その結果、サピエンスはいずれ、特異点(シンギュラリティ)に至る。

「歴史を研究するのは、未来を知るためではなく、視野を拡げ、現在の私たちの状況は自然なものでも必然的なものでもなく、したがって私たちの前には、想像しているよりもずっと多くの可能性があることを理解するためなのだ」

2019年03月08日

乳がんと診断されたらすぐに読みたい本_豊増さくら

さくらさんの乳がん体験が、笑いあり涙あり、赤裸々に描かれています。
それと、乳がん患者会の100人の体験が病気のこと、薬のこと、メンタルやお金のことまで、リアルに描かれていて、とてもタメになる本です。
表題に偽りはありませんね。

乳がんの告知を受けた方も、そうでない方も、読んでみる価値ありです。
身近な人が乳がんになったときは、どんな対応したらよいか、想像もつかないかも知れません。

日本人女性の14人に1人がかかる、メジャーな病気ですので、ぜひ流し読みでも、一読をお勧めいたします。

乳がんも、様々な種類があり、そのために専門医がいるんです。
そして、ガンですので抗がん剤治療も多々ありますが、ホルモン療法や放射線治療だけのケースもあります。

そして、再発リスクもそれなりにありますが、早期発見なら生存率も高く、薬や治療法も確立されており、治りやすいがんでもあります。

がん患者への差別もあると聞きますが、知ることが差別をなくす第一歩です。

今、妻が乳がんの手術をしている最中です。
妻は病室までこの本を持ち込んで、病と臨戦態勢。
幼稚園と小学生の娘たちは、義母と家で待っています。
家族みんなで、がんと闘う日々がいよいよスタートです。

絶対勝つぞー!!!

2018年10月13日

学年ビリのギャルが1年で偏差値を40上げて慶應大学に現役合格した話_坪田信貴

映画にもなった、「ビリギャル」を、遅ればせながら読んでみました。

読んでみて、単純に面白い。
ぐいぐいと、引き込まれていきます。

でも、タイトルに結末が書かれているのに、なぜ面白いのか?
それは、出てくる個性的な人物や、ドラマチックなプロセス・エピソードが描かれているから。
そして、心理学など豊富な知識と経験をベースに、信念とユーモアを持って行う教育が、ロジカルに進められるから、でしょう。

子どもの教育と、組織の人材育成論としても、非常に明快な答えを示しています。

こんな塾があれば、うちの子どもも入れてみたくなりますし、私自身も通いたかった。自分の可能性をもっと伸ばしてくれたんじゃないか。
そう思ってしまいます。

会社の先輩から、「教育もカネさえあれば、何とかそれなりになる」と言われました。
ちょっと語弊がある言い方ではありますが、
ある意味、真実なのかもしれません。

親は、子どもとの信頼関係を築くこと。それを土台として、結果を出して自己効力感を高めること。
家だけでなく、職場でも部下の育成に応用したいと思います。

以下は、備忘録。

■ツァイガルニック効果
不完全なものに対しては、憧れや興味が持続しやすい、という心理

■何回言ったら、わかるか?
この答えは「約500回」です

■やる気の話
やる気になる→やるようになる→やればできる、は順番が違う。
やってみる→できる→やる気になる、が正しい順番。

■「失敗するイメージ」を持った瞬間に、身体能力が低下する
→「好きだ」「できる」と「思い込まないといけない」
自己効力感

■偏差値30の子に効果的な日本史の学習法
「学習まんか少年少女日本の歴史(小学館)」