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スラウェシ島とその周辺のネブト その3

スラウェシのネブト特集 第3弾。
これが当方が知っているもののすべてではありますが、
他にも不明種が採集されているかもしれません。



上左:A.svenjae Holotype Schenk,2003より
上中:A.svenjae Mamasa 大型
上右:A.svenjae 小型
下左:A.sp.1
下中:A.sp.2 大型
下右:A.sp.2 小型

Aegus svenjae Schenk,2003:16-17,Tab.5-fig.8
[Type Locality] Indonesien,Süd-Sulawesi,Seko

顎の付け根に2本の内歯が出るのが特徴の小型種です。
ただでさえ珍品種ですが、大歯型はほとんど得られません。
小型個体の大顎は直線的で 顎の付け根に1本の内歯を備えてその上に痕跡程度の2本目の小さな内歯を確認できます。
基本は黒色で、新大図鑑に図示されている上翅が赤い個体は特殊な例でしょう。
その他の特徴を見る限りは変異個体と思われます。
基準産地は中央スラウェシで、南スラウェシから得られる個体は顎がやや太くて顎先が湾曲し、
内歯はやや長め、など多少変異が見られます。


Aegus sp. 1
[Distribution] Mamasa,Bussu

スベンジャの小型に似ていますが、顎は短く湾曲し、内歯は1本。
前胸は幅広。
点刻は大きく 光沢は強い。


Aegus sp. 2
[Distribution] Mamasa,Bussu

こちらもスベンジャに似てますが、
顎は直線的で内歯は1本。顎中央部内側は盛り上がる。
体型は細身で光沢が強い。
小型個体の大顎は短く直線的で内歯は完全に1本。やはり顎中央部は若干盛り上がる。



上左:A.octagonicus Holotype Fujita,2010より
上右:A.ritae Holotype Bomans&Ipsen,1933より
下左:A.sculupticollis 記載文の絵 Heller,1900より
下右:A.sculupticollis Fujita,2010より

Aegus ritae Bomans et Ipsen,1993:126-128,figs.1-2
[Type Locality] Indonésie,N.Celebes

オクタゴニクスに非常によく似ています。
区別点はやや大型(最大20o)。
内歯が鋭く突出する。前胸上部の幅は狭い。
大〜小・♀と一応区別は可能です。

Aegus octagonicus Nagai in Mizunuma et Nagai,1994:33, 283,figs.507(1-5)
[Type Locality] Tondano,near Menado

リタとの区別は難しいですが、
やや小型(最大18o)。
内歯はやや大きく突出は弱い。
前胸上縁部は幅広い。
一応区別は可能ですが、同種の変異の可能性は高そうです。
同種の場合はリタのシノニムとなります。


Aegus sculpticollis Heller,1900:8-9,fig.9
[Type Locality] Celebes septentrionalis,mons Klabat

前2種と同所で得られ、よく似ています。
より大型で、大型個体であれば 前胸の光沢部があること、前胸側面の凹凸が弱いこと、複眼下の突出がやや鋭い、 などで見分ける事ができます。
小型個体では判断が難しく、
前胸で区別していますが、いまいち 同定に自信が持てないです。



上左:A.debatissei
上右:A.takayukii Paratype
下左・中:A.syamsuli S.E.Sulawesi
下右:A.syamsuli Kabaena Is.

Aegus debatissei Bomans,1991:31
[Type Locality] Sulawesi,Tengah(Indonesia):Palolo

アクミナートゥスを小型にしたような種類。
中央スラウェシ州で得られ、採集量はやや少なめ。


Aegus takayukii Okuda,2012:25,27-28,figs.8-11,17
[Type Locality] Bussu,near Mamasa,South Sulawesi Province,Indonesia

デバティスに非常によく似ていますが、上翅の筋と筋の間に点刻が無くて小型個体でも区別可能。
よく見ると歯型・頭部・前ケイセツなどでも区別はできます。
一見すると亜種程度に見えますが、交尾器はかなり大きくて、肉眼でも違いがわかるほどです。
分布域は非常に狭い範囲に限られています。


Aegus syamsuli H.Ikeda et Sakamaki,2002:83,fig.b
[Type Locality] Kendari,SE.Sulawesi

南東スラウェシから得られる デバティスに近縁な種類。
やや小型(最大21o)で、やや幅広で寸詰まりな体型。
内歯は大きめ。
カバエナからも本種と思われる個体が得られましたが、
小型個体ばかりで大型の変異は不明です。
図示した個体が最大個体。



上左:A.implicatus C.Sulawesi 特大個体
上中:A.implicatus N.Sulawesi
上右:A.implicatus S.E.Sulawesi
下左:A.isogai Holotype Fujita,2010より
下右:A.jasmini Holotype Araya&Fujioka,2007より

Aegus implicatus Nagai in Mizunuma et Nagai,1994:34-35,294-295,figs.610(1-10)
[Type Locality] Palolo,C.Sulawesi

スラウェシの最大種で裏ギネスは40oを超えます。
たいがいの場合は30oを少し超えるくらいで、36oもあれば特大になります。
分布は北〜南・南東スラウェシとほぼスラウェシ島全域になります。
大型で目立つ形状をしていて分布域も広いのに、
比較的新しく記載されたのが不思議なくらいです。


Aegus isogaii Nagai in Mizunuma et Nagai,1994:34,283,fig.509(1)
[Type Locality] Mt.Rolekaotinbu,Palolo,Palu,C.Sulawesi

1♂のみの採集記録しかない超珍品です。
顎は直線的で細く、上翅がナガイ・ツヤのような感じに赤くなるのが特徴的です。


Aegus jasmini Araya et M.Fujioka,2007:103-106,figs.1-13
[Type Locality] Batu Ampan,Mamasa,South Sulawesi,Indonesia

こちらも1例のみの超珍品。
イソガイと違い、ネブトが大量に採集される地域にもかかわらず追加個体が得られません。
平たい形状なので、ニューギニアの小型種の様に樹皮などの隙間に入っているのかもしれません。

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主に大図鑑に載っていなかった種類について書いていこうかと思います。 見解の相違や同定間違いなどもあると思いますが、あたたかい目で見守ってください。
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