はなしあいて

たった一度の人生、このままで終わりたくない
こんな毎日で人生終わるなんてまっぴら

そんなふうに思っていた
毎日毎日、思っていた
朝からそう思って悲壮感だらけで
泣きながら朝から文句の独り言だった

ずっと、何も考えずに
家のことをし続けてきて
命より大事な子供が独立してから

自分の人生ってなんだろう
何もない自分
誰にも必要とされない自分
このまま家事で、家族のためにだけ
自分を後回し、自分のことは我慢

気付いたら仕事の面接すら
してもらえない年齢

こんな人生いらないといつも嘆いていた

更年期症状かもと
その薬を飲んだり、漢方を試したり

なんのために生きてるんだろうと
無価値な自分にもう飽き飽き

それは
まだ来ていない先のことを考えるから
悲しくなる、虚しくなる

人生が、今の連続だと知ったときに
すぐに理解はできなかったけど

過去も未来も、今には存在していないこと
今は、この今、ここだけ
この今をどう生きるか、どうしたいか
それだけで

自分の人生を嘆く必要がないことに気付いた

このままで終わりたくない自分の
たった一度の人生を

今、どうしたいのか
どんな自分でいたいのか

悲しむ自分なのか
楽しんでる自分なのか

どんな自分も自分で選べばいいだけだった

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