札幌近郊の河川の釣り (4): ホラー好きのフライマン
アフィリエイト広告を利用しています

広告

この広告は30日以上更新がないブログに表示されております。
新規記事の投稿を行うことで、非表示にすることが可能です。
posted by fanblog

2017年10月15日

続・鮭釣りを横目に石狩北部の渓流へ



pan style="font-size:large;">
data-ad-slot="2867931466"-size:large;">
data-ad-format="auto">


型もの虹鱒を痛恨のバラし

  13日は、前回に続いての石狩北部の渓流釣行。今回は渓流釣りとは別に、海岸での鮭釣り用のウキルアーを用意した。
 ところが、天気は前日に続いての雨模様。目指した毘砂別海岸は、3メートルほどの高波で釣人は1人だけ。それでもめげづに毘砂別川河口で竿を振ったが、ビギナーズラックが起きるはずもなく、1時間も経たないうちに撤退した。
2017y10m15d_073147825.jpg

2017y10m15d_072854592.jpg










 途中の浜益川では、平日にもかかわらず、許可を得た30人を越える釣人が橋の上下流のポイントに一列になって竿を出していた。橋の上から見ていると、5分に1匹の割合で鮭がヒット。海が荒れて、雨で増水気味の川を鮭が群れとなって遡上したのか知れない。

 今度は、前回訪れた幌川河口に向かう。幌川河口にも、合計20人近くの釣人が陣取っていた。
 とくに、河口に堆積した砂利や岩が川の流れを変えて、幅10メートルほどのプール状となった箇所に集まっている。目の前の遡上の様子を確認できるプールには、背びれを出して泳ぐ多くの鮭が見える。

 しかし、その鮭を目がけて投じたウキルアーは、簡単にはヒットしない。30分ほど見ていたが、確認できたのは2匹ほど。見える魚ほどヒットさせるのが難しいのかもしれない。

 しばらく鮭釣りの様子をながめてから、渓流釣りに移行。今回の釣行先は、前回の渓流から少し離れた場所にあり、初めて訪れたやまめ河川。入渓は小集落に点在する家屋の横から。
2017y10m15d_073851360.jpg

 川幅は最大でも5メートルほどだが、流れは速くて水苔の覆う川底の石はつるつる滑る。そのために足場の確保が難しく、足に故障をかかえるものには厳しい遡行となった。
 早瀬の横の暖い流れに、大型のカディスを第1投。その3投目に反応があったが、小さすぎてフライを銜えることができない。その後も小さなアタリは続く。間違って、フライには似合わない10センチあまりのやまめがヒットするが、棲息しているのはピンコやまめが中心のようだ。

 なので、そこを一度脱渓して、型ものの可能性のありそうな上流に向かうことに。集落から10分ほど行った場所に車を止めて、再入渓。渓相は、山岳渓流というよりも三面壁の里川に近い流れで、低い河畔林がボサ状になって川を覆う。
2017y10m15d_074313968.jpg
 そして浅い流れが続いて、フライを打ち込めるようなポイントが見つからない。しばらく遡行を続けると、ようやく大岩、小岩で形成する落ち込みや流れ出し、小淵や倒木が作るポイントが現れた。

 その小淵の上から流したカディスに15センチ余りのやまめがヒット。小さなアタリを経て、10分ほど釣り上がった浅い平瀬から、手元に引き寄せる最中ににバレたが、20センチほどの虹鱒がヒット。さらに上り詰めた、倒木が川底を覆う深い淵で、この日一番のアタリ。右に左に激しく逃げ回り、ジャンプを繰り返した姿から30センチ越えの虹鱒と確認。

 淵の底の倒木にラインが絡まないよう、慎重にやり取りしたが、ラインのテンションを緩めた一瞬、バレてしまった。(その模様はビデオで撮影)
 気を取り直して遡行を続けると、10分ほどで魚道のない巨大な砂防ダムが現れる。流れ出しの下にはプールがなく、フライを打ち込む場所がない。
2017y10m10d_101051074.jpg
 高巻きをするためにダムの上流に出たが、川に沿ってを走る林道にはゲートが設けられて、鍵で閉じられていた。次第に強くなってきた雨も大粒になり、ここで遡行を断念。2回目の石狩北部の渓流釣りを終えた。

 前回訪れた渓流と、今回釣行した渓流を撮影した動画を、近いうちにYOUTUBEに投稿する予定。よかったら見てください。
写真は、@浜益川の鮭釣りの様子。30人を越える釣人が河岸に陣取っていたA幌川河口では、プール状の流れに遡上する鮭を狙って10数人がウキルアーを投じていたB今回訪れた渓流。魚影は薄いが、やまめと虹鱒が棲息C上流に設けれた砂防ダムとDヒットしたやまめ

にほんブログ村 釣りブログ フライフィッシングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 釣りブログ 北海道釣行記へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ
にほんブログ村


トラウトフィッシング ブログランキングへ





2017年10月10日

鮭釣り横目に石狩北部の渓流へ



pan style="font-size:large;">
data-ad-slot="2867931466"-size:large;">
data-ad-format="auto">


 魚道のある堰堤で上流でもやまめの姿

 現役を引退してから開始した私のブログには、道央圏以外の釣行先はほとんど載せていない。しかし、ブログを始める前のまだ第一線で働いていた頃は、出張の多い仕事にかこつけて十勝や道東の河川によく出掛けた。とくに、白糠の茶路川や十勝の戸蔦別川、音更川、遠軽近辺の丸瀬布川、武利川は年平均で2回以上は訪れているはず。
 それ以外の道東河川にもよく釣行した。それだけ釧路や北見、帯広への出張が多かったからだが。

 現在の釣行先は、日帰り圏内を基本としているために、ブログにこうした十勝や道東の河川の釣行記は載せることはないが、当時の釣行を懐かしく思うことが多い。
 現在の釣行先は、後志の積丹から胆振の白老、日高の静内そして石狩北部の浜益など、ほとんど札幌から2時間以内の地域。
2017y10m10d_093629248.jpg

 この中で、積丹や浜益はショアトラウト専用で、渓流釣りというジャンルで括ると、白老と静内が一番遠い釣行先となる。
 こうした釣行先から、新たな渓流釣りのポイント開拓のために、今回石狩北部の渓流に釣行した。

 石狩北部には、大河の浜益川を始めとして濃昼川や毘砂別川、幌川、群別川、千代志川、床丹川などの日本海に流れ出る河川が揃っている。いずれもやまめの棲息する川で、河口には春先サクラマスが回遊する。そのためか、それぞれの河川の河口に鮭を狙った多くの釣人が押し寄せる。

 さて、9日の釣行先は、サクラマスの遡上を阻害してきた堰堤が改修されて、新たに魚道の設けられた小河川。どの区域まで堰堤が改修されたのかは確認できなかったが、かなり上流までやまめが棲息しているのは確か。魚道のあるなしで、こうも魚影が異なるのか、という面で随分勉強になった。

 入渓地点は、新たに魚道の設けられた堰堤の下。雨が続いたせいか、水量は少し多いようだ。落差と曲がりが交差する、早い流れの平瀬に大型カディスを流す。すぐに、フライを銜えることのできない小さな魚が反応する。
2017y10m10d_094728605.jpg

 階段状の堰堤を登りきると、大岩、小岩で築かれた山岳渓流の景観が広がり、上流には新たな堰堤が確認できる。普通ならば、堰堤と堰堤の間の区間は極端に魚影が薄くなる。
 しかし、魚道が設けられることによりしっかりと魚が棲息。流れ出しの下にフライを流すと、今日初めてのヒットは10センチほどのやまめ。「これがこの川の限界か」と釣り上がる。暫らくして現れた、大きな落ち込みの下から強烈なアタリ。上がったのは尺に欠ける岩魚だった。
2017y10m10d_095739355.jpg

2017y10m10d_100949514.jpg






 その後も大小のアタリは続いたが、やまめと岩魚の棲み分けが明確ではない。早瀬から岩魚が飛び出たり、淵の脇からやまめのアタリがでるなど、面食らうことも。
 入渓地点から1キロほど遡上して堰堤をクリアー。本来は、ここまで来るとやまめの姿が見えなくなる場所だが、岩と岩との間の落ち込みから、この日最大の20センチあまりの錆の入ったやまめがヒット。その後もやまめと岩魚が交互に飛び出る。

 入渓から3時間が経過、周りは段差のある流れと、大岩で構成する完全な山岳渓流の様相。海岸の鮭釣りの様子を見るために、ここで脱渓。そこから先の上流は確認できなかったが、堰堤があったとしても魚道が設けられていれば、魚影が保たれているだろう。
 魚と川を守る取り組みに感謝、久しぶりに堪能できた渓流釣りだった。

 なお、浜益川は別として、濃昼川や毘砂別川、幌川、群別川、千代志川、床丹川のそれぞれの河川の河口に多くのアングラーが押し寄せたが、ヒットした姿は見ることができなかった。それにしても、幌川河口にあれほどの釣人が集まるとは。

 写真は@魚道の設けられた堰堤。サクラマスの遡上が可能となり、堰堤の上流でもやまめが多く棲息A堰堤を越えると完全な山岳渓流の様相Bこの日一番のやまめと岩魚

にほんブログ村 釣りブログ フライフィッシングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 釣りブログ 北海道釣行記へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ
にほんブログ村


トラウトフィッシング ブログランキングへ





2017年09月25日

大雨の後の千歳川上流釣行



pan style="font-size:large;">
data-ad-slot="2867931466"-size:large;">
data-ad-format="auto">


ブラウンの活性化が進んでいるというが・・・

 前回更新の小樽内川や前々回の尻別川と、最近の釣行は雨にたたられている。今回更新の23日の釣行も、台風18号の残した雨雲が大雨を運び、道央圏のほとんどの河川が増水と濁流状態。
2017y09m23d_161310444.jpg


 行先をあれこれ考えた末に決めたのは、千歳川。この川の上流は雨にめっぽう強く、これまで大雨の後で釣りのできなかったことは1、2度しかない。それも、増水ではなく濁りが強かったことからだ。

 今回の釣行先として、千歳川上流を選んだもうひとつの理由は、新聞や釣具店に載せられた、「ブラウン活性化」の記事から。鮭の遡上が本格化するこの時期、ブラウンはサイズも大型化して、それまでやまめの縄張りだった上流域まで勢力を広げる。

 これまでの、初秋から晩秋にかけての千歳川の釣行では、ブラウンを何度もヒットさせたことがある。サイズはさほど大きくはなかったが、早瀬や瀬脇、ボサ下などのあちこちのポイントから飛び出した。
 春から夏にかけてあまり姿を見せないブラウンが、季節によってこうも増えるものかと驚いたことがあった。
2017y09m23d_162648796.jpg
 そんなこんなで、今回は5月13日以来の千歳川上流釣行。初めは、ニンフとウェットフライで釣り下ることに。釣り方は、早瀬にリーチキャストをかけながらのダウンクロスストリーム。

 2投目の、ラインの落ち着いた浅い瀬脇からのリトリーブに、15センチほどのやまめがヒット。しかし、針が大きくて、巻き上げ途中でバレた。同じようなアタリが何度も続くが、ヒットするのは小さなやまめばかり。
 浅い岸の底には、何匹もの鮭の亡骸が静かに横たわっていた。


 「まだブラウンは早いのか」と、思ったのもつかの間、ボサが張り出した辺りから20センチほどブラウンがヒット。釣り下がるごとにブラウンのアタリが増えてきた。

 ただ、型はいまいち。昨年晩秋のような尺越えはこない。もっとも、昨年はルアーによる釣行だったので、型ものがヒットしたと思う。この時期のブラウンに関しては、フライよりもルアーに分があるのかもしれない。
2017y09m23d_161755929.jpg

2017y09m23d_162328529.jpg







 200メートほど釣り下ったあと、今度はドライフライに替えて釣り上がることに。そのために、釣り下るときにできるだけ場を荒らさないように心がけた。
 #10の大型カディスを流芯に打ち込むと、小さなやまめに交じって20センチほどの魚がジャンプ。ヒットはしなかったが、水面下よりも、水面のほうがアタリがくる。

 先ほど、20センチのブラウンがヒットした場所では、フライの着水と同時に同じようなブラウンがヒット。また、小さなやまめのアタリが相次いだ場所からは、20センチ余りの錆の入ったやまめがヒットするなど、ニンフやウェットフライよりもアタリが多かった。

 水温低下の進む晩秋にかけて、やまめに代わってブラウンの勢力が拡大、大型化も進むのだろう。中途半端な結果に終わった今回の釣行だったが、10月下旬にもう一度挑戦したいと考えている。

写真は、@大雨の後にも関わらず、濁りの少ない千歳川上流の流れA背脇やボサの下からはやまめやブラウンのアタリが相次ぐBニンフにヒットしたブラウンと、錆の入ったやまめ
 
にほんブログ村 釣りブログ フライフィッシングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 釣りブログ 北海道釣行記へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ
にほんブログ村


トラウトフィッシング ブログランキングへ





2017年09月21日

初秋の小樽内川に釣行



pan style="font-size:large;">
data-ad-slot="2867931466"-size:large;">
data-ad-format="auto">


濁りは残ってもアタリが頻発

 13日の尻別川に続いての、15日の釣行先は小樽内川。尻別川もそうだったが、12日までの雨の影響が残り、川底の石や岩も泥を被ったような薄い茶色。小樽内川は、雨に強い川として認識していたが、これだけの濁りが入っていることは珍しい。逆にいえば、今までが恵まれていたのかもしれない。
2017y09m21d_114530319.jpg

 さて、15日の釣行は春香山の登山口を基点として、川に沿って延びる林道を1時間かけて上り詰めることにした。紅葉はこれからで、僅かに色づいているのは蔦の仲間。他の広葉樹は、まだ青々としている。
 登山口からすぐの、白樺橋の下に釣人の姿が見えるが、釣れているのだろうか。

 高低差の少ない林道は歩きやすいが、チラチラ見え隠れする崖下の小樽内川の様子が気に掛かる。その誘いに負けて、1時間の予定を40分ほどに短縮して、途中の崖から入渓。すぐに、流れの穏やかな淵や大岩で作られた落ち込みが、目の前に飛び込んでくる。そして、上流には、魚の棲息を予感させる平瀬が広がる。

 ただ、水の茶色と岩に付着した水苔の黒のコントラストが強調された濁りが入っている。この流れで、はたしてドライフライに反応するのか。不安を胸に、小淵の流れ込みに打ち込む。
 その3投目に12〜3センチのやまめがヒット。濁りの影響はそれほど問題がなかったのか、続いて15センチほどの岩魚がヒットする。岩魚のアタリが続いたあと、ある地点からピタリとアタリが無くなった。
2017y09m21d_115812284.jpg

 小樽内川に沿って延びる、林道の枯れ沢が入渓ポイントとなっていることが影響しているようだ。この地点から200メートルほど上流まで、ほとんどアタリはこなかった。

 ようやく、いつも入渓する林道がすぐ近くに見えてきた。ここから再びやまめと岩魚のアタリがでてきた。ただ、季節的な問題なのか、いつもは飛び出る20センチを越える型はヒットしない。上流に上り詰めても、手の平サイズの岩魚や15センチほどのやまめのヒットは続くが、型ものはこない。

 入渓地点から500メートルも来ただろうか、いかにも大物が棲息していそうな淵が現れた。その上流から流した#10のカディスにヒットしたのは、手ごたえから紛れも無い尺オーバーの型もの。
 しかし、針がかりが浅く、水面に引き上げる前にバレてしまった。多分、岩魚だったのだろうが、チャンスを物にできなかった悔いが残る。その後も頻繁にアタリは来るが、逃した魚ほどの大物はこない。
2017y09m21d_114448525.jpg

2017y09m21d_115551469.jpg





 もう少し釣りあがれば、支流との合流地点というところまで来たが、大粒の雨が突然降り出した。鉄砲水の恐れは少ない川だが、安全を期して林道に一番近い場所まで下って脱渓。多分、この川での釣行は今年最後となりそう。
 いつかは、尺を越えたやまめや大型岩魚を釣り上げたいと願っているが、この川は期待に応えてくれそうな気がする。

写真は@珍しく濁りの入った小樽内川の流れA大物の予感がする大淵だが・・・Bやまめや岩魚のヒットは相次ぐが、一様にこのようなサイズ


 にほんブログ村 釣りブログ フライフィッシングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 釣りブログ 北海道釣行記へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ
にほんブログ村


トラウトフィッシング ブログランキングへ





2017年08月17日

豊平川上流部に流れ出る支流の源流へ



pan style="font-size:large;">
data-ad-slot="2867931466"-size:large;">
data-ad-format="auto">


 荒れ果てた登山道の向こうに大型アメマス

 8月16日、豊平川上流に流れ出る支流の源流部に近い渓流を訪ねた。登山ルートにもなっている林道に沿って流れるこの渓流は、上流で二股に分かれる。二股の右と左の川の上には、それぞれ登坂ルートが設けられている。
 結局は同じ山に向かう訳だが、右の登坂ルートが主流で、左のルートは現在ほとんど使用されていないようだ。2年前にこの渓流を訪れた時には、登坂ルートを兼ねた左側の林道は、しっかりと役割を果たしていたのに。
2017y08m17d_111820478.jpg 

2017y08m17d_111923894.jpg









 今回同じルートを辿り、左側の登坂ルートに沿って流れる渓流の奥まで足を進めたが、二股地点からは藪だらけで見る影もないほど荒れ果てていた。
 現在の正規登坂ルートでなくなったのが原因なのだろうが、藪の下に残された轍だけが、かつて林道だったことを教えてくれた。

 午前8時40分、ほとんど藪漕ぎと変わらない状態で、二股の左登坂ルートを登り始めた。深い谷底からは、激流が崖に当たって起きる、ゴーという地鳴りのような音が聞こえてくる。目的地はここから40分先、スタート地点からは1時間少々の行程だ。
 2年前は、この爆音が届かなくなる地点まで足を進めたが、今回はいつまでたってもその音が消えない。もしかして、行き止まりの沢を通り越して、獣道に入ってしまったのでは、と崖の後ろを確認。先ほど通り過ぎた、手前の一の沢から僅かしか歩いていない。どうも、藪だらけの道が距離感を狂わせたようだ。
2017y08m17d_112033311.jpg

 そこから程なくして、林道はようやく行き止まりに。この先は、崖が続いて歩行はできない。山頂に向かうハイカーは、一度ここから沢を下って、谷底の川づたいに頂上を目指す。目的は違うが、自分も渓流に降りるために沢を下る。その沢は、崖の下の藪の中にあった。

 沢から谷底の渓流までは50メートルほどだが、沢の傾斜は40度と急勾配。足を滑らせたら、真っ逆さまに川に叩きつけられる。恐る恐る足元を確認しながら、谷底に着いたときには緊張感が解けて、思わず岩にへたりこんでしまった。
2017y08m17d_113659041.jpg

2017y08m17d_113249746.jpg










 さて、2年ぶりの渓流。前回は淵や流れ出し、落ち込みや平瀬などの段差のあるポイントから、20センチ強のアメマスが次々にヒットした。最大で尺を越えた魚も手にした。それも、僅か200メートルの区間でのこと。
 今回は、前回のような鉄砲水の心配も無く、登り詰めることのできる所まで行くことにした。

 まず、先ほどの枯れ沢の下に作られた平瀬に、#12のメイフライを打ち込む。すると、すぐに15センチほどのアメマスがフライを引き込む。その隣の小淵に打ち込むと、また同じようなサイズがヒットする。前回のような20センチ越えはこない。 
 フライを#10のカディスに変更すると、狙い通りに25センチほどのアメマスがヒット。しばらく行った上流の平瀬からは尺越えも飛び出した。ひとつのポイントで、必ず1匹は反応するほど魚影が濃い。

 大淵の岩の影に落としたフライには、見た目で40センチを越えた大物がヒットした。しかし針がかりが浅く、痛恨のバラシ。もしかして、渓流ではこれまで最大ではなかったか、というほどの大型アメマス。悔しさが募る。(その瞬間は、ビデオカメラでしっかりと撮影)

 釣り上がるほどに魅力的なポイントが現れる。特に水嵩のある平瀬では、フライが着水すると同時にヒットするほど活性化している。
 ただ、20センチ前後のサイズばかりで、先ほどのような40センチ越えの魚は出てこない。
2017y08m17d_114055546.jpg 

 2時間ほど釣り上がったときに、上流に小滝が現れた。高さは4〜5メートルほどで、足場が無く高巻きは難しそう。釜は3〜4メートルほどの深さなのか、底が見えない。
 ここには大物が潜んでいるはずと、滝の落ち込み際にフライを落とす。すると、底からフライを目がけて大きな魚が浮上。フライに食いつくが、すぐに吐き出す。正体を見極められたようで、その後二度と出てこなかった。

 今回の釣行はここで終了。狙っていた大物を手にすることはできなかったが、魚影の濃さは想像以上。しっかりと子孫を残したアメマスがいたことに安堵。年寄りには余りにも過酷な行程から、二度と来ることは無いかもしれないが、いつまでもこの姿を保ち続けてもらいたい、と願っている。


写真は@藪と化した林道。かすかに残る轍だけが頼りA崖下の渓流。手付かずのポイントが築かれているBカディスにきた尺アメマスと20センチ級のアメマスC上流部に出現した小滝。高巻きは難しそう

   にほんブログ村 釣りブログ フライフィッシングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 釣りブログ 北海道釣行記へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ
にほんブログ村


トラウトフィッシング ブログランキングへ




2017年06月23日

2017初夏「豊平川支流の虹鱒」



pan style="font-size:large;">
data-ad-slot="2867931466"-size:large;">
data-ad-format="auto">



 新たな砂防ダム建設の影響を懸念

 19日に続いて20日も半日の休み。この時間内で釣行できるのは、札幌市内のダム湖か数箇所の渓流しかない。当たりはずれの大きいさっぽろ湖は次回に回すことにして、向かった先は豊平川の某支流。
 
 この渓流は、毎年この時期に訪れているが、入渓場所から200メートルほど上流に構築されている砂防ダムを高巻きして、さらに上流に釣り上がるようになったのは今回で3回目。その釣行の模様を、何度かyoutubeに「豊平川支流への釣行」として投稿しているので、ご存知の方も多いと思う。
A (2).jpg

A (1).jpg











 いつもの場所から川に立ち込み、遡行を開始してからしばらくして、これまでと様子が違っていることに気づいた。砂防ダムの左上にあった深い林が、土がむき出しの丸坊主になっていた。それが砂防ダムの奥まで続いている。
 後で調べたところ、平成33年完工の「砂防堰堤工事」だという。現在の砂防ダムの上流に、新たに砂防ダムが築かれるらしく、ダム直下の下流の流れも3面壁に換わるようだ。



 ということは、下流ばかりではなく上流の環境も大きく変化するのだろう。この川は、乱獲などが原因で一時魚影が途絶えたが、地元有志の働きで今は上流下流問わず魚影も戻ってきている。なので、再び魚影が消えることのないよう、工事の影響が最小限にとどまることを願ってやまない。

 以前は、深い藪だった砂防ダムの上を高巻きするために崖を上ると、小砂利を敷き詰めた道路が現れた。道路は、ダムから50メートルほど上流で切れていたが、その先に川の上流部の流れがあった。ここまで、まだ工事の手が伸びていないことにホッとして、川に続く崖を滑るようにして降りた。

 砂防ダムのじん水部から上流は、いつものような細い流れが続いていた。初めに現れた淵は、以前25センチほどの虹鱒がヒットした場所だが、打ち込んだカディスには何の反応もない。
 そこから本格的に釣り上がったものの、これまで魚信のあった流れ出しや落ち込み、カタや淵からの反応はない。河原には、はっきりとした足跡が残されていて、それが上流まで延びていた。

C (2).jpg

C (1).jpg












 初めのアタリは最初の淵から300メートルほど行った水深のある早瀬から。フライをカディスからアントに替えたこともあるが、流れの真ん中ほどで水しぶきが上がった。しかしフッキングはしない。
 魚にフライがバレてしまった、と諦め半分で上流から流した2投目に、しっかりとフライをくわえた魚が2度3度とジャンプを繰り返す。
 何とかネットに入れて確認すると、25センチほどの太った虹鱒だった。さらに、少し先の流れ出しでもアタリがきたが、途中でバレてしまった。
E (2).jpg


 再び現れた深い平瀬に上流からアントを流すと、3投目に先ほどと同じような型の虹鱒がヒット。繰り返すジャンプを堪えて無事にネットに入れた。さらに、その上流の早瀬からも15センチほどの虹鱒がヒットした。河原には、相変わらず足跡が残されているというのに。

 ところが、その後が続かない。もう、どれだけ釣り上がったのだろうか、周りは初めて見る景色となった。川幅は細く、小石の上を速い流れが駆け抜けていくが、ポイントらしいものが見えなくなった。時間を見ると、入渓地点に戻るギリギリのところまできていた。魚と川に感謝しつつ、川を下り入渓場所まで戻った。

この釣行もyoutubeに「豊平川の支流で虹鱒」という題で投稿する予定。よかったら見てください。
尚、入渓地点で川の情報を下さった、イケ面のアングラーさんにお礼を申し上げます。またお会いできれば幸いです。

写真は、@林に囲まれていた砂防ダムの上は丸裸になっていたAダム上流まで続く工事道路B高巻きして現れた、本来の流れC上流は水量が少ないためにポイント探しが難しいDこの渓流でフライにヒットした虹鱒。何度もジャンプを繰り返した

 にほんブログ村 釣りブログ フライフィッシングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 釣りブログ 北海道釣行記へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ
にほんブログ村


トラウトフィッシング ブログランキングへ





2017年06月17日

秘境化しても魚影戻らない紋別川



pan style="font-size:large;">
data-ad-slot="2867931466"-size:large;">
data-ad-format="auto">



 1年ぶりの釣行で尺越えブラウン

 連休2日目の14日の釣行先は、1年ぶりの千歳川支流紋別川。正確には、千歳川の支流ではなく、王子製紙第4ダムに流れ出る独立河川。閉じられた、水明林道のゲート内だけで完結する川だけに、昔のように気軽に釣行することのできない、入渓の難しい川だ。
 ただ、山菜シーズンのこの時期は、林道出入口のひとつ恵庭・市営牧場のゲートが開いていることが多く、今回もそれに便乗して釣行した。
@.jpg

 ゲートが閉じられているからからこそ、川の環境が保たれているとも言えるが、まだ林道が一般開放されていた頃の乱獲がたたって、現在も魚影は薄いまま。
 一方で、岩魚やアメマスとは違い、持ち帰らないで放置されたブラウントラウトが、最上流部にまで勢力を拡大している。多分、第4ダムの棲息数も、ブラウンがアメマスを圧倒したものと思われる。

 さて、当日は、林道と紋別川がはじめて交差する紋別1号橋を手始めに、最上流の支線4号橋まで、一通り回ってみた。 第4ダムに流れ出る1号橋の下流は、水量が若干多いように感じたが、他の橋の下の流れは昨年と変わらない。これも、山岳渓流ではなく森の涌水を集めた川なればのことだろう。
A.jpg

 これまでは、支線4号橋を越えた最上流部に絞って入渓してきたが、今回は魚影が薄いと思われる下流部から入渓して釣り上がった。そのため、ヒットする魚はブラウンがほとんどで、アメマスや岩魚は期待できないだろう、と見立てをした。

 1号橋から2号橋に続く流域は、底が岩盤の滑床で形成されていた。その上を水がサラサラと流れて、遡行するには気持ちがよい。
 その分、落ち込みや淵などの魚の居付くポイントが少なく、入渓した時点から苦戦が予想された。
 入渓地点から300メートルほどして、ようやく淵が現れた。その流れ出しにカディスを投じると、淵の底から20センチほどの魚が浮上して、ドライに食いついた。
 しかし、2、3度ジャンプを繰り返して、無理に手元に寄せようとしたときにバレた。動きや見た目は虹鱒と同じだが、ここには虹鱒が棲息していないのでブラウンだろう。

 ドライにヒットした魚がいたことで、モチベーションは高まった。しかし、後が続かない。次々に現れる流れ出しや淵からは反応がない。「これが他の渓流ならば、ひとつのポイントに1匹はヒットするのに」と、独り言をブツブツ。
 2匹目がヒットしたのは、曲がり角の淵の流れ出し。今度もジャンプを繰り返したが、なんとか堪えてネットイン。やはり、赤い斑点が強調されたブラウンだった。
B.jpg

 その後も、落ち込みや流れ出し、水深のある早瀬などのポイントが続き、「ここは確実にいる」と、ビデオカメラを回し続けるが、スカばかり。ようやく25センチほどのブラウンがヒットしたのは、大淵の流れ込みのポイント。
 さらに、そこから50メートルほどいった大渕で、水しぶきが上がってカディスが引き込まれた。これまでの3匹とは違う重量感のある手ごたえ。グイグイ引き出るラインを、何とか保ちながら手にしたのは、30センチ強のブラウンだった。このサイズになると、0・4号のティペットでは厳しいが、何とか堪えてネットに入れた。

  20年以上前は、4号橋の上流で40センチを越えるアメマスがルアーでよく釣れたと聞くが、現在の紋別川の主となったブラウンは、このサイズが限界なのかもしれない。
C.jpg

 その後、初めのサイズと同じようなブラウンを追加して、脱渓地点の2号橋を迎えた。もう少し上流に釣り上がろうかとも考えたが、林道ゲートが閉められる可能性もあり、早めに林道に上った。

  今回は、最上流部への釣行を行なわなかったことから、上流に棲息するアメマスや岩魚を目にすることができなかった。ブラウンとの棲み分けができているのだろうか、と後ろ髪を引かれながら林道ゲートに急いだ。

 尚、今回の紋別川の釣行の模様をビデオカメラで撮影した。近日中にyoutubeに投稿する予定で、興味のある方はご覧になってください。
 
写真は@紋別4号橋から見た下流の様子A滑床が終わり、淵や落ち込みが見え出した2号橋下流Bこの日一番のブラウントラウトC脱渓する2号橋が見えてきた


  にほんブログ村 釣りブログ フライフィッシングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 釣りブログ 北海道釣行記へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ
にほんブログ村


トラウトフィッシング ブログランキングへ





2017年06月11日

今年初の小樽内川上流釣行



pan style="font-size:large;">
data-ad-slot="2867931466"-size:large;">
data-ad-format="auto">


 林道1時間の徒歩で型もの岩魚とやまめ

 自分にとってのホームグランドと言える渓流を上げるとしたら、小樽内川が最上位に来るかもしれない。それだけこの川には愛着を持っている。札幌の市街地にこれだけ近い位置にありながら、ネイティブな岩魚ややまめ、そして時々虹鱒が力強い反応で迎えてくれる。

 それもこれも、さっぽろ湖から上流に砂防ダムや堰堤などの、遡上を阻害する構築物が設けられていないことが大きい。それは、上流に釣り上がる毎に実感する。大岩の下の釜や小滝の落ち込みなどに、真っ黒なサクラマスが定位している姿を何度見たことか。

 今月9日、その小樽内川に今年初めて釣行した。ただ、入渓時間は仕事の関係から昼の12時と、かなり遅い立ち上がりとなった。
 一昨日以来の雨が前日遅くにようやく上がったが、「濁りはどうか」「増水で立ちこみが難しいのでは」と、現地に着くまでは不安が募る。しかし、さっぽろ湖を越えて出会う小樽内川の流れは穏やかで、そうした不安を打ち消してくれた。
2017y06m10d_082248084.jpg

2017y06m10d_084017603.jpg










 春香山に続く登山入口に車を止めて、熊出没注意の看板が架けられた林道ゲートを潜る。ここから先は、小樽内川に沿って林道は走るが、目的地は3キロ先。歩くにしても林道の徒歩1時間は長い。そしてこれまでは、時折聞こえる藪の中からの異音に、おもわず熊鈴を振り回すことが何度もあった。

 そこまでして上流を目指すのは、もとめる釣果と型が期待できることから。例えば、林道ゲートからすぐそばにある、白樺橋の上流、下流でも岩魚ややまめは釣れる。しかし、誰もが気軽に入渓する場所なので、型は小さく釣果も上がらない。
2017y06m10d_082848995.jpg

 それでも、魚を手にすることに満足していたが、ある渓流釣行をきっかけに、2年ほど前から釣人のあまり行かない上流に向かうようになった。そこでは、下流で釣れるよりも一回り大きな岩魚や、やまめがフライに飛びついた。

 今回も同じ場所を目指して12時から歩き始めた。いつもの目印の山側の崖を通り過ぎると、小樽内川が林道の真下に見えるようになってきた。そこからしばらく行った、林道下の7メートルほどの崖を降りてようやく入渓。
 何となく、これまでとは違う景色に見えるが、早速すぐ下流の倒木の下の淵に大きめのドライフライを投じる。何度か打ち込んだあと、水深のある平瀬から今日初めてのアタリ。ヒットしたのは20センチ前後の岩魚で、元気よく跳ね回る。
 その場所から、これはといった淵や瀬脇、落ち込みで同じサイズか、それよりも小さい岩魚のヒットが続く。

 入渓した場所から100メートルほど来たときに、いつも見慣れた場所が現れた。林道へと続く右手の崖は、足を滑らせながら苦労して降りたところ。
 ということは、ここが本来の入渓地点で、間違って手前の場所から入ってしまったようだ。どおりで、いつもは岩魚と棲み分けして、瀬から飛び出るやまめのヒットがなかったわけだ、と納得した。
2017y06m10d_084443406.jpg
 それならば「ここから先にはやまめがいるはず」と、釣り上がった。案の定、少し行った水深のある早瀬から20センチ余りのやまめがヒットした。
 不思議なもので、やまめの釣れるポイントでは岩魚はヒットしなくなった。そして、しばらく行くと今度は岩魚しか釣れなくなった。実に明快な棲み分けがされているようだ。

 入渓から2時間半が経過した時に、急に空が暗くなった。そして、あっという間に大粒の雨が降りだした。この川は鉄砲水の恐れはないものの、帰りの時間を考えて脱渓。ずぶ濡れのまま、林道を1時間半かけて駐車場まで戻った。
 今年初めての釣行だったが、やはり小樽内川は期待に応えてくれる愛すべき川だと実感した。

 写真は春香山に続く林道に沿って流れる小樽内川の景観。@Aあちこちにポイントが点在している。B本来は入渓地点の崖したポイントC上流でフライにヒットした岩魚。(後半のやまめのヒットシーンは、ビデオのデータの破損で掲載できず)



  にほんブログ村 釣りブログ フライフィッシングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 釣りブログ 北海道釣行記へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ
にほんブログ村


トラウトフィッシング ブログランキングへ





2017年05月15日

春の千歳川でウェットフライ!



pan style="font-size:large;">
data-ad-slot="2867931466"-size:large;">
data-ad-format="auto">


水温低く、ドライはまだ時間が

 珍しく、5月13日の土曜日は午後から休み。この僅かな時間を、有効に使える釣行先は限られている。最初に頭に浮かんだのは苫小牧東港。
 しかしここは、土日に釣人銀座と化す。とても自分のような気の弱いものが、先客を割って場所を取ることなどできようもない。
 浜益もしかり。この時期の休日は、国道沿いに車が立ち並ぶ。そして、札幌からは往復で3時間を要する。ならば、対象をショアトラウトに限定しなければどうだろう、と考えたときに千歳川が思い浮かんだ。

 この時期の千歳川は、根志越橋から長都川の流れ出る中流域で、鮭の稚魚を捕食するブラウンが活性化しているという。確かに、最近も長都大橋の上下のポイントで大物のブラウンが上がっていると聞いている。友人が70センチ余りのブラウンをヒットさせたのも、10年前の今時期か。
2017y05m15d_100421531.jpg

 それに対して上流は、ルアーはともかく、まだ水温が低くてドライフライは早すぎる。それでも1昨年のこの時期には、ドライの代わりにウェットフライを用いて釣果を得たことがあった。
 ただ、釣れるのがブラウンや虹鱒ならば良いが、やまめは禁漁期間に入っていること。その当時も、ヒットしたやまめは無条件にリリースしたが、罪悪感に陥ったのは間違いない。

 結局、今回は様子見を兼ねて上流域へ向かった。時間はすでに午後に入っていたが、上流の川岸に続く道路脇の駐車場には、4〜5台の車が止まっていた。そして、橋の上から上流を臨むと、ルアーロッドを手にしたアングラーが2人、流芯に向けて熱心にルアーを打ち込んでいた。下流の川岸には、本流竿を手にした餌つりの釣人も見える。誰しも、この時期を待ちかねていたのかも知れない。

 自分も、初めは試しにカディスを結んだドライフライを打ち込んでみたが、流れの穏やかな流芯脇からも反応がない。水温を計るとまだ5度だった。いくら雪代のない千歳川といえども、水温が伴っていなければドライは難しい。
 今度は、ラインシステムを替えてウェットフライ仕様に。ロッドも、ある程度の重さに堪えられる5番手を使用した。先端に結ぶのは、グレートセッジとマツーカ。それに、流れに負けないビーズヘッド付きのグリーン・マラブーも用意した。
2017y05m15d_100718737.jpg

 流芯に向けて、リーチキャストをかけながらのダウンクロスストリーム。この時点では、スウィング中のアタリは無かったが、ラインの落ち着いた先からのリトリーブに、引き込むような小さなアタリが連続する。
 そして、3度目のストリームで20センチ余りの魚がヒットした。しかし、針がかりが浅かったために途中でオートリリース。その後も、3回に一度の割合でヒットが続いたが、残念ながらやまめばかり。ブラウンの姿は皆無で、虹鱒も見えない。
 釣り下っていくうちに、午後の深まりで水温があがったのか、ダウンクロスストリームのスウィング中にもアタリがくるようになった。

 これで、水温がある程度低くても、ウェットフライに反応することが分かった。しかし、長い時間冷たい水の中に立ちこんでいたことで、下半身はマヒ状態。車に戻ってヒーターを最大にしても、震えは止まらなかった。

 今回の千歳川釣行は、残念ながらやまめがほとんど。その全てをすぐにリリースしたものの、申し訳ない気持ちで一杯だった。次の千歳川釣行は、6月初めを計画している。その時には、ブラウンも対象に中流域まで足を伸ばしたいと思っている。
 尚、今回の千歳川でのウェットフライ釣行をビデオに撮影、youtubeに投稿した。よかったらご覧になってください。

写真は、上から千歳川上流の模様、流芯に向けてのダウンクロスストリーム、下は投稿したyoutubeの画面


  にほんブログ村 釣りブログ フライフィッシングへ
にほんブログ村
にほんブログ村 釣りブログ 北海道釣行記へ
にほんブログ村
にほんブログ村 小説ブログ ホラー・怪奇小説へ
にほんブログ村


トラウトフィッシング ブログランキングへ





2016年10月29日

回復の見通し立たない漁川



pan style="font-size:large;">
data-ad-slot="2867931466"-size:large;">
data-ad-format="auto">



またしても、魚影確認できずに脱渓

 気温の急激な低下と、日曜日明けという条件のもとで、約4ヶ月ぶりに恵庭の漁川へ釣行した。山岳渓流への釣行としては、これが今年最後となりそう。
 自分にとって漁川は、千歳川と小樽内川に並ぶホームグランドといえる川。その割には、今年に入っての釣行が1度と少ない。
 車で30〜40分で到着するという、住居に近い場所にあるだけに、いつでも行けるということから、入渓するタイミングを逸してきた。
  また、もう一つの理由は、釣果の期待できない川となったことから。しかし、いつも気にはなっていて、シーズンの最終番を迎えて、ようやく重い腰を上げることができた。
1号橋.jpg

 今回の釣行の目的は、「魚影がどこまで回復したのか」ということ、その一点だけ。
 漁川は、3年前の9月に数10年に一度という大雨で大氾濫を起こした。そして、川に棲息する魚は壊滅的な影響を受けた。当時の大雨は、全道的な規模で被害をもたらしたが、札幌圏では真駒内川上流と漁川の影響が一番大きかったようだ。
 
 漁川には、上流部各所に網の目のように堰堤が構築されていたが、何の役にも立たずに決壊。川に架かる橋は、3箇所で橋脚が押し流された。さらに、川に沿って走る林道も、豪雨と濁流に巻き込まれて、あちこちで寸断。ほとんどの箇所が削られて、道路の姿は跡形もなくなった。
  今では、朽ち落ちた標識だけが、かつて林道のあったことを伝えるだけ。
2号橋.jpg
 このような3年前の被害が、現在も手付かずの状態にある。河原は、道東の本流を思わせる河畔林のない岩だらけの姿となった。広葉樹に囲まれた河原を流れる、大雨の前の心休まる景色はもう見ることができない。

 氾濫の後の3年間、漁川の上流・下流と何度か入渓した。その時も、以前は釣れた下流域でのヤマメや虹鱒、岩魚、最上流でのオショロコマを含めて、ほとんどアタリはこなかった。  
  隣を流れるラルマナイ川では、いくらか魚影が戻ったようだが、それでも大雨の前と比べようがないほど、魚影は薄くなった。

 こうした状況から、今回の釣行では鼻から釣果はあきらめていた。
午前7時にスタート。水精橋の駐車場から林道を15分ほど歩いた先に1号橋が見えてきた。橋げたが崩れ落ちた氾濫時のままで、補修や改修工事の入った様子はない。
 対岸に行くには、川に立ち込んで渡り切るしかない。前回は水量が多く、流れが強いために釣り上がることが出来なかったが、今回は水流が少なく、無難に渡り切ることができた。
 ここから先の500メートルほど上流には、堰堤が構築されている。恵庭湖から遡上した魚がよく溜まる場所だ。そこまでの500メートルの間は、一度もアタリはなかった。そして、着いた堰堤の落ち込みでも、まったく魚信はなかった。
1号橋上流の堰堤.jpg
 以前はこの堰堤の上流から、岩魚のヒットが相次いだ。渓相の変わった今回の遡行では、下流域と同じくアタリはこない。
 しばらく遡行を続けると、2号橋が見えてきた。この橋も、左側部分の橋脚が押し流されて、無残な姿をさらけだしていた。

岩だらけの河原は、幅100メートルにわたって切り裂かれ、邪魔をする樹木がないために遠くまで見通せる。2号橋からさらに1キロほど上流まで遡行したが、ここまで一度もフライにはアタリはこなかった。
 ただ、最近入ったと見られる釣人らしい足跡が残されており、ブドウ虫の入っていた餌の容器が無造作に捨てられていた。

 季節的に水温の低下が進むこの時期、魚の活性化が鈍ってきたこともあるだろうが、それ以上に魚影の回復が進んでいないと感じた。大氾濫から3年も経過したのに、想像した以上にダメージが大きかったようだ。
紅葉だけが今回の釣行のすくい.jpg
 入渓地点から約1時間の距離を、周りの景色を見ながら後戻りした。崖の上の紅葉が陽を浴びて、川を取り囲む山々も赤や黄、緑と美しく色付いていた。ここでしか見ることの出来ない絶景だろう。しかし、それを見ても、心に占めた空しさは解消されることはなかった。

写真は上から、大雨で河原が広がり荒涼な姿になった漁川。修復の目途が立たない1号橋、橋脚が半分流された2号橋、1号橋上流の堰堤も大きなダメージを受けた、そんな中でも秋はやってくる
プロフィール
bukkiさんの画像
bukki
長い人生の中で、お金はなくても時間だけは贅沢に使える今しかできないこと、やりたいことが沢山ある。それを少しづつでも実現していきたい。
ブログ
プロフィール
カテゴリアーカイブ
最新記事
<< 2023年01月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
リンク集
最新コメント
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。