ダムサイトの恐怖: ホラー好きのフライマン
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2014年05月24日

ダムサイトの恐怖

 いつも一緒に釣りに行く仲間が経験した不思議な話を2つ。いずれもダムサイトに釣りにいったときのもの。
豊平川の中流域、簾舞の旧国立南病院そばのダムから4キロメートルほど先の小金湯地区に砥山ダムがある。この間に生息する魚は砥山ダムで遡上が阻まれるために、砥山ダムの下にはアメマスや虹鱒などの大型の魚が溜まる。豊平川の大物ポイントとして、知る人ぞ知る場所だ。
  
  春から夏に向かうある日、小金湯温泉に入る手前の小道を左に折れてダムサイトに向かった。いつも駐車するのは、ダムサイトの潅木が数本あるだけの見通しの良い場所。その日も、そこに止めようとしたところ、車の右側に日傘を差したワンピース姿の上品そうな中年女性がたたずんでいた。
  この場所で釣人以外の人に会ったことはなく、不思議に思えた。ここから一番近い家屋は、100メートルほど離れたアイヌ記念館と2件の温泉旅館。そこから客が歩いてここまで来たのだろう、と思いながら車を止めた。車を出て再び女性のいた方向を見ると、姿が無い。車を止めるまでの、僅か10秒か15秒の間に消えてしまった。周りには姿を隠せるだけの建物や樹木はなく、その場からは遠くまで見通せる。
  「どこに行ったのだろうか」。ただそれだけの話だが、なぜか鳥肌が立ったという。この場所で事故や自殺が起きたという話は聞かない。しかし、めったに人の来る所ではなく、何が起きてもおかしくはない場所なのは確かだ。
 
  もうひとつは、京極町・ふきだし公園近くの尻別川に設けられているダムでの出来事。これは私も同行した時の事で、後で彼から聞いた話。このダムはペーペナイ川やワッカタサップ川などの河川が流れ込むために、大型虹鱒の釣れる場所として人気があった。
  まだ夜の明けない2時過ぎに現地に到着した。ダムサイトに続く道はゲートで塞がれていた。そのゲート前には先行するボンゴ車が止まっていて、3人ほどが車の中で仮眠を取り夜明けを待っていた。
  陽の出とともに、ボンゴ車組の3人とこちらの2人が一斉に釣場に向かったが、私と同行した仲間は元気がない。それぞれ分かれて場所を確保、ボンゴ車組の1人は40センチほどの虹鱒を釣ったが、それ以外は3時間ほどが経過しても誰にも釣果がない。ボンゴ車組は見切りをつけて帰った。しばらくして仲間の呼ぶ声が聞こえた。そちらに行くと、彼の足元にまるで墓にでも備えるように、花束が置かれていた。花はまだ枯れてはおらず、置かれてからそれほど時間が経過していないことを見て取れた。仲間は真青な顔で「ここは気持ちが悪いから、場所を変えよう」と言う。その後、ダムを離れて釣場を転々としたが、思っていた釣果は得られなかった。
  
  最近、この時の話が話題に上がった。仲間は「それまでなんとも無かったのに、あのダムに着いてから腰が痛くなり、体全体が重苦しくなった」という。そして「ダムサイトに入って、備えられた花束を見つけたときにその原因が分かった」と言った。霊感は全く無いというが、この2つの経験から私は彼も”その筋”の人間ではないかと思うようになってきた。











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