自分の周りでも孤独死: ホラー好きのフライマン
アフィリエイト広告を利用しています

広告

posted by fanblog

2014年04月08日

自分の周りでも孤独死

このブログで以前(https://fanblogs.jp/bukki/daily/201403/01)、孤独死の話を載せたことがある。私が敬愛するミステリー作家の一人・今邑彩さんだ。今年2月に兄弟が今邑さんの自宅で見つけた。亡くなってからどれだけ一人でいたのだろうか。寂しかったと思う。 

実は、私の周りでも孤独死があった。会社に入社した当時の上司で、30年以上の付き合いがあり、よくススキノの飲み屋や食事に連れて行ってもらった。また、釣りを覚えたのも上司の影響からだ。結婚は一人や二人それらしき相手はいたが、縁がなく67歳の生涯を独身で通した。 65歳で会社定年を迎え、その後2年間の嘱託を経て67歳で引退した。引退後も引き継ぎの関係で、ひと月に一度程度は会社に顔を出すことになっていた。

2月末に会社を去った。「そろそろ会社に顔を出すのでは」と考えていた4月の下旬、上司の住んでいるマンションの管理人から「郵便受けに新聞やはがきが溜まっている。インターホンを鳴らしても出ない。どこかに行っているのだろうか」という電話がきた。旅行を趣味にしていることから「長期間どこかに旅行に行っているのだろう」と深刻な事態を考えず、その後何度かマンションを訪ねて管理人にも様子を聞いた。

それが、さすがに5月に入り「これはおかしい」ということで、部屋の中を確認してもらうために警察に届けた。しかし、現場の区域を担当する派出所は、マンションが賃貸ではなく分譲だったために動くことができない。マンションの自治会が中心となって動いたのはそれから3ヵ月後の8月だった。

自治会の役員と、警察官の立会いで部屋の鍵を開錠、初めに自治会長が部屋の中を覗き込み「ああ、分かりました」とひと言。部屋の外で見守っている人達に「亡くなられています」と告げた。部屋に残された、最新のコンビニのレシートは4月初めのもの。引退してから1ヵ月後で、亡くなってからは5ヵ月近くが経っていることになる。

4月下旬からマンションを訪ねて、幾度もインターホンを鳴らした。その時には、すでに一人寂しく亡くなっていた。死因は心不全としか聞いていない。生前はタバコが好きで、1日にハイライトを2箱近く吸っていたことも関係しているのだろう。それよりも、50年近く勤め上げた会社を引退して、仕事で張り詰めていた緊張の糸が切れたのかも知れない。

独身を通してきたことや、他人に出自をあまり話さない性格だったことから、兄弟や親戚などの行方が分からない。警察に事情を話して探してもらったところ、妹が登別に、弟が釧路にいることが分かった。事業の失敗で小さい頃に一家が離散したあと、上司は遠い親戚の養子となり姓名も代わった。弟と妹は、大人になってから兄の行方を捜していたという。上司も兄弟のことは気にかけていたと思う。車の免許を持たない上司の趣味だったバス旅行は、兄弟を探す目的のひとつだと思うからだ。亡くなってから60数年ぶりに兄弟と再会したことになる。今は弟の住む釧路の墓地で眠っている。


Barska デジタル・カメラ双眼鏡 8x32mm 並行輸入

新品価格
¥22,827から
(2014/4/4 19:00時点)







この記事へのコメント
コメントを書く

お名前: 必須項目

メールアドレス:


ホームページアドレス:

コメント: 必須項目

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/2340647
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック
プロフィール
bukkiさんの画像
bukki
長い人生の中で、お金はなくても時間だけは贅沢に使える今しかできないこと、やりたいことが沢山ある。それを少しづつでも実現していきたい。
ブログ
プロフィール
カテゴリアーカイブ
最新記事
<< 2023年01月 >>
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
リンク集
最新コメント
×

この広告は30日以上新しい記事の更新がないブログに表示されております。