冬でもドライフライ (2): ホラー好きのフライマン
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2017年11月14日

晩秋の真狩川にフライ釣行



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  上流域で元気なやまめと虹鱒

 11月のフライ釣行は、天候との競争なのかもしれない。雪が積もらなければ晩秋で、積もってしまえば初冬というこの時期に、フライ釣行をするほうがどうにかしている。しかし、まだ納竿するのは寂しい。なので、13日もドライフライができる場所にいそいそと出かけた。
 目的地は真狩川。羊蹄山の伏流水を源泉とした、この時期でもドライフライが可能な湧水河川だ。途中の中山峠は、頂上で道路脇に20センチほどの積雪。朝晩は、凍結のために夏タイヤでの走行は無理だろう。
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 さて、真狩川への釣行は今年2回目。前回は4月という、北海道では湧水河川でなければ釣行が成り立たない時期に訪ねた。結果は、伏流水の湧き出るポイントに近い場所だったにも関わらず、一度のアタリも来なかった。ただ、昨年11月17日の初釣行では、オショロコマこそヒットしなかったが、やまめや型ものの虹鱒が飽きない程度にヒットした。
 
 時期的にも今回と代わらないので、釣果はある程度期待できると見込んでの釣行。これまで、源流に近い場所に趣いたが、今回は試しに真狩村市街地の下流域にも足を延ばしてみた。
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 当初は、澱粉工場横に架かる橋の下からの遡行、あるいは釣り下りを計画した。ただ、実際に橋の上から見る流れは早く、川底が深い上に濁りが入っており、ドライフライは難しそう。実際に橋の上下流にドライフライを流してみたが、簡単にアタリが来るほど甘くはなかった。
 
 この場所を、1時間もかけずにいつもの上流域に移動。源流に近い上流は透明度が回復して、ドライフライは問題なく使えそう。ただ、いつもことながら川幅は最大でも3メートルと狭く、両岸には笹や草木、枯れたイタドリが川の真中まで迫り出している。なのでロッドを振ることは難しく、下流に流して逆引きするダウンストリームでの釣行となった。
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 まず、川幅が2メートルほどの橋の下から釣り下った。最初のアタリは、100メートルほど下流の流れの緩い平瀬から。フライは、#10のカディスを使用していることから、小さな魚は銜えることができない。
 初めてのアタリも小さな魚のようで、ヒットしない。そこからしばらく行った、何の変哲もない平瀬から大きなアタリ。しかし、心の準備ができていなかったために、ピックアップが遅れてしまった。こんな場所にも棲息しているのか、と気を取り直して釣り下りの速度を上げる。

 初めての釣果は、倒木が流れを遮った平瀬から。ヒットしたのは20センチほどの虹鱒。同じポイントから15〜6センチのやまめも続く。急流に棲息しているためか、いずれの魚もすこぶる元気。さきほどバラした魚も、アタリは大きかったが実際には同程度の大きさだったのかもしれない。
 やまめは、1箇所から3匹連続してヒットするなど、魚影の濃さを感じさせるポイントも。
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 釣り下っていくうちに、川幅がすこしずつ広がってきた。そして、曲がりや淵、倒木が多くなって、アタリも増えてきた。
 場所によっては、川の両岸に釣人が付けたような踏み痕が。枯れたイタドリが折られた場所には、足跡がクッキリと残っていた。今回のアタリは、そうした踏み痕があった場所から。ただ、川幅が急に狭くなる、潅木が川を覆う場所には踏み痕はない。そうした場所からは、小さなやまめが飛び出てきた。

 下流には、まだまだ魅力的なポイントが見え隠れするが、入渓してから500メートルほど下った地点で脱渓。今度は、入渓地点から遡行して上流を目指すことにした。
 昨年の釣行で、ポイントはある程度掴めているが、果たして今回はどうか。
 釣り上がるといっても、竿を振ることが難しく、枯れたイタドリを取り除きながらのクロスストリーム。2回に1回は、ラインやリーダーが潅木や笹、枯れたイタドリに引っかかり、イライラが募る。
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 そうした気持ちを反映してか、上流ではピタリとアタリが来なくなった。昨年ヒットが連続したポイントでも無反応。このまま、バイカモの生い繫る上流まで遡行しても、釣果は難しいのでは、と弱気になり入渓地点から5〜600メートル付近で脱渓した。釣り下りと遡行を逆にしたのならば、結果は異なっていたのかもしれない。
 
 とりあえず、晩秋のフライ釣行2回目は終了。まだまだドライフライを楽しみたいので、次の釣行河川をどこにするのか検討中。どうか、雪が積らないように!

写真は@真狩村の下流に架かる橋から見た真狩川の中流域の流れA濁りがきつく、底が深いためにドライフライは難しかったB源流部ぬい近い真狩川上流の流れ。川幅は細いが、元気な魚が棲息していたCこんな場所からやまめや虹鱒が飛び出るDヒットした虹鱒とやまめ

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2016年11月22日

冬の湧水河川、最後はママチ川



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頻繁なアタリも針がかりしない

 今月に入って4度目の釣行先も、涌水河川のママチ川。夏の川でのドライフライのアタリを懐かしみ、フライロッドを少しでも長く手にしていたい、という悪あがきにも似た心境なのかもしれない。あるいは8日目の蝉なのか。

 千歳川に流れ出るママチ川は、夏場ならば千歳川のついでに釣行してみようか、という気軽に入れる小河川。しかし、気温の低下とともに千歳川での釣果が見込めなくなる、晩秋から冬、そして春にかけて主役に躍り出ることもある。
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 今年のママチ川での釣りは4月以来7ヶ月ぶり。そのときも、長い冬を耐えて待ちわびたドライフライの初釣行だった。4月でも水温が10度前後と、ドライフライに反応する温かさで、愛らしいヤマメと小型のブラウンがヒットした。

 季節的に、秋から冬に向かう時期と冬から春に向かう時期とでは、同じ気温でも寒さの感じ方が異なる。温かい季節から、寒い季節に移るほうがより寒く感じる。これは人間も魚も同じなのだろう。前回の苫小牧川、前前回の真狩川に今回のママチ川の釣行を通して、それが理解できた。
 いくら水温が高くても、冬になれば魚も活性が鈍る。その対策として、冬の涌水河川の釣りは、陽が高くなり気温の上昇する時間に入渓することが肝心と理解した。
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 18日のママチ川は、午前8時の気温が−1度。上流に向かう林道の轍(わだち)の水溜りは、凍り付いていた。息を吐くたびに、帽子の中の眼鏡が曇る寒さは3月以来か。それでも川に立ちこめば、足元から温かさを感じる。今回は、ママチ橋から100メートルほど下流が入渓地点。
 橋の横の空き地には先行車が一台。釣人は本流のママチ川に入っているようだ。自分も本流を計画していたが、仕方なく支流のイケジリママチ川を釣り上がることにした。

 一投目に倒木下の淵に流したドライフライは、ピクリともしなかった。何度か同じポイントに打ち込むと、ようやく反応が。10センチあまりのヤマメのようだ。しかし、くわえたフライを簡単に外して逃げられた。
 川底には、上流へと泳ぐ黒い影が見える。定位している魚と、泳ぎ回る魚の捕食活動は異なるようで、黒い影の先にフライを打ち込んでもまったく反応しない。そして、その後に冬を迎えた魚の活性の鈍さを感じた。
 
入渓してから、4時間が経過しようとしているのに、ここまでのヒット数はゼロ。しかし、アタリは有に10回近くあった。ヤマメやブラウンなど、全ての魚は針がかりしないでバレてしまった。

 夏の魚は勢いよく餌に食いつくが、この時期の魚は捕食活動が緩慢。そして、餌を浅く咥えることで、フライなどは簡単に見極められる。これがバレの原因だ。フライをダウンサイズするなどの対策は効果がありそうだが、残念ながらミッジクラスのフライは持ち合わせていなかった。

 ただ、ある程度のテクニックをマスターできれば、冬のママチ川を攻略できそうな気がする。冬でもドライフライを行える川は、フライフィッシャーにとって宝もの。キャッチ&リリースやゴミの持ち帰りを徹底して、大事に守っていきたい。
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 今回の冬のドライフライ釣行を一区切りとして、次回からは海アメなどを目的としたショアトラウト釣行を予定。また、冬の湧水河川への釣行を記録した動画をyoutubeで配信することも検討している。

 写真は、涌水河川独特の穏やかな流れを見せるママチ川の各ポイント。残念ながらヒットシーンを収めることはできなかった 





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2016年11月09日

湧水渓流はこれからが本番



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 道央圏は雪でも、錦多峰川はドライで虹鱒


 北海道は、6日に11月初旬としては記録的な大雪となった。最低気温が零度を下回る日も多くなり、ドライフライで釣行するにはこれ以上のダメ出しはなさそう。自分も、10月中旬の小樽内川を最後に、山岳渓流への年内の釣行を終えた。

 しかし、これから冬本番を迎えても、ドライフラフィッシングを楽しむことができる湧水河川が残っている。冬でもフライのできる水温の高い河川は多く、「元旦に、ドライにヒットしたトラウトを流芯から引きづり上げる」といったことも当たり前に行うことができる。

 今回の釣行は、そうした湧水河川のひとつで、例年早春の釣行でお世話になっている苫小牧・錦多峰川。
 鮭のふ化場が中流域に設置されていることから、下流ではこの時期も鮭の遡上が見られるが、王子製紙の貯水池(ダム)のある上流域はほとんど虹鱒しか棲息していない。この上流域を釣り上がるのが今回の目的。
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 札幌を出発した時には、早朝からの氷雨が止まず降り続けていたが、苫小牧に入ると雨は上がっていて、札幌のような雪景色も見られない。ただ、風は冷たく、気温も3度前後か。
 それでも、目的地の錦多峰川上流は風もなく、苫小牧市街地よりも暖かく感じる。それも当然で、錦多峰川の水温はこの時期でも13度ある。当然、川の周りの気温も高い。

 まだ枯葉の張り付く樹木の森を進んでいくと、前回の台風の後遺症か林道が雨によって削られて、大きな段差が生じていた。車ではこれ以上先に進むことができないために、車を止めてすぐ横を流れる錦多峰川に入渓。
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 本当はもっと先に行きたかった。というのも、「最上流部では温泉が流れ出ていて、錦多峰川の水温の高さの一因ともなっている」という。その光景を一度も見たことがないので、ついでに見に行こうと考えていた。

 小河川ながら、錦多峰川の流れは見た目以上に早くて強い。深場では、流れに押されて足を取られそうな場面も何度かあった。また、山岳渓流のような岩や倒木などで作る大淵や落ち込み、肩といったポイントはほとんどなく、ザラ場のような単調な流れが続く。それでも、曲がり角には流れの穏やかな平瀬や、小さな淵が作れており、そこから虹鱒が飛びでてくる。

 初めにヒットしたのも、そうした水深のある平瀬から。勢いよくドライに食いついたのは、20センチほどの虹鱒。ただ、立地的に誰でも入ることのできる場所。釣人の踏み跡が河原にしっかりと残っており、思ったほど魚影は濃くはない。

 そこから500メートルほど釣り上がったが、釣果は20センチを筆頭に6匹の虹鱒。この内2匹は10センチにも満たない幼虹鱒。それでも、この時期にドライフライを行える川は、フライ釣りを行うものとしてはありがたい。冬だからといって、竿を収めて春を待つことがないわけだから。

 ところで、何故500メートル先から上流への遡行をやめたのかというと、当然熊への恐怖心から。林道が川から大きく外れていったために、帰りは川伝いに帰らなければならない。
もっと先に行けば、何かが・・・。「行きはよいよい、帰りは怖い」、錦多峰川はそんな川だ。
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 奥の深い川なので、川を遡って上流に向かうには厳しいのかもしれない。最上流には、林道があらためて整備された頃に挑戦しようと思っている。

 なお、1月中旬から2月中旬の厳冬期を除いて、ドライフライを行える川は道央圏にも結構ある。苫小牧近辺に集中しているが、今回の錦多峰川や小糸魚川、勇払川、苫小牧川(上流)、そして千歳のママチ川、白老のウヨロ川、アヨロ川など。
いずれも小河川で、なおかつ林道を経由していく所がほとんど。駐車場所から結構歩かなけれ、釣れるポイントに行き着けないので、その覚悟を。

写真は錦多峰川の上流の風景、そこでヒットした虹鱒、途中には深い切れ込みの流れが作られている


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2015年11月12日

湧水釣行「錦多峰川」



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平日でも多くの釣人でにぎわう

 11月も半ばに差し掛かり、朝晩の冷え込みは冬がすぐ隣にいることを感じさせる。一昨日も、そうした冷たい雨の降る朝だった。雨がいつ雪に代わってもおかしくはない天気なのに、以前から計画していた釣行のために情報収集。ネットで現地の天気を確認すると、雨模様で寒い一日となるらしい。

 渓流釣りのシーズンは、すでに最終盤を迎えている。さらに、水温の低下が進むとドライフライでの釣行は難しくなる、という思いが背中を押して、ようやく釣行の支度に取り掛かる。
 もともとの目的地は白糠・茶路川。2年前の秋に訪れて以来の釣行となる。が、どうも気乗りがしない。その原因は分かっている。トマムから占冠の間の高速道路上の天候だ。
 この区間、もっと言えば夕張から清水までの間、冬の走行でいつも痛い目にあっている。何しろ、一度吹雪いたら前を走る車のテールランプが見えなくなり、路側帯のポールも確認できない、という生きた心地がしなかったのは一度や二度ではない。
 また、吹雪に伴う事故で通行止めを何度も経験した。だから、「冬の道東自動車道は怖い」というトラウマが生じたらしい。
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 こうした言い訳はともかく、釣行先を変更することにした。新しい目的地は支笏湖・二ナル川河口。フライとルアーが一緒にできることに魅かれた。ところが、国道から美笛キャンプ場に抜ける道路は、11月初めから閉鎖されてゲートが閉じられていた。ここから歩いて現地に行きいくためには、最低1時間はかかる。
 それならば美笛川河口のほうが近いが、ゲート前にはすでに3台の車が止まっていた。途中の苔の洞門やトンネル下、虹鱒橋などのポイントもあるが、支笏湖から樽前山を経由して、苫小牧に抜ける途中にある錦多峰川も、ここから30分ほど。
 冷たい雨の下で、立ち込んでアタリを待つよりも、川を遡行してドライを打ち込むほうが魅力的に思えて、錦多峰川の上流に向かった。
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 錦多峰川上流の貯水池は、流れ込む水量は多いように見えるが、いつもの半分ほどしか水が貯まっていない。干潟のような貯水池の流れのひとつにドライを打ち込む。5センチほどの小さな魚が逃げ惑う姿は見えるが、フライを加えるようなサイズは見当たらない。 
 ようやく早瀬の中からドライに飛びついたのは、15センチほどの虹鱒。干潟には多くの足跡が残されており、ここも激戦地のようだ。そして、下流の林道から2台の車がやってくる。貯水池横の、錦多峰の沢川に設けられた魚道にも釣人が一人竿を出していた。

 競合を避け、貯水池から上流へ遡行することにした。川岸には、両岸にはっきりとした踏み跡が残されており、常時釣人の入っている様子がうかがえる。水温低下の進んだこの時期でも、釣りのできる錦多峰川に釣人が集まるのは道理だろう。
 錦多峰川の水温は、この時期でも10度を越えており、流れだしの脇やカタ、倒木下の淵で頻繁に小さな魚が反応する。しかし、ドライフライをくわえることのできる魚は少ない。
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 入渓地点から500メートルほどを遡行。この間ヒットしたのは、15センチほどの虹鱒と10センチ未満のやまめが合わせて8匹。平日にも関わらず、こうして釣人でにぎわう渓流としては当たり前の釣果か。
 ただ、冬でもドライフライのできる渓流は、フライフィッシャーにとって貴重な存在だ。川を汚すことなく、魚の棲息が保てるように務めることも、釣人の使命だろう。

写真@:まるで干潟のような錦多峰川上流の貯水池、同A:水流の早い上流の流れ、同BC:ドライフライにヒットした小さな虹鱒とやまめ

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2015年04月08日

ドライが本番のママチ川

 「真冬にドライフライ」のできる道央圏の渓流を求めて、1月から苫小牧・小糸魚川、錦多峰川、苫小牧川と釣行した。この中には千歳・ママチ川も入っているが、ママチ川の上流に続く林道が、姫鱒養魚場までしか除雪がされておらず、姫鱒養魚場の周辺でしかドライができなかった。

 その後も何度か赴いたが、相変わらず林道が除雪されておらず通行できない。泣く泣く引き上げたのは一度や二度ではなかった。冬が過ぎ、初春を迎えた今回、満を持して出向いた。林道が塞がって車が通れないのならば「雪をかき分けてでも上流にいこう」と。

 幸い、姫鱒養魚場から奥の林道の雪は解けて、車で走行できそう。林道には最近通行した車のワダチが残っており、自分と同じく、待ちきれず上流に行った釣人がいるようだ。

 何故ここまで、ママチ川上流に拘るのかを説明するのは難しい。釣りだけが目的ならば、姫鱒養魚場から下流の方がブラウンの大物がいて、蛇行した川の流れに沿って絶好のポイントが揃っている。ルアーやフライでも、それなりの釣果が得られるはず。

 それに対して上流は、川幅が狭く水深も極端に浅い。実際に、釣りが下手なこともあるが、これまでも大型魚を上流で釣った記憶はない。在来種のやまめは、新子に毛のはえたようなサイズで、いつの間にか居ついたブラウンも、下流で釣れるサイズとは雲泥の差。

 しかし川岸は開けており、下流のような鬱蒼感はない。何よりも、あちこちから涌水が噴出して、水の透明度が際立っている。この涌水により冬も水温が安定しており、上流の浅瀬では背を出して泳ぐやまめの姿を、1年を通して見ることができる。簡単に言えばそういうことだ。
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 閉じられた林道のゲート前に車を止めて、イケジリママチ川とママチ川の合流点に向かって歩きはじめる。出発点のゲートには「熊出没」の張り紙。「26年10月11日に、この先で熊に襲われ怪我人がでている。徒歩による入林は制限していないが、危険なのでご遠慮ください」と書いてある。そういえば新聞記事ではこの奥のはず。熊鈴とホイッスルは、いつも身につけているので心配ないが、車に取り置きの爆竹とロケット花火を持ち出す。

 合流点には10分ほどで着いた。真々地橋から川を眺めると、底がはっきりと確認できる透明度。二股の川を左のイケジリママチ川を選択して遡行を開始。まず、合流点の落ち込みに#14のメイフライを流す。ピン子やまめが何度も飛びつくが、針がかりしない。すでに活性化しているようだ。

 遡行するごとに現れる、倒木で築かれた落ち込みや淵にフライを流し込むと、ようやく10センチほどのやまめがフライを銜える。パーマークが青色に輝く綺麗なやまめだ。すぐにリリースして、同じポイントに打ち込むと、今度はスレがかり。この時期にドライフライを行える幸せを感じながら、さらに遡行。地下水の湧き出す箇所が目に見えて増えてきた。涌水の溜まる浅瀬では、やまめらしき魚が背鰭を出して四方に逃げ回る。

 30分ほどして現れた大きな流れ込みで作られた淵で、今日はじめてのブラウンがフライを銜えた。0.4号のティペットが心配になるほど元気一杯の暴れっぷり。その後、合流点に戻り、今度はママチ川本流を遡行。ここでもやまめが飛び出した。
 再びここに来るのは夏になりそう。渓流が夏枯れとなっても、ここは水量と水温が安定しているために、魚と気軽に対話できるからだ。感謝しつつ家路についた。
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写真説明上左:ママチ川上流につながる林道のゲートに「熊出没」の張り紙。緊張感を高める、同上右:林道に架かる真々地橋から上流のイケジリママチ川とママチ川を望む。左がイケジリママチ川、同下左:橋の下流から上流を眺める、同下右:今回の釣りでブラウンはこの一匹だけだった










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2015年02月23日

錦多峰川でリベンジ

 冬のドライフライにこだわり、今年に入って苫小牧川と小糸魚川、錦多峰川に釣行。苫小牧川と小糸魚川では、ドライフライにやまめと虹鱒の食いついた姿を確認することができた。いずれの川も水温が7度で、ドライへの反応はギリギリのところだった。
ところが、錦多峰川は水温が10度を越えていたのにも関わらず、王子製紙貯水場から上流1キロにかけてほとんど反応がなかった。これは季節的な要因ではなく、先行者の存在や人気河川なるが故の魚のスレが原因と思われる。

前回の釣行から、ほぼ20日ぶりに錦多峰川を訪れた。林道ゲート前の駐車スペースには、先行者らしき車が1台止まっていた。王子製紙の貯水場から上流の橋にかけては、上流から流れ込む水で夏場には池のようになっているが、枯れた砂礫の上に上流から流れ込む2本の川筋しか見当たらない。
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現地気温は+7度と、この時期としては暑いくらいだ。そして水温は+12度で、ドライフライを行うには全く支障がない。心配は先行者の存在と、前日までの入渓者の動きだ。上流に架かる橋から1キロほどに絞って遡行を開始。川岸に覆っていた雪が消えて、乾いた土がむき出しになっている。これも、水温の高さが原因だろう。

  錦多峰川は、苫小牧川や小糸魚川、ママチ川と同じように森を流れる涌水河川だが、他の河川よりも水量が多く蛇行が少ない。いわゆる水の流れが速い川ということだ。そのため、フライを打ち込むポイントも限られる。誰もが竿を差す曲り角の淵や倒木の落ち込みでは、魚が勢いよく泳ぐ姿が確認できる。

  前回は、こうしたポイントでも全く反応が無かったが、今回はしっかりと姿を現した。その中のひとつの淵では、上流から流し込んだローヤルハンピーに1尺はありそうな魚が食いついた。動画を撮るためにカメラのスイッチを入れて、いざ引き上げようとした瞬間、フライごと持っていかれた。そのシーンは動画に収めているので、いずれかの機会に公開したいと思っている。
 
 上流に遡行するごとにアタリが多くなる。早瀬からも虹鱒が飛びでるなど、この川ではすでにドライフライの本番に入っているようだ。それよりも、これだけ入渓地点から至近距離でアタリがでるということは、先行者はどうしたのだろうか。近場を避けて一気に上流まで向かった可能性がある。当初の計画通り1キロほどで脱渓したが、上流にいくほど冬眠から覚めた熊への警戒感が高まった。

 写真上左:王子製紙貯水場の上流は枯れていた、同上右:水温12度と、この川ではすでにドライフライの本番を迎えた、同下:元気のいい虹鱒が相手をしてくれる(いずれも動画のスナップショットから)

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2015年02月04日

「惨敗した錦多峰川でのFF」

私のブログを読んでいただいている「fairy tail」さんからの情報を受けて、先日苫小牧・錦多峰川に釣行した。「fairy tail」さんから頂いたコメントは、ブログ記事「冬の苫小牧川」(2月2日)に対して、「錦多峰川なら、間違いなくドライフライで釣れると思います。自分は、3月の経験しかありませんが、錦多峰川は、3月の時点で小糸魚川よりもが水温7度くらい高く、真冬でも15℃位ありますから。自分も3月中旬位に良く行っていた事があり、その時はいつもドライで、しっかりとハッチもありました」という内容。

 私自身も、過去に行った2月末の錦多峰川への釣行で、水温の高さに驚いたことがある。その時は、王子製紙貯水池の上流に架かる橋の上から、20センチほどの虹鱒をドライフライで釣った。
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 現地について見ると、雪混じりの天気で気温がマイナス4度だったのに対して、最上流部で温泉水が流れ込むという、この川ならではのアドバンテージから水温は+10度を越えていた。ドライフライを行うには問題がなさそうに思えたが・・・・。
 当然といえば当然なのだろう、これだけ条件に恵まれているのだから。駐車場から貯水池に向かう雪の上には、しっかりと足跡が残されていた。川の横では、砂防ダムの拡張工事なのか、重機やダンプカーがせわしなく動いている。

 雪の上の足跡をたどって貯水池に向かうと、上流から餌釣りの釣人が降りてくる。話を聞くと、貯水池の上流に架かる橋から上流部にかけて釣りをしたとのこと。虹鱒を数匹釣ったという。
 いつも水で溢れている貯水池には、通常の半分ほどしか水が溜まっていない。その上流の流れ込みの池には水が溜まっておらず、上流から流れ込む2本の川筋しか見当たらない。こうした光景は初めて見た。
 
 その川筋に沿って上流まで足跡がしっかりと残されている。上流にある橋の下はいつも釣果に恵まれるポイントだが、いくらフライを流しても反応はない。嫌な予感がしてきた。
 橋から上流に向けて遡行をはじめた。次々に現れる曲り角の淵や倒木の落ち込み、流れ込みにフライを投じる。時折、20センチほどの魚が勢いよく上流に泳ぐ姿が確認できるのに、ドライには全く反応しない。
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 遡行から1時間ほどの落ち込みポイントで、ようやくメイフライに反応した。上から何度も流すが、その後は音沙汰が無い。依然として川岸には先行者の足跡が続いている。1キロはきただろうか。ここで諦めて釣り下りながら駐車場を目指した。

 その時に思い出したのが「この川は中流域までのポイントでは魚のサイズが小さく、釣果も上がらない」ということ。30センチ越えの虹鱒を釣ったのは、川に沿って走る林道を経由した、熊の糞も見られるかなり奥のポイントだった。簡単に遡行のできる中流域までは、多くの釣人が入っているから釣果が上がらないのだろう。次回は、林道の雪が消える3月末に挑戦してみたい。

写真上左:巨大な砂防ダムが並ぶ錦多峰川の上流部、同上右:王子製紙の貯水池は半分ほどしか水が溜まっていなかった、同下左:いつもは何かしらドライに反応する橋の下の落ち込みだが・・・、同下右:水温が高く魅力的なポイントも多いが、釣果は得られなかった









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2015年02月02日

「冬の苫小牧川」を動画投稿

1月29日の苫小牧川上流でのドライフライフィッシングの様子をまとめた動画を、昨日youtubeに「冬の苫小牧川でドライフライ」のタイトルで投稿した。「冬のドライフライ」動画は、苫小牧・小糸魚川に続いて2回目。
 いずれも、釣果にはあまり恵まれなかったが、冬場のFFポイントの紹介にはなったと思う。
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 苫小牧川上流部への入渓口は、今回の通称鉄塔下を含めて4ヵ所ほどあり、林道のゲートが開いていれば直接入渓できる場所もある。しかし、冬は積雪からいずれのポイントも徒歩で行くしかない。その中でも、今回の通称鉄塔下が苫小牧川に最も近い場所となっている。
 「冬でもドライフライ」の記事で取り上げた小糸魚川、錦多峰川、アヨロ川、ウヨロ川、ママチ川などの河川の中でも、入渓するには一番タフな川かもしれない。行けるのならば、この冬の間にママチ川と錦多峰川には釣行したいと思っている。

 上は苫小牧川上流の入渓地点、下は今回youtubeに投稿した「冬の苫小牧川でドライフライ」












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2015年01月30日

「冬でもドライフライ」苫小牧川編

 札幌近郊で、冬でもドライフライを楽しむことのできる河川を何度か取り上げた。その中から先ごろ小糸魚川に釣行、それに続いて先日苫小牧川上流に入釣した。

 苫小牧川は、浄水場から上流は丸山の森を縦断する自然河川で、最上流部では豊富な涌水を確認することができる。魚種はほとんどが虹鱒で、岩魚もいるらしいが自分では釣ったことがない。

 苫小牧川上流への入渓口は4箇所ほどある。今回は、他の入渓ポイントが開いていなかったので、道々支笏湖通り線沿いに面する、通称鉄塔下から入った。
 道々支笏湖通り線の横の野原の雪をかき分け、その先の急な崖を下って川に降りる。野原には雪が厚く積もっていて、鹿の足跡だけが点々と残っている。崖の先にようやく苫小牧川が見えてきた。川岸の雪の上は鹿の糞だらけで、時折鹿の泣き声や飛び跳ねる姿が目に入る。
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 崖下に降りて気がついたのだが、川岸にはつい最近のものらしい1、2人の足跡が残っていた。道々支笏湖通り線の野原にはそれらしい足跡はなかった。彼らはどこから入渓したのだろうか。

 さて、現地の気温は+2度で曇り空、時々雪が混じる。水温は+7度を指しているが、ドライに反応するだろうか。早速#12のメイフライをセット、目の前にある曲がり角の淵に第1投を流し込む。すると、いきなりフライに飛びついた魚がいた。今回も、動画を撮るためにウェアラブルカメラを用意、そのカメラのスイッチを操作している間にバレてしまった。

 ただ、初めからドライにアタリが来るということは、遡行に期待が持てると勝手に判断。しかし、その後は1時間以上もアタリが来なかった。入渓地点から500メートルほどの倒木が連続する落ち込みで、ようやくこの日2回目のアタリがあった。それにはヒットしなかったが、同じポイントにドライを流すと、小さいながらも待望の虹鱒がフライをしっかりと食わえていた。
 
 その後も1時間ほどかけて遡行したが、アタリは遠のくばかり。岸には足跡がしっかりと残っており、例えばそれが餌釣りならば、この先も難しいと判断して、釣り下りながら入渓地点に戻った。

 この入渓ポイントは、急な崖を下らないと入川できない。ということは、特に足腰の弱い年寄りは帰りに地獄が待っているわけだ。勾配が40度ほど、落差が100メートルちかくの崖を上って車を止めた道路までいくには、崖を下る4倍以上の時間がかかった。体力的にもう懲り懲りで、2度とこのポイントから脱渓しないと固く誓った。
 
 この苫小牧川上流は、冬以外の季節は入渓地点の選択肢が多く、場合によっては車で入渓することができる。ただ、森の奥深くのために、熊への恐怖は尋常ではない。十分な熊対策を講じて入渓を。


写真上左:道々支笏湖通り線に架かる鉄塔下から崖を下ると苫小牧川上流が見えてくる、同上右:川を遡行する毎に倒木や淵、落ち込みなど魅力的なポイントが現れる、同下左:遡行から1時間ほどしてようやくドライにヒットした虹鱒、同下右:キツネやカラスなどに食いつばまれた鹿の屍骸。幸い熊の形跡はなかった
 
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2015年01月23日

今年初のドライフライ

 今年に入って、アメマスを狙ったルアーでのサーフフィッシングを4回ほど行ったが、先日は苫小牧・小糸魚川で、今年初のドライでのフライフィッシングを敢行した。1月末のドライフライは一度経験しているが、1月中旬のドライフライフィッシングは自分で「冬でもドライフライ」というブログの記事を掲載しておきながら経験がない。

 涌水量が豊富で行程が短い小河川、という条件を持っている川でなければ、ドライフライでの釣りが成り立たない。札幌近郊でその条件に合致するのは、千歳・ママチ川と苫小牧の苫小牧川、小糸魚川、錦多峰川の4河川。白老にもメップ川やウヨロ川、アヨロ川などが該当するが、距離的に今回は苫小牧地区までに絞って釣行を検討。今回は、虹鱒の型物が期待できる苫小牧川上流を選択した。

 札幌から支笏湖経由で、苫小牧川上流の入口となる道道276号線支笏湖通りの通称「鉄塔下」まで行くと、回りは深い雪で埋まっており、最近誰も通った様子がない。ここから雪をかき分けて崖まで行き、その崖を下って釣場に着くまでに体力が無くなってしまいそうだ。そう考えて、今回はもっと楽にポイントの入れる小糸魚川に行くことにした。

 小糸魚川では糸井の高速道路をくぐり、ペット霊園を抜けた開放式砂防ダムの上流から、次の暗渠までのおよそ800メートルの間、ドライだけで遡行することにした。
 現地の気温は+2度、水温は+7度と、水温はドライに魚が飛びつくギリギリのところだが、気温はこの時期としては暖かい。
 小糸魚川は、底まで見えるほど澄み切っており、緩やかな流れが心を和ませる。遡行を重ねるごとに、小さな淵や倒木で作った流れ込み、落ち込みが増えてくる。今回は薄い赤色の#12カディスを使用、次々に現れるポイントに打ち込んだ。
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 最初にアタリが出たのは、入釣した場所から50メートルほど上流の曲がり角の淵。上流からそのポイントに流し込むと、15センチほどのサビの入ったやまめがフライに食いついた。しかし、針がかりが甘くばれてしまった。こちらの心構えができていなかったこともバラシの原因だ。
 その後、アタリのない区間が続き、暗渠までもう少しという流れ込みで、メイフライに反応する魚を確認。再び投じると15センチほどのやまめが食いついた。ドライフライでの今年の第1号だ。

 暗渠の流れだし部分は、季節になればやまめが溜まる大場所となる。その経験もあってしばらく粘ったが、まったくアタリがない。ビーズヘッドのニンフを沈めて様子を探っても同じだった。暗渠の上を林道が走っていて、この場所に車で直接乗り入れることができるために、先行者がいれば釣果が上がらない。実際に、今日のものと思われるタイヤの跡が残されていた。

 今年初のドライフライフィッシングは、型はともかく初日に魚を手にすることができた。まだまだ釣る場所はあるので、冬でもあきらめずドライフライでチャレンジしたい。

写真上左:小糸魚川の上流部に架かる看板。この下から入釣を開始、同上右:ドライフライにきた今年初のやまめ、同下:林道が走る小糸魚川の暗渠。季節になればこの場所で型物のやまめが釣れる=写真はいずれもビデオのスナップショットから。近い時期にこのビデオ録画をyoutubeに投稿する予定

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長い人生の中で、お金はなくても時間だけは贅沢に使える今しかできないこと、やりたいことが沢山ある。それを少しづつでも実現していきたい。
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