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2016年06月29日

ハナとミナト 〜学校〜

「ハナ!おはよ!」

「あっミナト!おはよー!」




月曜日

付き合ってから初めての学校です。






「今日さ、一緒に昼飯くおーぜ?」

「え、いっつも一緒に食べてるじゃん。」

「ちげーよ。いつもはアンとユキナも一緒じゃん。今日は2人で!」

「あ♡そういうことか♡いーよ♡」

幸せそうに笑いあうバカップルな2人。






ハナが教室に入ると、さっそくアンとユキナが満面の笑みで待っていました。

ミナトと付き合うことになったその日に、2人にはラインで報告していたのです。

「「ハナちゃ〜ん♡おめでと〜♡」」

「えへ♡ありがと♡」

「よかったじゃーん♡あたしたちもめっちゃ嬉しいよー♡」

「えへへー♡」

「んで?昨日のこと、詳しくぜーんぶ教えて♡」

「うん!えっとねー、まず朝ミナトがバイクで迎えに来てくれてー。そんで海辺のおっしゃれーなカフェに連れてってもらってー♡」

「あ、そーゆーのははぶいて?」

「え、ぜーんぶ詳しく、って言ったじゃん!」

「言ったけど、朝からとか!話し終わるのにどんなけかかるのよ!」

「えー、ぜーんぶ聞いてよー!」

「いや、重要なとこだけでいーよ。質問するから答えて?」

「もー。あたしにとったらぜーんぶ重要なのにー。なんかそれ尋問みたいじゃん。」


「いや、だってハナの話し長いから。授業始まっちゃうよ。」





ハナは、アンとユキナに聞かれたことに素直に答えていきました。

とりあえず、聞きたかったことを聞けて満足した2人。

話しが終わったころ、ちょうど先生がやってきました。





ハナは授業中もミナトのことばかり考えてしまっていました。

勝手に顔もニヤケます。

(彼氏ができるってこんなにしあわせなんだなぁ…♡あー早くミナトに会いたい♡おんなじクラスだったらよかったのにぃ。)






休み時間になりました。

チャイムが鳴り終わったと同時に、ミナトがハナの教室に入ってきました。

「ハーナー♡」

「わ!ミナト♡てか早すぎない?」

「おう。めっちゃ走ってきた。」

「ミナトー!あんたよかったじゃーん♡ついにハナをゲットできたんだねー♡」

「お、アンとユキナ。2人とも今まで協力サンキュー!」

「ミナト、幸せそう(笑)よかったね(笑)」

「おう。オレ今、世界一幸せだもん。つかちょっとハナ借りるよ?いこ、ハナ。」

ミナトはグイッとハナの手をひっぱって、教室から出ていきました。





「ミナト?どこ行くの?」

「んー。どこ行こ?」

「え?」

「ハナと2人っきりになりたくて、とりあえず教室出たんだけど。」

「そーなの♡でもないよね、2人っきりになれるとこなんて。」

「ガッコだもんな。」

「そだね。てかもうすぐチャイムなるしね。」

「え、もう?じゃオレ昼休みまでに考えとくからさ!ハナも考えといて!」

「わかった♡でも、ないと思うけどなー。そんな場所。」

「ま、今はここでもいーや。あーハナ、会いたかった♡」

ミナトはハナをギュッと抱きしめました。

「ちょ!っと!やめてよ!みんな見てるでしょ!」





とりあえず教室を出て、ぶらぶら歩いた2人が今いるのは、人通りの多い渡り廊下。

ハナは焦ってミナトを引きはがしました。

「いーじゃん別に。」

ブーっと口をとがらせるミナト。

その顔がかわいくて、ハナはおもわず笑ってしまいました。

「あはは、なにその顔(笑)かーわーいー♡ミナト、どんどんキャラ変わってるけど大丈夫?(笑)」

「そー?今のオレは幸せでいっぱいだからな。」

「それそれ、そーゆーの。前のミナトはそんなこと絶対言わなかったもん(笑)」

「だって前まで幸せじゃなかったもん。ハナがヨーヘーヨーヘーゆってたからな。」

「あ、まだそれ言う?ゴメンね♡ミナト♡もーヨウヘイくんのことは忘れて?しつこいよ?」

「うわ。ひっでーハナ。しつこいとかゆー?」

「だってしつこいもん。もーいーじゃん。今はあたしミナトのことしか考えてないのに…。」





自分の気持ちをミナトに信じてもらえていないような気がして、だんだん悲しくなってきたハナ。

「ゴ、ゴメンね?ハナ。オレもー言わないから。」

素直に謝るミナトがかわいくて、ハナは嬉しくなりました。

「うん。今度ヨウヘイくんのこと言ったら罰金ね!」

「罰金て…お前かわいくないなぁ。そーゆーときは「おしおきね?」って言ってみな?」

「?んじゃ、おしおきね?」

「うん。エロくていい。おしおきされたい。」

ミナトはにやっと笑って言いました。

「!ちょっと!学校でそういうのやめてね!あたし教室帰るね!バイバイ!」

ハナは顔を真っ赤にして、走って帰っていきました。

「あーかわい。オレもかーえろ。」






ミナトが歩き出すと、ちょうどチャイムが鳴りました。







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