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2018年01月05日

【CDソフトレビュー】メタリカ / METALLICA :メタル・マスター / Master of Puppets {(リマスター・デラックス) 2017年SHM-CD版}(動画付)

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コピーライトマーク 1986 Blackened Recordings, under exclusive license to Universal International Music B.V. Universal International, A UNIVERSAL MUSIC COMPANY.




公式紹介動画



【メタリカによるリマスター版の紹介】(デラックス・ボックスセット)
※本記事は、リマスター・デラックス版になります。






ソフト情報



■リリース:
 発売:ユニバーサル ミュージック合同会社
 時間:55 min
 発売日:2017年12月20日(米国版発売:2017年11月10日)
 録音日:1985年9月〜12月

■オーディオ:
 CD 2.0ch 44.1kHz 16bit

■ディスク:
 CD Disc
 片面1層 (3 CD-640MB/700MB)

■ジャンル:Heavy Metal / スラッシュ・メタル

■プロデューサー:
・フレミング・ラスムッセン/Flemming Rasmussen
・Metallica

■作曲:全曲バンドメンバー
・James Hetfield、Lars Ulrich
・James Hetfield、Lars Ulrich、Kirk Hammett
・James Hetfield、Lars Ulrich、Cliff Burton
・James Hetfield、Lars Ulrich、、Kirk Hammett、Cliff Burton

■編曲・アレンジ:
・James Hetfield(作詞)

■レコーディング / ミックス:
・Michael Wagener(オリジナル・ミックス)
・Mark Wilzcak(オリジナル・ミックスアシスタント)

■レコーディングスタジオ:
・Sweet Silence Studios(オリジナルレコーディング:デンマーク)
・Amigo Studios(オリジナルミックス:カリフォルニア)

■マスタリング:
・George Marino(オリジナル・マスタリング)
 ※代表作:ボン・ジョヴィ、コールド・プレイなど

■マスタリングスタジオ:
・Sterling Sound(オリジナルマスタリング:ニューヨーク)
 ※世界で一番有名なマスタリングスタジオ
・Rouben Cohen at Lurssen Mastering(Disk2,3)

■リマスタリング:
・Howie Weinberg
・Gentry Studer
・Lindsay Chase(リマスタリング・コーディネーター)

■リマスタリングスタジオ:
・Howie Weinberg Mastering(カリフォルニア)
 ※メタリカの新作(2018年現在)「Hardwired...To Self-Destruct」のマスタリングスタジオとして使用しているので、その繋がりかと・・・。




公式動画



1曲目:Battery (Live in Nagoya, Japan - November 17, 1986)




アーティスト情報



メタリカ / Metallicaは、アメリカのヘビー・メタルバンドです。
2017年までにグラミー賞は9回受賞。
また各音楽賞は、66個のノミネートがあり、25個を受賞しています。
2009年にはロックの殿堂入りを果たします。
2014年までの全世界のアルバム売上は、1億2000万枚を記録していて、「モンスターバンド」と形容されています。
ヘビー・メタルのジャンルでは、常にトップの座にいます。
2018年のグラミー賞にもノミネートされています。(2018年1月現在)

1990年代の北米でのコンサート動員数で1位を記録しています。
メタリカは、ワールドツアーを何年も行いますが、ほぼ全てのライブ映像(開催日につき1曲)を無償で公開しています。
2017年だけで150本近くの映像がYouTubeの公式チャンネルで公開されています。
また、ほぼ全てのツアーの開催日ごとのライブ音源をオンライン(LiveMetallica)で購入することが出来ます。
ここまで公開しているアーティストはほとんどいないと思います。
太っ腹ですね。

アルバムリリースをするたびに、何等かの問題作になることが多いことも有名です。
本作の場合、
 ベースがあまり聞こえないこと※と、当時としては長すぎる曲があることで有名な作品。
 ※ベースが聞こえないのは...And Justice For Allではないかというご指摘がありましたので、削除しました。

 2006年にアメリカ議会図書館が「国家保存重要録音登録制度」として本作を登録。

本作は、フレミング・ラスムッセンがプロデュースし、大手レコードレーベルからリリースされた最初のアルバムです。

また日本で初めてリリースされた※メタリカのアルバムです。
※指摘がありましたので、追記します。
本レビューはCDレビューなので、このように記載しましたが、LPなどは1作目も2作目も日本でリリースされていたというご指摘でした。
誤解があるといけませんので、追記として、「メタリカのアルバムの中で、日本で初めてCDリリースされたアルバムです」としたいと思います。


管理人もこの日本版のリリース時に、当時の学生バンド仲間から紹介され、はまりました。
オリジナルメンバーのベーシストであるクリフ・バートンは、このアルバムのワールド・ツアー中に、スウェーデンでツアーバスが転倒し亡くなっています。
メタリカの楽曲に対して、クラッシックやプログレッシブの要素を持ち込んで、単なるメタル楽曲にならずに済んだと言われています。
なお、後任のベーシストは、元フロットサム・アンド・ジェットサムのジェイソン・ニューステッドですが、メタリカに加入出来たことをはしゃぎすぎて、メンバーからいじめにあってしまい、最終的には2001年に脱退しています。
脱退時には、他のメンバーも色々と問題を抱えていてバンド存続も危うい状態にまで陥っています。
その様子はドキュメンタリー映画「Some Kind of Monster (邦題:メタリカ:真実の瞬間)」がリリースされています。
後に、メンバーがそのいじめについては、謝罪し和解しています。
管理人は、ジェイソン・ニューステッドのゴリゴリのベースが好きだったので、脱退時にはとても残念でした。

本アルバムのツアー前半は、オジー・オズボーンのツアーサポート(要は前座)に起用され、地道に人気を獲得して行ったようです。
チャートではメタリカ初のゴールド・ディスクを獲得しています。
日本には、1986年11月に初来日して、5公演を行っています。









公式動画



2曲目:Master of Puppets (Live) [MetOnTour - Seattle, WA - 2017]





クオリティ・レビュー総評




本作は、日本独自仕様のSHM-CD版です。
メタリカ自身のレーベル「Blackened Recordings」発売から、国内盤は1か月遅れての発売になっています。
メタリカが関与した初めてのリマスターです。
新作「Hardwired...To Self-Destruct」のリリース前に、リマスター作業は終了していたと、ドラムのラーズ・ウルリッヒがインタビューでコメントしています。
またミックスはそのままにしておくようなコメントを多く見かけます。

なお、本作や通常版以外に、音の違いがあるいくつかバージョンがあります。
通常版は、レーベルや契約変更に伴うものやリイッシュ―版がありますが、音は同じです。
管理人は、ほぼ全ての版を所有していますので確認済です。

通常版以外に音の違いがあるものとしては、

北米版では、
・1999年に生産限定で24Karat Gold CD版(DCC Compact Classics社リリース)
 (Steve Hoffmanによるリマスター)
 ※別途レビュー(下記関連記事紹介欄参照)
があります。

日本版では、
・2008年9月12日と2009年6月24日にSHM-CD版
 (ユニバーサル・ミュージック・ジャパンのリリース)
 (音源は通常版と同じでリマスターなし)
 ※別途レビュー(下記関連記事紹介欄参照)

・2010年9月22日にUSアナログ・マスターを基にした米Elektra Records制作デジタル・リマスターのSHM-CD版
 (オリジナルマスタリングを手掛けたGeorge Marinoによる1995年リマスター???)
 (ユニバーサル・ミュージック・ジャパンのリリース)
 ※ちなみに、この米Elektra Records制作デジタル・リマスターについて、なぜか米国での発売はありません・・・。
 ※別途レビュー(下記関連記事紹介欄参照)
があります。

バンドのオフィシャルサイト「Metallica.com」にあるストアでは、ハイレゾの販売があります。
気になる方は、チェックしてみて下さい。
リマスターではない通常版のハイレゾもありますが、通常版のハイレゾって・・・。
※一応、通常版のハイレゾも所有していますので、別途レビューします・・・。
音質は想像つきますよね・・・。
なお、今回の2017年リマスター版のハイレゾも販売されています。

※詳しい内容は、Metallica.comのWebサイトを参照下さい。
External_Link_15px.png Metallica.com


本作は、4枚見開きのデジパック仕様で、表紙はちょっと細かいですが、アートワークに合わせ起伏があります。
「メタル・マスター」ライヴ・カセットが100名様に当たる!という紙が入っていましたが、締め切りが発売日前の2017年12月1日(金)となっていて、誰ももらえないね、と冷めた目で見ていました。
そもそもカセットを持っている人でメタリカ好きな人って、どれだけいるのだろうと思いました。
そもそも100人いないのでは?
後日、本レビューを書いている時に、調べていたら、日本発売日が12月に延期された関係で、この締め切りは、延長されていました。
当然ですね。




公式動画



6曲目:Leper Messiah (MetOnTour - Shanghai, China - 2013)





クオリティ・レビュー総評2





【CDクオリティ】

【SHM-CD版よりは向上したが・・・】クオリティ面では、2008年/2009年SHM-CD版からの買い替えは不要





参考までに、通常版のオリジナル・マスターテープは、アナログです。
かなり昔(1980年代後半)に何かの音楽雑誌の記事や、LD「コンプリート・シーンズ・オブ・メタリカ」で、ドラムを何百テイクも最初に録っておき、それぞれのテイクにギターなどをオーバーダビングしていくような手法を取っているとコメントしていた記憶があります。
現在、LDはまだ持っているのですが、LDプレイヤーがないので確認不能です。
ついでに、このLD、大量のコメントが236分も収録されているので、覚えてないです。
こういった大量のテイクを使い、ミックスも膨大な時間を使って行われているとコメントがあった(と記憶しています)ので、いくつものアマログマスターテープが存在していても不思議ではありません。

大爆音でレコーディングされたのだろうと想像できる猛烈な楽曲。
音質以前に、そういったことが音となって迫ってきます。


本作は米国リマスター版のSHM-CDとして、日本オリジナルとしてリリースされました。
米国版の音源を日本でSHM-CDとしてプレスしたもののようです。

リマスタの元となるマスタ音源は通常版と同じだと思います。
通常版は初回発売の1986年から、ずっと聴いていますので、まず間違いないと思います。
2018年現在、ここ数年のインタビューで、ドラムのLars Ulrichが何度か発言していますが、以前のレーベルから自身のレーベルに版権を買い戻す際に、音源を取り戻したというような趣旨を言及しています。
色々な場所にあったというような趣旨の発言もあります。
メタリカの音源は、初期作品については、かなりたくさんのテイクを録っており、ミックス前の楽器単体のマスタも多くあったはずですが、レーベル側で保管していなかったのかもしれませんね。

今回は、メタリカ自身(恐らく監修)によるリマスターとなります。
デラックス版は、3枚組で、
・1枚目:本編リマスター
・2枚目:デモ版
・ライブ盤(アルバムツアー中心の古い音源)
となっています。

2008年/2009年のSHM-CD版は、通常版のリマスターなしの音質向上版でした。
音色はほぼ同じで、レンジ感が若干向上し、こもりが晴れたような印象の仕上がりでした。

本作は、公式リマスターということで期待をしていましたが、米国版は国内盤より1か月近く早いリリースだったため、その評価が聞こえてきていました。
基本的にはネガティブな意見が多い状態です。


自分の耳で確認して判断しようと思っていましたので、年末年始にじっくりと比較をしつつ確認しました。
1986年通常版⇒2008年/2009年SHM-CD版⇒2010年SHM-CD版と順に聴いていきました。
曲は共通で、
・1曲目:試聴ポイント:冒頭のアコースティックギターを中心に楽器の重なりが良く分かる楽曲で、音の分離感やボーカル情報量などに注目
・6曲目:視聴ポイント:バスドラムが良く聴こえる楽曲で、どこまで重たく解像感のあるドラムになるか注目
・7曲目:視聴ポイント:ベースが良く聴こえる楽曲で、各楽器も比較的ソロパートが多く、楽器情報量に注目
です。

通常版と2008年/2009年SHM-CD版を比べると、通常版は、まるでスピーカーにバスタオルでくるんだような音に感じます。
2008年/2009年SHM-CD版は、そのバスタオルを取り去った感じで、クリアな音がします。
通常版のこもった感じがなくなる印象です。
ただし、通常版同様、眠い音には変わりありません。

2010年リマスターSHM-CDは、良く出来たリマスターで、オーディオグレードの一歩手前まで来ている状態です。
1986年作品とは思えない現代的な音がします。
レンジや音圧は現代的に向上し、メリハリの効いた芯のある鋭い音が特徴です。
オーディオクオリティを求めなければ、普通の人であれば、ストレスなしに楽曲を楽しめるレベルの音です。


★そして、いよいよ本リマスター版です。
1枚目:
冒頭30秒で、「あれ?」というのが感想です。
CDをプレイヤーに2008年/2009年SHM-CD版を間違えて入れてしまった?
それが全てでした・・・。


2枚目:
デモ音源です。
管理人は昔、バンドでギターとドラムをやっていたので、懐かしい感じでした。
スタジオに録音機材(カセットのラジカセ)を持ち込んで、テープに録音していましたが、それと同じです。
スタジオ一発録りのテープ音源だと思われます。
テープヒスノイズがないのが素人録りとの違いでしょうか?
オーディオとかの世界ではありません。
音源を楽しむディスクです。

唯一、音がまともなのは、9曲目のザ・マネー・ウィル・ロール・ライト・インです。
Fangのカバー曲で、当時メタリカメンバーでよく演奏していたようです。
他の楽曲と同じスタジオ一発録りですが、メリハリがあり、PA卓を通したようなまともなサウンドです。
それでもラフ・ミックスという感じで、低音は飽和していますが、ちゃんとして聴こえます。


3枚目:
アルバムツアー音源です。
これも「あれ???」という音です。
オーディオ的には、めちゃくちゃ気持ち悪い定位です。
フロント右スピーカーのすぐ内側の、右上で定位します。
こんな定位をするCDを聴いたのは初めてです。
左右スピーカーのセンターから少しずれる定位はたまにありますが、これは露骨にずれています。
しかも、音源はファンからの音源なのか、PA卓録音なのか不明ですが、昔のテープの音です。
これもテープヒスノイズはありません。
サウンドは、ノートPCの付属スピーカーで聞いているような音で、低音はほぼ皆無です。
3曲目から音自体は鮮明になってきます。
なお、センター定位する音源は、5と10曲目のカリフォルニア録音のものと、3と13曲目のヴァージニア録音のものです。
それもきっちりセンター定位はしておらず、ドラムとボーカルだけしかセンター定位していません。
それ以外は見事に右上定位します。


まあ、ある意味、いつも通りのメタリカらしいアルバムだと言えそうです。
ラフな状態でリリースするのは、今に始まったわけではないので。
しかし、いつもながら、この状態で商用版としてリリースしていいの?という完成度は、毎回、疑問に思います。
オーディオ的な観点でなくても、完成度は商用版として疑問です。
メタリカは、そういうファンに寄り添った姿勢というものが売りですので、メタリカらしいということなのでしょう。




クオリティ・レビュー詳細




【1枚目でレビュー】


ダイナミックレンジ


音圧は通常版、2008年/2009年SHM-CD版と同様に低めですが、若干向上しています。
それでも音質うんぬん関係ないCDと比べても低めです。

音圧の低さの影響で、こもり感があります。
コントラストも低めでゴチャっとした音の塊が飛んでくる印象は、通常版、2008年/2009年SHM-CD版と同様です。
2010年リマスターSHM-CDの半分くらいしかない印象です。


ボーカル情報量・解像感


よくあるメタルCDのボーカルで、オフマイク気味に遠目に収録されています。
何かのコメントにあったのですが、マスタリングの時点で、かなりエコーを掛けています。
演奏もそうですが。
本作は、通常版、2008年/2009年SHM-CD版よりは、ボーカルは鮮明になっています。
音圧やレンジ感はあまり変わらないのですが、キレイになっているというのが印象です。
荒れた感じが薄まった印象です。
2010年リマスターSHM-CDと比べると、細身で芯が感じられません。


演奏情報量・解像感


元は、とにかくドラムとギターが前面に出た音で、ある意味で究極的な「ドンシャリ」音です。
こういった音でCDを出した最初のアーティスト(バンド)ではないでしょうか?
「ザグザグ」「ドカドカ」の音が、繰り返されます。
このドラムの音が癖になった人も多いのではないでしょうか?

本作は、通常版、2008年/2009年SHM-CD版よりは、音域が広がっています。
具体的には、高域の音域が広がり、こもり感が薄れました。
高域は艶を感じるレベルまでは向上ししていますが、少々シャリ付きます。
ダンゴ状だった旧作に対して、シャリ付く効果で若干メリハリが付いてきました。
低域方向はほぼ違いを感じません。
音色は高域表現が付随してきた以外は、通常版、2008年/2009年SHM-CD版と全く同じと言えるほどです。
結局、オーディオ的には眠たい音であることに変わりはありません。
音に芯はなく、薄い音です。
これは高域がシャリ付く影響もあると思います。
2010年リマスターSHM-CDには遠く及ばない印象です。

元々、深いエコー(リバーブも)が掛かっていて、壮大さや重厚さを出したかったようです。
特にメンバーのラーズ・ウルリッヒは、クッキリした音よりエコーの掛かった音を好むようです。
※2017年最新作の「Hardwired... to Self-Destruct(邦題:ハードワイアード…トゥ・セルフディストラクト)」のインタビューでもそうコメントしています。
仕上げのマスタリングの段階で、プロデューサー兼レコーディングとエンジニアのグレッグ・フィデルマンの仕上げた音は、タイトでクッキリしていたので、本作「メタル・マスター」のようにエコーを効かせるよう説得したそうです。


バランス(帯域と楽器再現度)


通常版、2008年/2009年SHM-CD版の音域バランスは低域よりで、ダンゴ状でした。
本作は、高域が伸びたことによりバランスがちょうど中間になって聴きやすくなっています。
一方、上下の帯域の伸びは、ダンゴ状を超えることはありません。

元々は軍隊の行進を連想させるような低域と、ギラっとした中高域が特徴です。
楽器の再現度は結構良いのですが、ベースは埋もれがちです。
ミックスやマスタリングの段階で、中域をばっさり削った(正確には絞った)せいです。
ここもメンバーのラーズ・ウルリッヒが、むかし何かのインタビューで言っていた記憶があります。
ミックス済の特定音域を絞ったりする関係で、それに引きずられて全ての楽器が影響されます。
確か、1980年台後半頃にアメリカではこのアルバムのドラムの音量が大きすぎるとか、批評されていたりしたのを覚えています。
それくらい、世の中のCDでは前例がないほど、ドラムとギターのボリュームがすごい状態です。
管理人は、この点が大好きな理由ではあるのですが・・・。

本作は、高域は伸びましたが、エッジやコントラストは結局甘いので、低域は膨らみ、メリハリに乏しいサウンドです。
こもり感は薄まり、クリアになった音は、楽器の再現度は増しています。
2010年リマスターSHM-CDと比べて、全く物足りない印象です。


分離感


通常版、2008年/2009年SHM-CD版は各楽器を詰め込んだ音なので、ごちゃっとした音です。
よくあるメタル系の分離感ですが、前に飛んでくる表現をします。

本作は、通常版、2008年/2009年SHM-CD版に比べ、音場が広がり、フロント2chいっぱいに音が充満します。
この点は、自然な音場になり、向上した点です。
また定位も良くなり、とても聴きやすくなりました。
一方、2010年リマスターSHM-CDと比べると、全く力不足で、ごちゃっとしたレベルを超えることはありません。




★総合クオリティ        :68点

(CDお勧めレベルは85点以上)
(1〜100点)


 ダイナミックレンジ   :68点
 (広さと偏り)
 ボーカル情報量・解像感 :63点
 (定位や鮮度)
 演奏情報量・解像感   :65点
 (MIXや密度)
 バランス        :70点
 (帯域と楽器再現)
 分離感         :74点
 (音場と立体感)






さいごに



本作は、メタリカが関わったリマスター版ですが、2008年/2009年SHM-CD版より少しだけ高域と音場が広がり、帯域バランスが向上しているレベルで止まっています。
2010年リマスターSHM-CD版(日本限定)にははるかに及ばないレベルでもあります。
音質のクオリティを求めて買い替える方には、むいていません。
おまけの2枚のCDを楽しみたい人には良いと思います。
いずれにしても、おまけCDの音質も良くなく、音は全くダメです。

やはり、マスター音源を通常版と同じものを使用した影響かもしれませんね。
または、メンバー特にラーズ・ウルリッヒのこだわりか、オリジナルアルバムに近い形は残したいという気持ちの表れのような気もします。
リマスターエンジニアの腕というよりも、メンバー(ラーズ・ウルリッヒだけでしょう)のこだわりの結果と言えそうです。
いつも、問題になるミックスやマスタリングをしますので、本リマスターもそういう一環なのでしょう。





レビュー基準についてはこちらInternal_Link_15px.png




商品ソフト紹介



【2017年リマスター版デラックス(SHM-CD)】
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{2008年/2009年SHM-CD版}

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