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2017年04月14日

ディアボーイズの続きが見てみたい183話 〜上底足す下底カケル高さ?〜

連続得点を決めた瑞穂高校


OB達は嬉しいのか悔しいのかわからない感情が入り混じっていた。

ただ、後輩に負けるわけにはいかない。という気持ちは5人一緒だった。


沢登「ふっ、どうやら火がついたようだな」
森山「そうだね」
佐藤「様子見は終わりってところかな」
沢登「ああ、ここからが本番だ」

中沢「ん?あいつら手を抜いてたって事か?」

沢登「いや、手は抜いていないよ。様子を見てただけだ。手を抜く事と様子を見る事は違う。動きをしっかりと見ておくのさ。相手の実力がわかればコントロールができる」

森山「コントロール、か。さすがだね。でも、だとすれば・・・」
佐藤「もう少し様子を見た方が良いかもしれないね」


中沢「なんでだ?」


児嶋「自分達のかわいい後輩がどれだけ強くなったか?を確認してやった方がいいからに決まってるだろ」

中沢「なるほど」

佐藤「違うよ」

児嶋「な・・・」


佐藤「インサイドだよ。瑞穂にいなかった二人でインサイドを固めているんだ。全国でもトップクラスのオフェンス力を持っている瑞穂だよ。その攻撃をファーストコンタクトで止めたんだ。仮にマグレでもそう簡単にできるものじゃない」

沢登「ああ。アメリカ帰りの湯川楓だけだと思ったが・・・もう一人おかしな奴もいるしな。和彦のトップスピードに合わせたパスに完璧に反応できるのは、そのタイミングを知っている奴だけだ。この中では高階君しかいないはず」


児嶋「・・・」
ポンポンと児嶋の肩を叩く森山


沢登「ウチの後輩達と互角に戦ったって聞いてる。インハイ制覇も本気で狙っているのかもしれない。去年の瑞穂とどう違うのか?面白いよ」


中沢(やっぱレベルのたけ〜会話だ)



瑞穂OBの攻撃

藤原「おらっ、動け!」

藤原に合わせて4人が動く。四井は哀川をフェイスガード。簡単にマークは外さない。


トーヤ「へへ、アニキ。ウチのディフェンスも大したもんでしょ」


藤原「ああ。だが・・」


トーヤ「??」


藤原「まだ甘い」


シャッ!!!


沢登・佐藤「・・・・」



藤原の高速パスがゴール下へ投げ込まれる。


トーヤ(ん?哀川さんか?四井がフェイスガードしているはず・・・)


パシ


パスが哀川に渡る。


四井(くそ)


ザシュ。


杏崎(うまい。哀川さんと藤原さんの位置を常に確認している四井君が、哀川さんの動きに集中し、藤原さんの位置を確認しようとする一瞬を狙ってのパス。パスと哀川さんのカットインがほぼ同時だった)



哀川、簡単にシュートを決める

哀川「ナイス、拓」

石井「やっぱ、拓だぜ。そうこなくっちゃよ。これが瑞穂この攻撃だったんだよなぁ〜〜くぅ〜〜懐かしいぃ〜〜」

土橋「ナイス、パス!!」


三浦「ますます哀川君とのコンビネーション、磨きがかかったんじゃない?一瞬、僕もボールを見失ったよ」
(けど、今のタイミングじゃ哀川君しか使えない。沢ならあんなパスはしないか)


沢登(・・・。相変わらずすごいタイミングだ・・・だが・・・)






四井「くそ、首をひねって目を切った一瞬を狙われた」

トーヤ「おい、覚えとけ。あれが藤原さんだ。あのキラーパス。受けたらたまんね〜んだけど、敵にすっと本当に腹が立つわ。一瞬あればボールを通しちまうのさ」

四井「ト、トーヤさん」

四井とすれ違い際に、アドバイスをする湯川
「仕方がないって言えば、仕方ない。あれは知ってないとわからないから。抑える為にはコートを平面に捉えるな。立体的に見ろ」


四井(ん?平面?立体的?意味がわからん。数学か?上底足す下底カケル高さ、的な。あれ?割るんだったっけ?)


トーヤ「珍しくアドバイスしてんじゃん。初めてみたかも」


湯川「うるせ〜、勝ちて〜だけだ。俺はできない奴には言わない」


柏木「おっしゃ〜、次は止めるぞ。パスくらい横取りだぁ〜〜」


湯川(こいつには言わね〜)



トーヤ「立体的に・・・ねぇ〜〜。まぁ、立体的に捉えられる一流プレイヤーなんて、そんなにたくさんいないんだけどな・・・」
チラっとコートの外を見る高階であった。


DEARBOYS NEXT







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