コテージレオン

熊が人を襲うとき [ 米田 一彦 ] 価格:1,980円 (2022/11/5 04:55時点) 感想(1件)

本の内容の紹介です。
　著者の米田一彦さんが、過去の報道記録などから、クマに遭遇した事故数は１９９３件、その被害者数２２５５人。登山中に襲われた事故は６４例。自転車やバイクで通行中に襲われた例もある。
　「１９５２年６月１２日、群馬県東村で、男性（28）が自転車で通行中、クマと遭遇、ブレーキをかけ、自転車から降りた。クマは引き返して来て攻撃、頭と手に負傷。男性は死んだ振り、クマは逃げ、男性は自転車を起こすと、クマは引き返して襲った。男性は自転車を振り回して格闘。通行人が現れるとクマは逃げた」
「２００６年５月１２日、東京都奥多摩町で、男性（６１）が、シカを食っているクマに衝突、攻撃をかわし頭をかまれたが軽症。抵抗して撃退」ヘルメットを装着してるので軽傷だった。

クマ撃退スプレーは最強の武器だ！
「北米での効果調査では、クマの攻撃の９０％以上を停止させたとされる。日本では、このスプレーでツキノワグマ、ヒグマを撃退した例が、私が収集した範囲でも６例ある。クマが４ｍまで接近したら顔めがけて第一噴射を１秒間、状況によっては第２噴射もある。クマが笹薮の中にいるときに噴射してれも跳ね蹴ってきて効果が薄い。」

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西中国山地はツキノワ熊の棲息地域です。山に行くときは、クマよけスプレーがあればいざという時に役立つかもしれません。

クマに襲われた場合、頭を攻撃される場合が多く、著者は、クマに襲われたときに怪我の程度を軽減するためにモーグル用のヘルメットを着用されるそうです。

「クマに襲われたカナダ人女性"死んだふり"で命拾い。クマの歯が腕に食い込み、骨が折れて悲鳴を上げたらクマは、さらに歯を食い込ませてきた。それで死んだ振りをして、筋肉をだらりとさせたらクマも力を抜いて、自分を離してさった。」（ロイター2010.7.20)

クマ研究家は、クマが攻撃してきたら「首を両手でカバーし、体を丸めて地面に固着することによって重要器官を守れ」と提唱している。後頭部を守るために死んだふりをするのは、現代のクマ研究者が勧めている「うつぶせ首ガード法」と同義。

クマに取り付けた電波発信機から、
�@クマの活動は朝夕の６時前後に活動が高まり、１３時に小さなピークがある。１２時前後は休み、真夜中は長時間休む。しかし、果樹園、養蜂場に接近するときは人が寝静まるのを待って夜行性に変わる。
�A６月は繁殖期（交尾期）の活動の高まりがある。１０月には越冬に備えて採食行動の高まりがある。
�B越冬中でも朝夕には体を緩慢に動かし夏期の体内リズムがでる。真夜中は寝ている。

県別事故数
１　岩手　３４１
２　秋田　２８４
３　長野　１７４
４　福島　１５０
５　富山　１２７
６　山形　１１６
７　新潟　１１２
８　群馬　　９８
９　福井　　９０
10　青森　　８０