ぶっけんの世間の風だより

地底で長く厳しく修行していた者たちへもうすでに地上へ出て来いと釈迦仏に言われても、その者たちはいきなり環境の違いへ戸惑いがあってすぐには適応しないのではないかと思いますね。
しかし、そうであっても自信とプライドを持って堂々と今まで通り自分がしてきた修行の成果を披露せよと言われれば、戸惑いの心を振り捨てて言われた通りに堂々とリーダーシップを発揮できるかもしれません。
　
これもまたお釈迦様の新しい発想による自我の捨て方かもしれませんね。
こういった自我の捨て方とは、あえて全く違う環境に身を置かせ、自分勝手な強気判断より自分勝手な弱気判断を捨てよという方法かもしれません。
　
こうなったら、釈迦の大作戦とは、「郷に入れば郷に従え」とは逆な教えなのかもしれませんね。
強いて言うならば、「郷に入れば自身の業に従え」なのでしょうか？　
　
（ぶっけん成安田）
第8-15日　Vol.211　　能く如來に於て隨喜を發せり　【従地涌出品第十五】（四十五〜五十行）