2009年05月19日
新型インフルエンザ 国内感染者150人以上
新型インフルエンザ 発熱外来パンク状態
大阪府や兵庫県では確認された感染者を入院させる
「発熱外来」の病床が“パンク”状態となっている。
「患者数が増えると、発熱相談センターや
発熱外来だけでは対応しにくい。
国から的確な指導をいただきたい」。
18日に厚生労働省を訪れた兵庫県の井戸敏三知事は
舛添要一厚労相と会談後、今置かれている苦難の状況を語った。
発熱外来は新型インフルエンザに感染した
患者と一般患者が接触することで感染が
広がらないよう感染症指定医療機関などに
設置されている。
感染が疑われる患者は、医療機関を受診
する前に発熱相談センターに相談した上で
受診することになっているが急速に患者が
拡大していることで、発熱外来の受け入れ
能力が限界に近づいているという。
神戸市や大阪府では、軽症者については
発熱外来で入院措置を取らずに自宅療養を
求めることを決めた。
全国各地の医療現場ではすでに新型インフルエンザを巡り
診察を拒否するなどの問題も起きている。
東京都によると、都内の医療機関では2日〜7日までに
212件の診察拒否が確認された。
都では「医療現場の理解が十分でなく
症状だけで拒否していた」と説明する。
現場の医師は、訪れた患者が新型インフルエンザの
可能性を排除しきれない以上
他の外来患者や入院患者に感染を拡大させる危険性を
心配しないわけにはいかない。
医療ジャーナリストの和田努氏は
「入院患者は免疫力が落ちており、重症化する可能性が高い。
そうなれば、病院や医師の責任は免れない」と語る。
開業医であれば、病院の休診などにもつながりかねない。
群馬県では、インフルエンザ診察にあたった医師を
公務員の身分扱いにする措置も導入されつつある。
万が一の時に、公務員としての補償ができるからだ。
日本医師会では、患者の診察により
医師や病院が休業した場合の補償制度の創設などを
求めている。
しかし、厚労省は「どういった対応ができるか検討している」と
述べるのみで、医療現場の不安を打ち消すまでには
いたっていないのが現実だ。
新型インフルエンザ
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