2017年02月25日
第75期A級順位戦最終局 全対局が戦いに入る
昼食休憩が終わり、約一時間あまりが経過した午後2時ごろ。AbemaTVでは解説の阿久津先生も昇級争いに加わっている順位戦B級1組のリーグ表なども解説されました。
羽生-屋敷戦では、相矢倉の将棋で後手番の屋敷九段が7五歩と仕掛けました。これにより、全ての対局が、少なくとも中盤戦に突入している状態になりました*。
一番進行が早いのが稲葉-森内戦で、先手はと金をつくっており、後手は馬ができていて、しかもすぐにでもと金に成れそうな垂れ歩ができています。夜までゆっくりと進行し、緊張の局面が続いていくことと思います**。西尾先生の解説によると、先手は相手の攻めを受けるすべはないので、後手陣を攻めきれるかが鍵になるようです。
渡辺-行方戦角換わり相腰掛け銀で後手番の行方八段が仕掛け、盤上に打った角と桂馬で先手陣をせめています。先手がどう受けるかが注目されます。
広瀬-佐藤戦も、早い段階で先手から仕掛けがなされました。先手が6ハ金型の矢倉で、手堅い玉型です。それに対して、後手番の佐藤康光九段は居玉で、広く構えている感じです。この一局も一手一手に気が抜けない、難解な展開が待っていそうです。***
どの対局もまだ先が見えない感じですね。やはり、挑戦権と残留争い最も直接的に関与する稲葉-森内戦と広瀬-佐藤戦が一番気になりますね。
* ただ、仕掛けたとは言っても、矢倉戦のこのような局面では、この後駒組が続いていくのも普通ですので、まだまだ息の長い将棋になるかもしれません。
** この記事を投直後に、稲葉-森内戦は千日手になりました!先手後手を入れ替えて、30分後に改めて初手から対局が開始されます。
*** この後佐藤九段は後手9三桂馬の端桂を指しました。力強い手つきで、駒音を立てて着手されました。なるほど、後手は9筋の位もとっていますので、8五桂から端を狙っていけば、先手の囲いも盤石ではなくなるかも知れませんね。これで、先手は手が広い、というより手のつくりかたがが難しい場面になりますね。先手に何か有効な手段があって後手陣の薄さを咎められるか、それとも後手の細そうな攻めが間に合ってしまうのか、面白い将棋になりますね!
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