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2018年01月15日

シュールレアリスムの世界観への誘い

皆さん、こんにちは。
そう(SOU)です。

今まで部屋と空間デザインの調和についてお話してきましたが、今回はちょっと気分を変えてみましょう。

私の学生時代の専門は油彩画でありました。
平たく言うと油絵ですね。
淡泊な水彩画と違って重厚感があり、その作品が高い技術と作者の情熱が込められた作品であればあるほど、知らず知らずにその世界に引き込まれて行ってしまいます。
この油彩画についてお話したいと思います。

美術に興味がない方でも気分転換に美術館に行ってみたら、意外な作品と遭遇して釘付けになってしまうという可能性はあります。

日本画、写実画、抽象画など、絵にも色々なジャンルがあります。
リアルなタッチの絵が好きな方もいるでしょう。
また、ピカソのようなキュービズムが好きという方もいるでしょう。
それはそれで斬新な世界観による発見があると思います。
ですが、私が絵にカルチャーショックを覚えたのは、「シュールレアリスム」という絵画のジャンルです。

※シュールレアリスム(仏: surréalisme、英: surrealism)は、フランスの詩人アンドレ・ ブルトンが提唱した思想活動のこと。
一般的には芸術の形態、主張の一つとして理解されています。
日本語で超現実主義と訳されています。
シュールレアリスムの芸術家をシュールレアリスト(仏: surréaliste)と呼びます。

私が大学3年生の時、油彩画のゼミナールを専攻しておりました。
その時の顧問教授がすごい人でした。
単に絵が上手いというレベルではありませんでした。
教授は100号位のカンバスに油彩画を描くのですが、パッと見ると本当に写真にしか見えません。
よーく、よーく見て、やっと絵で描かれたものなんだと気づきます。
油絵でよくもここまでリアルに描けるものだなと、絵の中に吸い込まれてゆきそうな感覚でした。
ここで誤解のないように言っておきますが、ただ単に写真のようにリアルに描いただけの絵だったらここまでの感動はなかったでしょう。
「スーパーリアリズム」といって絵画にはそういうジャンルもあるのですが、シュールレアリスムは単なる写実画とは違うのです。
まず写真のようなリアルさに驚き、更にその世界観に引き込まれるのは「抽象画」の要素も併せ持っているからです。
パッと見は写真なので、どこかにある風景を撮影してそれを絵にしたのだなと思いきや、そこに描かれている風景はこの世の何処にも存在しない風景なのです。
その意味で抽象画の要素も併せ持つという訳です。
私はこれを切っ掛けにシュールレアリスムの虜になってしまいました。
ちなみにこの顧問教授は、ヨーロッパの油彩画コンクールで何度も大賞を受賞しています。

この私の美的感覚に大きな影響を与えた顧問教授が影響を受けた画家がいます。
それが西洋画家の「アンドリュー・ワイエス」です。

※アンドリュー・ワイエス(Andrew Wyeth,1917年7月12日 - 2009年1月16日)は、20 世紀のアメリカの画家。
アメリカン・リアリズムの代表的画家であり、戦前から戦後 にかけてのアメリカ中西部の田舎に生きる人々を、鉛筆、水彩、テンペラ、ドライブラシなどで詩情豊かに描く。
また、作品中には体に障害を持つ女性や黒人の中高年男性を描くなど、弱者に対する優しい目線も感じられる。

私が尊敬する教授が影響を受けた画家だけあって、私も彼の事を調べれば調べるほどその深い世界観に引き込まれてゆきました。

彼の場合「アメリカン・リアリズム」というジャンルの画家ですが、その画風はシュールレアリスムの流れを汲んでいます。
その絵のリアルさ、人物と風景の対比、明暗のバランス、人物は実在しても風景は彼のイメージが作り出したもの、という深い深い世界観がそこにあります。

彼の代表作品を見て頂けたら、私の言っている世界観が本物だということが分かって頂けるかと思います。
彼の代表作品『クリスティーナの世界』をご紹介します。

『クリスティーナの世界』(1948)
クリスティーナの世界.jpg

すごくリアルな絵ですよね。
そしてその絵には物語があります。
一度見たら忘れない絵というという印象です。

この絵に描かれた女性はクリスティーナといって、ワイエスの別荘の近くに住んでいたオルソン家の女性です。
生来病弱で孤独に育ったワイエスは、このポリオで足が不自由な女性が何もかも自分の力でやってのける生命力に感動し、出会いの時からその死まで30年にわたってこの女性を描き続けたとされています。

ところが。。です!
これまでの史実では彼女がポリオだとされていたのですが、その後ポリオではなく別の病気であったことが医師によって証明されたのです。
メイヨー・クリニックの小児神経科医Marc Patterson氏がついにその解らしきものに辿り着いたことを明らかにしました。

絵の中の女性は、ワイエス夫妻の別荘の近所に住んでいたアンナ・クリスティーナ・オルソンさん。
弟と一緒によくワイエスの作品のモデルになっていた方です。
この絵に描かれた当時は55歳で、すでに下肢麻痺になっていました。
ある日ワイエスは草原を這って渡っていく彼女を見て心を打たれ、その姿を永久にカンバスに残したい衝動に駆られます。
クリスティーナさんは19年後の74歳でこの世を去りました。

ーー果てしない絶望と希望が交互に迫りくる絵ですが、クリスティーナさんはどうして立てないのか?ーー

その謎を解くためにPatterson神経科医は生前の病歴と彼女を描いたワイエスの絵に片っ端から当たってみました。
その結果、辿り着いた病名は通説のポリオではなく、早発型シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)でした。
脳と脊髄のすぐ外にある末梢神経が犯されてしまう遺伝性の進行性神経疾患です。
この研究成果はメリーランド大学医学部で5月6日(米時間)に開かれた第23回年次歴史臨床病理カンファレンス(過去にはリンカーン、ダーウィン、レーニンなど歴史上の人物の病名を診断してきた学会)に報告しました。

という訳です。

さてさて今回のお話、皆さんはいかが感じましたでしょうか??

シュール・レアリスムというものが作者の深い世界観から生み出されたものであること、
アンドリュー・ワイエスという偉大な画家が遥か昔に実在していたという事実、
その時代の彼らは天界に旅立っても彼の残した絵は人々の心に今もずっと生き続けているということ、

私は素直に感動しました。
そして私自身も。。私は絵描きが本業ではありませんが、彼らの絵画作品やその世界観にひとりの絵描きとして大きな影響を受けています。

今まで絵に興味がなかった方もこの素晴らしき感動に引き付けられる何かを感じて頂けましたらうれしいです。
それでは、今回はこの辺で。
またこちらでお会いしましょう。


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学生時代の専門分野は、デザイン・油彩画です。 現在はWEBデザイン等の仕事をしています。 日々の暮らしと快適な生活空間の融合、芸術的な生活環境整備を目指して研究・邁進しております。 自分が包まれている環境というのは、人間にとって非常に大事なものです。 皆さん、理想の環境を目指して共に歩んでゆきましょう。 どうぞよろしくお願いします。
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