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2017年11月11日
リスクの顕在化|その時マネジャーに求められるものは?
リスク顕在化時の心構え
マネジャーは、リスクが顕在化したときを想定し、どのような心構えでいれば良いのでしょうか。
リスクが顕在化したとき、日常の業務の中断や組織の雰囲気の緊張感などの非日常的な出来事が発生します。マネジャーは、リスクの対応にあたって、あらかじめこのような異常事態に対する「覚悟」が必要です。
ある書物から参考となる記述をご紹介します。
事件が起こりだしてから「どうしよう・・・どうしよう・・・」などと思ってはいけません。そこに「平常心」という心が必要で、いかなる場合に立ち入ろうとも、平然としている事です。そういう心を起こすには、どうしたらいいのか?それは「覚悟」しておく必要がある。何を覚悟するのか?それは「思いもよらないことが起こるぞ」ということを覚悟しておくのです。そうすると、思いもよらないことが起こっても、予定のごとくであり、慌てふためきませんね。
これは、ビジネスマネジャー検定のテキストでも紹介されていました。リスクの顕在化時には、自分自身の意識を緊急モードへ切り替えて、部下に対する指示や必要事項の伝達でも「語調」を変えるなどして、部下への緊急対応の意識を覚醒させる必要があります。
リスク顕在化時の初期対応
マネジャーは部下に対して、事実を客観的に把握・報告するように指示する必要があります。緊急事態などどうしても、興奮状態となり、それぞれの推測や主観が混じってしまうものです。リスクの実態を的確に評価する為には「客観的に把握・報告」は重要になります。
客観的な事実把握、報告が徹底されている組織では、リスクの顕在化時に報告された事実情報を、信用性の高いものとしてマネジャーの判断やリスクへの対応に活用する事ができます。
リスク顕在の際は、現場からの情報収集を優先し、現場に出向いて現実に発生している状況を確認してから処置をする必要があります。
全ての担当者が現場・現実の状況を客観的に把握し報告する体質を身につけるよう指導する事が大切です。
三現主義
「机上の空論」ではなく、実際に“現場”で“現物”を観察し、“現実”を認識した上で、問題解決を図る考え方
「三現主義」とは、“現場”“現物”“現実”の3つの“現”を重視しすることです。問題発生時など、机上ではなく、実際に現場で現物を観察して、現実を認識した上で、ものごとの解決を図らなければならないという考え方です。
いろいろな情報を手元で確認できるようになった現代ですが、「自分の目で確かめ」「自分の耳で聴き」「自分の肌で感じ」「自分で考える」ことは、何かしらの「発見」をする事ができる貴重な行動です。
そうした「三現主義」ではなく、机上でデータや情報を見ることで、現場で起こっていることを認識した気になってしまうと、誤った判断をしてしまいがちです。
原点に戻り、「自分の目で確かめ」「自分の耳で聴き」「自分の肌で感じ」「自分で考える」ことで初めて、正しい判断ができる事は忘れてはいけません。
また、経営幹部による三現主義の実践は、現場の管理職や一般社員が、経営や技術の向上・改善に対する参画意識を持つことにつながります。そしてさらに、管理職や一般社員の問題を解決する能力を能動的に向上させることにもつながります。
その結果、企業成長の源泉である「現場」が強くなり、成長します。三現主義は企業を成長させるために必須な原理原則なのです。
ちなみに、ホンダやトヨタ自動車が、三現主義の原理原則に基づいてモノづくりを行っていることはご存知かと思います。その他にも、花王やP&G、セブン-イレブンなどの優良企業も、経営幹部が現場で一般社員と一緒に問題解決に取り組んでおり、三現主義の原理原則を実践されています。
タグ:リスクマネジメント
2016年10月12日
ヒューマンエラーの基礎理論
最近セミナーなども増えてきている題材として「ヒューマンエラー」があります。
ヒューマンエラーは、様々な文献などで定義されていますがどれも表現方法が違い、捉えどころのないものである事が特徴でもあります。
ここでの定義は「意図しない結果を生み出した人間の行為」としてヒューマンエラーの防止策の必要性をお伝えしたいと思います。
具体的には、設備・機械の操作や、乗り物の操縦など不本意な結果(事故など)を生み出しうる行為やそれを防ぐことに失敗する事です。
「人災」と呼ばれる事もあります。安全工学や人間工学においては、事故原因となる作業員や操縦者の故意・過失を指したりもします。最近では、前述に加え、チーム全体、管理職の意識も含めてヒューマンエラー防止の対象と考えるようになってきました。
ヒューマンエラーの発生メカニズムを理解することで、理論に沿った対策を打つ事で減らす事は可能です。しかし、人間は機械と違い身体的な特徴や精神的な特徴もまちまちであり、その環境などによっても大きく変化します。その中で起こりうるヒューマンエラー(人為ミス)を抑制していくには、人間である以上必ず失敗(エラー)が起こりうる、完璧な対応策はないといった観点に基づいた対策を講じる必要があります。
その為、予防策の考え方として柿の対策が考案されています。
例)
・危険予知トレーニング
・指差し称呼
・勤務時間管理、適度な休憩
・眠気覚ましになるものの喫食
(鉄道の運転士は職務中にキャンディをなめる事が職務規定上明文化されています)
・ダブルチェック(二次チェック三次チェックなど)
ヒューマンエラーの【原理】
人間の注意力には限界があり、どんなに注意深い慎重な人であっても、疲労や錯覚などでヒューマンエラーを起こす場合があります。様々な職種において、経験を重ねたベテランやルーチンワークでも起こりえる事です。スムーズに業務を行う為に、業務に支障をきたさない範囲での基本的な確認・操作を省略し、積み重ねてきた事による自己確信(思いこみ)が生じます。そのような状態下で、確認・操作を怠ったまま進行する事は、重大な問題・被害に発展する可能性があると言えます。
また、ヒューマンエラーは「間違った行為をする」だけでなく、「すべきことをしない」事も含まれます。つまり、基準や期待を裏切り行為を指すともいえます。
真の原因を突き止め再発防止しにつながる方策を打つには、個人を責めるだけではいけません。将来起こりえる事故や不具合を未然に防止する策など、解決の糸口は過去の事例などの分析が必要となります。
ヒューマンエラーは、様々な文献などで定義されていますがどれも表現方法が違い、捉えどころのないものである事が特徴でもあります。
ここでの定義は「意図しない結果を生み出した人間の行為」としてヒューマンエラーの防止策の必要性をお伝えしたいと思います。
具体的には、設備・機械の操作や、乗り物の操縦など不本意な結果(事故など)を生み出しうる行為やそれを防ぐことに失敗する事です。
「人災」と呼ばれる事もあります。安全工学や人間工学においては、事故原因となる作業員や操縦者の故意・過失を指したりもします。最近では、前述に加え、チーム全体、管理職の意識も含めてヒューマンエラー防止の対象と考えるようになってきました。
ヒューマンエラーの発生メカニズムを理解することで、理論に沿った対策を打つ事で減らす事は可能です。しかし、人間は機械と違い身体的な特徴や精神的な特徴もまちまちであり、その環境などによっても大きく変化します。その中で起こりうるヒューマンエラー(人為ミス)を抑制していくには、人間である以上必ず失敗(エラー)が起こりうる、完璧な対応策はないといった観点に基づいた対策を講じる必要があります。
その為、予防策の考え方として柿の対策が考案されています。
例)
・危険予知トレーニング
・指差し称呼
・勤務時間管理、適度な休憩
・眠気覚ましになるものの喫食
(鉄道の運転士は職務中にキャンディをなめる事が職務規定上明文化されています)
・ダブルチェック(二次チェック三次チェックなど)
ヒューマンエラーの【原理】
人間の注意力には限界があり、どんなに注意深い慎重な人であっても、疲労や錯覚などでヒューマンエラーを起こす場合があります。様々な職種において、経験を重ねたベテランやルーチンワークでも起こりえる事です。スムーズに業務を行う為に、業務に支障をきたさない範囲での基本的な確認・操作を省略し、積み重ねてきた事による自己確信(思いこみ)が生じます。そのような状態下で、確認・操作を怠ったまま進行する事は、重大な問題・被害に発展する可能性があると言えます。
また、ヒューマンエラーは「間違った行為をする」だけでなく、「すべきことをしない」事も含まれます。つまり、基準や期待を裏切り行為を指すともいえます。
真の原因を突き止め再発防止しにつながる方策を打つには、個人を責めるだけではいけません。将来起こりえる事故や不具合を未然に防止する策など、解決の糸口は過去の事例などの分析が必要となります。