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2018年11月30日
イレッサ服用に向けて
2013年 1月8日
年末年始 何度か過呼吸を起こしながらも
どうにかやり過ごした
子供達にだけは これ以上心配かけまいと
自分ながら よく頑張ったと思う
息子達が 東京に帰ってしまい
苦しい仕事始めが過ぎ 娘の大学も始まった
いよいよO先生と面談の日だ
同行した夫に向かって 先生は静かに説明してくださった
「ニャンままさんはとても頑張って来ましたが
やはり アリムタ単剤では効果が落ちてしまいました。
すぐに左副腎に症状が出てしまったのには驚きましたが
それで 次の治療に移行する方針を固める事ができました。
ご本人には伝えましたが
イレッサ服用に適した体質であり
今のところ全身状態がいいので
この機会に イレッサの服用を始めたいと思います。
期間は特に設けず
副作用が劇症化することなく 耐性がつかない限り
体調を見ながら なるべく長く服用できればと考えています」
そして 先生が 改めて夫に向けて
イレッサの説明冊子を開いてくれた
私が先にもらってきてはいたが
夫は開きもしなかったから
この時 初めて内容を確認したのだった
夫はイレッサの写真を見て 一言だけ言った
「大きい・・・」
私も第一印象がそうだった
これって お年寄りは飲み込むのが大変そうだな、と
色も エンジ色に近い赤系で 意外に大きな錠剤なのだ
あぁ・・・これから毎日飲むのか・・・・
私の憂鬱そうな表情を見て 先生が続けた
「ニャンままさん 大丈夫ですよ！
まだまだ 元気いっぱいで体力もありますから
副作用も それほどではないと思いますよ
油断はできませんが 必要以上に怖がる事はありません
副作用が出て来たとしても いろいろな対症療法がありますし
いつでも どんな小さな事でも相談に乗りますからね
ニャンままさんは 日記をつけているようですから
毎日の体調の変化を 小さな事でもいいので
記録してみてはいかがですか？
客観的に体調管理できると 病気に対して
気持ちの上でもずいぶんと感じ方は違ってきますよ」
それまでも 少し記録めいた事は書いていたが
O先生に そんな風に諭してもらうと ほっとする
そうだ！ まだまだ弱音は吐けない！
自分の命を粗末にしないで 可能性がある限り
どんな治療にも挑戦しなくては！！！
その帰り道 夫に言った
「彼女と一緒の職場だから " 話すな "と言っても
あなたは聞いてくれないでしょう
でも 私の病気や治療の事を言い訳にして
心配するような振りで 二人で会ったり
話したりする事は絶対にしないで！！！
約束を破ったら 私にも考えがあるから！」
帰宅してからイレッサを飲み始めるこの日
自分なりの 「決意表明」 だった
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タグ：イレッサ
2018年11月29日
2012年 年末にかけての出来事 6
年末に " 彼女 " と会った時 お願いした
夫と二人だけで会うのはもう止めてほしい
医療従事者だったこともあるのだから
二人の関係を知ってしまった今の私 つまり
患者の精神状態も理解してほしい
あなたは母親として 二人の子供たちに恥ずかしくはないのか？
（私の次男と長女と同じ歳の子供たちがいる）
親として 子供たちが誇れる母親でいてほしい
夫は相変わらず 能天気に
スマホのロックをかけていなかった
肌身離さず持っていたから 必要ないと思っていたのだろう
夫の不倫を知った上に イレッサ服用を控えている私は
自分でも驚くほど精神状態が不安定になり
ベッドには入るものの
ぐっすり眠れるなどという事は ほとんどなかった
そしてある晩 夫が寝入ってからスマホの確認をしたのだ
” 妻が見張っていて メールもできなくてごめん "
いやはや・・・・・毎日 職場で会ってるじゃない！
私が毎朝 どんな気持ちで送り出しているかわかってる？
もはや 私のことなど どうでもいいんだな
予想はしていたが 改めてショックだった
見なければいいのだろうが 確認しなくてはいられない
毎日がそんな精神状態だった
どこにいくにもスマホを手放さない夫
典型的な浮気・不倫夫だ！
年末に息子たちが帰省してくる
娘と３人で楽しい年末年始を過ごさせてあげたい
とにかく笑顔で迎えなくては！
そう思うが 涙が止まらず
毎朝 顔が腫れている状態の年末だった
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タグ：夫とのこと
2018年11月28日
2012年 年末にかけての出来事 5
夫とのメールのやり取りから 相手の女性がわかった
同じ職場にいる！！！ 既婚者！！！
夫は嘘をつくのがとても下手で
スマホを見られていることもあり
素直に認めた
病気治療の真っ最中
それも 年明けからは
イレッサを飲み始めなくてはならず
不安でいっぱいの時
一体 何をやらかしてくれてるの？？？
旅行から帰って 精神的に不安定になり
何度か過呼吸にもなっていた
クリスマスも過ぎ まもなく仕事納めという時
懲りずにメールのやり取りをしていることがわかった！
今考えると 自分の行動が信じられないが
夫から彼女の連絡先を聞き出し 直接 彼女に会った
待ち合わせの場所に 平然とした表情で彼女はやって来た
医療従事者だったこともあり
私の病気の事を 夫から相談されていて
" 気がついたら " そういう関係になっていた、と
さかのぼれば 初めて脳転移がわかった頃に
男女の仲になったと！！！
あの頃も何気に 自分が不安定な時期だった
夫に付き添ってもらうのが 何やらとても嫌だった頃
全然 女性のことは意識してなかったのに
自分の心の奥底で 何かを感じ取っていたのだろうか？
それにしても いくらなんでも そんな前からなんて・・・・
かれこれ ８ヶ月間？？？
点滴治療の間もずっと・・・・？
私が懸命に ガンと向き合っている時に？
力が抜けていく感覚に襲われた
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2018年11月27日
2012年 年末にかけての出来事 4
2012年 12月14日
娘と浅草観光へ向かった
昨日の今日だ・・・・
精神状態はガタガタだった
今考えても よく踏ん張ったなぁと思う
娘に悟られないように 努めて楽しく
いろいろおしゃべりしながら観光にいそしんだ
正直 あまり細かいことは覚えていない
東京から帰ると 何食わぬ顔で出迎えた夫がいた
「楽しめた？ お天気もってよかったね」
「楽しめた」のは そちらの方じゃないんですか？
それに 今日の午前中は東京は雨模様でしたが！！！
素知らぬふりをして 娘と車に乗り込む
私は 車で出かけるときは
普段から何となく 距離数を確認している
夫が週末出かけなければ 距離はそのままのはず・・・
距離が 伸びてる！
私達がいない週末に外出している！
そしてその距離は
おおよそ 例のホテルと自宅までの往復距離と等しい
「週末 どこかへお出かけしたの？」
「ううん このところ仕事がずっと忙しかったから
土日とも猫たちのお相手も兼ねて
録りためてあったドラマ観てたよ」
やっぱりな・・・・！ う・そ・つ・き！！！
帰宅後 夫が入浴した時に スマホを見た！！！
いけない事とは重々承知しているが 確認せずにはいられなかった
ロックをかけていないスマホには
バッチリ 証拠が残っていた！！！（脇が甘い 笑）
はい！ 真っ黒でした〜！と頭の中で声が響いた
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2018年11月25日
2012年 年末にかけての出来事 3
旅行出発当日
夫には普通に挨拶できた
検索履歴を見てから翌々日という事もあり
考えを巡らす時間が短かった事も幸いした
気持ちは どんよりしていたながらも
体調はそれほど悪くなく 冷たい空気を感じながら
娘と新幹線ホームに向かった
アリムタの点滴をやめて イレッサに移行するこの時期
服用していた葉酸も飲む必要がなくなり
がん患者だというのに 薬というものに全くご縁がなくなった！
何かのサプリでも飲んでいた方が 気分的に落ち着く気がしたが
O先生からは 特に何も摂らなくても大丈夫！と言われていたので
普通の 極々普通の 食事制限も何もない生活になっていた
新幹線の中では 娘が眠る隣で
アリムタに関する事を検索して 色々な情報を仕入れていた
東京に着くと 最初に向かったのはスカイツリー
娘と最上部・天山回廊まで上った
よく晴れた日で 富士山もはっきりと見る事ができて
二人とも大満足だった
六本木の新国立美術館で「リヒテンシュタイン展」を見て
千葉に向かう
夕食は 長男も交えて 彼がバイトしているお店へ
とても可愛らしいカフェで 兄が大好きな娘と一緒に
食事と 長男との時間を ゆっくり楽しんだ
次男もいれば最高だったが 残念ながら仕事の都合でダメだった
私の病気のことだけでも心配かけているのに
この上 夫のことまで子供達に話せるはずもなく
楽しい時間を そんなことで台無しにするのも絶対に嫌なので
とにかく子供達との時間には 夫のことは忘れるようにしていた
ホテルに戻り 疲れ切った娘は早めに休んだ
私は全く眠る事が出来ずに 悶々としていた
意を決して 自宅に電話をかける
１０回コールしても 誰も出ない！ 予想していた事だが・・・
大きな深呼吸を何度かした後
次は 夫のスマホに電話をかけた
５〜６回コールしただろうか？
広くて声が響くところにいるな・・・という音声で
「もしもし？ どうしたの？」
「別に これと行った用事もないんだけど・・・
まだ仕事かな？と思って」
「いや 家に帰ってきてるよ 何かあったの？」
スマホは凄い！
こちらもあちらも双方静かなところで話をしているので
何と「衣擦れ」の音がハッキリと聴こえた！！！
「明日のお迎え 頼んでもいいかな？
娘が友達にもお土産たくさん買ったから荷物が大きくなって」
今度は 全く音が響かない 狭い空間かな？と思われる場所から
「大丈夫だよ 予定通りの時間でいいんだよね？」との返事
他愛ない会話だったが ほとんど「棒読み」のセリフのようだった
二人とも・・・・
あーーーーーーーーーーあ
この人は 何をやっているんだろう？
一体どういう心づもりでいるんだろう？
私の病気なんか 夫にとってはどうでもいいのだろうか？
手術・治療・そして再発を受けての新しい服薬が始まる
その一つ一つの段階で 否応無しに対応している病人がいるのに！
目の前に・・・・・・・・・・・・・・
以前から 解決しなくてはならない重要な問題が起こると
面倒がって 真正面から向き合う事をしなかった
簡単に言えば 根性無し・弱虫・幼稚・・・なのだ
わかっていたはずの事ではあったが
さすがに今回は呆れて物が言えなかった
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2018年11月24日
2012年 年末にかけての出来事 2
O先生の考えでは
年明け１月８日に CT画像診断結果と
イレッサについての事項説明をするとの事
「お嬢さんとのご旅行の計画 いいですね
この時期 イルミネーションも綺麗でしょうから
思いっきり楽しんできて下さいね」
先生がそうおっしゃってくれて ルンルンで帰宅したのに・・・
娘の手前 検索履歴にラブホテルの名前があった事を
すぐに追求できるわけもない
初めの計画では 東京へは日帰り旅行のつもりでいた
それが アリムタ３回目が終わった日の夕食時
「体調がいいなら １泊してきたら？
せっかく東京行くんだから」
と 夫に言われたのだった
「そうだね！
久しぶりだから この機会に
千葉の長男のところにも顔見に行ってくるね」
その時は それほど不思議に思わず
治療頑張ってるご褒美もらっちゃった・・・くらいの気持ちだった
それがこうだ！！！
にこやかに泊まりを勧めたのは
自分が外泊したかったからだったのだ！
娘との二人旅に舞い上がっていた気持ちは
谷底に突き落とされた感覚だった
冷静に考えれば
ホテルを検索したからといっても
本当に外泊するかどうかは分からない
それに その事で思い煩うよりも
娘との時間を最優先に考えたかった
私の中で 様々な葛藤があったが
ここでは騒がずに 静観するのがいい！
事実を突き止めるまでは動かない方が得策だ！と
無理やり 気持ちを抑え込んだ
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2018年11月17日
2012年 年末にかけての出来事 1
左副腎のガンが活性化してきたと 判明したのが
12月12日の造影CTの画像
その頃は 春先から少し怪しいと思っていた夫の素行も
何事なく 落ち着いてきたような雰囲気ではあった
ただ 今までの例の通り
喉元に何か引っかかっているような感覚が出てきてはいた
「何となく嫌な予感」まさに その言葉通りの感覚だった
イレッサの服用が年明けからという事に決まり
説明をしたいので ご家族と一緒に来院するようにと
先生が予約を取ってくれた
その日程だと 娘との東京旅行は予定通りに行ける！！！
よかった〜〜〜！！！
思いっきり 楽しんでこよう！
帰宅したその夜
新幹線の予定時刻等を確認しようと PCの検索履歴を表示した
「ん？？ 何このホテルの名前・・・・」
自分達が予約したものではない 聞いたこともないような
怪しげなホテルの名前が出てきた！
恐る恐る クリックすると
何と 地元のラブホテルではないか！！！
身体中から血の気が引いた！！！
は？ 今 このタイミングで何をしてるの？
頭の中が 洪水のような音でいっぱいになった！
よく 頭の中が空っぽになるなどと言うが
この時は 轟音が渦巻いているような感覚だった
程なく帰宅した夫に 先生との話を報告した
「イレッサを飲み始めるのが年明けなら
旅行は思いっきり楽しんで来れるね！ よかったよかった！」
何が「思いっきり楽しんで来れる」だ！！！
それは 貴方のことでしょう！！！と叫ぶ寸前だった
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2018年11月16日
やはり転移？ 治療は？
O先生は 画像データを見ながら冷静に続けた
「アリムタとシスプラチンの併用と
アリムタ単剤での点滴の差は
やはり 効きが穏やかになってしまう事です。
２剤の効果がきちんと行き渡っていたとしたら
単剤になっても 効果が持続する人もたくさんいます。
ニャンままさんの場合 その効果が落ちてしまって
切らずに置いた 左副腎のがん細胞が活発化するという
影響が出てしまったんですね・・・
もちろん このままの状態で放っておく事はできません」
いい意味でも 悪い意味でも
ガンが発見された時から残しておいた左副腎が
薬の効果が下がってしまった事を知らせてくれた
やはり「炭鉱のカナリア」だった
「先生 またシスプラチンとの併用に戻せますか？」
私が言い終わらないうちに
「年明けから イレッサを飲んで下さい」との言葉が！
抗がん剤の点滴を始める！と決まった時も ショックだったが
今回は もっと落ち込んだ
肺腺ガンを告知されてから ネットでの情報は
あらゆるものを調べまくっていた
もちろん 「イレッサ」についても！
魔法の薬 諸刃の剣 イレッサ薬害訴訟
副作用での間質性肺炎による多数の死亡者...etc.
その他諸々 色々な方面からの情報があった
そういう薬があるとは知っていたが
いざ 自分が飲むという事になると不安でいっぱいになる
正直 その時には 言いようのない恐怖しかなかった
「先生 イレッサは私の症状に合うんですか？
今の状態から 本当にいい方向に向かうんですか？」
一番最初に飲んだ 経口の抗がん剤が合わなかった事が
自分の中でいちばんの不安要素だった
ここで にこやかな表情で先生が言ってくれた
「ニャンままさんは EGFR遺伝子変異型なので
この薬はとても有効です！
東洋人・女性・非喫煙者 そして腺がんだという事
全ての条件に当てはまっているのです！
隠れていたがん細胞が活発化してきた
まさに今の状態で飲み始めて
その効果を最大限に活かしましょう！」
力強い口調に とても励まされ 納得した
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2018年11月15日
画像に映った 小さな影
2012年 12月12日（覚えやすい！）
先生と約束した造影CT撮影の日だ
職場復帰を果たして 1ヶ月が経ったが
特別に体調が悪くなるような事はなかった
先週の採血結果についても 何も言われなかったし
変化がないことを確認してもらって
週末には 娘と約束している東京旅行に行こう！と
軽い気持ちで 病院へ
「ニャンままさん 造影剤も使うので
食事は抜いて来てますよね？」
「大丈夫です！ 夏の時のようにドジはしません！」
先生と笑いあってから CT室へ
" もう 何回目だっけなぁ？
医療被曝とやらは すごい事になってるんだろうなぁ” などと
ぼんやり考えているうちに 撮影も終わった
画像データが来たと 診察室に呼ばれる頃には
空腹がひどく 眠気と気持ち悪さが出て来て辛かった
そういえば
このところ空腹になると
つわりのような感覚になる事があるな・・・
ちょっとだけ 不安になった
けれど
手に痺れがある割には 体調に大きな変化は無いし
夫の行動も怪しいながらも
今の所は大丈夫かな？と楽観視していた
「ニャンままさん ここを見て」
先生が指差した先には
ほんの少し丸くなった 影のようなものが・・・
「え？ これは何の影ですか？
小さすぎて 先生に言われなければわからない位ですが」
「ここね・・・左副腎なんですよ・・・
ちょっと大きくなって来てますよね？」
左副腎？？？ あのクシャクシャになってたところ？
小さいけど 何となく丸に近い形をしてるけど？
え？ え？？？ じゃ 再発したってことなの？？？
すぐには ピンと来ず・・・
それでも ボォーーっと画像を見ながら
14日からの東京旅行はキャンセルかな？などと考えていた
突然 ポッと
悲しむ娘の顔が 思い浮かんだ
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2018年11月14日
精神的状況と病気との因果関係
小難しく カッコつけたタイトルではあるが
「ストレスと病気との因果関係」の事だ
私自身に限定して言えば
精神的に耐えられるか否かのギリギリの状態の時に
ガンが発生したとしか思えないので
少しその事について 書いてみる
自分が確信を持って はっきりとその原因と言えるのは
「夫の女性関係」だ！！！
正直 結婚当初から 他の女性の影があった
結婚してすぐに転勤になり
慣れない土地で 生活し始めた
旧知の友人もいない土地で 生活に慣れるまでには
さすがの能天気の私でも そこそこ時間がかかった
転勤をなさった方なら 男女年齢問わず
多少の苦労はどなたでも経験されていると思う
転勤とは言え 夫は地元に近くなったし
職場の友人達も多数いる
生まれ育った土地を初めて離れた私と比べれば
精神的には とても安定した状態だったと思う
その余裕が 良からぬ方向に進んだのだ
もともと 誰とでも仲良くできる能力のある人で
配属先のフロアで アルバイトに来ていた女性と
悩み事の相談に乗っているうちに 親しくなったらしい
転勤前から夫と同じ職場の共通の友人も２、３人いたので
そちらの方面から忠告をいただいて知り得た事だった
幸いな事に 大事にならずに
（その時は 最後の一線は超えなかった・・・らしい）
彼女が悩みの種だった自分の彼氏さんのところに戻った
このことが
夫にある種の「成功体験」をもたらしたのかもしれない
その後 私が把握しているだけで
３人の女性とお付き合いしていた
どのタイミングも 私が妊娠中であったり
流産してしまったりと 本当に大変な時だった
けれども 子供達に意識が向かっているうちは
体調が悪くなっても 自身を鼓舞し
学校や幼稚園の行事や役員の仕事も 頑張ってこなしていた
子供達が 高１・中１・小５になった時
夫が単身赴任になった
3年の限定的な単身赴任ではあったが
これから 子供達が将来に向けて
はっきりとした目標を立てていく時期に
父親が近くにいないのは不安だなと漠然と思った
その反面
何かと女性の影がちらつく夫が 家の中にいないのは
正直 のびのびと解放された気分であった事も確かだ
なので 週末必ず帰宅した夫にとっては
「私と子供達の城」にいる「お客様」という感覚だったのかもしれない
それが「浮気・不倫」をしてもいい理由とは絶対言えないが！！！
そして その単身赴任が終わる年
単身赴任先でスポーツサークルで一緒の
「奥さん」と付き合っているらしい・・・との
噂が耳に入って来た
いわゆる「W不倫」ですか・・・・・
（当時は この言葉はまだなかったけど）
聞いた私は 変に納得してしまった
その噂を聞くずいぶん前から 夫の様子が怪しくなって来て
何となく感づいてはいた
こればかりは「女の勘」というしかないような
直感というか 確信だった
その頃から
極端な低体温症を発症したり
片頭痛が治まらなかったり
体調の悪い日が続くようになった
そして まさにその年
長男・次男のダブル受験を控えた
11月の検診で 肺に影が見つかったのだ！
後から思えば 騙し騙し過ごして来た自分に
自分自身が警告を出したのかな？とまで思えるような
まさに 絶妙のタイミングだった
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