実話怪談集が最盛期 : ホラー好きのフライマン
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2014年03月13日

実話怪談集が最盛期 

 ホラー小説への傾倒から、推理小説と合わせて昨年は100冊ちかくの新刊本、単行本を購入した。ホラー小説はフィクションと分かっていても、夜中に一人で読む時は回りを結構気にしたりする。私のような恐怖譚に対する好奇心は、人間の歴史とともにスタートしたものだと思う。今よりも自然がより近くに存在した時代は、恐怖の材料も豊富で一歩住居エリアから外れた世界は、妖怪や物の怪が闊歩している怖い場所だったのだろう。
 
 最近は、書き込み掲示板やYOUTUBEなど、誰でもアクセスができるようになり、必要とする情報を容易に確保することができるようになった。ホラーについても、現在進行形での心霊現象や心霊スポットが投稿サイトから大量に流れ出て、これまでのフィクションホラーは陳腐化してきた。現実に起きた心霊現象を題材とした実話怪談集が人気を集めているのは、こうした情報化社会の産物だ。同じホラーでも、ただ怖がらせるだけのフィクションよりも、隣で実際に起きた心霊現象を淡々と書き綴ったほうがより臨場感・現実感が増すためだ。

 この実話怪談本は現在最盛期に入っている。書店では、著名なホラー作家が記した「実話百物語」のタイトルがいくつも並び、さらにジャンルも細分化して地域や建物、時代などに絞り込んだ作品も数多く出版されている。こうした実話怪談集の中でも、木原浩勝氏と中山市朗氏の共同著書「新耳袋」シリーズや平谷美樹氏の「実話怪談集 百物語」シリーズ、タレント・北野誠氏の「おまえら行くな」シリーズ、メディアファクトリーの「怪談実話系」、加門七海氏の「怪談徒然草」、新耳袋を検証したギンティ小林氏の「新耳袋・殴り込み」は読み応えがあった。
 同じ怪談実話集でも、それぞれ大ネタを持っている。新耳袋では「山の牧場」と「八甲田山」「幽霊マンション」、「おまえら行くな」では「犬神の女」「阿闍梨の女」、平谷美樹氏の「実話怪談集 百物語」は趣味の釣りに纏わる怪奇現象、「怪談徒然草」は「三角屋敷」や「ある町工場の話」など。
 それぞれ実話だろうが、フィクションホラーのようなおどろおどろした怖さは感じさせない。特にギンティ小林氏の「新耳袋・殴り込み」は、恐怖現場の出来事を自虐的なお笑いに転化した特異な内容で、実話怪談の新たな分野を開拓したのかもしれない。

 これらの本に出てくる話の中に、平和の滝や糠平温泉郷が舞台の北海道の心霊スポットも登場する。平和の滝の心霊現象は昔から有名だが、糠平温泉郷一帯が北海道屈指の心霊スポットという話は初めて聞いた。10年ほど前に、糠平温泉のしなびたホテルに宿泊したことがある。こうした先入観がなかったためか、誰も怖い思いはしなかった。しかし、次に宿泊することがあったら、灯りの届かない廊下の先の暗闇、外から鍵がかけられ立ち入り禁止の張り紙がされた客室、ほの暗い灯りがともる露天風呂で湯煙にゆれる人影をしっかりと見極めたいと思っている。




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