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2015年10月30日
『2015年10月30日』NHKラジオ第一「すっぴん!」「源ちゃんのゲンダイ国語」のコーナーで紹介された本
2015年10月30日に、NHKラジオ第一「すっぴん!」「源ちゃんのゲンダイ国語」のコーナーで紹介された本は「超短編アンソロジー」でした。
初の国産「超短編」アンソロジー。数文字から数百文字のミクロの物語、超短編とは、小説、詩、エッセイ、寓話…ジャンルの境界を漂いながら「短さ」によって生命を与えられた作品群の呼び名だ。古典と現代をつなぐ時の線上に超短編をとらえ、ホメロス、キャロル、カフカ、宇野千代、稲垣足穂、村上春樹、安部公房、川上弘美、筒井康隆などの作品95編を集めた。超短編入門のための解説も収録。
作家の本間祐さんが、超短編の普及につとめようと詩、小説、エッセイなど、いろんなジャンルから作品を集めたもの。「“作家が本当に伝えたいと思う部分だけを読む”というのも、たまにはよいのではないでしょうか」
(すっぴん!ブログ:NHK)より
短いやつをいくつか紹介します。
その昔、木から落ちた時、青い梅の実は発心して梅法師となった。/昔いた横斜疎影の梅林を懐かしみ、訪ねてみたいと思う法師。暗い伊勢壺の底で今はしわくちゃになっていく。(一休「梅法師」)
首の穴が二つあいているセーターを手に入れた。どっちに首を出すかによって違った人生を送ることができるのだ。(江坂遊「ふた首穴のセーター」)
二つ折りの恋文が、花の番地を捜している。(ルナール「蝶」)
『忘れられた花園』第3回翻訳ミステリー大賞受賞(2011年)著者ケイト・モートン(Kate Morton)
忘れられた花園
1913年オーストラリアの港に着いたロンドンからの船。
すべての乗客が去った後、小さなトランクとともにたったひとり取り残されていた少女。
トランクの中には、お伽噺の本が一冊。
名前すら語らぬ身元不明のこの少女をオーストラリア人夫婦が引き取り、ネルと名付けて育て上げる。
そして21歳の誕生日に、彼女にその事実を告げた。
ネルは、その日から過去の虜となった…。
時は移り、2005年、オーストラリア、ブリスベンで年老いたネルを看取った孫娘、カサンドラは、ネルが自分にイギリス、コーンウォールにあるコテージを遺してくれたという思いも寄らぬ事実を知らされる。
なぜそのコテージはカサンドラに遺されたのか?
ネルとはいったい誰だったのか?
茨の迷路の先に封印され忘れられた花園のあるコテージはカサンドラに何を語るのか?
サンデー・タイムズ・ベストセラー第1位。Amazon.comベストブック。オーストラリアABIA年間最優秀小説賞受賞。
著者 ケイト・モートン
1976年、南オーストラリア州ベリに三人姉妹の長女として生まれる。クイーンズランド大学で舞台芸術とイギリス文学を修めた。夫と二人の息子とともにブリスベン在住。2006年に『リヴァトン館』で作家デビュー。『忘れられた花園』で、オーストラリアABIA年間最優秀小説賞受賞 。