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1. FXは上達するのか

小さなコツをいくつか覚えたって駄目です。勝てない原因をきちんと突き止めてからやり直しましょう。FXを楽しむためには「投資期間」が必要です。すぐに始めたって勝てないことは、FXに限らず、何事であれ同じなのです。だからこそ、その期間を短縮するための「方法論」が大切なのです。

 右矢印1 1-1. FXを楽しむために
   アマチュアらしく…
 右矢印1 1-2. いつか負けないはずがない!
   上手くなるまでは短期取引です
 右矢印1 1-3. 難しさの正体って何だ
   利確と損切の理解は大切です
 右矢印1 1-4. FXは上達するのか
   取引機会を絞り込むべきです
 右矢印1 1-5. 数字で掴もう
   その機会にどう臨むかです
2. 経済指標の楽しみ方

このブログで扱う取引の理想は、経済指標発表前後の反応を着実に刈り取り、ポジション保有時間を最短化してリスクを避けることです。でも、効率良く取引するにはそれなりに予備知識が必要です。大した話は紹介できませんが、基本だけは押さえておきましょう。

 右矢印1 2-1. 大きなゾウの隠れ方
   指標取引のための予備知識です
 右矢印1 2-2. ウソは嫌いだ!
   短期取引をやるときの指針です
 右矢印1 2-3. イグアナを見分ける前に
   このブログの指標取引での成績です
 右矢印1 2-4. 小ズルくいきましょう
   いわばジンクスで勝つ方法です

3. 指標取引分析手法

このブログでは経済指標への調査・分析を定型書式で行っています。定型書式を用いることで、反省を踏まえてやり方を進歩させたり、相場環境が変わったことを見つけやすくするため、です。

 右矢印1 3-1. 指標取引の予備知識
   指標発表前後の他の時間と違い
 右矢印1 3-2. ローソク足各部の名称
   全幅・値幅・跳幅とは?
 右矢印1 3-3. 4本足チャート
   このブログで使うチャート表記
 右矢印1 3-4. 反応方向の予備知識
   指標分類と反応方向の基本
 右矢印1 3-5. 取引通貨ペアの選択
   通貨ペアによる有利不利
 右矢印1 3-6. 指標分析の方法
   定量指標分析とは?
 右矢印1 3-7. 反応分析の方法
   定量反応分析とは?
 右矢印1 3-8. 分析の成績
   事前分析的中率
 右矢印1 3-9. ブレイク対応準備
   ついでに…
4. 経済指標DB

経済指標発表前後の短時間に分析期間を絞ることによって、指標への反応に一定の再現性(傾向)があることはわかりました。各国「政策決定指標」・「経済実態指標」の項に、主要な指標についての分析結果と分析事例を纏めてあります。

 右矢印1 4-0. 各国経済・通貨の特徴
 右矢印1 4-1. 日本経済
    4-1-1. 政策決定指標
    4-1-2. 経済実態指標
     (a) GDP速報値
     (e) 国際収支
 右矢印1 4-2. 米国経済
    4-2-1. 政策決定指標
     (a1) FOMC政策変更時
     (a2) FOMC政策変更直前
     (b1) UM消信指数速報
     (b2) CB消信指数
     (b3) ISM非製景指数
     (c1) NY連銀製景指数
     (c2) Phil連銀製景指数
     (c3) ISM製景指数
     (d1) 輸入物価指数
     (d2) 生産者物価指数
     (d3) 消費者物価指数
     (d4) PCEコアデフレータ
     (e1) ADP雇用統計
     (e2) 雇用統計
    4-2-2. 経済実態指標
     (a1) GDP速報値
     (a2) GDP改定値
     (a3) GDP確定値
     (b1) 小売売上高
     (b2) 個人消費・所得
     (c1) 設備稼働率
     (c2) 耐久財受注
     (d1) 中古住宅販売件数
     (d2) 新築住宅販売件数
    4-2-3. 収支関連指標
     (a) 貿易収支
 右矢印1 4-3. 欧州経済
    4-3-1. 政策決定指標
     (a) ECB金融政策
     (c1) 独国ZEW景況感調査
     (c2) 独国Ifo業況指数
     (c3) 独国PMI速報値
     (d) 欧州HICP速報値
    4-3-2. 経済実態指標
     (a1) 独国GDP速報値
 右矢印1 4-4. 英国経済
    4-4-0. 英国経済指標反応要点
    4-4-1. 政策決定指標
     (a) BOE金融政策
     (c1) 製造業PMI
     (c2) サービス業PMI
     (d) 物価統計
     (e) 雇用統計
    4-4-2. 経済実態指標
     (a1) GDP速報値
     (a2) GDP改定値
     (a3) GDP確定値
     (b) 小売売上高指数
     (c) 鉱工業生産指数
 右矢印1 4-5. 豪州・NZ経済
    4-5-1. 政策決定指標
     (a) RBA金融政策
     (b) RBNZ金融政策
     (c) WP消費者信頼感指数
     (d1) 四半期住宅価格指数
     (d2) 四半期消費者物価指数
     (e1) ANZ広告求人件数
     (e2) 雇用統計
    4-5-2. 経済実態指標
     (a) 四半期GDP
     (b) 貿易統計
     (c) 小売売上高
     (d) 住宅ローン件数

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【FX会社】
各社特徴があります。最初は資金にも限りがあるでしょうから1つの口座で、慣れたらいくつか口座を開いて自分が使いやすい会社を選ぶと良いでしょう。
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DMM.com証券

FX口座数国内第1位はTVCMで有名。主要通貨のスワップポイントが高く、ドル円スプレッドも原則0.3銭と安い。2万円のキャッシュバック条件は、10万円入金+PC・スマホで3か月各500枚(週毎に各約40枚)の取引と意外に簡単!


外為ジャパン

キャッシュバック条件はDMM.comと同じ。0.1枚単位から取引可能で、ドル円中心の取引ならばスプレッドも原則0.3銭と安い。最初に口座開設したり自分で手法研究するために良いと思います。


ヒロセ通商

他社乗換ほか、キャッシュバックプログラム多数。スプレッドは、クロス円でUSD・EUR・NZDが有利、ドルストレートでEUR・GBP・AUDが有利。最小取引は1000通貨単位で初心者に優しい。スワップが良い会社です。


マトリックストレーダー

キャッシュバック条件はヒロセ通商と同じようです。特長は、スキャルピングOK公言・1日の取引上限なし・1000通貨単位取引可、といった点。


OANDA Japan

MT4業者はスプレッドが狭くても約定力が低い業者が多いなか、約定拒否なしが魅力。またHPの各種分析図表が美しく、あちこちのブログで引用されています。本ブログでは他人の著作物転載はしていないので、お見せできません。一度ご覧ください。


ライブスター証券

特徴は、スワップポイントが業界最高水準、証券口座とFX口座との間でリアルタイム資金連携。株とFXと両方やる方にお薦めです。



外為ファイネスト証券

特徴は、MT4最狭水準のスプレッド、EA利用可、指値制限なし、MT4サーバ国内設定、1000通貨取引可、です。

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2017年07月31日

英国景気指標「製造業PMI」発表前後のGBPJPY反応分析(2017年8月1日17:30発表結果検証済)

以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。

2017年8月1日17:30に英国景気指標「製造業PMI」が発表されます。今回発表は2017年7月分の集計結果です。

本指標発表から30分後(18:00)に、欧州GDPが発表されます。いつもより反応時間が短くなって、欧州GDPに備えた動きに移行することも考えられるので、ご注意ください。
また、今週はMPCが予定されています。先週発表された4-6月期GDP速報値が冴えない結果となり、7月のインフレ率は上昇がやや鈍化しました。金融政策転換をいつ行うのか、どのような内容で行うのか、関心が高まっています。景気指標の結果がそうした思惑に結び付くと、いつもとは異なる反応となる可能性があります。

今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点の値です。

1707英国製造業PMI110.png

※ 本稿は7月31日に記しています。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 反応程度は大きく、反応方向は指標結果の良し悪しに極めて素直に反応します。
  • 追撃は早期参加し、発表から1分を経過したら利確の機会を探りましょう。過去の傾向では、指標発表後は大きく脈動しながらも、一方向へと反応を伸ばしがちです。早期参加、複数回に分けて追撃徹底に適しています。
  • 指標発表前から他の指標に比べて大きく動きがちです。ときどき、かなり大きく動くこともあるものの、そうした動きは指標発表後の反応方向と無関係です。注意しましょう。

定型分析の結果は以下の通りです。

1707英国製造業PMI150.png

1707英国製造業PMI160.png

1707英国製造業PMI170.png

調査・分析結果は以下の通りです。

  • 本指標の過去発表値グラフ形状は、2017年7月をボトムに上昇基調が1年間続いていました。
    もし今回、市場予想を下回ると、2017年4月をピークとした下降基調転換の形状となってしまいます。
    もし今回、市場予想を上回っても、よほど大きく市場予想を上回らない限り、上昇再開とは言えません。
    上への反応が小さく、下への反応が大きくなりそうです。
    (1) 過去の市場予想と発表結果を同時プロットしたグラフを見ると、市場予想後追い型のようにも見えます。
    がしかし、そうではありません。前回結果と今回結果とで、市場予想と発表結果とが入れ替わったことが48%となっています。入れ替わり頻度が多く、これを根拠に今回も発表結果が市場予想を下回るとは言えません。
    (2) 実態指標は景況感よりも遅れて発表されるので、参考になりません。現況判断で比較的アテにできるのは為替レートです。
    6・7月のGBPUSDが陽線、EURGBPが陽線で、この間の強弱は、EUR>GBP>USD、の関係がありました。企業輸出にとってはやや有利、生活者物価には不利、な強弱関係でした。製造業PMIでは前者の関係が影響します。
    (3) 先行き期待感については、報道内容が一定の影響を与えます。
    6月は総選挙での与党議席減、6月末から7月中旬にかけてはEU離脱交渉難航と交渉方針を巡る閣内不一致、7月は4-6月期成長率減速、という見出しが報道で目立ちます。先行きについては肯定的なことより否定的なことが多かった時期だと思われます。

  • 過去のローソク足の特徴は以下の通りです。
    (1) ときどき(頻度20%)直前10-1分足跳幅がいつもより大きく(22pips以上)動くことがあります。がしかし、慌てて追撃すべきではありません。こうした事例で、直前10-1分足と同じ方向に直後1分足が反応したことは17%しかないのです。むしろ、逆張りのチャンスと捉えた方が良いぐらいです。
    (2) ときどき(頻度20%)直前1分足跳幅がいつもより大きく(13pips以上)動くことがあります。がしかし、慌てて追撃すべきではありません。こうした事例で、直後1分足が直前1分足と同じ方向に反応したことは過去50%です。但し、こうした事例では直後1分足の反応が大きくなりがちです。次の方向が不明で大きく反応することを示唆しているのだから、こうした場合は要注意です。
    (3) ときどき(頻度20%)直後1分足跳幅が33pips以上となることがあります。こうした事例では直後11分足終値が直後1分足跳幅を超えたことは1回しかありません。直後1分足跳幅が33pips以上のとき、追撃すべきではありません。

  • 定型分析の結論は次の通りです。
    (1) 直後1分足と直後11分足との方向一致率が高く、直後11分足が直後1分足の跳幅・値幅を超えた確率も高くなっています。早期参加・追撃徹底に適しています。
    (2) 直前10-1分足はやや陽線への偏りが見受けられ、直前1分足はやや陰線に偏りが見られます。がしかし、いずれも取引基準の70%には達していません。
    (3) 事後差異と直後1分足・直後11分足との方向一致率は各96%・83%に達しています。本指標は発表結果の市場予想に対する良し悪しに極めて素直に反応しています。

  • 以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
    (1) 大きく脈動しながら一方向に反応を伸ばしがちな特徴に見合うように、指標発表後は早期参加・追撃です。追撃は複数回に分けて徹底します。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


T.調査・分析

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

PMIは、企業購買担当者に直接調査して算出されるため、景気実態を正確に反映した先行指標と言われています。本指標の意義は、鉱工業生産指数・製造業生産指数の発表に先立ち、それら集計月の企業景況感を知ることができること、です。

一般論として、製造業の材料・部品調達は、数か月先の取引先動向や製品需要から仕入れを行うため先行性がある、と言われています。それよりは先行性が劣るものの、サービス業も販売機会喪失を避けるため、消費者の動向に先んじようと必死です。
但し、この景況感の「先行性」については、以前ほど当てにならないようです。昔とは違って、流通経路が可視化・効率化され、企業購買部門の力量が向上し、国内サービス業を介さずに海外と直接取引を行うことができるから、です。サービス業の仕入れに至っては、今では消費動向とリアルタイムで一致しつつあるのです。

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本指標に関する調査期間と、過去の反応程度・分布を下表に纏めておきます。

1707英国製造業PMI120.png

最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均で23pipsです。反応が大きいため、指標発表時刻を跨いでポジションを持つことは慎重でなければいけません。

また上表分布を別の言い方で説明すると、

  • 12pips以下だったことは17%
  • 13-23pipsが43%
  • 24-33pipsが20%
  • 34pips以上は20%

です。
13pipsから33pipsの跳ねが63%を占めています。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
下図は発表結果と市場予想をプロットしています。市場予想は発表直前の値をプロットし、発表結果は後に修正値が発表されても定時発表値のままをプロットしています。

1707英国製造業PMI210.png

グラフ形状は、2017年7月をボトムに上昇基調が1年間続いています。もし今回、市場予想を下回ると、2017年4月をピークとした下降基調転換の形状となってしまいます。

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グラフを一見すると、「市場予想後追い型」に見えなくもありません。確認しておきましょう。
調査期間において発表結果と市場予想の大小関係が入れ替わったことは29回中14回(48%)です。一見すると市場予想後追い型のように見えますが、意外に大小関係の入れ替わり頻度が高くなっています。
よって、本指標は現在、市場予想後追い型ではありません。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が15pipsです。跳幅がその1.5倍の22pips以上だったことは過去6回(20%)あります。
この6回の直後1分足跳幅は22pipsで、これは直後1分足の過去全平均23pipsとほぼ同じです。そして、この6回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回(17%)しか一致していません。
つまり、直前10-1分足の反応がいつもより大きくても(22pips以上あっても)、それが直後1分足の反応が大きいことや方向を示唆しているとは言えません。むしろ、直前10-1分足が大きく反応するときは、直後1分足は反対方向に反応する可能性が高い、と言えます。

1707英国製造業PMI310.png

次に、直前1分足の過去平均跳幅が9pipsです。この跳幅が13pips以上だったことは過去6回(20%)です。
この6回の直後1分足跳幅の平均は31pipsで、これは過去全平均23pipsより8pips大きくなっています。直前1分足がいつもより大きく動いたときには、直後1分足もやや大きく反応している可能性があります。
そして、このとき直前1分足と直後1分足の方向は3回(50%)が一致しています。反応方向を示唆している訳ではないようです。

1707英国製造業PMI320.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅は23pipsです。この跳幅が33pips以上だったことは過去6回(20%)です。
この6回の直後11分足跳幅の平均は57pipsで、これは過去全平均47pipsより10pips大きくなっています。平均値ではこうですが、実際には直後11分足跳幅が10pips以上も直後1分足跳幅を超えたことは1回しかありません。

1707英国製造業PMI330.png

直後11分足は、過去平均跳幅が35pips、過去平均値幅が24pipsです。

1707英国製造業PMI340.png



【3. 定型分析】

反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。

反応性分析の結果を下表に示します。

1707英国製造業PMI410.png

直後1分足と直後11分足との方向一致率は86%です。そして、その86%の方向一致時に、直後1分足跳幅を直後11分足跳幅が超えたことは79%となっています。
できれば高値(安値)掴みは避けたいものの、これなら反応方向を確認したら早期参加です。

そして、発表から1分経過時点では、直後11分足値幅が直後1分足値幅を超えたことが57%となっています。他のパターン(直後11分足が、直後1分足の値幅を削ったり、直後1分足と反転したりすること)よりも、かなり高確率で反応を伸ばしています。
これなら利確はじっくりチャンスを待つことができます。

次に、反応一致性分析の結果を下表に示します。

1707英国製造業PMI420.png

直前10-1分足はやや陽線への偏りが見受けられ、直前1分足はやや陰線に偏りが見られます。がしかし、いずれも取引基準の70%には達していません。

最後に、指標一致性分析の結果を下表に示します。

1707英国製造業PMI430.png

事後差異と直後1分足・直後11分足との方向一致率は各96%・83%に達しています。本指標は発表結果の市場予想に対する良し悪しに極めて素直に反応しています。

【4. シナリオ作成】

巻頭箇条書きのシナリオの項をご参照願います。
以上



2017年8月1日17:30発表

以下は2017年8月1日20:00頃に追記しています。
U. 結果・検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1707英国製造業PMI510.png

結果は前回及び予想を上回り、反応は陽線でした。

今回の結果が悪いと、指標結果推移のグラフが下降基調に転じたとの印象を与えるところでした。まだ上昇に復したとは言えないまでも、下降が決定づけられることは避けられました。
改善は、新規輸出が大きく伸びたためです。

反応は1-2秒間始値付近に留まり、それから陽線を伸ばしました。一旦、146.7手前で跳ね返され、これはその付近に1時間足の雲上端があったため、と思われます。その後は145.8付近、146付近で迷ったものの、感触としてはスルスルと抜けた印象があります。

こうした動きとなった理由として、次の18:00に予定されていた欧州GDPで良い結果が期待されていたことが挙げられます。PMIでUSDが売られ、欧州GDP目がけてUSDが売られたようです。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1707英国製造業PMI520.png

取引内容には問題ありません。

【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容を、以下に検証します

  • 事前分析では、反応程度が大きく、反応方向は指標結果の良し悪しに極めて素直に反応する、としていました。
    問題ありません。

  • 事前分析では、追撃に早期参加し、発表から1分を経過したら利確の機会を探った方が良い旨、記しました。過去の傾向では、指標発表後は大きく脈動しながらも、一方向へと反応を伸ばしがちなので、早期参加・複数回に分けて追撃徹底に適している、と記していました。
    これも問題ありません。

(6-2. シナリオ検証)

事前準備していたシナリオは、早期参加・追撃徹底でした。
問題ありません。

下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

1707英国製造業PMI530.png

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

豪州金融政策発表前後のAUDJPY反応分析(2017年8月1日13:30発表結果検証済)

以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。

2017年8月1日13:30に豪州金融政策が発表されます。
今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点の値です。

1707豪州RBA110.png

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 今回は「市場予想通り現状維持」になると予想します。
  • 「市場予想通り現状維持」だった場合、反応程度にばらつきが大きく、22pips以下しか発表直後に跳ねなかったことも54%あります。発表直後は陽線側に反応することが多い(71%)ものの、前回の声明で当面の利上げ可能性がなくなったばかりです。ばらつきが大きく利確・損切の目安を得にくくて、反応方向も過去の傾向と直近の状況とが矛盾しています。
    取引は、短期毎にポジション取得・解消を繰り返し、様子を見ながらが良いでしょう。
  • 追撃は早期参加した方が良いでしょう。直後1分足方向に対し、発表から1分を経過してから直後11分足が反転するリスクは17%しかありません。反転リスクが高いのは、むしろ発表から10数秒間です。
    高値(安値)掴みに気を付けて、短期利確を繰り返しながら複数回の順張り追撃しても、損益期待値はプラスになるでしょう。

定型分析の結果は以下の通りです。なお、この定型分析は「市場予想通り現状維持」だったときに限定しています。

1707豪州RBA150.png

1707豪州RBA160.png

調査・分析結果は以下の通りです。

  • 指標結果の市場予想は「現状維持」です。
    (1) 前回発表時の声明で、現状維持が(他の諸政策と)整合」となっていました。
    (2) 7月下旬にRBA総裁は、わざわざ「(緩和縮小で)欧米主要中銀の動きに追随しない」旨、発言しています。
    (3) 7月上旬に豪政府は、今後10年間に亘る大規模な交通インフラ整備の投資を発表しています。もしRBAが引締めに転じると、財政・金融の方向不一致となります。
    (4) よって、今回結果は「市場予想通り現状維持」と考えます。

  • 過去のローソク足の特徴は以下の通りです。
    (1) たまに(頻度17%)直前10-1分足は、過去平均跳幅の1.5倍以上にあたる9pips以上の反応をすることがあります。この17%の過去事例を見ると、大きく跳ねた直前10-1分足が直後1分足の反応方向を示唆しているとは言えません。但し、直後1分足跳幅はやや大きくなる傾向があります。
    (2) まれに(頻度8%)直前1分足が、信じらないほど大きく反応します。この8%の事例で直前1分足跳幅平均は85pipsにも達しており、何かが異常です。直前1分足は、本指標では取引すべきではありません。
    恐ろしいことに、このような事例での直前1分足と直後1分足の方向が一致するとは言えません。
    RBAの政策発表内容が事前に一部に漏れていた可能性と、規模の大きな参加者が発表直前に何かを仕掛けやすい可能性があります。直前10-1分足や直前1分足に大きな動きがあるとき、発表時刻を跨いだポジションを取らない方が無難です。
    1年に1回しか起きないことでも、本発表時取引の1年分負けてしまいかねない異常な動きが、本発表前には観察されています。

  • 定型分析の結論は次の通りです。
    (1) 本指標は反応方向を確認したら、高値(安値)掴みに気を付けて早期参加した方が良さそうです。直後1分足跳幅未満で追撃ポジションが取れたら、発表から1分経過後も利確の機会を窺っても良いでしょう。追撃ポジションが直後1分足値幅以上になってしまったときは、早期ポジション解消です。
    (2) 直後1分足は陽線率が71%と、偏りが目立ちます。
    そして、発表前のローソク足方向が、発表後のローソク足方向を示唆している兆しはありません。
    直後1分足と直後11分足の方向一致率は83%となっており、発表以降にローソク足が反転する可能性は17%しかありません。
    但し、反転する確率は低いものの、直後1分足値幅を削ることも31%あることは留意しておきましょう。

  • 以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
    (1) 取引は、指標発表後の早期参加・短期利確での追撃に限定した方が良いでしょう。

以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


T.調査・分析

公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

【1. 指標概要】

RBAとはオーストラリア準備銀行(Reserve Bank Of Australia)のことで、日本の日銀に相当します。RBAの金融政策は、金融政策決定理事会で決定されます。金融政策決定理事会は近年1月を除き毎月第1火曜日に実施されます。

金融政策は、物価を適正水準に保つため中央銀行が行う経済政策です。政策には金融緩和か金融引締という施策があって、政策金利もそのひとつと言えます。
現在、主要先進国で為替レートを適正水準に保とうとする行為は、それがその国の通貨を安くする場合に表向き否定されがちです。がしかし、現実問題として金利が動けば、金利差が広がったときに資金は金利の高い方へと移動します。そして、政策金利を動かした国の通貨の為替レートが動きます。

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前回発表(7月4日)では、RBAは政策金利を1.5%に据え置きました。ここ最近の金融政策決定理事会の結論は「現在の政策継続が、経済の持続的成長とインフレ率の回復に繋がる」との見解が継続的に示されています。同時発表された声明の内容は、次のようなものです(意訳・要約しています)。

曰く「事業環境が改善しており設備稼働率も上昇、鉱業投資の減少の影響を直接的に受けない地域では企業投資が回復しています。一方、実質賃金の緩やかな成長と家計の借金が高い水準にあるため、消費は伸び悩んでいます。そして、雇用の継続的な伸びが示唆されているものの、賃金が伸び悩んでいるため、こうした状況が暫く続くと予想されます。また、住宅市場が地域差こそあれ、家賃が20年ぶりの緩やかな伸びとなっており、家計の住宅ローン借り入れの増加ペースも収入の伸びを上回っています。 よって、インフレ率の現状見通しは低水準の金利に支援されたものだと言えます」

引締政策に転じる兆しはありません。

一方、豪政府は今後10年でインフラ整備に750億AUDを投じることを発表しました(7月9日)。主な投資先は鉄道・滑走路・道路となっており、政府説明は以前の鉱山ブーム時代の経済構造からの産業構造転換を目指すため、ということのようです。
2016年の豪GDPは1.7兆AUDなので、対GDP比0.44%/年と捉えた方がわかりやすいでしょう。インパクトを日本のGDP規模に置き換えれば、単年度2兆円程度ということになります。いわば、日本が東京五輪を毎年やるぐらい、インフラ整備に力を入れるのです。

財政・金融の方向さえ一致していれば、こんなときに金融引締めを始めたりしません。
むしろ、政府のインフラ投資に先駆けて、ここ数か月は住居目的以外の不動産融資に限定して利上げをしたのです。今にして思えば、これは利上げへの政策転換の前触れでなく、政府の大規模投資を支援するためだった、と解釈する方が自然です。

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本指標に関する調査期間と、過去の反応程度・分布を下表に纏めておきます。

調査期間における全データの平均は以下の通りです。

1707豪州RBA120.png

今回は「市場予想通り現状維持」になると考えられます。「市場予想通り現状維持」だったときの過去平均は下表のようになります。

1707豪州RBA130.png

最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均で22pipsです。反応が大きいため、指標発表時刻を跨いでポジションを持つことは慎重でなければいけません。

また上表分布を別の言い方で説明すると、

  • 11pips以下だったことは25%
  • 12-22pipsが29%
  • 23-33pipsが21%
  • 34pips以上は25%

です。
これでは、まんべんなく分布しており、利確・損切の目安がありません。


【2. 既出情報
(2-1. 過去情報)

過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。

1707豪州RBA210.png



(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

まず、直前10-1分足は、過去平均跳幅が6pipsです。跳幅がその1.5倍の9pips以上だったことは過去4回(17%)あります。
この4回の直後1分足跳幅は31pipsで、これは直後1分足の過去全平均22pipsを40%強も上回っています。そして、この4回の直前10-1分足と直後1分足の方向は1回(25%)しか一致していません。
つまり、直前10-1分足の反応が9pips以上に達しても、それが直後1分足の反応方向を示唆しているとは言えません。但し、直後1分足跳幅は大きくなる傾向があります。

1707豪州RBA310.png

次に、直前1分足の過去平均跳幅は14pipsです。この跳幅が21pips以上だったことは過去2回(8%)です。
この2回の直前1分足跳幅平均は85pipsにも達しており、何かが異常です。取引しないに越したことがありません。

1707豪州RBA320.png

そして、直後1分足の過去平均跳幅は22pipsです。
過去平均の22pipsを超えたことは46%あり、平均の1.5倍である33pipsを超えたことも25%あります。一方、11pips以下しか跳ねなかったことも25%あって、ばらつきが大きな指標だと言えます。
ばらつきが大きく、利確・損切の目安が得にくい以上、取引の基本は短期利確・損切の繰り返しがベターです。

1707豪州RBA330.png

直後11分足は、過去平均跳幅が33pips、過去平均値幅が21pipsです。平均的なヒゲの長さは12pipsにもなるので、高値(安値)掴みに気を付けましょう。

1707豪州RBA340.png



【3. 定型分析】

反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
金融政策発表時の分析では、指標一致性分析を行いません。

反応性分析の結果を下表に示します。

1707豪州RBA410.png

直後1分足と直後11分足との方向一致率は83%です。そして、その83%の方向一致時だけを取り上げて直後1分足と直後11分足とを比較すると、跳値同士・終値同士で反応が伸びたことは各68%・63%です。また、直後1分足終値がついた時点では、それからも反応が伸び続けて直後11分足終値が直後1分足終値を超えた事例は50%です。

つまり、本指標は反応方向を確認したら、高値(安値)掴みに気を付けて早期参加した方が良さそうです。直後1分足跳幅未満で追撃ポジションが取れたら、発表から1分経過後も利確の機会を窺っても良いでしょう。追撃ポジションが直後1分足値幅以上になってしまったときは、早期ポジション解消です。

反応一致性分析の結果を下表に示します。

1707豪州RBA420.png

直後1分足は陽線率が71%と、偏りが目立ちます。
そして、発表前のローソク足方向が、発表後のローソク足方向を示唆している兆しはありません。
直後1分足と直後11分足の方向一致率は83%となっており、発表以降にローソク足が反転する可能性は17%しかありません。

【4. シナリオ作成】

巻頭箇条書きのシナリオの項をご参照願います。
以上



2017年8月1日発表

以下は2017年8月1日22:20頃に追記しています。
U. 結果・検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1707豪州RBA510.png

結果は「市場予想通り現状維持」で、反応は最初が陰線で途中陽線へと反転しました。分析対象期間外ながら、その後は再反転して陰線側に推移しました。

まず、最初の陰線での反応は、「現状維持」に対する市場の捉え方を表している、と考えられます。利上げの可能性が当面ない以上、AUD売りは自然な反応です。
次に陽線に転じたことは、当面の豪経済が好調に推移する見通しが声明で示されたからではないでしょうか。
そして、日足転換線付近に達したことで、転換線上抜けの材料もないため、また再下降し始めた、といったところでしょう。AUD高牽制も、その動きに影響した可能性があります。

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同時発表されたRBA声明は次の通りです。
「ざっくり」ですから、正確な訳は報道機関の記事をご覧ください。

「結論、政策理事会は政策金利を1.50%に据え置くことを決定した。」

「世界経済への認識は次の通り。
世界経済は引き続き上向きで、多くの先進国はトレンドを上回るペースでの成長が見込まれる。中国経済はやや上向いているものの、インフラや不動産建設への支出拡大が成長を下支えしている。中国の高水準の債務は中期的リスクがある。最近のコモディティー価格は、全体的に上昇しているものの、豪州貿易収支は減少していくと見込まれる。
主要国では、賃金伸び率とコアインフレ率が抑制されている。米国金利は更に上昇すると見込まれており、今後は他の主要国でも追加緩和が実施される見込みはない。」

「国内経済への認識は次の通り。
経済見通しはほぼ同じままだ。
今後数年間の成長率は年率3%前後と見込んでいる。資源開発はほぼ終了しており、鉱業以外への投資の増加が見込まれる。住宅建設は当面高水準に継続した後、徐々に減少していくだろう。小売売上高は最近回復したものの、実質賃金が伸び悩んでおり、高水準の家計債務が消費を抑え込む可能性がある。」

「その背景には次の理由がある。
雇用が最近数か月で加速し、今後も継続的に伸びると見込まれるため、あと数年間の失業率もやや低下する見込みだ。がしかし、賃金伸び悩みの状況が続く恐れがある。
RBA予想の通り、インフレ率は2%弱の水準となっている。電気料金とたばこ価格の上昇がインフレ率を押し上げ、小売業界の新規加入者による競争激化が逆の作用を生むだろう。
米ドル安によって豪ドルは上昇している。通貨高はインフレ率と生産と雇用を抑えてしまう。豪ドル高によって、経済とインフレは緩やかになるだろう。
住宅市場は地域によってかなりばらつきがある。価格上昇が大きい地域もあるが、こうした状況が和らぎ始めた兆しもある。東部主要都市では今後数年、かなりの数の集合住宅の追加供給が計画され、家賃の伸びは低水準となっている。問題は、家計に占める住宅ローン比率が収入の伸びを上回っていることだ。」

「纏めると、現状の低金利は引き続き豪経済を支援している。こうした入手可能な情報を踏まえて、理事会は現在の政策スタンスを維持することが、持続可能な経済 成長およびインフレ目標の達成と整合的と判断した。」

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その後のRBA総裁による会見時は、チャートを見ていませんでした。
報道に依れば、AUD高への牽制発言があったようです。

AUDは今年に入って10%以上上昇しています。がしかし、AUDの性質から言えば、7か月で10%ぐらいの変動ぐらい小さいぐらいではないでしょうか。けれども、せっかくRBAが色々と施策を行っても、AUD高に台無しにされてしまうのでは、嘆きたくなる気もわからなくありません。
ただ、毎回々々そんなことを言っても、発言の影響力が弱まるばかりです。

AUD高は、製造と雇用の改善を遅らせ、RBAのインフレ予想を後ズレさせてしまうそうです。ではAUD安になったら、どうなるのでしょう。USD高です。
同じことが米国で起きるなら、こんなことを言っても意味がありません。米欧日の中銀TOPに比べると、発言に影響力がないことは、自国経済規模の問題だけでもないようです。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1707豪州RBA520.png

問題ありません。
初期の下振れに釣られなかったことは大正解です。正解と言っても、事前分析にはそんなことは書いていません。AUDUSDがAUDJPYより派手に動いて、始値に戻すのが、かなり早かったように見えました。

【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容を、以下に検証します

  • 今回は「市場予想通り現状維持」になると予想していました。威張ることでもありません。

  • 事前分析では、「市場予想通り現状維持」だった場合に、反応程度にばらつきが大きく、22pips以下しか発表直後に跳ねなかったことも54%ありました。発表直後は陽線側に反応することが多く(71%)なっています。前回の声明で当面の利上げ可能性がなくなったばかりで、ばらつきが大きく利確・損切の目安を得にくくて、反応方向も過去の傾向と直近の状況とが矛盾していました。取引は、短期毎にポジション取得・解消を繰り返し、様子を見ながらが良い、と見込んでいました。
    結果は、過去の反応並みで、反対方向に振れました。

  • 事前分析では、追撃に早期参加した方が良く、直後1分足方向に対し、発表から1分を経過してから直後11分足が反転するリスクは17%しかない、と記していました。反転リスクが高いのは、むしろ発表から10数秒間と捉えていました。
    今回、この分析とは異なる動きとなりました。次回記述を見直すべきか考えます。

(6-2. シナリオ検証)

事前準備していたシナリオは、指標発表後の早期参加・短期利確でした。
実際には全然違う取引を行ってしまいました。シナリオ通りに取引していたら、うまく反転を掴めなかったかも知れません。
珍しくシナリオ通りに取引せずに、チャートだけを見て取引した理由は単純です。ちょうど直前・直後に人と話していて、動きが早すぎるときに取引できなかったためです。

下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

1707豪州RBA530.png

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

欧州物価指標「HICP速報値」発表前後のEURJPY反応分析(2017年7月31日18:00発表結果検証済)

以下、「T.調査・分析」を事前投稿し、「U.結果・検証」を事後投稿しています。ブログの日付は事前投稿日となっています。指標発表後に事後投稿し、その日時は「U.結果・検証」のタイトル行付近に記載しています。

2017年7月31日18:00に欧州物価指標「HICP速報値」が発表されます。今回発表は2017年7月分の集計結果です。

同時刻に、欧州雇用指標「6月分失業率」の発表が予定されています。がしかし、本指標と比べた場合、過去の反応を見比べると無視しても差し支えないでしょう。

今回の市場予想と前回結果は次の通りです。市場予想は本記事作成時点の値です。

1707HICP速報110.png

※ 本稿は7月30日に記しています。市場予想は発表直前に確認しておきましょう。

本指標の特徴は以下の通りです。

  • 反応程度は小さく、過去の指標発表直後に63%が10pips以下しか跳ねていません。反応方向は、HICP>コアHICPに影響されます。但し、あまり素直に反応する指標でもありません。
  • 追撃にはあまり適していません。やるなら、指標発表後に早期参加・短期利確です。
  • 指標発表前後1分間を除くと、指標結果の影響よりも、その時々のトレンドが影響しているように見受けられます。

定型分析の結果は以下の通りです。

1707HICP速報150.png

1707HICP速報160.png

1707HICP速報170.png

調査・分析結果は以下の通りです。

  • 指標結果の予想分析の結果、次のことが言えます。
    (1) まず先に、指標発表前後1分間の反応方向には偏りがあります。これは、指標結果の予想を当てても取引に意味がない、ということです。
    (2) 市場予想はかなり精度が高く、発表結果と0.2以上ズレたことが2015年以降たったの3回しかありません。我々のような日本のアマチュアが調べきれていなくても、本指標で取引するプロはHICP速報値をかなり精度良く当てているのです。この取引は(もともとそうですが)アマチュアに不利です。

  • 過去のローソク足には次のような特徴が見受けられます。
    (1) 直前1分足は陽線側にヒゲを残して陰線となることが多くなっています。たいしたpipsではないようですが、発表時刻を跨いでポジションを取るなら、指標発表直前まで我慢した方が良いでしょう。
    (2) 指標発表前のローソク足方向が、指標発表後の方向を示唆している兆しは見受けられません。

  • 定型分析の結論は次の通りです。
    (1) 直後1分足と直後11分足との方向一致率は71%となっているものの、その71%の方向一致時だけを取り上げて直後1分足と直後11分足とを比較すると、跳値同士・終値同士で反応が伸びたことは各60%・60%です。また、直後1分足終値がついた時点では、それからも反応が伸び続けて直後11分足終値が直後1分足終値を超えた事例は43%しかありません。
    反応が伸び続けることが少ない以上、追撃するなら早期参加・早期利確です。
    (2) 直前1分足は陰線率が86%、直後1分足は陽線率が82%と、偏りが目立ちます。両者の方向一致率は25%(不一致率75%)となっており、矛盾ありません。
    単純な陰線・陽線への偏りなので、指標結果にあまり関係ない指標だと言えるでしょう。
    (3) 事後差異と直後1分足との方向一致率は68%で、発表結果の市場予想に対する良し悪しに素直に反応するのは3回に2回程度です。3回に2回という確率は低くないものの、取引基準の70%には達していません。


    以上の詳細ないしは論拠は、以下の「T.調査・分析」に記しています。


    T.調査・分析

    公開情報や既出情報に基づく調査を行い、過去の指標と反応の関係を比較分析しています。方向に関する的中率に比べ、程度に関する的中率は残念ながら低いというのが実情です。利確・損切の目安は、過去平均値を最近の反応の大小と見比べて感覚的に微修正しています。

    【1. 指標概要】

    本指標の意義は、ECB金融政策に影響を与えることです。
    毎月、速報値と改定値が発表されます。速報値も改定値も反応は小さいものの、速報値の方が10pips前後の反応が期待できるので、取引には適します。
    速報値では前年比のみが発表されます。

    EU以外の日米独英豪等の主要国では、消費者物価指数をCPIと表します。欧州のそれだけがHICP(= Harmonized Indices of Consumer Prices)と表記されます。FX参加者にとってはHICPもCPIも同じ内容だと思っていても構いません。

    消費者物価指数は、一般消費者から見た商品・サービスの価格変化を表しています。
    ECB(欧州中央銀行)は、実質的にインフレ目標(前年比2%付近で以下)を設定しています。現在、その近辺まで回復したという見方と、まだ目標付近に安定していないという見方があり、ECB政策に絡むだけに本指標は重要視されています。

    ECBのHPはこちらです。

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    本指標に関する調査期間と、過去の反応程度・分布を下表に纏めておきます。

    1707HICP速報120.png

    最も指標結果に素直に反応する直後1分足跳幅は、過去平均で10pipsです。発表直後の反応が小さいため、発表前のトレンド方向を確認しておく必要があります。

    また上表分布を別の言い方で説明すると、

    • 7pips以下だったことは33%
    • 8-10pipsが30%
    • 11-15pipsが14%
    • 16pips以上は23%

    です。
    つまり、過去63%が10pips以下しか跳ねていないのです。


    【2. 既出情報
    (2-1. 過去情報)

    過去の発表結果と市場予想を下図に一覧します。
    下図は、前回改定値と市場予想と発表結果をプロットしています。経済情勢を正確に分析するためには、発表値修正値を見るべきです。がしかし、このブログの目的は、発表結果がどう反応するかに特化しています。そのため、市場予想は発表直前の値をプロットし、定時発表値のままをプロットしています。後日、修正値が発表されても、このグラフには反映していません。

    1707HICP速報210.png

    1707HICP速報220.png

    ふたつのグラフは、上がHICP前年比速報値で、下がコアHICP前年比速報値です。以下、面倒なので単に、前者をHICP、後者をコアHICPと記します。

    簡単なことから見て取ると、上のHICPグラフは、全体的に上昇基調でしたが、2017年2-4月に2つピークを形成後、やや下降に転じたように見えます。今回発表で前回結果を下回れば、下降基調転換との解釈する方が自然です。再び上昇に転じたと見て取るには、2017年3月結果の+1.5%を上回る必要がありそうです。

    次に、下のコアHICPグラフは、2017年3月を直近の底とし、もし今回が前回結果を多少下回ってもまだ、下降基調転換とは言い切れません。2017年5月結果の+0.9%を下回れば下降転換、2017年4月結果の+1.2%を上回れば上昇継続、と見えるでしょう。

    この、発表後に上昇基調と見て取れるか、下降基調と見て取れるかは、結局のところ、発表結果が市場予想を上回るか下回るかと同じことです。中間的などちらかわからない発表結果がどの範囲かを考えるための方便で
    • 反応程度は小さく、過去の指標発表直後に63%が10pips以下しか跳ねていません。反応方向は、HICP>コアHICPに影響されます。但し、あまり素直に反応する指標でもありません。
    • 追撃にはあまり適していません。やるなら、指標発表後に早期参加・短期利確です。
    • 指標発表前後1分間を除くと、指標結果の影響よりも、その時々のトレンドが影響しているように見受けられます。
    す。

    HICPは+1.3%〜+1.5%が、良い結果か悪い結果かの解釈が難しい中間値(小さい陽線)、コアHICPは+0.9%〜+1.2%が中間値(反応方向はわかならい)、です。

    ーーー$€¥ーーー

    各項目が反応方向にどの程度影響しているのかを調べておきました。
    一般に、事後差異(発表結果ー市場予想)と直後1分足の方向一致率は高くなります。この方向一致率が高いほど「素直に反応する」指標だと言えます。

    1707HICP速報250.png

    上表から、事後差異と直後1分足との方向一致率は、次の式のように重み付けすると、発表直後に指標結果の影響を受がちだという前提が満たせます。

    3✕HICPの差異ー1✕コアHICPの差異
  • 以上の調査・分析結果に基づき、以下のシナリオで取引に臨みます。
    (0) 以下の取引は、16:00以降に強い下降トレンドを生じている場合、全て諦めます。無理に取引する指標ではありません。
    (1) 直前1分足は陰線と見込みます。
    (2) 直後1分足は陽線と見込みます。指標発表直前にポジションを取り、発表直後の跳ねで利確であれ損切であれ、ポジションを解消します。
    (3) 追撃は、発表後に早期参加し、なるべく発表後1分以内に終えます。

この式から、反応方向に影響するのはHICPの方で、コアHICPはHICPの差異が0のときに逆方向への反応に影響する、と言えます。

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本指標取引には関係ない話ですが、本指標の「改定値」は「指標分析に基づく取引」に全く向いていません。

先に挙げたHICP・コアHICPのグラフをもう一度ご覧ください。黒ドットが改定値のプロットですが、HICPのグラフでもコアHICPのグラフでも、黒ドットがほぼ速報値のドットに隠れて見えません。これは、本指標改定値が速報値からほとんど修正されていない、ということです。
でも、改定値の発表前後だってチャートは動いています。

つまり、その動きは指標結果の良し悪しとは関係ない動きだということです。
欧州物価指標のHICPは、この記事の「速報値」反応方向の偏りを見ても、そして改定値が速報値からほぼ修正されないことを見ても、指標結果の良し悪しなんて分析しても意味がない、ということです。


(2-2. 過去反応)

過去の直前10-1分足・直前1分足・直後1分足・直後11分足の始値基準ローソク足を示します。

ここまでの話で明らかになったように、本指標のローソク足分析には意味がありません。

1707HICP速報310.png

1707HICP速報320.png

1707HICP速報330.png

1707HICP速報340.png



【3. 定型分析】

反応性分析では、過去発表直後の1分足と11分足の跳幅と値幅を使います。この分析で十分なpipsが狙えそうな指標か否かが判断できます。詳細は「反応性分析」をご参照願います。
反応一致性分析は、指標発表前後の反応方向に特徴的な偏りがないかを調べています。詳細は「反応一致性分析」をご参照願います。
指標一致性分析は、指標の前回結果と市場予想の差(事前差異)と、発表結果と市場予想の差(事後差異)と、発表結果と前回結果の差(実態差異)を求め、そのプラス・マイナスと反応方向に偏りがないかを調べています。詳細は「指標一致性分析」をご参照願います。

反応性分析の結果を下表に示します。

1707HICP速報410.png

直後1分足と直後11分足との方向一致率は71%です。そして、その71%の方向一致時だけを取り上げて直後1分足と直後11分足とを比較すると、跳値同士・終値同士で反応が伸びたことは各60%・60%です。また、直後1分足終値がついた時点では、それからも反応が伸び続けて直後11分足終値が直後1分足終値を超えた事例は43%しかありません。

次に、反応一致性分析の結果を下表に示します。

1707HICP速報420.png

直前1分足は陰線率が86%、直後1分足は陽線率が82%と、偏りが目立ちます。両者の方向一致率は25%(不一致率75%)となっており、矛盾ありません。

最後に、指標一致性分析の結果を下表に示します。

1707HICP速報430.png

事後差異と直後1分足との方向一致率は68%で、発表結果の市場予想に対する良し悪しに素直に反応するのは3回に2回程度です。

【4. シナリオ作成】

巻頭箇条書きのシナリオの項をご参照願います。
以上



2017年7月31日18:00発表

以下は2017年7月31日19:45頃に追記しています。
U. 結果・検証

【5. 発表結果】
(5-1. 指標結果)

本指標発表結果及び反応は次の通りでした。

1707HICP速報510.png

結果は、HICPが前回結果・市場予想と同値、コアHICPが前回結果・市場予想を上回りました。事後差異はプラスとなり、反応は陽線で素直でした。

指標は、HICPがもし前回結果・市場予想を下回ると、下降基調が鮮明になるところでした。が、1%台に踏み留まりました。コアHICPは、今回が前回結果を上回ったことで、上昇基調を維持しているように見えます。
これなら陽線での反応も納得できます。

反応は、発表から1-2分後に129.9付近で上昇が抑えられ、再び18:05に同値付近で頭が抑えられました。これは、この付近に1時間足の雲下端があって、それがレジスタンスとして働いたからです。18:50時点で、結局、このレジスタンスを上抜けできずに、ほぼ指標発表前の129.7付近まで戻されています。

(5-2. 取引結果)

取引結果は次の通りでした。

1707HICP速報520.png

最後はシナリオ外取引で、レジスタンス到達を確認して逆張りで少し稼ぎました。

【6. 分析検証】
(6-1. 分析検証)

事前調査分析内容を、以下に検証します

  • 事前分析では、反応程度が小さく、過去の指標発表直後に63%が10pips以下しか跳ねていない、と指摘していました。また、反応方向は、HICP>コアHICPに影響される、と記していました。あまり素直に反応する指標でもない、と記していました。

    結果は、過去平均よりやや大きく14pipsの跳ねて、方向は素直でした。HICPは市場予想と同値だったので、反応に寄与していません。
    次回の内容見直しは、まだ必要ありません。

  • 事前分析では、追撃にあまり適しておらず、やるなら指標発表後に早期参加・短期利確と、記していました。

    結果的にこの内容で良いものの、今回は1時間足の雲下端がレジスタンスとして存在していたことが、反応が思うように伸びなかった原因です。

  • 事前分析では、指標発表前後1分間を除くと、指標結果の影響よりも、その時々のトレンドが影響しているように見受けられる、と記していました。

    今回も、時間足・4時間足チャートのレンジを抜け出せない、という意味では分析通りです。

(6-2. シナリオ検証)

事前準備していたシナリオを検証しておきます。

  • まず、取引の前提だった「16:00以降の強い下降トレンドなし」を確認しました。

  • 直前1分足は陰線と見込んでいました。
    結果は陰線です。分析を当てて取引で損切ですから、やっぱり下手なのですね。

  • 直後1分足は陽線と見込んでいました。指標発表直前にポジションを取り、発表直後の跳ねで利確であれ損切であれ、ポジションを解消するつもりでした。
    結果は、ポジション取得が遅れて、記録を見ると18:00:01にポジション取得しています。これで損切になっていたらたまりません。分析でなく、ポジション取得のタイミングに問題がありました。

  • 追撃は、発表後に早期参加し、なるべく発表後1分以内に終えるつもりでした。
    問題ありません。


下表に、本ブログを始めてからの本指標シナリオでの取引成績を纏めておきます。

1707HICP速報530.png

以上



ーーー注記ーーー

本記事は、同じ指標の発表がある度に更新を繰り返して精度向上を図り、過去の教訓を次の発表時の取引で活かせるように努めています。がしかし、それでも的中率は75%程度に留まり、100%ではありません。詳細は「1. FXは上達するのか」をご参照ください。
そして、本記事は筆者個人の見解に基づいています。本記事に含まれる価格・データ・その他情報等は、本記事に添付されたリンク先とは関係ありません。また、取引や売買における意思決定を、本記事の記載通りに行うことは適切ではありません。そして、本記事の内容が資格を持った投資専門家の助言ではないことを明記しておきます。記載内容のオリジナリティや信頼性確保には努めているものの、それでも万全のチェックは行えていない可能性があります。
ポジションを持つ最終的なご判断は読者ご自身の責任となります。その点を予めご了承の上、本記事がFXを楽しむ一助となれば幸いです。

ーーー注記ーーー

本記事における分析シート、一部乃至は一連の体系化された手順を、個人の取引以外の目的で使用・公開・二次利用を行う場合には、著作権者及びFX手法研究会に対し、連絡を取り何らかの合意を行う必要があります。
以上

2017年07月30日

8月第1週主要指標の過去反応程度

【1. 主要指標過去反応程度】

8月第1週発表予定の主要指標について、過去の反応程度を一覧しておきます。

201708W1予定.png



【2. 次週発表指標の分類・整理】
(2-1. 大きく反応する指標)

指標発表の影響が最も顕著・素直に現れるのは、直後1分足跳幅です。この跳幅(初期反応)が平均的に20pips以上となる指標は、大きく反応する指標と言っても良いでしょう。

次週、そうした大きく反応する指標は、豪州金融政策・英国製造業PMI・英国サービス業PMI・英国金融政策・米国雇用統計と、5指標あります。

大きく反応する指標は、追撃(指標発表後の反応方向に順張りすること)だけでも大きく稼げることが期待できます。過去の傾向で、追撃が容易だったか否か(発表後一定時間内の反転リスクが小さいか否か)、が分析のポイントです。


(2-2. 他の指標結果を直接示唆する指標)

後で発表される別指標の良し悪し結果を直接的に示唆する指標というのも重要です。

ISM製造業景況指数とISM非製造業景況指数には、雇用指数という項目があります。過去のデータを見る限り、この雇用指数の増減は、雇用統計NFPの増減と関係ありません。ADP民間雇用者数の増減は、雇用統計NFPの増減とやや関係があるようです。
こうした傾向が現在どうなっているのかと、その傾向が強まりつつあるのか弱まりつつあるのかを知ることは、指標発表時刻を跨いでポジションを持つ・持たないの判断に影響します。

豪州小売売上高の好不調は、後日発表される四半期小売売上高(四半期の個人消費の多寡を示唆)の結果を直接示唆します。そして、その四半期個人消費の多寡は、後日のGDPの結果良し悪しと弱い相関があります。

英国PMIは、製造業PMIは鉱工業生産指数、サービス業PMIは小売売上高指数、とそれぞれ弱い相関があります。そして、小売売上高指数の増減は物価指数の増減と相関があり、物価指数の増減は金融政策発表時の声明を読み解く鍵となります。


(2-3. 他の指標結果への影響が大きい指標)

それ自体が大きく反応しなくても、後日別の指標に影響を与える指標というのがあります。

例えば、6月末に「ECBが金融政策を見直すのではないか」という憶測記事があって、EURや独金利・株価を大きく動かしました。その後、この憶測は否定されたものの、「秋(9月と見込まれています)に、ECBが金融政策を見直す可能性」は残っています。ECB政策に影響を与えるのがインフレ率の推移です。
欧州HICP速報値の結果や反応が過去の傾向に照らして同様か否か、注目しておきましょう。それによって、(a) 市場が期待する通りの結果と反応、(b) 期待に反する結果と反応、の2通りなら良いのです。後日のECB金融政策発表前のプロの解説は、どれも同じような内容になります。プロの状況判断を参考にしてもアテになります。

がしかし、過去の傾向と異なる結果と反応、どちらとも言えない結果と反応、の2通りなら注意すべきです。後日のECB金融政策発表前のプロの解説が当たらなくなること(意見が割れること)が多いのです(一般論です)。
後日の大きな発表を前に、プロの解説が当たりがちのときとそうでないときは、知っておいた方が安心です。
以上


2017年7月第4週成績と月次取引手法検証

【1. 年次途中経過】

本ブログ記載の取引方法を検証するため、週次・月次で取引成績を記録しています。
人にやり方を薦める以上、(個別取引はさておき)全体として間違っていないことを検証しておきたかったのです。
原資は、2017年1月1日時点におけるGBPJPY1枚分の投資額の10倍(¥579,680)です。

7月末までの収益率は30%超に達しています。
負けていないことには「ほっ」としています。がしかし、正直言ってこの成績は、例年に比べて「運良く」かなりハイペースです(例年の約2倍ペースです)。経験上、本ブログ記載方法で、この収益率は少し高すぎます。

取引回数を増やした以上、収益額が増えたことは当然の結果です。
そして、ブログを始めて他人に自分の方法論を紹介するため、分析用図表類を整備・整理し始めたことが、自分の頭の整理になっていることは、勝率向上に役立ったと思います。
そもそも過去の指標結果と、そのときの反応傾向に順張りに徹すれば、時間を限った指標発表前後の取引では勝てて当然です。投資だけに限った話でなく、「順張り」というのは「平均的にちょっと有利」なのです。

がしかし、現状の収益率が少し高すぎることで、「言った通りだろう」と威張るよりも、ここで紹介した方法論が誤解を与えること(こんなに勝てちゃう、と)が心配です。
投資を楽しむことは、負けないことを楽しむようなものです。うまい話なんてありません。そういう常識を保つことの方が、我々アマチュアの投資には最も大切なことだと思います。

でもまあ、ブログを始めて勝てていてよかった。趣味がFXだかブログに分析記事に載せることだか、良くわからなくなってきましたけど。


【2. 週次成績】

7月第4週の取引結果と、年初からの通算成績を纏めておきます。

201707W4成績.png

7月第4週は5指標で取引を行いました。
取引時間は104分57秒(1指標当たり21分11秒)です。ちょっと過去に遡って調べてみると、週次で今年最長の取引時間でした。
損益はいつも1枚ずつの取引で+8,574円(1指標当たり+1,715円)でした。勝率は、指標単位で100%(5勝)、シナリオ単位では68%(15勝7敗、含シナリオ外取引3)でした。


【3. 月次取引手法検証】

年次収益はあと少しで¥20万超、月次収益は¥22,657です。

ここで、おもしろいデータがあります。
7月に取引したシナリオは65本です。成績は48勝17敗(勝率74%)でした。現在のシナリオでは、期待的中率を70%以上にしているため、それをやや上回った成績となっています(例年、やや上回ります)。
もっと高い勝率を謳う取引手法を紹介しているHPは、けっこう見かけます。

ところが、7月は19指標で取引し、成績が17勝2敗(勝率89%)なのです。
この結果は、本ブログで最も採用数が多いシナリオ「発表後に順張り追撃しやすい指標で順張り追撃」の勝率が高くて、稼げているのです。
発表時刻を跨いだポジションでの取引で勝てたときには、大きく稼げます。そのポジションで負けても、追撃で負けを取り返せていることが多いのです。

このブログで薦めている取引方法では、アマチュアの我々が難しいことを意識しなくても、「指標単位(分析をおこなった取引単位)」での勝率を高くし、個々の取引単位で「損小利大」となってしまいます。そして何より、ポジションを持つ時間を短くできます。

「1. FXは上達するのか」で説明した取引手法は、とりあえず7月にうまくいったことが確認できました。来月も同じやり方で大丈夫です。
以上


2017年07月29日

4-1. 日本経済指標DB(2017年7月最終版)

日本の経済指標発表前後の取引はUSDJPYで行っています。指標そのものへの反応は小さく、取引には向きません。ただ、円クロス取引の基準となるため動きに注目しています。


【4-1-1. 7月概観】

7月2日に行われた都議会選挙結果が判明し、自民党と民進党が大敗しました。
同選挙は直近の国政選挙を示唆すると言われています。日本と欧米とは色々な違いこそあれ、既存政党への支持が減っている点は、同じなのかも知れません。

7月7日、日銀は金利抑制効果が強いという「指値オペ(さしね)」を実施した、という報道がありました。
指値オペとは、10年債金利を指定することで、その金利が日銀の防衛線だと市場に認知させる効果があります。従来から実施していた国債買入規模の増減より、更に直接的な金利調整手段に着手した訳です。

今回、指値オペでは0.1%が指値されたので、今後は長期金利が一時的に0.1%より下がったり上がったりしても、市場は金利がまた0.1%に回帰することを予想して売買を繰り返すことになります。そういう認識が定着されれば、海外主要中銀が利上げに向かう今は、JPYが売られやすい状況を作り出せる訳です。
と同時に、日銀も量的緩和からの出口戦略議論を開始するか、という6月に見かけた報道を完全に打ち消す効果がありました。
当然、この政策が特に有効な期間は、海外主要中銀が利上げの雰囲気を醸し出している間です。

そしたら、何ということでしょう。6月末から7月初めにかけて、あれほど主要国中銀に対し期待感のあった利上げや緩和縮小の話が、何か消えつつあるようです。
BOEは、GDP速報値や懸案だったインフレ率が低下したので、物価対策のために景気減速を後押ししかねない利上げが難しくなりました。RBA総裁は「欧米主要国の引締めに追随しない」ことを明言しました。FRB議長は「インフレ率が暫く下がるかも知れない」と議会証言し、ECB総裁に至っては「(引締めなんて)そんなこと、言うてない」旨、言ってます。
「何なんだよ、いったい」って、日銀総裁が言ったかどうかは知りません。


【4-1-2. 政策決定指標】

(1) 金融政策

政策金利及び政策発表時刻は、金融政策決定会合終了次第となっており不定時です。ほぼ正午前後に発表されるものの、大きな政策変更があるときには発表が遅れるというジンクスがあります。ともあれ、平日昼間の発表で時刻が不定というのでは、趣味でFXをやっている多くの人にとって取引参加できない、ということですね。取引に参加できなくても、大きな動きだけは追っておきましょう。

6月16日、日銀金融政策決定会合は、市場予想通り「イールドカーブ・コントロール付き量的・質的緩和の継続」が結論でした。
従来、出口政策議論は時期尚早という姿勢だったものの、「検討を開始する」との報道も6月に入ってからはありました。報道要点は「現在の長期国債保有残高を年間80兆円程度増加する、という政策をこのまま継続すると、2020年頃に対GDP比100%を超えてしまう」という危機感に基づくものです。実際には、日銀会合議事録でそのような危機感が委員間で「共有」されているという記載は見当たらないので、これは在野の危機感です。
ただ一連の報道を追うことで、「現在の長期国債購入ペースは年間60兆円を下回っているので、既に実質的テーパリングが始まっている」との指摘があることを知りました。

7月20日、日銀金融政策決定会合結論は、(1) 短期金利を△0.1%、(2) 長期金利をゼロ%程度に誘導する現行の金融政策維持、を賛成多数で決定しました。
同時発表された展望リポートは、(3) コアCPI前年比見通しを下方修正し、目標とする物価2%の到達時期を2019年度頃に先送りし、(4) GDP見通しを上方修正して、景気総括判断を「緩やかに拡大している」に引き上げました。

(2) 財政政策

危機的と言われて久しい財政赤字については、国債がほぼ国内で消化されていることや、国全体のバランスシート上の対外純資産が多いことから、楽観視する向きが多いようです。これはおかしな理屈で、財政赤字を民間も含めた与信規模で安心するという理屈がちっともわかりません。
もし夕張市にまだ金持ちが居たとしても、夕張市が財政破綻したら、行政サービスは現実問題として縮小したし、市は財政投資ができなくなったじゃないですか。

(3) 景気指標

景気指標への反応は、日欧が小さく米英が大きいという傾向があります。
短観は日銀金融政策の判断材料とされているので、報道では大きく扱われます。2017年7月3日に発表された短観では、企業規模の大小を問わず全般的な景況感改善となっていました。特に製造業は3四半期連続改善し、2014年3月以来の水準に達し、消費税増税前のレベルまで回復しました。

 (分析事例)日銀短観(2017年7月3日調査)

(4) 物価指標

金融・財政政策に影響を与えるため記録しています。がしかし、ほとんど動かない指標のため、これも取引には向いていません。
なお、海外におけるコアCPI(消費者物価指数)に相当するのはコアコアCPIです。日本におけるコアCPIは生鮮食料品だけを除き、エネルギーを除いていません。日銀が目標とする物価上昇率2%とは、このコアCPIの年率+2%を指しています。

7月20日に発表された日銀展望レポートでは、コアCPI前年比見通しが下方修正されました。修正内容は、2017年度が+1.4%から+1.1%、2018年度が+1.7%から+1.5%、2019年度が+1.9%から+1.8%です。

7月28日に発表された6月分コアCPI前年比は+0.4%で、前月同値でした。全体的には僅かずつ上昇しているように見受けられます。7月分東京都区部コアCPI前年比も同様です。

 (分析事例) 全国CPI・東京都区CPI(2017年6月30日発表結果検証済)
 (分析事例) GDPデフレータ速報値(2017年5月18日発表結果検証済)

(5) 雇用指標

7月7日に発表された5月分毎月勤労統計調査の現金給与総額前年比は+0.7%で、8月4日に発表された6月分毎月勤労統計調査では△0.4%でした。厚労省は「緩やかな増加傾向」という見方を示しています。

7月28日に発表された6月分失業率は2.8%、有効求人倍率は1.51倍でした。前月5月分の有効求人倍率の1.49倍という数字は43年3か月ぶりの高水準だそうです。

本指標は他の指標と同時発表されることが多く、反応もほぼありません。なので、取引は行いません。


【4-1-3. 経済実態指標】

いずれも反応しないことは同じです。指標良し悪しに対して為替が絶望的に反応しません。

(1) 経済成長

米国・中国・EUに次ぐ経済規模なのに、なぜこの程度しか反応しないのか、昔から不思議です。とはいえ、速報値は、日本指標の中ではBOJ(日銀)政策金利発表時に次いで動くようです。
6月8日発表の1-3月期改定値(海外主要国の確定値に相当)は+1.0%でした。

7月20日に発表された日銀展望レポートで、実質GDPの見通しが、2017年度は+1.6%から+1.8%、2018年度は+1.3%から+1.4%、2019年度は+0.7%増に据え置かれました。全体的に上方修正されています。
一方、IMFが7月24日に発表した世界経済見通しでは、2017年が+1.3%、2018年が+0.6%です。IMFも4月に発表した見通しより、2017年はわずかに上方改定しています。

 (分析事例) 四半期GDP速報値(2017年5月18日発表結果検証済)

(2) 実態指標

かつてよりも製造業はBtoB(企業-企業間取引)を重視しています。CPIではわからない動きを指標で掴むため、製造業の動向が必要です。非製造業には、金融・小売だけでなく発電などが含まれています。

6月1日に発表された1-3月期産業設備投資額前期比は+4.5%でした。
7月10日に発表された5月分機械受注前月比は△3.6%で、2か月連続マイナスとなりました。
7月14日に発表された5月分鉱工業生産確報値前月比は△3.6%でした。

 (分析事例) 機械受注(2017年6月12日発表結果検証済)
 (分析事例) 鉱工業生産速報値(2017年2月14日発表結果検証済)


【4-1-4. 収支関連指標】

貿易収支と経常収支で反応に結び付くのは貿易収支の方です。日本の対米・対中収支は、政治的発言・事件によって景気や為替に影響を与えます。

7月10日発表の5月分国際収支は、対米貿易収支が黒字に転じました。全体の数値は経常収支・貿易収支ともに市場予想を下回ったものの、これはGWの影響を考えれば自然です。輸出・輸入ともに増加した上での貿易赤字なので、悪い内容ではありません。経常収支は来月が黒字なら3年間連続で黒字ということになります。

7月20日発表の6月分貿易統計速報(通関ベース)は+4,399億円でした。
6月の輸出は前年比+9.7%で、米国向けは+7.1%、中国向けが+19.5%です。輸入は前年比+15.5%でした。

 (分析事例) 貿易統計(通関ベース)(2017年6月19日発表結果検証済)
 (分析事例) 貿易収支・経常収支(2017年7月10日発表結果検証済)
以上


4-2. 米国経済指標DB(2017年7月最終版)

米国の経済指標発表前後の取引はUSDJPYで行っています。
米国の政治・金融・経済の動向は、どの通貨ペアにも影響を及ぼします。望ましくは、東京時間の取引はUSDJPYで、欧州・米国時間はEURUSDで行いたいものです。


【4-2-1. 7月概観】

個別発表・個別指標の問題ではありません。7月は何か変化の兆しが多い月でした。

具体的には、高水準だった製造業景気指標が低下に転じたと見受けられる結果が続きました。ところが、生産関連実態指標には、そういった兆しが見受けられません。逆に、物価指標Iや小売売上高が低下ないし悪化したものの、4-6月期GDP速報値や4-6月期PCEは前期比で+2.6%・+2.8と良い数字でした。CPIと小売売上高の低下・減少にはかなり大きな陰線で反応し、四半期数字は良好だったにも関わらず、発表直後は陰線での反応でした。雇用は相変わらず両行で平均時給も前月比プラス推移しています。
要するに、米経済にプラス結果ではあまり反応せず、マイナス材料に過度に反応したように感じられました。

では、前月と今月とで何が違うのでしょう。
FRBのBS縮小の話で「9月からは状況が変わる(引締に政策が変わる)」という認知が市場全体に広く確度を高めた、という点ではないでしょうか。
もともと「引締」の意向があったFRBに対し、政権は「拡大」の意向が強かったのです。前者が明確化し、後者が政権基盤の弱体化で不透明化しつつあります。
引締めが明確化すれば、現在の実態データが良いことさえ、今後は悪くなりかねない、と捉えられます。これが今月の米国指標の結果と反応の関係だったのではないでしょうか。


【4-2-2. 政策決定指標】

(1) 金融政策

2017年の政策金利利上げは3回が予定されていました。3月・6月を市場予想通り実施し、ここにきてあと1回の利上げを今年行わないのではないか、と言われています。というのも、6月FOMCで現在4.5兆ドル規模(ほぼ日本のGDP並み)のBS(バランスシート)縮小に着手する方針を示し、市場では早ければ9月にも縮小を開始する可能性について話題に挙がっているためです。

もし9月に縮小を始められない市場環境ならば、利上げも難しい状況です。もしBS縮小を12月に行うなら、次回利上げは9月頃と考えられ、6月利上げの影響の検証期間が足りません。だから、利上げが12月だとすれば、9月にBS縮小を開始することになります。がしかし、BS縮小の影響こそ未知な施策ですから、影響を時間をかけて検証する必要があります。それならば12月に利上げは難しく、むしろBS縮小の開始が遅れてあと1回の利上げが今年できないのではないか、という論理です。

こうした6月末から7月月初の市場認識が、月末にはほぼ「9月にBS縮小時期・規模決定、12月にあと1回利上げ」で固まったようです。今後はこの認識を基準に取引することになります。

 (分析事例) FOMC政策金利(2017年7月27日発表結果検証済)
 (分析事例) FOMC議事録(2017年5月25日公表結果検証済)

(2) 財政政策

米国GDPに対し公共投資が与える影響は、日本の場合に比して小さなものです(絶対額でなく比率で考察)。従って、政府予算の配分が変わることは経済的な直接効果よりも、関連法規改正などで予算配分が増えた分野への政府支援が強まる間接効果となります(日本の場合は直接効果が大きい)。にも関わらず、そうした政策変更は、JPYに対してよりもUSDに対して大きく影響が現れがちな点が不思議です。

現在、米政権はオバマケア代案法案・税制改革・2018年度予算案(予算削減先が多い)の検討・承認を議会に求めつつ、ロシアゲート問題・北朝鮮問題(中国問題)・多国間協定離脱の代替施策必要性(FTAやパリ協定)・政府高官の相次ぐ辞任、を抱えています。
きっと風呂敷も日本の20倍ぐらいあるのでしょう。もう「わやくそ」と言った状況です。

8月3日、行政管理予算局局長は、トランプ政権が「全員で歳出削減せずに連邦債務上限引上げを支持していること」と「税制改革案に富裕層の所得税率引上げを盛り込まないこと」をツイッターに投稿したそうです。
ツイッターでいいのか、呟いていることは本当なのか、じゃあ代替財源は何か、議会は債務上限引上げを承認するのか、とか揉めそうです。


(3) 景気指標

景気指標の発表結果予想では、ふたつの指標の上昇基調・下降基調といったトレンド一致を論拠にすることはできます。がしかし、先に発表された指標結果の良し悪しを論拠に、後で発表される指標結果の良し悪しを予想することはできません。

(3-1) 総合・非製造業
最も反応が大きい指標はISMです。

UM(ミシガン大学)消費者信頼感指数とCB(カンファレンスボード)消費者信頼感指数とは、統計の目的・内容・時期が同じにも関わらず、単月毎の実態差異(発表結果ー前回結果)の方向が一致しません(一致率45%)。6月・7月の発表結果も、UM速報値とCBの結果はそれぞれ前月結果に対し悪化と改善とが入れ替わっています。
よって、全体的なグラフの上昇基調・下降基調といったトレンドを論拠に発表結果を予想することは可ですが、単月毎の先に発表された指標結果を論拠に、後で発表される指標結果を予想することは不可です。

7月14日に発表された7月分UM消費者信頼感指数速報値は、総合指数(信頼感指数速報値)・期待指数が前回結果を下回り、現状指数が前回結果を上回りました。現状は良いものの、先行きには不安がる、という結果です。

一方、7月25日に発表された7月分CB消費者信頼感指数は121.1でした。直近の最大値は2017年3月で125.6で、それには及ばなかったものの、2か月連続で前回結果より改善が続きました。

7月分ISM非製造業景況指数は8月3日に発表されます。
7月6日に発表された6月分ISM非製造業景況指数は57.4で、前回結果を上回りました。直近の動きは3月に55.2まで一時低下したものの、1月からは56〜58の間で上下動をしています。2015年10月を最後に58を上回ることができていません。がしかし、多くの米国景況感解説記事で見受けられるように、トランプ政権のごたごた続きで景況感が下がっている様子も見受けられません。

 (分析事例) UM消費者信頼感指数速報値(2017年7月14日発表結果検証済)
 (分析事例) CB消費者信頼感(2017年7月25日23:00発表結果検証済)
 (分析事例) ISM非製造業・総合景況指数(2017年7月6日発表結果検証済)

(3-2) 製造業
最も反応が大きい指標はISMです。

多くの指標解説書籍・記事では「NY連銀指標で動向を掴み、Phil連銀指標でそれを再確認して、ISM発表に臨むと良い」旨、記載されています。がしかし、この話は少なくとも最近、最も重要なPhil連銀指標結果とISM結果の関係が、前回結果と今回発表の大小関係すら52%しか一致していない事実を踏まえていません。「ありそうな関係」であっても、そんな関係はありません。
但し、これにISM直前に発表される製造業PMIも加え、NY連銀・Phil連銀・PMIの方向が一致したとき、とすると、実態差異の方向一致率は70%まで上昇します。

7月17日に発表された7月分NY連銀製造業景気指数は9.8で、前回結果を下回りました。2016年1月を底として、それ以降は上下動をしながら全体的に上昇基調が続いています。5月分データが7が月ぶりにマイナス転換したことで景気減速が懸念されたものの、まだグラフは下降基調に転じたとは言えません。

7月20日に発表された7月分Phil連銀製造業景気指数は19.5で、前回結果を下回りました。2015年12月を底として、それ以降は上下動をしながら全体的に上昇基調が続いていたものの、今回の結果によって下降基調への転換の可能性が高まりました。直近の最大値は2017年2月の43.3です。次に2017年5月に数値改善したときには38.8までしか改善しませんでした。同様に、直近最小値は今回の19.5で、この値は直近以前の最小値である2017年4月の22を下回っています。もし、来月発表で今回結果を下回れば、下降基調への転換です。

8月1日に発表された7月分ISM製造業景況指数は、前回結果を下回り56.3でした。但し、この数値は、前回6月分数値が2014年11月の58.7以来の最高値だったことを踏まえると、それほど低下幅が大きかった訳ではありません。NY連銀・Phil連銀のように下降基調転換の兆しが現れている訳ではありません。

 (分析事例) NY連銀製造業景気指数(2017年7月17日発表結果検証済)
 (分析事例) Phil連銀製造業景気指数(2017年5月18日発表結果検証済)
 (分析事例) ISM製造業景況感指数(2017年8月1日発表結果検証済)

(4) 物価指標

FRBが注目しているというPCEコアデフレータが最重要です。

多くの指標解説書籍・記事に記されている「物価は、材料(輸入物価指数)→生産(PPI)→消費(CPI)へと下流に波及する」旨は、少なくとも最近に関する限りあてはまりません。単月毎に前回結果と発表結果の差を求め、上流指標と下流指標の増減方向を比べた場合、一方を前後3か月ずらしても増減方向の一致率は高くありません。

6月29日に発表された1-3月期PCEコアデフレータは前期比+2.0%となり、2016年1-3月期以来4期ぶりに2%を回復が確定しました。FRBが既定の金融政策を進めやすい状況になったと言えるでしょう。

7月13日発表されたPPIは、市場予想が前月比△0.1%に対し結果+0.1%(前回結果は0%)で、コアPPIが前回結果+0.3%から結果+0.1%でした。対前月プラスの内容です。そして、7月14日発表されたCPIは、前月比が先月のマイナスから0に、コア前月比が先月同値でした。これから僅かずつ改善していくのかも知れません。

ただ、いずれも僅かに市場予想を下回っていました。この結果はFRBの「1-3月期GDPの悪さは一時的」との見解に反し、改善の兆しが見受けられません。FRB政策の基となる現状認識に反して、物価が利上げを必要としないレベルに戻り、それどころか引締政策が景気を腰折れさせかねない恐れが出てきました。
そのため、CPI発表直後1分足は、2015年以降最大となる50pips超の陰線となりました。

8月1日に発表された6月分PCEコアデフレータは、前年比が+1.5%(対前月+0.1%)でした。3か月連続で低下していたので、僅かな上昇ですが悪い結果ではありません。

 (事例1) 四半期PCEコアデフレータ(2017年6月29日発表結果検証済)
 (事例2) PCEコアデフレータ(2017年8月1日発表結果検証済)
 (事例3) CPI(2017年7月14日発表結果検証済)
 (事例4) PPI(2017年7月13日発表結果検証済)
 (事例5) 輸入物価指数(2017年7月18日発表結果検証済)

(5) 雇用指標

景気を表すのは新規雇用者数と失業率で、これらについては既にFRB幹部も満足しています。だから、最近は景気を後押しする平均時給の伸びが注目されています。インフレ圧力が強まっているのに、賃金が伸びなければいずれ好調な個人消費が減少に転じ、それが経済成長を阻むと考えられているから、です。

雇用統計は非常に大きな反応する指標です。発表前には、ISM製造業景況指数や同非製造業景況指数の雇用指数や、ADP雇用統計の結果を根拠に、雇用統計の良し悪しを論じる記事は多数見かけます。がしかし、少なくとも過去2年程度に関する限り、単月毎のISMの雇用指数は雇用統計の良し悪しと関係ありません。ADP結果は雇用統計結果とやや相関があるものの、それでも前月発表結果と今月発表結果の増減方向が60%も一致していません。

7月6日に発表された6月分ADP民間雇用者数前月差は+15.8万人(前月修正前発表値は+25.3万人)でした。
7月7日に発表された6月分雇用統計のNPF変化(前月差に相当します)は+22.2万人(前月修正前発表値は+13.8万人)でした。
8月2日に発表された7月分ADP民間雇用者数前月差は+17.8万人でした。

 (分析事例) ADP民間雇用者数(2017年8月2日発表結果検証済)
 (分析事例) 雇用統計(2017年7月7日発表結果検証済)


【4-2-3. 経済実態指標】

(1) 経済成長

財政収支・国際収支の赤字が続いていても、主要先進国において米国経済は最も好調です。そういう実態を踏まえると、我々アマチュアにも現状の景気の良し悪しを最もわかりやすく表しているのがGDPです。

6月29日に発表された1-3月期GDP確定値は、改定値を上回って1.4%となりました。雇用状況が好調ゆえに、速報値の0.7%・改定値の1.2%よりもいずれ盛り返す、というFOMC見解は正しかったのでしょう。
そして、7月28日に発表された4-6月期GDP速報値は、期待通り+2.6%まで上昇しました。それにも関わらず、一部市場予想を下回ったため、発表直後の反応は陰線です。+2.6%という数字は、1-3月期の+1.4%だけでなく、10-12月期の+2.1%も上回っていたのに、です。

 (分析事例) 四半期GDP速報値(2017年7月28日発表結果検証済)
 (分析事例) 四半期GDP改定値(2017年5月26日発表結果検証済)
 (分析事例) 四半期GDP確定値(2017年6月29日21:30発表結果検証済)

(2) 実態指標

GDPに直接大きな影響を与えるPCEへの反応より、PCE結果を示唆する小売売上高への反応の方が大きくなる傾向があります。そして、GDPに占める比率が小さな生産関連指標や、個人消費に占める比率が高いと思われる住宅関連指標は、反応が小さい傾向があります。

(2-1) 消費
米国GDPの約70%は個人消費(PCE)が占めています。その個人消費に直結する先行指標は小売売上高と考えられます。
また、ここ数か月はCPIと同時発表が続きました。おかげで、売上高の多寡がCPIの上下と方向一致性が高いことがわかりやすかった時期でした。

6月30日に発表された5月分PCEは、前月比+0.1%でした。2016年10月以降はプラス継続となっています。同時発表された5月分個人所得は、2013年3月以降すっとプラスです。この実態データを見る限り、近々の景気減速の可能性があるとは思えませんでした。

がしかし、7月14日に発表された小売売上高は、前月比・コア(除自動車)前月比ともにマイナス幅が前月より僅かに改善したものの、ともに大きく市場予想を下回り、マイナスでした。FRBは「1-3月期GDPの低下は一時的下振れ」との認識を示していました。がしかし、この結果は、4-6月期も個人消費が冴えずに経済成長が期待できない可能性が高まった内容でした。
その結果、今回の小売売上高発表直後1分足は、2015年以降で最大となる50pips超の陰線で反応をしました。その後、7月28日に発表された実際の4-6月期GDP速報値は前期比年率+2.6%だったのに。

その4-6月期GDP速報値と同時発表されたのが、4-6月期PCE速報値です。結果は前期比+2.8%でした。驚いたことに、それにも関わらず、指標発表直後の反応は陰線となりました。

8月1日に発表された6月分個人消費は前月同値、個人所得は2016年11月以来の0%でした。但し、個人所得が減った主因は、配当の項が大きく減ったため、と思われます。配当が減った原因は、前月5月に大きかったため、前月比データでよくある反動と見なせます。
数字だけを見ると前月より悪化した印象があるものの、内容を見ると前月と状況変わらずと解釈した方が良さそうです。

 (分析事例) 四半期PCE速報値(2017年7月28日発表結果検証済)
 (分析事例) 四半期PCE改定値(2017年5月26日発表結果検証済)
 (分析事例) 四半期PCE確定値(2017年6月29日発表結果検証済)
 (分析事例) 個人消費・個人所得(2017年8月1日発表結果検証済)
 (分析事例) 小売売上高(2017年7月14日発表結果検証済)

(2-2) 生産
製造業(エネルギー分野を含む)は、米国GDPの約12%を占めています。だから、製造業の好不調が米国経済に与える影響は小さい、と捉えています。雇用指標や景気指標に影響すると考えているので記録を取って見ていますが、反応は大したことありません。

7月14日発表の6月分鉱工業生産・製造業生産は前月比がプラスに転換し、設備稼働率も前月結果を上回りました。
7月27日に発表された耐久財受注前月比は+6.5%で、コア受注も+0.2%でした。

はっきり言って、直近の製造関連景気指標低下は、実態データを見る限り減速傾向が見受けられないのです。

 (分析事例) 鉱工業生産・製造業生産・設備稼働率(2017年7月14日22:15発表予定、事前分析済)
 (分析事例) 耐久財受注(2017年6月26日発表結果検証済)

(2-3) 住宅
FX会社HPなどでは注目度や重要度が高く評価されている指標もあります。反応は素直な傾向が目立つものの、注目度の割に反応が小さい指標ばかりです。
個人資産というのは、金融資産と住宅とがほとんどです。住宅は(ふつう)個人消費で最大の金額です。なので、住宅指標の良し悪しは、経済実態(個人消費)に直接的(住宅購入)にも間接的(家具等の耐久財購入)にも影響が大きい、と考えられます。

現在、米国住宅市場は在庫不足で、低価格帯住宅の販売が好調です。がしかし、指標結果はまちまちとなっています。

7月18日にNAHB(全米住宅建設業者協会)が発表した7月住宅建設業者指数は、8か月ぶりの低水準でした。原因は、材木価格高騰と労働力・用地不足との解説記事がありました。
7月19日に米商務省は、6月住宅着工件数(季節調整済み)が年率換算で前月比+8.3%、前年比+2.1%となり、2月以来の高水準となったことを発表しました。増加は4か月ぶりです。
7月24日に発表された6月分中古住宅販売年率換算件数は552万件でした。前月より僅かに減っています。
7月26日に発表された6月分新築住宅販売年率換算件数は61.0万件でした。前月同値です(前月発表値との対比で、修正値との比較ではありません)。

 (分析事例) 中古住宅販売件数(2017年6月21日発表結果検証済)
 (分析事例) 新築住宅販売件数(2017年6月23日23:00発表結果検証済)


【4-2-4. 収支関連指標】

最近は毎月400億ドルの貿易赤字が続いています。毎月400億ドルという大きさは、年間で日本の国家予算並みということです。米国の経済規模というのは本当にすごいのですね。

米貿易赤字の47%は対中赤字です(2016年)。
7月16日に期日を迎えた米中100日計画は、早い時期にいくつかの合意がありました。中国市場への米国産牛肉輸出再開、米金融機関が中国市場で格付け業務・債券売買に参入、米LNG(液化天然ガス)輸出、といった内容です。その後、新たな合意についての報道がありません。これらの合意成果は、まだ指標結果に反映されていません。

8月4日に発表された6月分貿易収支は、前月比△5.9%の465億ドルの赤字でした。
前月発表(5月分)では、内訳の輸出が2年ぶりの高水準で、今回発表では収支全体が2016年10月以来の赤字縮小でした。とはいえ、直近の水準はここ2・3年で赤字が大きな時期に属します。「赤字縮小に向かっている」とは、まだ言えない水準です。
石油輸出が好調なだけでなく、輸出全体が約2年半ぶりの好調さです。但し、対中貿易赤字は+3.1%増加し、輸出が減って(△4.7%)、輸入が増えていました(+1.2%)。

 (分析事例) 貿易収支(2017年4月4日発表結果検証済)

本指標の特徴は、貿易赤字が多少増えようが減ろうが、発表直後の反応方向にあまり関係ありません。発表時刻の関係で、他の大きな指標と同時発表されることも多く、その結果、見掛け上の反応平均値は大きくなっています。単独で発表される場合には、あまり反応しない指標です。
本指標結果や内訳を論拠に、米政権からの2国間貿易収支に関する牽制発言があり得ます。本指標の意義は、毎月の貿易赤字の多寡よりも、そうした発言でUSDJPYが動くことへの警鐘を与えてくれることです。
以上


4-3. 欧州経済指標DB(2017年7月最終版)

欧州の経済指標発表前後の取引はEURJPYで行っています。
欧州経済指標発表前後のEURJPYは、トレンドの影響が強く指標結果の影響が弱い、という傾向を感じています。おそらく、各国毎の発表が先行しているため、その時々にEURレートに折込済という場合が多いのでしょう。だから、指標発表結果への反応方向は素直なものの、反応程度が小さく反応期間が短い、という感触を持っています。


【4-3-1. 7月概観】

直近の大きな動きをなぞっておきます。
2016年6月の英EU離脱国民投票は、離脱賛成が52%を占めて、英国のEU離脱が決定しました。2017年4-5月に行われた仏大統領選では、第一回投票の上位2名が、マクロン候補(得票率24%)とルペン候補(得票率21.3%)となりました。そして、第二回投票で66%を得票したマクロン候補が大統領に選出されました。その後、6月に仏下院選が行われ、与党連立が350議席(総数577)を占めました。同月行われた英下院選は、与党が保守党が318議席(総数650議席)と、単独過半数から過半数割れとなりました。
次は、9月24日投票の独総選挙です。現在の保守系与党(キリスト教民主社会同盟)と、最大野党社民党の支持率は、6月下旬に39%対24%と報道されています。

こうした政治環境下の6月28日、「ECB総裁が政策微調整の可能性を示唆」との報道があり、ECBが9月にも緩和策縮小を発表する可能性があるという憶測が報道されました。その結果、独金利とEURは高騰しました。翌29日にはECB関係筋の話として、この憶測は打ち消されています。

ECB幹部が緩和縮小への着手を積極的に宣伝すると、独株価が下がることがわかりました。そして、独財務相もコロッと態度を変えることもわかりました。
ならば、もうECBが独政権与党の足を引っ張るとは思えません。6月にEURが買われた理由のひとつ(もうひとつは仏選挙結果)は9月独選挙まで再封印(のらりくらり)されるのではないでしょうか。まして、ブリグジット交渉遅延なんて、独選挙での与党の数議席に比べれば、取るに足らない問題です。

7月6日に6月のECB理事会議事要旨が公表されました。
ECBのテーパーリング着手がいつからかが市場の関心を集めています。議事要旨では「インフレ見通しに確信が必要」との記載に対し、市場(プロフェッショナル)は独国10年債利率を跳ね上げました。つまり、市場は既にインフレ率改善を先取りしてを確信しているのです。

そして、7月20日にECB理事会がありました。


【4-3-2. 政策決定指標】

(1) 金融政策

7月20日のECB理事会の結論は「市場予想通り現状維持」でした。
理事会後の記者会見でECB総裁は、最も市場の関心があった資産買入プログラム変更の可能性について質問を受けました。回答は次の通りです。
曰く「まだそのような時点に至っていない。フォワードガイダンスは変更しないということや、将来の変更を討議する具体的日程は設定しないことで、理事会は一致している。つまり(先月末に大騒ぎになった発言は)単に討議が秋に実施されると言っただけだ」
なんなんだ、こいつは。

 (分析事例) ECB金融政策(2017年7月20日発表結果)

(2) 財政政策

欧州の政策決定過程は非常にわかりにくい仕組です。欧州理事会(EU首脳会議)は、各国首脳と欧州委員会委員長とEU大統領によって構成されています。閣僚理事会は各加盟国から1名ずつ代表が選出され、各国が持ち回りで議長国を務めます。欧州委員会は各加盟国から1名ずつ選出された委員によって構成されています。欧州議会の議席配分は人口によって割り振られています。
で、どこが予算案を作ってどこが承認しているのか、まだたどり着いていません。

(3) 景気指標

独国景気指標は、ZEW・PMI速報値・Ifo・PMI改定値の順に発表されます。PMI改定値はほぼ反応しないため取引しません。別々の指標であっても、全体的に上昇基調・下降基調というのは、グラフを見ればほぼ向きと期間が一致します。
問題は、単月毎のZEW・PMI速報値・Ifoの実態差異(発表結果ー前回結果)の符号(プラス・マイナス)の一致率が低いことです。単月毎の予想では、先に発表された指標結果が後で発表される指標結果の改善・悪化すらアテにならない、ということです。
よって、指標結果予想の論拠は、単月データに基づくものでなく、トレンドの有無に基づくものでなければいけません。

7月18日に発表された独国7月分ZEW景況指数は、現況指数・期待指数ともに前回結果を下回りました。前月はは現況指数が2011年7月以来の最大値となっていたので、この低下は気にする必要がありません。期待指数低下は、実態指標の生産関連で受注が生産よりも数字低下傾向なので、その兆候が現れ始めたとも解釈できます。
そして、7月24日に発表された独国7月PMI速報値でも、総合・製造業・サービス業の全てが前月結果を下回っていました。

がしかし、7月25日に発表された7月分Ifo景況指数は、現況分析指数(現況指数)・景況感(期待指数)のいずれも前回結果を上回りました。現況指数は、2016年8月以降ずっと上昇継続しています。期待指数は、2016年10月から2017年5月まで上下どちらに向かうか迷いが見受けられたものの、先月発表で直近ピークの2016年10月値を上抜けました。総合値(景況指数)は、1991年以来の最大値を先月・今月と更新しています。

 (分析事例) 独国ZEW景況感調査(2017年6月13日発表結果検証済)
 (分析事例) 独国PMI速報値(2017年7月24日発表結果検証済)
 (分析事例) 独国Ifo景況指数(2017年7月25日発表結果検証済)

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欧州景気指標はPMI速報値のみ取引し、ZEW景況感調査やPMI改定値(最終値に相当)では取引しません。
欧州PMIは、速報値と改定値で実態差異(発表結果ー市場予想)の符号の一致傾向も高いものの、改定値は事後差異(発表結果ー市場予想)がほとんどの場合に0となります。過去、速報値結果で改定値予想がほぼ正確に予想されています。よって、PMI改定値発表直後の反応は、たいてい指標結果に関係ありません。
欧州ZEW景況感調査は、独国ZEW景況指数と同時発表されます。欧州結果は反応にほぼ影響しません。
よって、PMI速報値ぐらいしか取引できないのです。

7月24日に発表された欧州7月分PMI速報値は、製造業が前回結果より低下、サービス業が前回同値、となりました。製造業速報値は、2016年8月から先月まで10か月連続で前回結果を上回っていました。今回の低下は、低下しても56.8と高水準なので、今回単月の低下は問題になりません。

 (分析事例) 欧州PMI速報値(2017年6月23日発表結果検証済)

(4) 物価指標

欧州物価指標(HICP)は取引に向かない指標です。
速報値は反応が小さため、反応方向が指標結果に対しあまり素直ではありません(トレンドに飲み込まれがちです)。だから、指標分析の意味がありません。そして、改定値は速報値とほぼ結果が一致します。結果が一致するのにEURが動くのは、指標の影響ではありません。

ECBは、実質的にインフレ目標(前年比2%付近で以下)を設定しています。現在、その近辺まで回復したという見方と、まだ目標付近で安定していないという見方があり、ECB政策に絡むだけに本指標は重要視されています。
ECBとIMFの2017年インフレ率は各1.5%・1.6%、2018年は各1.3%・1.5%と見込まれています。ECBは慎重です。

6月28日に市場を混乱させたECB総裁発言の「秋に政策微調整可否のための状況確認」は、この前年比が秋までに目標近辺に到達するという意味ではない、と思われます。数字がなかなか2%を超えないことを表向きの理由に挙げて、秋の独総選挙が終わるまで新たな情勢判断を不用意に出来ない、と受け取る方がしっくりきます。

7月31日に発表されたHICP速報値は、コアHICP前年比が前回結果をやや上回りました。コアHICP前年比は上昇基調を継続しており、HICP前年比は下降基調転換を懸念されていたものの、前月同値で踏みとどまりました。

 (分析事例) HICP(消費者物価指数)速報値(2017年7月31日発表結果検証済)

(5) 雇用指標

7月7日に発表された独国6月雇用統計の結果は、失業率が+5.7%、失業者数前月比は+0.7万人でした。失業率は2014年以降ほぼ単調に低下し、最近は低下が加速しています。失業者数は、2016年12月から2017年4月まで4か月連続で減少した後、2017年5月から2か月連続で増加しています。

7月に発表された欧州5月分失業率は+9.3%でした。各国平均で9.3%という数字に驚きますが、これでも2013年9月の12.2%をピークにほぼ毎月単調に低下しています。


【4-3-3. 経済実態指標】

昨年2016年の欧州GDPは19.3兆USDです。そのうち独国が17.9%、英国が13.6%、仏国が12.8%、伊国が9.6%を占めています。

(1) 経済成長

欧州GDPは、発表結果と反応方向とがあまり関係ありません。おそらく、各国毎の発表が先行しているため、その時々にEURレートへの折込みが行われるからでしょう。

5月23日に独国1-3月期GDP改定値が発表されました。結果は、前期比が+0.6%で、前年比が+1.7%、でした。前年比は、2016年7-9月期から3期続けて同値継続となっています。
7月20日に独国財務省は月報を公表し、(1) 国内経済は好調、(2) 英国のEU離脱交渉やトランプ米大統領による貿易政策は不確定要素、(3) 展望は順調な成長と予想、との内容でした。4-6月期は、1-3月期の前期比+0.6%と同様の成長率となる見込み、です。

 (分析事例) 独国四半期GDP(季調済)速報値(2017年2月14日発表結果検証済)

(2) 実態指標

最も影響力が強い独国経済も、実はGDP比で言えばEU全体に対し20%を下回っています。

(2-1) 小売
6月30日に発表された独国5月分小売売上高指数は、前期比+0.5%、前年比+4.8%でした。前年比の動きを見ると、毎月の上下動が激しいものの、2016年2月以降は全体的にやや下降ぎみでした。今回の+4.8%は、そのトレンドが上昇に転じた気配を感じさせます。来月発表(6月分)で+2%以上ならば、その気配を実態と認識しても良いでしょう。

(2-2) 生産
7月7日に発表された独国5月分鉱工業生産指数前月比は、各+1.2%・+1.9%でした。独国データの今年1月からの重積値(増減累積値を求めるため、100%を起点に前月比を掛け算し続けた値)は+6.7%です。昨年12月を起点にすると、その後今年5月までの伸び率が+6.7%という意味です。
起点の12月単月は良い数字だったので、この数字は絶好調の状態と言っても良いでしょう。

その一方、7月6日に発表された独国5月分製造業新規受注前月比は+1.0%でした。今年1月からの重積値は、起点となる昨年12月の値が良かったこともあって△4.4%です。受注を見ると、少し先行きに不安があります。

製造業の受注と生産のLT(リードタイム)は、受注が3〜6か月程度先行すると見るのが一般的です(業種間のばらつきが大きい)。それを同時に表しているのが景気指標ですが、製造業PMI改定値(最終値に相当)には、先行きへの不安の兆候がまだ見受けられません。

8月4日に発表された独国6月分鉱工業受注指数前月比は+1.0%でした。内需は+5.1%で好調、外需は△2.0%でした。てっきりEUR高が原因かと思ったら、EU諸国からの需要が△2.4%となっています。この結果について、独経済省は「小幅な拡大が続く」との見方を示しています。


【4-3-4. 収支関係指標】

7月8日に発表された独国5月分貿易収支は+220億EURでした。輸出好調には違いないものの、独国内景気が好調で輸入も増えている結果、増加ペースが落ち始めました。それを如実に示しているのが、過去12か月平均では+208億EURで、その前の12か月平均が+213億EUR、という数字です。

7月14日に発表された欧州5月分貿易収支は+214億EURでした。欧州貿易集は毎月の上下動があるものの、全体として増加基調です。数字を見比べてみると、独国の輸出の強さが良くわかります。
以上


4-4. 英国経済指標DB(2017年7月最終版)

英国の経済指標発表前後の取引はGBPJPYで行っています。
さて、2017年度のトレンド判断は、

  • 6月総選挙でメイ首相の立場がどれぐらい強まるか
    →与党議席減で首相進退論が出たり、閣内不協和の報道がでています
  • BOEが物価高にいつどの程度の対策を講じるか
    →6月までに利上げ派のMPCメンバーが3名に増えたものの、成長率とインフレ率上昇が鈍化しています
  • ブリグジット交渉進展内容
    →9月独総選挙が終わるまで、劇的進展は期待できません

がポイントです。

8月4日、IOD(経営者協会)が英政府に対し「EU離脱の合意内容を策定することを求めた」と報道されています。この合意内容は最終的なものでなく、過渡的なものでも構わない、ということのようです。秩序だった離脱を円滑に進めることを企業に保証するため、政策目標を具体化して欲しいそうです。
こんなだから、英首相は総選挙で勝ちたかったのでしょう。企業なら、成算が見通せない段階で合併や撤退を先に発表するのでしょうか。


【4-4-1. 7月概観】

6月総選挙の結果、与党が議席を減らしました。
英首相は、棚ボタ式に首相になったイメージ払拭を図り、EU離脱交渉の国内指導力強化を狙っていたものの、その目論見は外れました。前首相のEU離脱国民投票といい、英国はやらなくてもいい選挙を行って、ダメージを負うことが続いています。
政権基盤が弱いと、対EU交渉での譲歩が難しくなります。

経済指標は、4-6月期成長率が1.7%に鈍化しました。
多くの解説記事で個人消費低迷が原因に挙げられています。それは、小売売上高前年比が昨年10月をピークに低下傾向が続いていることで確認できます(6月は改善)。それでも、物価上昇率は賃金上昇率を上回り続けています。

物価は、6月分の上昇がやや鈍化したものの、それでもコアCPI前年比は+2.4%、CPI前年比は+2.6%なので大きな上昇です。
利上げの可能性が減って、成長率が今後更に鈍化する可能性を想定すると、GBPは売られる要素が増えつつあるのでしょう。


【4-4-2. 政策決定指標】

BOEは、そうそう簡単に政策変更しないという話があります。もちろん、これは過去の実績で、BOE総裁もMPC委員も実際には入れ替わっているのだから、こんな話を当てにはできません。

(1) 金融政策

3月MPCでは、昨年7月以来の利上げ主張する委員が現れました。6月MPCでは利上げ主張委員が3名に増えました。昨年6月の国民投票以降のGBP安による物価が急上昇が利上げ派の主要論拠で、賃金上昇への悪影響(景気への悪影響)の懸念が様子見派の主要論拠です。

6月15日のMPC声明では「政策変更にあたっては、EUの新たな貿易協定締結やその移行期間設置の合意など、EU離脱交渉次第」という条件が挙げられました。6月下旬には、BOE総裁が利上げ検討の必要性について言及しました。但し、利上げに当たっては「物価上昇に伴う消費減速を企業投資が補えるか」を前提に挙げていました。
利上げ気運にブレーキをかけた訳です。

そして、利上げ気運の高まった8月1日のMPCでは、利上げ派理事が1名退任したこともあって、利上げ賛成派が2名に減りました。一気に翌朝までにGBPJPYは300pips近い下落となりました。
退任した利上げ派理事1名の代わりに、別の理事が利上げ賛成に回るかも知れない、という予想もあったので、発表までGBPが下がっていなかったのです。

 (分析事例) BOE政策金利(2017年8月3日発表結果検証済)

直前10-1分足と直後1分足との方向一致率は68%なので、取引参加者は3回に2回の割合で発表直後の反応方向を当てています。英国は金融の国であり、予想分析もそこに乗って取引する人も、平均的な我々より平均的に上手なのかも知れません。
危ないので、大きな発表があるときは、追撃に徹した方が良いと思います。

(2) 財政政策

先の総選挙での保守党公約は、移民削減(年間10万人未満)・2025年頃までの財政赤字解消・消費税を上げずに2020年までに法人税を17%まで引き下げ・高額役員報酬問題への歯止め・労働者の権利拡大・電気ガス料金の上限設定・キツネ狩り禁止法廃止の採決、等がありました。英国にとって都合が悪い内容ならEUと合意しない方がマシ、という首相発言も公約にあたるでしょう。
ところで、キツネ狩りが英国でそれほどのテーマだなんて、知っていましたか。そんなこと言ってる場合か、という気もします。

(3) 景気指標

製造業の景況感が悪化し始めると、サービス業もそれを追いかける、という言い伝えがあります。近年、この法則に当てはまらない事例が多々見受けられます。

8月1日発表された7月分製造業PMI、8月3日に発表されたサービス業PMIは、ともに前回より改善しました。上昇再開と言えるほどの改善ではありません。
両指標ともに、昨年最悪期(EU離脱国民投票前後)よりも、まだかなり高い水準にあります。

 (分析事例) 製造業PMI(2017年8月1日発表結果検証済)
 (分析事例) サービス業PMI(2017年8月3日発表結果検証済)

製造業PMIは、反応方向を確認したら早期参加して、反応が伸びて利確の機会を待てば良いでしょう。
少なくとも最近のサービス業PMIは、EURGBPの月足の上下動と逆相関の関係が見受けられます。数日前に発表される製造業PMIの結果との相関は「無くはない」と言った程度しかありません(60%未満、50%以上)。

(4) 物価指標

主要国でCPI(消費者物価指数)・RPI(小売物価指数)・PPI(生産者物価指数)が一度に発表されるのは英国だけです。CPIやRPIの発表結果が揃って改善/悪化すると、驚くほど大きく反応するので注意が必要です。

BOEの目標インフレ率は年2%程度です。既にコアCPIは+2%を上回っています。発表結果が市場予想を上回っても、必ずしも素直に陽線で反応するとは限らない水準に達しています。がしかし、物価上昇を抑え込むために、6月下旬にBOE総裁は利上げ検討開始についてコメントしました。これで指標結果と反応方向の一致が、まだ暫くは続くと見込めるようになりました。

7月18日発表結果は全体的に物価上昇率が鈍化しました。それでもコアCPI前年比は+2.4%、CPI前年比は+2.6%なので、鈍化と言っても大きな物価上昇が続いています。

 (分析事例) 物価指標(2017年7月18日発表結果検証済)

過去の傾向は、早期参入・早期利確の追撃に適した指標です。指標発表から1分を過ぎてからは、初期反応の値幅を削ったり反転することの方が多くなっている点に注意しましょう。
反応が大きい指標なのであまり勧められませんが、直後1分足の事前差異との方向一致率が80%近くある指標です。指標発表前に事前差異と同方向にポジションを取得し、指標発表直後に跳ねたら利確であれ損切であれ、ポジションを解消するやり方も可能です。

(5) 雇用指標

多くのFX会社の経済指標カレンダーに示されている失業保険受給者数では反応しません。少なくとも直近の2-3年のデータを整理すると、平均所得(含ボーナス)の市場予想との多寡によって反応方向が決まりがちです。

7月12日発表では、平均時給が前回結果を下回り、失業率と失業保険申請件数が前回結果より改善しました。市場予想との関係で、反応は陽線となりましたが、内容はあまり良くありません。3-5月の実質賃金は、相変わらず物価上昇率を下回っていることを指摘する解説記事がありました。

 (分析事例) 雇用統計(2017年7月12日発表結果検証済)

指標発表直前に比較的大きく動き、その方向が発表直後の反応方向を3回に2回程度当てているという怪しい指標です。発表から1分を過ぎると、どちらに反応するかがわからない指標なので、追撃は早期参加・短期利確が基本です。


【4-4-3. 経済実態指標】

少し前までのIMF予想では、英国の2017年経済成長は2.0%となっていました。最新の見通しでは、2017年が1.7%、2018年が1.5%です。対する米国は2017年・2018年ともに2.1%(4月時点で2017年は2.3%)で、EUはともに1.9%・1.7%となっています。

(1) 経済成長

EU離脱国民投票後、一時は成長がマイナスになるという解説記事さえあったものの、2016年はかなり好調でした。それだけに2017年は成長鈍化と見込まれていました。ひょっとすると、その兆しが現れ始めたのかも知れません。

6月30日、GDP確定値は前期比+0.6%・前年比+2.0%で、改定値と同値でした。+2%の経済成長は米国同期の+1.4%より優位でした。政策絡みでもFRBの次政策が「資産規模縮小で利上げでない」一方、BOEは「利上げの検討を向こう数か月以内に始める(6月28日BOE総裁発言)」ですから、GBPUSDはもう少しの上昇余地があると思われました。

がしかし、7月26日に発表された4-6月期GDP前年比速報値は1.7%で、1-3月期確定値+2.0%を下回りました。+1.7%というのは悪い数字ではありません。市場では、発表直後こそ陽線で反応したものの、その後は反転陰線で反応しました。
この数字では8月3日のMPCで利上げ派が強く出られないと捉えられたからでしょう。

 (分析事例) 四半期GDP速報値(2017年7月26日発表結果検証済)
 (分析事例) 四半期GDP改定値(2017年5月25日発表結果検証済)
 (分析事例) 四半期GDP確定値(2017年6月30日発表結果検証済)

速報値は、早期参加・追撃徹底に適しています。少なくとも発表から1分足を過ぎて、直後1分足値幅を削ることは27%あっても、直後1分足と逆方向に反転したことは7%しかありません。

(2) 実態指標

他の国の実態指標ではあり得ないほど大きく反応します。
現状は先々の成長鈍化が予想されており、平均的には指標への反応が、上に小さく下に大きくなると思われます。

(2-1) 小売
7月11日に発表された6月分BRC(英小売連合)小売売上高調査前年比は2か月ぶりにプラス転換していました(+1.2%)。
7月20日に発表された6月分小売売上高指数前月比・前年比とコア小売売上高前月比・前年比は、全て前月を上回っていました。指数・コア指数ともに前年比が昨年末から明らかに低下傾向でした。来月発表で今月発表結果を上回れば、その傾向が上昇転換したようにもグラフ印象が変わります。

8月発表予定の7月集計分の良し悪しを考察する指標が発表され始めました。
8月4日に発表された7月分ハイストリート既存店小売売上高前年比△0.6%でした。ハイストリートというのは、表通り店舗のことで、細かな定義はよくわかっていません。7月下旬の天候はあまりよくなかったそうです。

 (分析事例) 小売売上高指数(2017年7月20日発表結果検証済)

本指標は、発表結果の良し悪しを、直前10-1分足の方向が示しがちです。がしかし、反応の持続性に不安があるので、追撃はほどほどにしておかないと痛い目に遭いかねません。

(2-2) 生産
7月27日、英政府は2040年以降にガソリン・ディーゼル車の販売を禁止する旨、発表しました。知らなかったのですが、与党保守党は2050年までにほぼ全ての自動車から排気ガスを無くすことを公約に掲げていたそうです。既に仏国が同様政策を発表していたことも知りませんでした。

この政策は巨大な社会インフラ投資と自動車メーカーの設備投資と石油需要の縮小を意味します。2040年なんてまだまだ先のことです。がしかし、つい20年前に起きた携帯電話普及や、15年前に起きた液晶TV普及や、つい5年前に起きたLED照明普及を覚えているでしょうか。工業製品は普及率が一線を超えると、一気に価格低減と普及率急増が起きて旧製品を駆逐します。
2040年なんて、そんなに時間が要らないかも知れません。

7月7日に発表された5月分鉱工業生産指数前月比は、自動車生産が昨年2月以来の大幅減少となったことを受けて低下しました(△0.1%)。この結果は上述の新政策発表とは関係ありません。鉱工業生産指数は、1月にマイナス転換してから(4月分を除き)ややマイナス状態が続いていました。但し、直近では昨年11月分(+2.1%)・12月分(+1.1%)が大きかっただけで、2015年1月分から今回発表までプラスだったことは13回(全29回)と半数以下です。もともと長期凋落傾向があったのではないでしょうか。

 (分析事例) 鉱工業生産指数(2017年6月9日17:30発表結果検証済)

事前差異・事後差異・実態差異のマイナス率が各85%・70%・78%と、異常な偏りが見受けられます。これは、調査期間において、市場予想は前回結果より低めに偏っており、発表結果は前回差異よりも市場予想よりも低くなりがちだった、ということです。

(2-3) 住宅
ほぼ反応しないので、取引は行いません。

7月13日に発表されたRICS(王立公認不動産鑑定士協会)住宅価格指数は+7でした。長周期の波が観察され、前回の波の底はEU離脱国民投票直後の2016年7月でした(+6)。その後11月に直近ピーク(+30)をつけてから現在は下降中です。来月は2016年7月の波底を下抜けるかに関心があります。

一方、7月17日に発表されたライトムーブ住宅価格前月比は2か月ぶりにプラス転換(+0.1%)しました。ライトムーブも全体的には2017年2月を直近ピークに、価格上昇率が低下傾向になっており、マイナス再転換を予感させています。


【4-4-4. 収支関係指標】

7月7日に発表された5月分貿易収支は△119億GBPの赤字でした。英国貿易収支は月々の上下動があるものの、長期的にその上下動は赤字拡大側に推移しています。
以上


2017年07月28日

4-5. 豪州・NZ経済指標DB(2017年7月最終版)

豪州の経済指標発表前後の取引はAUDJPYで、NZの経済指標発表前後の取引はNZDJPYで行っています。
いずれも、以前ほどではないにせよ、先進国では高金利通貨であり、被投資国のためリスクにはからっきし弱いという特徴があります。


【4-5-1. 7月概観】

オセアニア通貨は、中国経済指標によって大きく動く傾向があります。中国関連で注目した報道は以下3点です。

ひとつは、7月13日に発表された中国4-6月期GDPです。結果は前年比+6.9%で、1-3月期と同値でした。
中国政府の2017年通年成長率の目標は6.5%前後です。上半期は目標を上回り続けたことになります。今回は前期同値だったものの、直近の推移を見ると、2016年7-9月期を境に、それまでの下降基調が上昇基調に転じたようにも見えます。

もうひとつは、7月27日に報道された「システミックリスク対策」です。システミックリスクというのは、ひとつの決済不能が次々と波及していくことです。これこそ主要各国が中国に対し不安を持っていたことです。
まだ何をどうするのか、具体的内容が報道されていないようです。
がしかし「システミックリスクを起こすぐらいなら、むしろ経済成長等のその他のことを犠牲にしたって構わない」旨、報道官は説明しました。この説明を要約して見出しにした記事は多いようです。だから「はよ、そうせい」ってずっと言ってたじゃないか、ということでしょう。

そして、日米が問題視する北朝鮮問題は、中国の影響力を頼り過ぎな気がします。日米ともにトップの支持率が低下・低迷している状況下では、中国から見れば日米側の国内問題と捉える方が自然でしょう。
米国の意向に逆らう北朝鮮が居ても、中国が困ることはまだ起きていません。いま中国が困ることは、人事に関わるようなことでしょう。そうした二国間関係に影響が大きな施策・作戦を行うには、米政権の支持率が低すぎるように思えます。
そういう姿が垣間見えた月でした。

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豪州の7月状況について纏めます。

企業景況感は、貿易収支が黒字転換した2016年11月から1か月遅れで、ほぼ+10以上の高位安定しつつあります。RBAの最近の見解は、「物価が2017年中に2%超に達して(1-3月期は2.1%、4-6月期は1.9%)、あと一押しのために賃金伸び悩みを脱したい、だからAUD高で邪魔するな」という感じが続いています。
雇用自体は、新規雇用者数の増加が3月分以降継続しており、常勤雇用者数増加といった内容改善も進んでいます。賃金上昇は、日本のアベノミクスだと2年ぐらい遅れた記憶があります。

経済実態は、6月に発表された1-3月期GDP前年比が+1.7%が最新結果です。その後、小売売上高は前月比が4月分でプラス転換し、消費増を推定させています。貿易収支は、2016年11月分が2年8か月ぶりに黒字転換して以来、好調です。2017年年初からの貿易黒字は100億AUDを超えました。次回、9月のGDP発表が待たれます。

さて、先月末から当月月初にかけて米欧英加の中銀関係者による緩和縮小発言が続きました。そして、豪州経済は上述の通り、先行きの明るさがデータで示されつつあります。その結果、市場では「RBAも欧米主要国中銀に追従するのではないか」との期待感がありました。
がしかし、7月4日のRBA声明結論は、従来と同じく「(現状維持が)整合的」でした。7月26日には、RBA総裁が「引締で他の中銀を追従しない」とも発言しました。

そりゃそうです。
豪政府は7月に入ってから今後10年間のインフラ投資を再発表しています(5月に概要が発表されていました)。財政・金融の方向さえ一致していれば、当面は緩和縮小という話にはなりません。政府の輸送インフラへの投資政策やRBAの低金利政策は、海外からの投資資金に頼らずに済む自立志向の強まりを示唆しています。
ここ最近の毎回のRBA声明では、中国の債務問題を少し遠慮がちにリスクとして捉えています。政府も中銀も緩やかにそれに備え始めたのです。

規模が大きなAUD取引参加者が注視していることは、

  • 2017年は現状維持、2018年は利上げに政策転換、という市場認識
  • 成長率3%超への到達時期が2019-2020年頃、という中銀認識

が、いつ修正されるかではないでしょうか。中長期のこの売買基準は、当分同じままになると見込んでいます。

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NZ経済に関しては、前月認知と変更なしです。

NZ経済指標は、豪中米との二国間関係を始め、国内での報道が皆無と言ってもいいぐらいで、よくわかりません。よって、市場予想がほぼ的中し、且つ、それにも関わらず反応が大きいRBNZ(NZ中銀)政策金利にだけ注目しておけば十分です。そもそもNZについては、昨年就任したイングリッシュ首相という名前からして、どこの国の誰なんだかよくわからないぐらいです。

1-3月期GDP前年比は+2.5%で、10-12月期の+2.7%から僅かに低下しました。でも+2.5%です。地震復興需要が一段落ついたら、人口増とそれに伴う住宅投資拡大が経済成長を支えています。直近の好材料は、主要産品の乳製品国際価格が5月後半から持ち直していることです。そして、1-3月期CPI前年比は+2.2%で、RBNZ目標中心値の2%を上回りました。

それにも関わらず、RBNZは6月22日に「相当の期間、緩和的政策維持」の声明を継続しています。インフレが加速する懸念よりも、目標以下のインフレ状態が続くことを懸念しています。RBNZ金融政策(声明)は、次回8月10日に予定されています。


【4-5-2. 政策決定指標】

(1) 金融政策

2017年7月4日、RBAは政策金利を1.5%に据え置きました。ここ最近の金融政策決定理事会の結論は「現在の政策継続が、経済の持続的成長とインフレ率の回復に繋がる」との見解が継続的に示されています。同時発表された声明の内容は、次のようなものです(意訳・要約しています)。

曰く「事業環境が改善しており設備稼働率も上昇、鉱業投資の減少の影響を直接的に受けない地域では企業投資が回復しています。一方、実質賃金の緩やかな成長と家計の借金が高い水準にあるため、消費は伸び悩んでいます。そして、雇用の継続的な伸びが示唆されているものの、賃金が伸び悩んでいるため、こうした状況が暫く続くと予想されます。また、住宅市場が地域差こそあれ、家賃が20年ぶりの緩やかな伸びとなっており、家計の住宅ローン借り入れの増加ペースも収入の伸びを上回っています。 よって、インフレ率の現状見通しは低水準の金利に支援されたものだと言えます」

 (分析事例) RBA金融政策(2017年8月1日発表結果検証済)
 (分析事例) RBA金融政策理事会議事録(2017年6月20日10:30公表結果検証済)

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RBNZ政策金利の発表では市場予想がほぼ的中します。そして「現状維持」のときにも反応が大きく、一方向への反応が続きがちです。反応方向を確認してから追いかけてポジションが取っても、pipsが稼ぎやすいのです。現地夏時間は5時発表なので、起きられないというのが最大の問題です。

2017年6月22日、RBNZは政策金利を1.75%に据え置くことを発表し、政策が相当の期間緩和的と言及しました。

さて、NZのインフレ率は既に中銀目標の1-3%の中間値まで回復しています。がしかし、RBNZ総裁は「2019年の遅い時期まで利上げを開始しない見込み」と表明しています。ただ、同総裁は9月退任予定(2017年2月7日発表)で、その後は2018年3月まで副総裁が代行を務めると発表されています。どの時期からか、政策変更の可能性が報道解説され始めるでしょう。

 (分析事例) RBNZ政策金利(2017年6月22日発表結果検証済)

(2) 財政政策

7月9日、豪政府は今後10年でインフラ整備に750億AUDを投じることを発表しました。主な投資先は鉄道・滑走路・道路となっており、政府説明は以前の鉱山ブーム時代の経済構造からの産業構造転換を目指すため、ということのようです。
2016年の豪GDPは1.7兆AUDなので、対GDP比0.44%/年と捉えた方がわかりやすいでしょう。インパクトを日本のGDP規模に置き換えれば、単年度2兆円程度ということになります。いわば、日本が東京五輪を毎年やるぐらい、インフラ整備に力を入れるのです。

(3) 景気指標

豪州・NZの景気指標では取引を行っていません。両国の代表的な経済誌もわからないし、内政・外交の主要議題も掴めません。むしろ、景気指標を取引対象としてでなく、総合的な雰囲気を掴む手段として利用する方が有用です。

7月11日に発表されたNAB企業景況感指数は+15でした。貿易収支が黒字転換した2016年11月から1か月遅れで、景況感がほぼ+10以上の高位安定しつつあります。

7月31日に発表された7月分NBNZ企業景況感は+19.4でした。4月分の+11が当面の底となって、5・6月と2か月連続で改善しててから、僅かに下降です。

(4) 物価指標

四半期毎に発表される豪州物価指標はCPIに注目しておけば十分です。輸入物価指数や生産者物価指数はほぼ反応せず、取引には不向きです。

RBA見解(3月)では、インフレ率(CPI前年比)が2017年に2%を上回る、と予想していました。賃金の伸び悩みが物価上昇を抑えているとの見解は、7月4日のRBA政策金利発表時の声明でも言及されました。

7月26日に発表された4-6月期CPI前年比は+1.9%でした。1-3月期2.1%を下回ったものの、まだ2016年1-3月期を起点とする上昇基調は維持されている水準です。

 (分析事例) 四半期消費者物価指数(2017年7月26日発表結果検証済)
 (分析事例) 四半期生産者物価指数(2017年1月27日発表結果検証済)

PPIはほとんど反応しないので、取引に向きません。
CPIは非常に大きく反応します。何より、直後1分足終値より直後11分足終値が同方向に伸びていた確率が高いのです。こうした指標では、無理して発表時刻を跨いでポジションを持たずに、追撃で十分です。

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7月18日に発表されたNZ4-6月期CPI前期比は0に急落しました(1-3月期は+1%)。2015年10-12月期の△0.5%を底として、その後は先期までプラス幅を伸ばしていました。急落原因は把握していません。

(5) 雇用指標

豪州雇用統計でも最近、他の国と同様に賃金上昇率が注目されています。がしかし、豪州ではパートタイム従業員よりフルタイム従業員が増加している点が同じ趣旨でも意味があります。

7月20日に発表された豪州雇用統計では、失業率が前月同値で、新規雇用者数・常勤雇用者数が前月より僅かに増えました。新規雇用者数こそ前月より減ったものの、プラス維持されていました。常勤雇用者数の増加も続いています。

 (分析事例) 雇用統計(2017年7月20日発表結果検証済)

本指標への反応には特徴があります。直前1分足が陰線なら、直後1分足が陽線となる可能性が高く、その後も反応を伸ばしがちです。直前1分足が陰線なら、追撃徹底も可です。


【4-5-3. 経済実態指標】

RBA見込みでは、2019年〜2020年の成長率を3%と見込んでいます。
がしかし、IMFでは2017年の成長率を3.1%、2018年を3.0%と見込んでいます(2017年4月時点の見通し) 。2016年10月時点では、各0.4%・0.1%と見込んでいたのだから、かなり大幅な上方修正です。ともあれ、RBA見通しに比べて、IMFは相当に豪州経済の成長を早く大きく見込んでいることになります。
中銀が「まだ早い」というのに、市場が「利上げはまだか」という一因は、こうしたギャップにもある訳です。

(1) 経済成長

6月7日に発表された豪州1-3月期GDPは、前期比(+0.3%)・前年比(+1.7%)ともに前回結果(各+1.1%・+2.4%)を下回りました。

 (分析事例) 四半期GDP(2017年6月7日発表結果検証済)

反応は比較的安定して大きいものの、極端に大きくはありません。発表後に初期反応の値幅を削ることはあっても、反転する確率は低いため、小さな負けを覚悟して順張り追撃を繰り返していれば、期待値がプラスになります。こういうやり方に徹して収益を上げるためには、同じやり方を繰り返す・高値(安値)掴みをするぐらいなら取引しない、という鉄壁の意思が絶対に必要です。

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6月15日に発表されたNZ1-3月期GDP前期比は+0.5%でした。2015年7-9月期以降、+1%付近に回復していたものの、10-12月期が+0.4%に落ち込み、そこから僅かに回復です。

現地夏時間の発表時刻は06:45なので、FX会社によってはまだ取引時間前ということもがあります。

 (分析事例) NZ四半期GDP(2016年12月21日分析済)

このとき取引できなかったのです。

(2) 実態指標

(2-1)小売
豪州は先進国で最も今後の人口増が期待される国です。人口増は消費指標や小売指標に対し長期的改善をもたらします。

8月4日に発表された6月分小売売上高前月比は+0.3%でした。5月分が+0.6%、4月分が+1.0%なので、1-3月期よりも4-6月期は消費も大幅に伸びつつあるのではないでしょうか。

 (分析事例) 小売売上高(2017年8月4日発表結果検証済)
 (分析事例) 四半期小売売上高(2017年5月9日発表結果検証済)

これら指標はあまり大きく反応せず、しかも最初に跳ねてもその後の反応が伸び悩む傾向があります。こういう指標は追撃が難しいので、あまり大きな利確が期待できません。取引が難しい指標と言っても良いでしょう。

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5月15日に発表されたNZ1ー3月期小売売上高指数前期比は+1.5%でした。四半期発表でNZ小売売上高指数は、2013以降に一度もマイナスとなっていません。

発表時刻は現地冬時間で07:45なので、取引できない時間ではありません。そこそこ反応も大きいようなので、研究を始めても良いかも知れません。

(2-2)住宅
豪州には投資資金が流入しており、ここ最近のRBA金融政策決定理事会は住宅価格高騰への懸念を継続的に示しています。最近、その対策として投資目的住宅のローン金利を引き上げたものの、2017年6月20日に発表された1-3月期住宅価格指数ではまだその効果が見受けられません。1-3月期は前年比10%超の価格指数上昇となっていました。

7月3日に発表された豪州5月分住宅建設許可件数前月比は△5.6%でした。3か月移動平均で許可件数を見る限り、9-11月より12-1月は増えて3-5月はほぼ9-11月並みまで減少しました。
7月11日に発表された豪州5月分住宅ローン件数前月比は+1.0%でした。ただ、2016年11月分の+1.0%からは減少が続き、2・3・4月分はマイナスだったので、5月分単月が+1.0%でも流れとしてはまだ、件数減少傾向が止まったとは言えません。

RBAの住宅価格抑制策が効果を挙げ始めているのかも知れません。

(分析事例)四半期住宅価格指数(2017年6月20日発表結果検証済)

本指標は反応こそ小さいものの、「市場予想後追い型」で70%程度の期待的中率が確認できています。そして、最近の住宅価格高騰の影響で、発表後の陽線率が70%を超えています。そういう意味で取引しやすい指標です。

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NZの住宅関連指標では取引を行っていません。

7月31日に発表された6月分住宅建設許可件数前月比は△1.0%でした。5月分は+7.0%、4月分は△7.6%だったので、上下動で前月の反動としては小さかったことになります。


【4-5-4. 収支関係指標】

7月6日に発表された豪州5月分貿易収支は+24.7億AUDでした。2016年11月分で2年8か月ぶりに黒字転換し、4月分が5.55億AUDまで急落していたので、反転急上昇です。年初からの貿易黒字は100億AUDを超えました。

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7月26日に発表されたNZ6月分貿易収支は+2.42億NZDでした。NZ貿易収支は、2017年3月分から黒字転換しており、これで4か月連続黒字となります。NZ貿易収支は8・9月頃に毎年赤字が最大化する傾向があり、来月ぐらいから赤字転換の可能性が高まります。
以上