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2018年01月21日

◆フリー文章ネタ素材29「良い腐女子のためのお伽話3『眠り姫』」

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遠い昔、由緒ある神社の鳥居の下に
生まれたばかりの赤子が捨てられていた。
心優しい神主様は、拾った朝の太陽の神々しさから
照日(あきひ)と名付け、育てていった。

照日はその名のとおり眩しく育ち、そろそろ元服を迎える歳になった。
美しい童の噂は都まで届き、
養子に欲しいという武家まで現れていた。

そんなある夜、神社は賊の奇襲に合う。

「我らが落とした、神の子を貰いにきた。その童は、悪神に育て上げる種なのだ」
「やはり、この子は特別な存在であったか…」

賊と思われていたのは鬼たちで、
神社でも非常時を見越して
巫女へ姿を変えた、姿の腕の立つ男兵を配備していた。

鬼と戦う巫女たちの劣勢を見て取った神主様は
声高に祝詞を唱え始める。
神社を囲む竹林が雄々しく吠え出し
枝を振りかざし、鬼たちを全て外へ跳ね飛ばす。
吠え続ける竹林は密度を増し、どんどん天へ伸びあがっていく。

「これよりこの地は眠りに入る。
皆の者、すまぬ。しばし我に魂を預からせてもらう」

神主様は、
神殿奥で薬を含ませ眠らせていた照日の無事な姿を一瞥すると、
一番若い巫女姿の若者を呼びつけ命じる。

「お前は『目覚めの巫女』となれ。
一番最初に目覚め、一番強き、正しい者を導くのだ」
「はい」

再び祝詞の声が上がり
神社は竹林で覆われ、隠され、
中にいる全ての者が石像と化した。




月日は流れ、
ある若い武者がお供を引き連れ
「密林の秘所」と言われる場所を通り過ぎようとしていた。

「若、あんな所に石像が」
「どうやら巫女のようだ」
「女のくせして、刀を持っているようですね」

お供が石像から刀を抜こうとしても、びくとも動かない。

「どれ、私が試してみよう」

若武者が刀を掴むと
石像から、するり、と抜け取れた。

石像となっていた「目覚めの巫女」が動き出し、
竹林が吠え、揺れ始めたかと思うと
鳥居の入り口まで道が出来上がっていた。

「お待ちしておりました」

若武者の前に、目覚めの巫女は跪く。
遠い山から鬼たちの咆哮が、轟いた。

だれか、続きをお願いします。

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