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2017年05月12日

ディアボーイズの続きが見てみたい188話 〜基本に忠実〜

湯川「特別に難しいプレーじゃない」


トーヤ「うん。ごく単純なプレー。しかも一番基本に忠実」


湯川「ディフェンスがいない、と考えたら、アップの時に行うレイアップシュートみたいなものだ」


トーヤ「つまり、普通のプレーをすれば、俺達から点を取れるって。こと」


湯川「派手なプレーや、トリックプレー。連携を取らなくて・・・あくまで普通のプレーで点を取れるって事だ」


四井「すいません、哀川さん止められなく・・・」


トーヤ「哀川さんを止められないのは仕方ないよ・・・日本中探したって、そんな奴はプロでもなかなか見つからないって・・・」


湯川「ああ、そんな事よりも、和君にボールが行くまで・・・だ」


トーヤ「俺が簡単にハイポストにいれさせちまった。沢登さんのパスがあまりにいきなりで、見えなくなっちまった」


湯川「いや、俺が森山とのワンオンワンを考えていて、プレッシャーをかけなかった。身体でボールを一瞬隠されて、少し見失っちまって」


四井「いや、俺もマークが・・・哀川さんがはやすぎて一瞬見えなくなって・・・」




柏木「うるせ〜、一般人どもめ。ぐちぐち言ってる暇があったら身体を動かせ。後ろから見てたら普通のプレーじゃね〜か」


湯川「うるせ〜、普通のプレーって・・・ってか、見えてたんならヘルプに行け」


柏木「ふふふ、とうとう俺に助けてもらいたくなってきた、って事だな・・」


湯川「うるせ〜、お前のヘルプなどいらん」


トーヤ「って、おいおい。ここは仲間割れしてる場合じゃね〜だろ」
(ん?って、俺達三人は見えなかったのに、みっちゃんには見えていたのか・・)




榎本「そうですよ」

トーヤ「だろ、榎っち」


榎本「いや、今度ばかりは柏木さんの言ってる事が正しいっすよ」


トーヤ・湯川・四井「・・・」



榎本「普通に見えていましたよ。3人がアツくなって周りが見えていないんじゃないですか。ちょっと頭冷やす為にベンチ下がったらどうっすか?うちには変わりの選手がゴロゴロいますよ。去年と違って」




湯川「うっせ〜んだよ」
四井「うっせ〜よ。歳が一個上だからって、偉そうにしてんじゃね〜〜」
トーヤ「う〜〜、榎っち、相変わらずサドだねぇ〜〜」



氷室(チーム内でレベルの高い3人が見えなくて、ワンランク落ちる二人が完璧に見えていたわけね)

杏崎「先生。沢登さん相手だから、メンバーの動きが固くなっています」

氷室「そうね。意識しすぎているわ。まっ、ここは和彦に任せてみましょう」


杏崎「哀川・・・さん・・・ですか?」


氷室「ええ、そうよ」
(3人は沢登君からのメッセージを、難しく解釈しているわ。これだけのプレーで簡単に倒せる、って解釈してるからムキになるの。本当の答えはその真逆にあるのに・・・)



哀川「さぁ、みんな抑えるよ。相手が高校生だからって油断するな。何してくるかわからないよ」

沢登「ああ、わかってるよ」

三浦「うちの後輩達の強さは良く知ってるって」

森山「ミラクルチームだからな」

中沢「お、よう」(←おう!と言いたいが、緊張して声が出ない)




攻撃の準備をする瑞穂メンバー

榎本「トーヤさん」

トーヤ「ん?」

榎本「あの沢登さんが、ひねらずに攻撃して来たんですよね」

トーヤ「ああ」(俺達相手なら、普通に攻撃したら勝てるって事)



榎本「それだけ、俺達のディフェンスが色々対策出来ているって事っすよね」

トーヤ(ん?どういう事だ)


榎本「で、どこから攻めるんすか?司令塔。あの哀川さんが警戒してくれていますよ」


湯川「高階ぁ、ヘイ」


ボールを要求する湯川


流石に沢登のマークはきつく、簡単にボールを渡せない


四井も哀川を振り切れない。


トーヤ(仕方ない、ここはおぼっちゃんを使う・・)


バシッ!


沢登のスティールが炸裂!


柏木「バカ、トーヤン、何やってんだ!」


慌てて戻る瑞穂メンバー。


強引に速攻にも行けたが、沢登は無理に攻めなかった。


一度、哀川にボールを渡し、三浦、沢登、哀川、と外でパスを回していく。

ごく、普通のパス回しを行い、瑞穂の隙をうかがう。


湯川(はえ〜パス回しだなぁ〜)




氷室「ああやって、基本的なパスを回して、コートの幅をうまく利用するわね」

杏崎「はい、どれだけレベルの高いディフェンスでも、ボールを回し続ける事で必ず隙間ができます。そこをどうつくのか。です」



湯川(ちっ、パス回しまで基本通りかよ。ん?)

タイミングを読み、パスカットにいこうとする四井

湯川「馬鹿、陣形を崩すな!!」



三浦「よし」


沢登・哀川「!!!」



DEARBOYS NEXT







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