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Velutinodorcusグループ

Velutinodorcusは要はDorcus属の和名「サビクワガタ」と言われるグループです。
Velutinodorcus Maes,1992は正確には記載としては無効みたいですが、
分類をわかりやすくするために使用してます。

1.jpg
1:D.carinulatus 記載文の絵 Nagel,1941より
2:D.carinulatus
3:D.japonicus Paratype Araya,1999より
4:D.koreanus 飼育品

Dorcus carinulatus Nagel,1941:56-57,fig.3
[Type Locality] Horisha(Insula Formosa)

台湾に分布。
分類に混乱があった種類(D.carinulatus=D.taiwanicusとされたりもした)ですが、
記載文の絵からもそれぞれが別種であることがわかります。
内歯が尖り、前胸上縁部は丸まる(やや角ばる)。


Dorcus japonicus Nakane et S.Makino,1985:19-23,figs.1,5,9(a-b),12
[Type Locality] Gozendo, Isen-cho, Tokunoshima Is.

徳之島に分布し、鹿児島県佐多岬からも数頭記録がある。
D.carinulatusに似るが、
内歯は尖らず、前胸上縁部はあまり丸まらない。


Dorcus koreanus Young-Chul Jang et Shinya Kawai,2008:103-106,figs.1-4,7
[Type Locality] Haenam-gun,Jeollanam-do,Korea

韓国に分布。
内歯の位置は近縁2種に比べて より基部に寄る。
前胸上縁部は丸まり(丸みを帯びる)、後方に行くほどやや幅広になる。

上記3種を亜種とする研究者もいます。
頭楯の形状や上翅の毛の生え方でも区別はつきますが、
個体差で微妙な形状をしていたり、土のせいで分かりにくかったりもします。
判別の仕方としてはあまりいいやり方ではないですが、
歯型で区別するのが手っ取り早いでしょう。
♀は頭楯で区別できますが ラベルが無い状態だと同定は困難かもしれません。


2.jpg
1:D.velutinus
2:D.kawamurai Holotype Fujita,2010より
3:D.tenuihirsutus Holotype Kim&Kim,2010より
4:D.tsunodai Holotype Fujita,2009より
5:D.ursulus Type Arrow,1938より
6:D.u.ssp. S.Vietnam
7:D.taiwanicus Type(Holotype?)と記載文の絵 Huang&Chen,2013より

Dorcus velutinus Thomson,1862:426-427
[Type Locality] India bor.
[sny] Gnaphaloryx cinereus Boileau,1902:321 [Sikkim].

シッキム〜ベトナム、中国南部と広く分布する。
やや「くの字」に曲がった大顎が特徴的。
前胸側面中央部は内側にやや湾入する。
広域に分布していますが、変異は感じられません。


Dorcus kawamurai Fujita,2010:20-21,fig.279,fig.809
[Type Locality] Mt.Sandakphu,Darjeeling,NE India

ダージリン〜ブータン〜アルナチャルと分布。
D.velutinusによく似るが、明らかに体型は細身。
内歯はへら状になり、前胸は台形状。
♀も細身で、前ケイ節は太い。
旧大図鑑 のブータン産の♀(fig.421(9))は本種の♀と思われる。


Dorcus tenuihirsutus Kim et Kim,2010:67-69,figs.7(a-f),8(a,d,g)
[Type Locality] KOREA:Hwangi-ri/ Yangyang-gun, Gangwon-do

韓国〜中国(甘粛省まで)に分布。
黒味が強く、やや細身。
顎は弧を描く感じで湾曲し、複眼縁はやや強く突出し、前ケイ節はやや湾曲する。
♀は前ケイ節が太い。
上翅の毛の列はつながる。


Dorcus tsunodai Fujita,2009:4-5,fig.14
[Type Locality] near Dalat,S.Vietnam

南ベトナム〜中央ベトナム(コンツム)に分布。
♂は大きな内歯が出るので区別は容易。
前胸の点刻は荒く、上翅に点刻列がみられる。
♀も同様。


Dorcus ursulus Arrow,1938:55-56, fig.5
[Type Locality] N.INDIA:Pedong,Darjeeling Distr.

シッキム〜ベトナム、中国(雲南・チベット)に分布。
D.velutinusによく似ていて、分布域もかぶってます。
体型は幅広で、前胸はやや寸詰まり。
1番の区別点は複眼上に丸い瘤が出ます。


Dorcus ursulus ssp.
[Distribution] S.Vietnam

広域分布のD.ursulusですが、南ベトナムの個体群はけっこう変わっていました。
体型や前胸の形状などはD.velutinusによく似ていますが、
複眼上に瘤があるのでD.ursulusになります。
その瘤も他の産地の個体群に比べかなり大きいです。


Dorcus taiwanicus Nakane et Makino,1985:19-25,figs.2,6,10,13
[Type Locality] Lushan Spa, Nantou, Taiwan

台湾に分布。
顎はやや細長て内歯は鋭く、体型もやや細身。
D.velutinusに混ぜられると見分けは困難で、亜種くらいなものかもしれません。


3.jpg
1:D.cylindricus Fujita,2010より
2:D.bobi 記載文の絵 Didier,1927より
3:D.bobi Type Mizunuma&Nagai,1994より
4:D.rugosus Fujita,2010より
D.immundus Type Arrow,1938より

Dorcus cylindricus Thomson,1862:427
[Type Locality] India bor.
[sny] Dorcus rosti Zang,1906:184 [Kashmir].
Dorcus bobi Didier,1927:191-193,figs.1-3 [Kaschmyr].

北西インド〜ネパールに分布。
顎の発達の弱い種類で、。
体型は細身で、頭楯はかまぼこ型。

D.bobiは本種のシノニムとされていますが、
頭楯の幅は狭くてやや突出し、複眼縁は大きく、ケイ節は太い、など違いがみられます。
記載文ではD.rostiと比較されています。
Maeda,2014(BeKuwa)では独立種として紹介されています。


Dorcus rugosus Boileau,1904:39-40
[Type Locality] Madura
[sny] Eurytrachelus travancorica Gravely,1915:425-426,fig.5 [South India:Travancore-High Range].

南インドに分布。
ずんぐりした体形でかなり特徴的な種類。
黒色で、全体的に点刻が荒く、光沢がある。
前胸上縁部は丸まり、前ケイ節は太くてやや湾曲する。
Lissotes属に似た雰囲気の種類です。


Dorcus immundus Arrow,1938:56-58, fig.8
[Type Locality] S.INDIA:Camp Valparai,Coimbatore

南インドに分布し、特徴を見るにD.velutinusに近縁と思われます。
複眼縁の発達は弱く、大顎は長い。


4.jpg
1:D.mineti 記載文の絵 Delisle,1974より
2:D.mineti
3:D.multicavus ギネス個体 25o

Dorcus mineti DeLisle,1974:52-54,figs.1(a-b)
[Type Locality] Tapah,Malaysia

マレー・スマトラ・ボルネオに分布。
波歯状に歯型、王冠型の頭楯、台形状の前胸、とかなり特徴的な種類。
Gnaphaloryx tricuspis Ritsema,1882を本種と同種とする研究者もいますが、
G.tricuspisはG.dilaticollisのシノニムです。(タイプ標本確認済み)


Dorcus multicavus Mizunuma in Mizunuma et Nagai,1994:30-31, fig. 86(a-f), p. 274, pl. 113, fig. 427(1-5)
[Type Locality] Pulu Pulu,near Rantepao

分布域も特徴もかなり特異な種類。
中央スラウェシ〜南スラウェシに分布。
長い大顎に四つ歯気味のへら状の内歯、
両端が突出する頭楯、複眼下が尖る、
前胸側面後方は尖ってそこから湾入する。

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主に大図鑑に載っていなかった種類について書いていこうかと思います。 見解の相違や同定間違いなどもあると思いますが、あたたかい目で見守ってください。
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