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2019年11月11日

運動療法の基礎

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介護に係わる人へ

夢が持てない理由の一つに、
利用者さんのADLが変わらない、
と言うことがあるのではないで
しょうか。介護現場は救命、延命を
目的としているところがあります。
救命、延命は基礎医学として、
循環器、消化器、呼吸器、泌尿器などの
知識を必要とします。
リハビリテーション医学は運動学を
基礎としています。
救命、延命が必要な時に運動学を
考えるのは的が外れていると言えます。
しかし、救命、延命からADLを向上
させる段階に至れば
リハビリテーション医学は非常に
効果を発揮します。リハビリ効果を
上げるためには運動療法を学ぶことが
必要です。このページでは、
介護に係わる人にわかりやすく運動療法を解説しようと思います。運動療法は運動学を基礎学として、筋骨格系の解剖学、運動力学などから成り立っています。関節可動域訓練、筋力強化、基本動作訓練などの運動療法技術を学ぶための基礎から解説していきます。筋骨格系から順次記載していきます。

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筋骨格系の解剖
筋骨格系の解剖は、大きく分けて、体幹(頭部から骨盤まで)上肢(肩から手指まで)
下肢(股関節から足指まで)からなります。このページで、解剖の教科書を作ることはできません。プロが書いたイラストなどを載せてしまうと著作権の侵害になるからです。ここでは、私が一番わかりやすいと思う膝関節の筋骨格系の解剖と筋力学について説明していきます。膝関節は、大腿骨、脛骨、膝蓋骨の3つの骨からなります。この3つの骨を包んでいる、関節包という袋のようなもので覆われています。関節包は一部発達して靭帯となり骨と骨を連結します。その上を筋肉が覆います。大腿四頭筋が代表的です。大腿四頭筋は大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の4つの筋が集まり、膝蓋骨に付着します大腿直筋は2関節筋(股関節、膝関節にまたがる筋)なので、膝を伸ばすだけでなく、股関節も屈曲させます。簡単に膝の筋骨格系の解剖、その運動力学を説明するとこのようになります。この基本的な考え方は、全ての関節に共通しています。
筋がどの骨からどの骨に付いて、その筋肉が働くと関節はどのように動くのかを全身の関節で考えていくわけです。
体幹、上肢、下肢のすべてに行うと膨大な量になります。全てわからなくてもよいので解剖学の本を見ながら調べていくと良いと思います。私もイラストを描いて紹介しますが、簡略化したものですので、成書で確認されることをお勧めします。わかりやすく説明しますと言いましたが、やはり、効果のある運動療法を行うには、基礎的な勉強が必要です。グレイの解剖学を見て頂ければ筋の、起始停止、作用などが記載されています。膝関節を例にしたように、解剖学の本を見て、筋骨格系の解剖を理解していただきたいです。以上が基礎となります。
正しい解剖、運動力学などの基礎が身に付けば、他の医学書を読んだとき、調べやすくなったり、介護現場での正しい運動療法の応用が身に付きます。
私が尊敬している運動療法の第一人者の医師の先生は常に「運動療法は医師が正確な診断に基づいて処方されたものなので、日本の医師は運動療法を処方しないので、日本で運動療法を経験したPT、OTはいない。」と言われます。療法というからには厳密に医学的根拠のある治療法でなくてはならないという教えです。運動療法を極めるためにはこれくらいの覚悟がなくてはなりません。PT、OTのような専門家には当てはまりますが、一般の人向けにはもう少し柔らかくお話していこうと思います。運動療法について分かりやすく書こうとしたのですが、とても難しいですね。でも途中であきらめるのは、良くないので、頑張ります。これを書きながら思ったのは、私達はどうせ介護職だし解剖なんてわからない。と思う気持ちを変えて欲しいと思いました。リハビリテーション学院で学生だった頃、解剖学の先生は、「解剖は医師だけのものではなくて一般の人も普通の知識として身につけて欲しい。」と言われたことを今でも思い出します。介護現場でおかしいと気付いたとき解剖学の本を調べるという習慣を身につけて欲しいと思います。
横道にそれましたが、続きを書いていこうと思います。​次に具体的に運動学をどのように運動療法に使うかです。その前に疾患を知らなくてはなりません。運動療法の一番の適応疾患は骨関節疾患です。有痛性疾患(変形性関節症、関節リュウマチ、関節炎、腰痛など)、手術後の骨折などです。その他、末梢神経障害、ギランバレー症候群、脳卒中、脊髄損傷、パーキンソン病などです。各疾患の病態に合わせてアプローチが変わります。各疾患には禁忌(やってはいけないこと)があります。これを忘れてはなりません。一般の人は運動に副作用があるとは思ってもみないようです。リハに詳しくない医師は薬の副作用には詳しくても運動療法の副作用は全く知りません。
いかに苦痛なく動作を引き出せるかということがポイントになります。あとは、RSDを理解し、過用症候群を理解してほしいです。運動はどんどんやればよくなるという迷信を信じている人が余りにも多いことに驚きを感じます。スポーツといえばオリンピックです、障害者スポーツ、パラリンピックもそうです。スポーツ選手は歯を食いしばって何時間もトレーニングをします。そうでなくては勝利を勝ち取ることができないからです。努力を重ねて勝利をつかみ取る姿に人々は感動します。
しかし、病気になると違います。
疾患があるのに無理やり運動をさせることは、インフルエンザの人に、「お前はインフルエンザだから、グランド10周うさぎ跳びをして来い。」と言っているのと同じ様なものです。では、疾患があればどのように対処するかを、次に述べたいと思います。運動療法が失敗する原因のほとんどが、解剖学、運動学、疾患の知識がないまま運動をさせていることです。運動がうまくいかないのには必ず原因があります。前述の通り、解剖学の本を確認したり、運動学に従って、無理のないように、苦痛なく運動を導くことです。

​骨関節疾患の運動療法
変形関節症 ウイキペディアより
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%89%E5%BD%A2%E6%80%A7%E9%96%A2%E7%AF%80%E7%97%87
変形性膝関節症を例にしたいと思います。変形性疾患で知ってほしい知識としては変形性関節症(OA)と慢性関節リウマチ(RA)との違いです。変形性関節症は膝関節などに負担がかかり炎症が進行した後、関節面が変形する疾患です。罹患する関節は限られています。それに対し慢性関節リウマチは全身症状、朝のこわばりを代表とする症状から始まります。原因不明で全身の関節に炎症が進行していき関節軟骨が破壊されていきます。変形性膝関節症は脛骨の半月板の破壊が進行すると、正常な関節の運動ができなくなります。痛みと関節可動域制限を主症状とします。炎症が強いときは強い運動は控えて安静または薬物療法が中心になります。炎症が治まって可動域訓練に進む場合は、前述の筋力学に加えて、膝関節面の生理学的運動を考えなくてはなりません。代表的なのがロッキングメカニズムです。膝伸展の最終30°付近から脛骨は大腿骨に対して外旋します。この運動学を無視して関節可動域訓練を行うと症状が悪化する場合がほとんどです。一般の人は関節疾患のある人に対しても高校生の運動部のスポーツストレッチングと同じように考えてしまいます。前述のようにズポーツ選手と疾患のある人とは訓練方法が全く異なります。関節疾患の可動域訓練は高度な治療技術を必要とします。骨関節疾患、特に有痛性疾患の可動域訓練時に気を付けなくてはならないことはRSD(今はCRPSという概念に変っています)を起こしていないか確認することです。

CRPS ウイキペディアより
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A4%87%E5%90%88%E6%80%A7%E5%B1%80%E6%89%80%E7%96%BC%E7%97%9B%E7%97%87%E5%80%99%E7%BE%A4

RSDは何らかの外傷により起こり(五十肩のように誘因がない場合もある)通常は外傷が治癒すれば治る痛みがいつまでも続くというものです。痛みがあるのに可動域訓練などの運動を無理に続けていけば人は必ずRSDになります。RSDの症状はアロディニア、カウザルギーと表現されます。皮膚の表面は変色し、筋委縮、筋力低下、腫脹発赤、皮膚爪の変化などの局所症状だけでなく、多汗、冷感、熱感、嘔気、嘔吐、めまい、かすみ目などの全身症状が起こります。
RSDに代表される過用症候群はかなり昔から報告されてきました。患者さんのために治そうとして一生懸命やったのだけれど症状を悪化させてしまった。という事実は医師やセラピストには受け入れがたいものです。この心理が過用症候群が一般知識として広がらない理由です。医師、セラピストが過用症候群を起こしたと認めてしまえば、裁判訴訟になることもあるからです。患者もよくありません(一部の方ですが)医師、セラピストに対して慰謝料目当てに、大げさに訴える人も、裁判では勝てるからと悪質な弁護士も少なからずいます。介護事故でもそうだと思います。介護をする側の原因もありますが、利用者の態度が問題な時もあります。RSDが認められたなら、それ以上進行させないことが大事です。単純な可動域制限(ギプス固定などによる可動域制限など)を治療するより、RSDを扱うのは何倍も難しいです。介護に係わる人にわかりやすく運動療法を解説すると言いましたが、解剖学、運動学、疾患を頭に置いて、運動のリスクを回避するだけで利用者さんのADLが改善する場合があります。
過用症候群、RSDを理解して利用者さんにはどの運動が適しているのか考慮することが介護現場での効果ある運動療法というのは短絡的ですが何も考えないで、レクレーションさせるよりは大分ましです。
結果が悪かった時、勇気をもって自分の技術を疑い見直すということは運動療法だけでなく、医療福祉に係わる全員に共通して必要なことだと思います。

各疾患へのアプローチ

可動域訓練から述べます。 可動域訓練について可動域訓練時に気をつけないといけないところは、全てのことに言えることなのですが、患者さんの状態に合わせて行うということです。可動域訓練は疾患別に分けなければなりません。骨関節疾患と中枢神経疾患(脳卒中、パーキンソンなど)
脳卒中では痙性麻痺、パーキンソンでは固縮がみられます。
筋緊張の特徴
健常人の筋緊張は、主動作筋(膝の伸展なら大腿四頭筋)拮抗筋(大腿四頭筋に対して、膝屈筋のハムストリングス)のバランスは保たれています。脳卒中などの痙性麻痺では一方の筋の筋緊張が高くなります。パーキンソンの固縮は主動作筋、拮抗筋の両方の筋緊張が高まります。
また、筋緊張が低下する(主動作筋、拮抗筋ともに弛緩している状態)の時も注意が必要です。
筋のアンバランスが起こるのでこれを考慮して可動域訓練を進めなくてはなりません。
運動学の応用として、膝などの筋を伸張する場合、ロッキングメカニズムなどを阻害しないように伸張していきます。先ほど述べたように筋緊張が正常でないと関節包内の運動がうまくいきません。これを考慮し筋の伸張運動を行っていきます。これはかなりの高度な技術が要求されます。国家試験を通ったPTOTが臨床に出てから長い期間掛けて研修会に参加しないと病的状態に対し有効な関節拘縮の治療はできません。関節可動域訓練を、リハビリテーション医学全書7「運動療法 第三版」の本からまとめました。関節可動域運動は、関節強直などの関節包内の器質的疾患があれば、非常に困難である。筋などの短縮によるものは関節可動域運動で改善が期待できる。麻痺などがあれば予防を優先するとあります。自力で関節運動が困難な状況にあるとき、それを補う方法です。伸張運動について詳細に記述されています。

筋力強化

筋力強化は筋肉に負荷を与えると筋繊維が肥大し更に強い筋力が発揮できるという理論です。これは健常人には当てはまります。スポーツ選手は何時間も歯を食いしばって自分の体に負荷をかけ鍛え上げます。それにより勝利をつかむ姿に人々は感動します。
しかし、疾患があると違います。関節の器質的疾患(変形性関節症、骨折後の変形治癒、関節内骨折)があると、筋に張力を与えるだけでは、かえって痛みを起こしCRPSを起す可能性が高いです。可動域訓練で述べたように、骨関節疾患、各種麻痺疾患の筋のアンバランスがあると関節包内の運動がうまくいかず痛みをおこします。

それでは疾患のある患者さんにはどのような筋力強化が良いのでしょうか。
ここでも膝を例に挙げます。
膝関節が伸展する時、脛骨は膝伸展最終域30°くらいから外旋をおこします。
このとき単に脛骨の遠位に力を加えて大腿四頭筋の筋力を付けようとするだけでは、膝に器質的病変のある人神経麻痺疾患の人は痛みを訴え訓練を拒否します。
それをさけるため、脛骨遠位に抵抗をかけるだけでなく、脛骨の近位、脛骨粗面に関節包内運動(構成運動)を導くため、軽い抵抗をかけます。
それにより、関節疾患、各種麻痺疾患の筋収縮がうまく誘導できます。

動作訓練です
リハビリテーション医学は、救命、延命の状態から改善しADLの向上が期待できないと効果を発揮しません。移乗動作と違うところは、動作を獲得し自立するまでを目標とします。

基本動作訓練でも疾患を考慮しなくてはならないことは言うまでもありません。
介護現場の利用者さんが自立できないのは、ほとんどが、認知症を持っています。
リハビリテーション医学全書7「運動療法 第三版」の第7章「脳卒中に対する運動療法」の中で自立度の低い脳卒中では高次脳機能障害(失行、失認)が最大の因子であるとあります。この章の執筆者の先生には怒られそうなのですが、私個人としては臨床で精神病患者、認知症患者さんと接していて、この患者さんは明らかな脳卒中がないのだが、失行、失認を伴っているのではないかと思うことがあります。
そのような患者さんに、リハビリテーション医学全書7「運動療法 第三版」第7章
「脳卒中に対する運動療法」のように、

1 無意識の動作から意識化への動作に誘導に誘導する
努力をさせてあれをしろこれをしろと言わない。

2 病前の動作習慣に従う 
病気になる前どのような立ち上がり方、歩行の仕方をしていたかなど、家族から聞く、
  または本人がやりやすい方法で行ってもらう。この時もこの方法がいいよと指図しない。

3 動的訓練中心
  座るための坐位訓練ではなく、立つための立位訓練ではなく、
  動作を分断して訓練をするのではなく、
  起き上がりから立位までを一連の動作として学習させることが大事。

4 できない動作は介助  
  どうしてもできないものは必要最低限の介助を行うとあります。

以上が失行タイプの訓練で成書ではもっと詳しく書いています。失認タイプの訓練は失行タイプの訓練を優先し、それが進めば失認にアプローチするとあります。
つまり訓練のための訓練ではなく、いかに苦痛なく動作を誘導できるかです。
高次脳機能障害の失行失認を失行タイプ、失認タイプに分けて訓練方法を分けているのですが、ここで皆さんに説明するのはとても難しいです。皆さんは以上の説明では分からない方が多いと思います。成書には詳細に記載されていて、そちらを読んでくださいとなってしまうのですが、
明らかな脳卒中がない、精神病患者さん認知症患者さんで動作障害がある人に上記の方法を試してみると歩行ができるようになったり、寝たきりの人が起き上がれるようになったりする患者さんがかなりいました。もちろん無効な場合もありましたが。
本を書かれた先生には解釈が間違っていると怒られそうなのですが、認知症の人でも失行、失認を伴っている人がかなりいると確信しています。
これは介護現場でも使えそうと思います。高次脳機能障害については、当ホームページに記載していますので是非読んでください。
これが皆様の日常の業務の参考になれば幸いです。


「認知症」を考えたいと思います。今回は運動療法には触れません。
皆さんの利用者さんのほとんどの方です。
認知症については、「介護疾患」をご参照ください。

リハビリテーションの阻害因子は認知症です。認知症があると、患者教育が無効になります。
例えば、筋力強化をして歩行機能を改善しようとするとき、筋力強化の意味が理解できなければ訓練のしようがないからです。私は長谷川式認知症スケール を多用します。非常によくできたテストで、短時間ででき、どれくらいの知的能力があるかが測定できます。
長谷川式認知症スケールは一見簡単なのですが、試していって質問するタイミング、認知症の方の反応を捉えることに慣れないとその意味が理解できません。
しかし、分かってくると人間の思考というものがどのようなものか、時間、場所、長期、短期記憶、計算能力などの認知機能をひっくるめて人の認知機能が成り立っています。
認知症の人は上記の部分のどれかが欠落しています。色々な人に根気強く試してみてください。
それにより訓練の方法、コミュニケーションの方法を考え、運動学習がどれくらいインプットできるかを予想します。
訓練室で歩行ができるようになっても、認知症があると病棟で徘徊を止められず、院内ADLが上がらないことが多いです。そこで認知症そのものを改善させる方法はないか考えています。
思いつきなのですが、認知症患者さんの知的能力で最後まで保たれているのが昔、苦労したころの記憶です。男の人なら、仕事のこと、女の人だったら家事、子育てなどの記憶です。
この話題から入って、他の知的能力、時間、場所などの認知機能、長期、短期記憶などが改善できないか考えてます。
認知症そのものの改善ができれば、介護の負担を大きく軽減できるのではないかと思います。

単なる思い付きの段階で科学的根拠もないのですが、皆さんは利用者さんと接していて、どのようにお感じになるでしょうか。現場の方のご意見をお聞かせください。

フェイスブック意見交換をしてから、ユマニチュードはどうかと考え調べてまとめてみました。
フランス生まれの認知症のケアの手法です。
見る、話す、触れる、立つというコミュニケーションの4つの柱からなっています。
この4つを組み合わせ、
「見つめながら会話、位置へ移動する」「アイコンタクトが成立したら2秒以内に話しかける」といった150の手法があります。

見る
認知症になると視野が狭くなあるため、患者さんの視覚に入り、アイコンタクトをして、「私はあなたの味方です。」というメッセージを伝えます。

話しかける
たとえ認知症患者さんが反応しなくても、積極的に話しかけます。このときもアイコンタクトが必要です。認知症患者さんが無反応、正しい回答がなくとも積極的話し方に効果があります。相手がこちらの意図しない反応をしても、話しかけにより反応があったのですから成功といえます。

触れる
そっと手で触れて動作を誘導することがとても大事です。
触れるときは話しかけながら、そっと患者さんの動作を誘導するように触ります。
決してつかんだり、荒っぽく無理やり動作を強いるようなことをしてはなりません。
この時もアイコンタクトを忘れてはなりません。

立つ
アイコンタクトができ、話しかけながら、そっと手で触れて動作を誘導できたなら、ベットから起こして立たせます。

以上がユマニチュードの基本なのですが、患者さん、利用者さんと接する立場なら当然な行為であって特別な事ではないような気がします。

私はホームページを読んで、まとめただけなので、ユマニチュードを研究している人にとってはそんな簡単なものではないと怒られそうなのですが。

今の業務の参考になりそうですね。

介護現場での訓練

介護は辰巳さんの言葉を借りるなら、介護は医療福祉業なので、訪問リハビリ、特養、老健施設、デイサービスでも陳旧性の運動障害に対する運動療法の重要性は変わらないと思います。しかし、介護保険事業所ではセラピストが力を発揮できる状態ではないです。

私は特養で、機能訓練加算に関する書類を作らされましたが、個別機能訓練加算では医師の診断に基づいた処方が全くなされない事が問題です セラピストの判断にすべて任されてしまいます。
介護を必要とするご老人のほとんどが陳旧性の運動障害を持っていますが陳旧性の運動器疾患はほとんどが無視されてしまいます。逆に言えばとても分かりずらい、PT・OTも評価できないです。 介護を必要とするご老人の状態は沢山の陳旧性の障害が重なると疾患を見つけにくくなることです。また見つけても改善の方法がないので放置される事がほとんどです。
しかし、このような状況でも運動の疾患を持った利用者さんを運動療法によって運動系の機能障害を軽減できることは重要で必要なことです。出来るだけよいコンディションで集団体操、レクレーションを行う方が安全だからです。

もう一つの問題は、これを介護職の人が余り理解してくれないという事実です。私達は
おむつ替えや、食事介助、更衣、お風呂の世話で忙しいのに、PT・OTは何の役にも立ってくれないという気持があるのではないでしょうか。
陳旧性の運動器疾患に対応するには、かなりの臨床経験と疾患に対する知識が必要になります。それができるPT・OTはほとんどいません、またそれができるPT・OTを育てる環境にほとんどの介護保険施設がないと思います。経営する側とコストの問題もあるかも知れません。

このような問題は一人のセラピストの力でなんとかできることではありません。
介護職全体の待遇が悪く離職者が後を絶たない状況では、陳旧性の運動系の障害を
改善して、利用者さんのADLを向上させてセラピスト介護職ともにやりがいを感じ、業務の負担を減らしていく方向に持っていくのは困難かもしれません。

各施設でのセラピストと介護職の関係の問題は様々で上記の問題だけではないと思います。
一人一人の職員が問題を冷静に分析し、解決法を少しでも前に進めていく努力が重要ではないでしょうか。

以上が本日の追記分です。

理学療法士の介護現場での訓練は理屈っぽいとのご意見もあるようなので、これについて考えたいと思います。

このホームページでも、運動学について説明しています。
レクレーションなどする時に運動学なんて考えてないで楽しくやった方が利用者さんの受けがいいと思う方も沢山いらっしゃると思います。

私もデイサービスで働いたことがあります。
集団体操を行いましたがほとんどいい結果は得られませんでした。
この時の教訓としては、利用者さんと近い介護士さんの方が上手にレクレーションを行い集団体操を行います。
しかし、理学療法士の技術を介護現場で活かしきれていない面があります。
理学療法技術は利用者さんが運動系の障害を持っている時にそれを軽減する効果があります。これを行う環境にない介護現場がほとんどだと思います。
運動系の障害を持つ利用者さんをより運動しやすい状態に理学療法士がして、その後にレクレーションを行うとより良い効果が期待できるのではないでしょうか。
そのためには介護士さんも運動学の知識は持っておいた方が良いと思います。
私は今の職場で一度も、看護師さんやヘルパーさんに「この体操をしてください。」と言ったことはありません。今後もそのつもりはありません。
理学療法士と介護士さんの役割は分担して、お互いの守備範囲を確認して介護現場を動かして行った方が良いと思います。
以上が私の意見なのですが、皆さんの意見もお待ちしています。







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2019年11月10日

食事・排泄動作

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高次脳機能障害の食事・排泄動作へのアプローチ

脳血管障害の高次脳機能障害の特徴(高次脳機能障害ナーシングガイド 日総研より)
高次脳機能障害は連合野の障害である。前頭野、側頭葉、頭頂葉の連合野は各種感覚情報を分析して、情報を統合すると共に運動や行為を制御する部分である。高次脳機能障害の多くがこの連合野の障害によって起こる。連合野でも頭頂葉は連合野中の連合野であり失行失認のほとんどは頭頂葉が責任病巣となる。連合野と基底核、視床を結ぶ連絡線維(大脳深部白質)の障害でも同様に高次脳機能障害を起こす。

感覚と認知のプロセス
認知機能というのは、知覚や言語、行為、思考といった基本的な能力を用いたり、それらを統合する働きを意味する。つまり、人、物、時間、場所、事象の意味を理解していく過程の総称である。
認知リハビリテーションは、注意、言語、記憶、推理、問題解決、遂行などにおける障害のアプローチである。

食事

何故口から食べることが必要か
@摂食・嚥下機能の廃用予防
A呼吸との協調
B本能に基づく行動の獲得
C口腔の自浄作用
D体力アップ
E身体機能の改善・ADL拡大
F感覚刺激による脳幹網様体の刺激、大脳皮質への刺激
(意識や高次脳機能の改善)
「食べる」楽しみ⇒精神活動⇒QOL向上
​食事動作の流れです。どの部分が障害されているのかを評価しどのように介助すればうまくいくかを考えることが重要です。
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排泄
高次脳機能障害による排泄障害
@尿意・便意の認知ができず、前頭葉の抑制機能も障害されている
A尿意・便意は感じるがどのように行動すればよいかわからない
Bどこで排泄すればよいかがわからない
C更衣の着脱が間に合わない
D介助を持つことができない
トイレ動作です。排泄のメカニズムと考え合わせて、その人が一番やりやすい方法を見つけてあげましょう。病気の前はどのようにしていたのか?どのような声掛けが有効なのか?必要最小限の介助方法は?と考えていきましょう。
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様々なケア




コミュニケーション障害の人へのアプローチ方法
今、コミュニケーション障害で何もする気が起こらない患者さんを担当しています。脳梗塞で大学病院に入院しPT、OT、STをしていましたが全て拒否するので当院でリハビリするように送られてきました。
何故コミュニケーションができないか原因を特定するのが非常に難しいです。
コミュニケーションができないため職員、他の患者から孤立し生きる望みを失っているようです。63歳なのに「今、やりたいことは?」と聞くと「何もない」と答えます。
「あなたは80歳までの間どうやって過ごすのですか?ずっとここにいるのですか?」と初回のリハビリの時に聞きました。このような視点でコミュニケーション障害の患者さんと接するのは私だけです。他の職員は63歳から80歳までただ閉じ込めておけばいいと思っているだけなのか?
D・カーネギーの名著の一節のように「人間の持つ性情のうちで最も強いものは他人に認められることを渇望する気持ちである。これこそ人間の心を絶えずゆさぶって焼けつくような渇きである。他人の同情を引こうとして自己の重要感を満足させるために病気になる人もいる。」
という状況がぴったりである。一昨日のリハビリでは、私は「言語障害は病気です。病気であることは恥ずかしいことでも何でもありません。言葉が少しくらいうまく話せなくても自分らしく胸を張って自己を話し今を生きてください。」と繰り返し説得しました。リハビリは運動させるだけがリハビリではなくリハビリを自分からやろうと意欲を持たせることも重要なリハビリと考えています。その観点が他のスタッフには全くない。理解しようともしない。その患者さんのことも、私がしようとしていることも。私はこの患者さんに「ゆえに人を動かす原則は ― 素直で誠実な評価を与える」ことによって、リハビリを受けてもらい自由に外に出て生きる喜び、好きな仕事をしたり、出かけて買い物を楽しんだりできるようにQOLが向上するようになってもらいたい。
相手の自己評価にぴったり合うことを言ってやること、思いやりから出る感謝の言葉を振りまきながら日々を過ごす。これが友を作り、人を動かすこつである。「どんな人間でも何かの点で私よりも優れている ― 私の学ぶべきものを持っているという点で」とエマーソンは言っている。
自分の長所、欲求を忘れて他人の長所を考えようではないか。そうすればお世辞など全く無用になる。うそでない心からの賞賛を与えよう。心から賛成し惜しみなく賛辞を与えよう。相手はそれを心の奥にしまい込んで終生忘れないだろう。与えた本人が忘れても、受けた相手はいつまでも忘れないでいつくしむであろう。


ユマニチュードとは何か

見る、話す、触れる、立つ
人間の尊厳を取り戻すために
私達は人からどのように扱ってもらいたいだろうか。どのように見られたいか、どのように話しかけられたいか、どのように触れてもらいたいか。病気になった時、「あなたこんなこともできないの、もっとこうすればいいのよ」と扱われたらどんな思いをするだろうか?
思うように体が動かない時、頭が混乱している時、助けて欲しい時、「ダメだな弱いな、もっとこうすればできるだろ」と汚いものを扱うような処理をされたらどう感じるだろうか。
ユマニチュードでは
見るとき
「あなたはここに存在する」というメッセージを確実に届けるように「見る」ことを後天的に学び直す。

話すとき
オートフィードバック(自分のしているケアをわかりやすく言葉にして話し掛ける)を使う例えば、起き上がりができないとき、優しく見つめながら「ゆっくり首を上げてください。少し手伝いますね。はい起き上がりました。少しすわりましょう」など。「どうせ寝たきりだから話しかけても無駄」のような話し方をしない。

触れるとき
広い面積で、ゆっくり、優しく
急につかまない、加速度をつけない、押したり引いたりしない
「これからあなたにいいことをしますよ」というポジティブな雰囲気で
一定の重みを保って、触れるときは飛行機が離着陸するようなイメージで
指先だけでなく、手のひら全体で接触面を広く

立つことの意味
こんな寝たきりの人を立たせて何の意味があるんだ。どうせ転ぶだけだろ。
あなたが、寝たきりになったらどんな気持ちでしょうか?
寝たきりで介護するより、少しでも起き上がれるようになって、ズボンを上げれたり、窓の外を眺められたり、桜が咲いているのを見たりするのに意味がないでしょうか?
寝たきりになると確実に認知症が進みます。
少しでも立って起き上がって話し掛けられれば
もし、あなたが寝たきりから、優しく見つめられ、優しく話しかけられ、優しく触れられ、優しく立たせてもらって、一歩踏み出せれば「命拾いしてもらった」と感じるのではないだろうか。

ケアをする人と受ける人
ケアをする人は受ける人を無理に押さえつけたいわけではないが、一生懸命服など脱がそうとして腕などを強くつかんでしまいケアを受けている人は全身を硬くしてしまう。
何らかの病気や障害認知機能が低下したため介護が必要だがそれが困難な人たちを困った人たちと捉えられてしまう。
一見攻撃的に見える行為は実は本人を守ろうとして戦っている防衛である。
その反面受ける人にとっては恐れていると感じるケアになっている。
ユマニチュードでは「ケアをしている私たちはどんな存在なのか?」
と問いかけることからその関係作りを始める。
ケアを職種とする人の多くは手を拘束したり、胃管を通したり、おむつにしてしまったり、転ぶから危ないと言って車椅子にしてしまったりする。
強制的なケアは不利益でしかない。なんとか歩けるけど転倒が怖いから車椅子に縛ろう。
点滴を外してしまうから手をベット柵にしばろう。トイレに行けるのにおむつにしてここでしろと言う。
ユマニチュードでは強制ゼロを目指している
原則は
1 睡眠を妨げない
2 抑制はしない
3 脇を持ち上げない
4 人のための獣医にならない
人と人に着目したケアである。

もし他人との絆がなかったら
人間の第一の誕生は自らが生まれることで、第二の誕生は仲間に迎えられ仲間と支えあうことを理念としている。
第三の誕生とは
人は第一の誕生で生まれ、第二の誕生で人に受け入れられ社会生活を送ります。
何らかの障害で人と人との触れ合いがなくなった時、人は孤独を感じ人間性を消失します。
無人島に流されてしまった状態です。そこでは精神を障害され話すことも考えることも立つことも歩くことも不自由になってきます。
無人島を通りかかった救助船に助けられ又人間らしい生活を取り戻します。
これが第三の誕生です。
無人島に残された人の救助はケアを行う人の役割に似ています。
ケアの実践は、試行錯誤を繰り返しこれまでの仕事内容、方法を変えることも必要になります。
この変革を成し遂げることでケアを受ける人行う人の双方の人達が質の高い充実した時間を過ごせるとユマニチュードでは考えます。

次回はユマニチュードの4つの柱について書きます。


過用症候群

健康増進ならば何をしても良いです。心身を鍛えようとして、空手をやってもらってもいいですし、合気道、ヨガ、気功、好みの物をやって上達する事により、人間は成長していきます。しかし、病気になると違います。骨関節疾患、各種の麻痺などの運動系の障害があると過剰な運動は危険になります。
変形性関節症、リウマチのある高齢者に過度な筋力強化をすると、痛みが起こり、炎症が起き悪化します。可動域はますます悪くなります。麻痺のある高齢者も同様です。麻痺が十分回復していないにもかかわらず、歩け歩けと言って歩かせると、骨関節疾患と同様に痛みが起こり、炎症が起るだけでなく痙性麻痺なら、筋緊張を強めてしまい共同運動パターン(麻痺側の下肢のぶん回し運動など)がひどくなります。
お年寄りは何らかのRSD(反射性交感神経性萎縮症)を患っています。爪が変形していたり、皮膚がやせていたり、表面が光沢になっていたり、筋がやせていたり、腫れがあったりします。その名の通り、反射性に交感神経の亢進がをいつまでも止まらないため、毛細血管の収縮が不安定になり、血流が末梢の組織にいきわたらす爪、皮膚、筋、腱、骨の萎縮をおこし、最後には変形治癒します。そうなるまで炎症が止まりません。そのような状態のまま運動するとRSDの進行を強めたり、回復を阻害します。心肺機能の低下している人も要注意です。その他、内蔵(肝臓、腎臓等)など、全身書状が悪化している高齢者に過負荷な運動をするとその症状は確実に悪化します。

クリニカル ナーシングガイド 17
リハビリテーション 上田 敏 編より、廃用症候群、過用症候群、誤用症候群をまとめました。

1 廃用症候群 寝かせっぱなしでもいけません。以下のような状態が起こります。
1)局所性廃用症候群 @拘縮 A廃用性筋委縮 B廃用性骨萎縮 C褥瘡
2)全身性廃用症候群 @起立性低血圧 A心肺機能低下 B利尿、ナトリウム利尿―脱水、血液量減少  C腸管機能低下―便秘
3)精神性廃用症候群 @知的機能低下 A感情の鈍麻、周囲への無関心 Bうつ傾向

2 過用症候群
廃用症候群の重要性を強調しすぎると、何でもよいから動けばいいというスパルタ式の考えになり使い過ぎによる害を起こしやすい。
1)過用性筋力低下―可逆性(いったん低下した筋力が休息により回復するもの)
2)過用性損傷―不可逆性(休息しても回復しない)

3 誤用症候群
1)他動運動による関節損傷 例)麻痺した肩を動かしすぎると、肩手症候群になる。
2)異所性化骨 誤った訓練や介護で筋に慢性炎症を起こし、カルシュウムが沈着して、関節内が骨化し、 関節拘縮を起こす。
3)反張膝 麻痺しているのにもかかわらず無理やり歩かせると、膝が逆に反ってしまい、痛みを起こす。

上記は急性期の場合だけではありません。介護現場でのお年寄りも慢性化した運動系の疾患を必ず伴っています。
お年寄りが楽しめるものは試していただいていいと思うのですが、やってみて悪くなるようであれば中止することが重要です。
RSDのところで述べたように、爪が変形していたり、皮膚がやせていたり、表面が光沢になっていたり、筋がやせていたり、腫れがあったりしたら、注意が必ようです。
廃用症候群、過用症候群、誤用症候群は古くから知られていました。リハビリの教科書でも1980年代に多く書かれています。しかし、医療介護現場ではいまだに運動すればよくなるという考えがいまだにあり失敗しても、なをかつ、その方法を続けているという現状があります。
運動には副作用がないと思われがちですが上記のように運動量を病態により選択しないと重篤な副作用を起こしますが、知識のない人は自分は高齢者にしっかり運動させたのだから、悪くなるわけがないと疑うことをしません。自分の行った後には必ずその結果を確認してよかったか否か確認する必要があると思います。
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介助方法

一人で歯を磨く
メリハリのある生活のためにもできるだけ洗面所で歯磨きを
1 水でうがいする
誤嚥のないように、きちんとした坐位を取る
2 はぶらしで歯と歯茎をマッサージする
はぶらしは柔らかめのものを使う
歯磨き粉は研磨剤の少ないものに
磨きのこしがないかチェックする
3 歯間ブラシや舌クリーナーで、歯の間に詰まった食べかすや
舌の上を掃除する

口腔ケアの介助
横になったままで口腔ケアをする場合も、誤嚥を防ぐために、できるだけ利用者の上体を起こすようにする。顔を横に向けるのもよい

口の中の粘膜を掃除するときは、スポンジ状のブラシや綿棒を使う

吸い呑みやストローなどで口の中をすすぐ

入れ歯の手入れ
1 入れ歯を外し、まず、食べかすなどを洗い流す
2 入れ歯用のはぶらしでこすり洗いをする洗浄剤に着けただけで安心しない
  こすって洗わないと細菌繁殖する 研磨剤が入っていると
入れ歯が傷つくので入れ歯用のものを使う
3 汚れの程度にあわせて、20分から一晩洗浄剤につける
4 丁寧に水洗いする 洗浄剤が残っていると粘膜が炎症を起こす可能性がある
5 入れ歯は乾燥に弱いため、たっぷりと水を入れた容器にいれて、蓋をして保管する

入れ歯を長持ちさせるには、毎日のお手入れ、入れ歯以外の公衆衛生を大事にし、
担当歯科医の定期検診を受ける

介護職のための正しい介護術 寺島彰著


ターミナルケア

施設看取りハンドブック 橋本美香著よりまとめました。

その人の、「いい人生の最後を尊重する」とは

「加齢」誕生から死に至るまで
「老化」成熟期以降に見られる衰退

高齢者は老化による心身機能の低下、社会的喪失体験を通じて成長する存在である。
エリクソンは人生のサイクルを8段階に分け、8段階目に老年期を位置づけ、老年期の課題として「統合対絶望」をあげている。
老年期は心身の衰退を避けることができなくなる。充実した人生を生きてきた人、人生に悔いがあり、挫折感を感じる人など、様々な人に様々な人生がある。
しかし、自分の人生を振り返り、「つらいこともあったけど、まあまあ良い人生だったよ。」と思うことにより自ら成長していく。老年期を衰退としてのみとらえるのではなく、生きてきた証としての完熟期と捉えることが重要である。これは、本人だけでできるものではなく、家族、医療福祉スタッフの適切な援助によって可能となる。
高齢者にとっての死とは、必ずやってくる人生の幕引きなので「いかに本人、家族、その他係わった人々が納得した最後を迎えることができるように。」ケアすることが重要である。

看取りの定義
現代の最善の医療をしても回復の可能性のない疾病、障害、加齢の進行による老衰などにより死期が近いことが予測されてきた高齢者および家族に対するケア

望ましい看取り
高齢者が望む本人らしい最期を迎えることであり、さらに看取りに係わった家族及びケアスタッフの皆が満足を感じる看取り

生活の場での看取り
日常生活の延長線上にあり、おだやかな生の終着点だと考える。ケアスタッフは必要以上の医療を提供することによって高齢者に余計な苦痛を与えない。
本人らしく、生きれるように尊厳を保ち、一日一日を大切に過ごし本人や家族が希望しない限り不必要な医療を提供しない。
家族、ケアスタッフは高齢者が絶望して最期を迎えるか人生を振り返って満足して最期まで生を生きることができるのかは、ケアの担い手の実践の質にかかっているといっても過言ではない。

我々はより良い人生を望んで生きようとする。お金に不自由することなく豊かに暮らしたい。良い配偶者を得たい、家族円満でいたい。社会的地位が欲しい。と思い手に入れることができる人もいるが、そうでない人もいて、人生に絶望する人、挫折する人さまざまである。あなたは人生の終末はどう迎えたいであろうか?永遠の命はない。現在の社会保障に幸せに人生を終える保証はない。個人の宗教的、倫理、哲学にも左右されるので問題解決は容易ではない。ターミナルケア、看取りは他人事ではない。我々も確実に直面する問題である。どうあるべきか今後の議論が重要である。

薬の基礎知識と誤薬の防止

誤薬は介護事故の中で最も多いもののうちの一つです。
薬は、病気の症状を最も緩和する様に処方されています。
違った薬を飲まされたら必ず副作用が起きます。
薬の基本を再確認していただき、誤薬のないようにしましょう。


薬の分類

1 投与形態 (内服薬 外用薬 注射用薬に分類される)
内服では効果がないので注射を 患者が口から摂取できないから 効果を早く効かせたいなどから選択される

2 剤形
内服薬(散剤 顆粒剤 錠剤 カプセル剤 液剤 ドライシップ剤)
外用薬(液剤 点眼剤 点鼻剤 点耳剤 軟膏剤 湿布 吸入剤)
注射(注射用液剤 散剤・専用の用薬で溶かしてから使用)

安全に効果的に使うために
1 用量(年齢 性別 体質 投与方法 適応疾患 合併症の有無等で決まる)
2 用法(薬の使い方のことを言う 確実に薬の効果を上げるために最も適するように示される)
が決められている

誤薬の防止
上記のように薬は、病気の症状を最も緩和する様に処方されている
違った薬を飲まされたら副作用が必ず起きる

誤薬の一般的な防止法

施設では一包化されている
臨時用薬剤の配置の工夫をする
与薬においては複数の職員と確認する
服用確認表を作る

認知症について
特に身体拘束をどのように進めていくかを考えています。

Itoさんのブログ記事から認知症について参考にさせていただきました。
アルツハイマーについて詳しく書かれています。
アルツハイマー認知症と、薬害によるせん妄、アルコール性認知症、うつとは違い、
進行性であること。
その進行度によって対応を変えていかなくてはならない。
症状が進むにつれて、リスクは、ものわすれ、物を取られたなどの妄想、エスケープ
転倒リスク、誤飲性肺炎、などに進み最後には死期を迎えるとあります。
徘徊のことについて書かれています。
認知症の徘徊にはご本人の思いがあり、失見当識が関係している、世間ではただ歩き回っているとしか認識されていない。
中核症状とBPSDがあり、BPSDは何故この人がその様な症状を出しているのか考えることが大事で、それによって介護、援助法が変わる。認知症そのものは治すことができないので、治せないものを治せるというのは無責任で、治せないけれど、人間らしく生きていけるという方法を探っていく方が重要とあります。
Itoさんは認知症専門医の講義などに参加されていて、よく調べているので、勉強させられることが多かったです。
Itoさんは介護の視点から認知症をお考えになると思います。
第一線で活躍されている介護士さんだからでしょう。
私の読み方が浅いと怒られそうなのですが、まとめさせていただきました。

私は理学療法士なので訓練によって認知症の患者さんがよりよく過ごすことができないか、身体拘束をいかに有効に解除できるのか考えます。

治せないものを症状だけ薬で対処しようとするのと同じことだと言われるかもしれません。
私は長谷川式認知症スケールを多用します。そのスコアから、訓練の方法、コミュニケーションの方法を考え、運動学習がどれくらいインプットできるかを予想します。訓練室で歩行ができるようになっても、認知症があると病棟で徘徊を止められず、院内ADLが上がらないことが多いです。長谷川式認知症スケールを検査だけでなく、認知症の訓練につなげることはできないかと考えました。認知症患者さんの知的能力で最後まで保たれているのが昔、苦労したころの記憶です。男の人なら、仕事のこと、女の人だったら家事、子育てなどの記憶です。この話題から入って、他の知的能力、時間、場所などの認知機能、長期、短期記憶などが改善できないか考えています。Itoさんのホームページにアルツハイマーの脳の病理学的変化のことが詳しく記載されているので、会話から誘導していって認知症を改善させるなんてナンセンスだと言われると思います。しかし、認知症の人と接していて、この方たちは考えるのがとても苦手だと感じます。会話そのものの治療効果はないとしても、症状に合わせて会話を選択したり、話し方を変えることは重要と思います。

次に認知症患者さんを理解するためには、高次脳機能障害を考えなくてはならないと思います。高次脳機能障害は研究者によって報告にかなりのバラつきがあり、教科書を読んでいても書いていることがまちまちなので、その症状をとらえることがとても難しいです。
認知症の動作訓練には、高次脳機能障害特に失行失認を考えなくてはなりません。「ベットサイドの神経の診かた」では様々な検査が乗っていますが、実際に臨床で使うには時間がかかりすぎてしまいます。 認知症の人に失行、失認があるのかを動作を見て判断するのはとても難しいです。
「運動療法 第三版」の「脳卒中に対する運動療法」を何回も読みます。この本が一番適切に失行失認を捉えていると感じるからです。なぜ、認知症の人に失行、失認が重要かといえば、認知症そのものには運動療法は無効でも、失行、失認が動作障害の原因であるならば動作に改善の可能性が残されているからです。私が高次脳機能障害特に失行失認にこだわるのは、それが改善できればもっと身体拘束を安全に進めることができるのではないか、と考えているからです。今の自分の技術が不十分だから、疾患が見抜けなかったから今まで身体拘束に対して満足した結果が得られないのではないかと疑っています。以上が今私が認知症に関して考えていることです。皆さんのご意見がありましたらお聞かせいただきたいと思います。

身体拘束解除マニュアル

身体拘束を解除しようと思うときどうしても転倒させてしまったら自分のせいになるという心理が働いて拘束を続けてしまうということがあります。
拘束解除にいい方法が見つからない、わからないからです。
最初から完璧なマニュアルを作ろうと思っていたのですが、最初から完全なマニュアルを作成することは不可能です。
それを作成することを目標に計画を立て行っていきます。
マニュアルができるまでは、かなりの時間がかかります。
身体拘束解除に関してわからないことがあれば、仮説をたてて、試していってそれが本当にいい方法なのか検証していくことが必要です。パイロットスタディーという方法です。
身体拘束を解除するとき、拘束をはずしてADLの向上を目指すとき病棟に負担がかかります。
全くリスクなく拘束を外せるのが理想なのですが、認知症などがあると転倒のリスクが高くなります。どうしても事故を起こすと自分が責められるのではないかというマイナスの思考になってしまいます。パイロットスタディーだから事故を起こしてよいということはないです。

方法としては
始めから全員の拘束解除は無理なので一例、選出します。
プロトコル(あらかじめ定められた試験治療計画)を立てます。
プロトコルを作ります。拘束解除を試している期間病棟ではどのように観察し、
プロトコルが有効なのかそうでないのかだれが判定するのか決めなくてはなりません。
プロトコルを修正するか、そのまま使うのかの判定が必要です。

これは例えですが
リハビリで平行棒内歩行開始になれば、夜間のみの拘束とし、車いすに座らせる。
このとき、病棟でどれくらい安定して動作できるのかをよく観察する。
観察し危険ならば、30分の車いす座位から始める。(一日数回)
動作が安定し、自分で車いすからベットへ移乗可能となり、トイレも自立できれば夜間も
拘束を解除する。
転倒事故が起きた場合、事故報告書には試用の期間であったことを明記する。
試用期間中の観察の方法は今後検討が必要である。夜勤帯はとうするのかという問題もあります。
うまくいかなければ次の方法を行っていってそれを記録し分析してこれならうまくできる
という方法ができてから初めてマニュアルができます。

私は病棟に入って、何例もの離床、拘束解除に成功してきました。
理学療法技術をきちんと使えば、拘束をしてほったらかしというのはありえないです。
是非みなさんの施設でご参考にされてください。

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様々な介護技術




ユマニチュードとは何か

見る、話す、触れる、立つ
人間の尊厳を取り戻すために
私達は人からどのように扱ってもらいたいだろうか。どのように見られたいか、どのように話しかけられたいか、どのように触れてもらいたいか。病気になった時、「あなたこんなこともできないの、もっとこうすればいいのよ」と扱われたらどんな思いをするだろうか?
思うように体が動かない時、頭が混乱している時、助けて欲しい時、「ダメだな弱いな、もっとこうすればできるだろ」と汚いものを扱うような処理をされたらどう感じるだろうか。
ユマニチュードでは
見るとき
「あなたはここに存在する」というメッセージを確実に届けるように「見る」ことを後天的に学び直す。

話すとき
オートフィードバック(自分のしているケアをわかりやすく言葉にして話し掛ける)を使う例えば、起き上がりができないとき、優しく見つめながら「ゆっくり首を上げてください。少し手伝いますね。はい起き上がりました。少しすわりましょう」など。「どうせ寝たきりだから話しかけても無駄」のような話し方をしない。

触れるとき
広い面積で、ゆっくり、優しく
急につかまない、加速度をつけない、押したり引いたりしない
「これからあなたにいいことをしますよ」というポジティブな雰囲気で
一定の重みを保って、触れるときは飛行機が離着陸するようなイメージで
指先だけでなく、手のひら全体で接触面を広く

立つことの意味
こんな寝たきりの人を立たせて何の意味があるんだ。どうせ転ぶだけだろ。
あなたが、寝たきりになったらどんな気持ちでしょうか?
寝たきりで介護するより、少しでも起き上がれるようになって、ズボンを上げれたり、窓の外を眺められたり、桜が咲いているのを見たりするのに意味がないでしょうか?
寝たきりになると確実に認知症が進みます。
少しでも立って起き上がって話し掛けられれば
もし、あなたが寝たきりから、優しく見つめられ、優しく話しかけられ、優しく触れられ、優しく立たせてもらって、一歩踏み出せれば「命拾いしてもらった」と感じるのではないだろうか。

ケアをする人と受ける人
ケアをする人は受ける人を無理に押さえつけたいわけではないが、一生懸命服など脱がそうとして腕などを強くつかんでしまいケアを受けている人は全身を硬くしてしまう。
何らかの病気や障害認知機能が低下したため介護が必要だがそれが困難な人たちを困った人たちと捉えられてしまう。
一見攻撃的に見える行為は実は本人を守ろうとして戦っている防衛である。
その反面受ける人にとっては恐れていると感じるケアになっている。
ユマニチュードでは「ケアをしている私たちはどんな存在なのか?」
と問いかけることからその関係作りを始める。
ケアを職種とする人の多くは手を拘束したり、胃管を通したり、おむつにしてしまったり、転ぶから危ないと言って車椅子にしてしまったりする。
強制的なケアは不利益でしかない。なんとか歩けるけど転倒が怖いから車椅子に縛ろう。
点滴を外してしまうから手をベット柵にしばろう。トイレに行けるのにおむつにしてここでしろと言う。
ユマニチュードでは強制ゼロを目指している
原則は
1 睡眠を妨げない
2 抑制はしない
3 脇を持ち上げない
4 人のための獣医にならない
人と人に着目したケアである。

もし他人との絆がなかったら
人間の第一の誕生は自らが生まれることで、第二の誕生は仲間に迎えられ仲間と支えあうことを理念としている。
第三の誕生とは
人は第一の誕生で生まれ、第二の誕生で人に受け入れられ社会生活を送ります。
何らかの障害で人と人との触れ合いがなくなった時、人は孤独を感じ人間性を消失します。
無人島に流されてしまった状態です。そこでは精神を障害され話すことも考えることも立つことも歩くことも不自由になってきます。
無人島を通りかかった救助船に助けられ又人間らしい生活を取り戻します。
これが第三の誕生です。
無人島に残された人の救助はケアを行う人の役割に似ています。
ケアの実践は、試行錯誤を繰り返しこれまでの仕事内容、方法を変えることも必要になります。
この変革を成し遂げることでケアを受ける人行う人の双方の人達が質の高い充実した時間を過ごせるとユマニチュードでは考えます。
➀ 見る
認知症を知る
T 認知症とは
これまでに獲得してきた知的機能の低下により、周囲の状況把握や判断能力が低下し、自立した生活が困難になった状態を指す。物忘れに始まり、次第に判断能力が低下し、周囲が困ることが多くなる。見守りや、様々な援助が必要になり「生活障害」とも言うべき状態になっていく。

U 認知症の分類
1 治療困難なもの アルツハイマー型、脳血管性認知症、レビー小体型認知症
2 治療が比較的容易なもの 慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、うつ病

3加齢によるもの
画像診断などで病的な認知症を特定でき、治療できるものもある。しかし、私の経験からは80歳を過ぎると誰もが認知機能の低下は避けられないようである。短期記憶の障害から始まる。最近経験した症例では、自分は元気で、日常生活は自分で十分できるので、リハビリはいらないと言うが、変形性膝関節症が高度で歩行不安定なのにそれを指摘しても、私は自転車に乗って畑仕事に行くと言い張る。「息子が今日会いに来て、すぐ迎えに来ると言われている。」と言ったので、3分後、「今日、ご長男さんは来られましたか?」と聞き直すと、「今日は息子と会っていない。」と答える。このような、御老人とお話するのはとても楽しいことなのだが、認知症そのものを解明したり、完治しないまでも日常生活自立させることは現段階では不可能で、介護施設への移行が不可欠になる。

V 対応策
長谷川式認知症スケールは批判も多いが、臨床では現段階で最も信頼できる検査の一つである。確かに、急に今日は何日と聞かれても答えられない時もあるが、健常人は、正確でなくても大体の日にちを答えて正確にはわからないと答えるが、認知症患者に聞くと、うろたえて笑いでごまかそうとしたり、全然わからなく、今が平成であるかどうかも答えられない。これが大きいな特徴で、長谷川式認知症スケールにより、知能レベルの低下により日常生活の自立がどれくらい困難かある程度推測できる。それにより運動機能の機能訓練の指示がどれくらい入力できるかを予測でき、どのように指導すれば機能訓練が効果的に進めることができるかを判断する手掛かりになる。

W 認知症の特徴とその対応
短期記憶が障害され、長期記憶は比較的保たれる。医師などの社会的地位の高い人に対してはとても従順で、それに対し病棟スタッフ、看護師、ヘルパーさんなど、自分の生活の手助けをする人たちには症状が強く出て、周辺症状(徘徊、暴言、危険行為など)で悩ますことが特徴である。
対応としては自分の非を認めないので、子供を叱るような対応をするとかえって症状を悪化させる。間違った行為をしても「こんなことがあったね。不思議だね。ご自身のお身体が大事なのでケガなどはしないようにしてくださいね。」など、間違いを正面から否定せず、自分からこの方法の方が良いと無意識に気付かせることが重要である。

X 主な薬 参考文献 介護者のための病気と薬がわかる本 雲母書房

1 認知機能障害改善薬 アリセプト
注意点 
服用開始時に吐き気、食欲不振などの消化器症状が現れることがある。
長期難服薬を中断するとその後再開しても効き目がない。
副作用
失神、徐脈、消化性潰瘍、パーキンソン様症状、血圧の変動、急な発熱、発汗

2 脳循環改善薬 サアミオン、シンメトレル、ケタス、セロクラール
脳血管性の場合には、脳の神経伝達機能改善薬を用いて脳血流を増加させ、意欲低下を改善する。
副作用
消化器症状、動悸、めまい

3 行動改善薬
・ 幻覚、妄想、興奮などに用いる薬 リスパダール、ジプレキサ、グラマリール、
セロクエル、ルーラン
統合失調症改善薬の抗精神薬や抗うつ薬などを使用するため認知機能を低下させる恐れがある。ジプレキサ、セロクエルは糖尿病には禁忌である。
副作用
立ち眩み、めまい、手足の震え、口が乾く、頻尿、腹痛、体重の急変

・ 抑うつ、意欲低下に用いる薬 ルボックス、パキシル、トレドミン、サインバルタ
脳血管性の場合には、脳の神経伝達機能改善薬を用いて脳血流を増加させ、意欲低下を改善する。
副作用
錯乱、痙攣、頻脈、急な発熱、筋肉がこわ張る、ふらつく

4 不眠、不穏に用いる薬 テトラミド、レンドルミン、マイスリー
緑内障には禁忌、飲酒を禁じる
副作用
血圧の変動、頻脈、急な発熱、筋肉がこわ張る、ふらつく

Y 私の個人的意見
私の個人的な経験からなのですが、明確な原因のない認知症のお年寄りと話していると、考えることがとても苦手です。あるお年寄りに、「考えてる?」と聞くと、「考えてない。」とあっさり言われました。その人に、一日10分ぐらい、会話で簡単な質問をします。例えば「今日は何月何日ですか。」とか、「考える習慣をつけるため。」ということを、ご本人に受け入れやすい言葉で説明し行った結果、1週間くらいで日にちの感覚が戻ってきました。
どのくらいの認知症なのか把握することがとても重要です。ご本人が受け入れやすいように、長谷川式などを行うと馬鹿にされているように捉えるお年寄りもいて、自尊心を傷つけないように行うのがこつです。考えることがとても楽しく、大事なことだとわかりやすく受け入れてもらうような工夫が必要です。
簡単な会話で認知症の患者さんの好きなことなどを引き出せればしめたものです。
身近にこのような方がいらっしゃったら是非試してみてください。
認知症そのものを改善させる方法はないか考えています。
思いつきなのですが、認知症患者さんの知的能力で最後まで保たれているのが昔苦労したころの記憶です。男の人なら、仕事のこと、女の人だったら家事、子育てなどの記憶です。
この話題から入って、他の知的能力、時間、場所などの認知機能、長期、短期記憶などが改善できないか考えてます。
認知症そのものの改善ができれば、介護の負担を大きく軽減できるのではないかと思います。
単なる思い付きの段階で科学的根拠もないのですが、皆さんは利用者さんと接していてどのようにお感じになるでしょうか。現場の方のご意見をお聞かせください。
長谷川式認知症スケールは一見簡単なのですが、試していって質問するタイミング、認知症の方の反応を捉えることに慣れないとその意味が理解できません。
しかし、分かってくると人間の思考というものがどのようなものか、時間、場所、長期、短期記憶、計算能力などの認知機能をひっくるめて人の認知機能が成り立っています。...
認知症の人は上記の部分のどれかが欠落しています。
色々な人に根気強く試してみてください。
A話す 話す為には相手の話を聞くことが重要
傾聴

傾聴と医師の問診との違い
「ベットサイドの神経の見かた」は日本を代表する神経学の教科書です。
その冒頭に病歴のとりかたが記載されています。
いかなる疾患を診断する時も病歴が大切である。病歴を上手に取ることは、疾患の診断を60〜70%可能にする。とあります。
問診は、医師のみが行うものではありません。コメディカル、介護スタッフの何気ない通常の会話から、利用者さんの異変に気付いたりすることもあるのでとても重要なものです。

それに対し、傾聴は患者さん、利用者さんとの信頼関係を築くのに使われます。
http://conlabo.jp/active-listening-857
をまとめました。

傾聴とは
英語では、アクティブ リスニング と言われます。
ただ単に、相手の言っていることを聞いて受け止めればいいというものではなく、積極的に関心を持って相手が思っていることまでに注意深く耳を傾けることです。
傾聴で大切なことはテクニックではなく相手を理解しようとする姿勢です。
「この人は自分を理解してくれるな」と思って、人は本音を語ってくれます。

話し手にも聞き手にも、傾聴のメリットがあります。
聞き手にとって一番のメリットは相手を理解できることです。
話し手にとっては、傾聴をしてもらって、話しているうちに自分でも思いがけないことを話してしまって「口に出して初めて自分がそんなことを考えていることに気づいた」という事もあり、考えながら話すことで、考える力が強化され、自ら考え、判断し、納得することができます。

傾聴の本質は「言っている事のみならず、相手が思っていることまでを理解する」ことです。

傾聴の技術

1:ペーシング 相手の話し方、姿勢、視線、心の状態を把握し、それに合わせて話をすることです。話を聞いても相手のペースを乱してしまうと本音を話してもらえません。

2:オウム返し:相手の言ったことを繰り返すことで、しっかり聞いていますよと言うことを話し手に印象付け、安心感を与えることです。

3:パラフレーズ 相手の言ったことを要約したり、言い換えたりします。「あなたのおっしゃったことは、こういうことなのですね」と相手と自分の認識のずれを調整します。

傾聴のポイント
自分の考えを押し付けない
相手の話の内容や考えを否定しない
共感すること 共感は全く同じ意見を持たなくとも、相手はそう思うんだなと感じることです。

傾聴で絶対に抑えておく3つの事
1:先入観を持たない
2:次に自分が言う言葉を考えない
3:判断しない
相手はこう考えているに違いない、相手がこう出たらこう言ってやろう、相手が間違ったことを言ったから直してあげないとなど先読みしない事です。

まとめ
傾聴は治療を目的としていません。結果的に治せることもありますが、相手の症状を軽減しようと誰しもが思います。それより重要なことは相手のことを理解しようとする姿勢です。信頼関係を作り、相手が自分の事を語ることで自分に気づき、その気づきによって、自らを修正する力を引き出すことです。
相手を心から理解したいと思う気持ちが一番大事です。介助者と利用者の信頼関係から、より良い介護が生まれてくると思います。
B 触れる
ボディメカニクスを考え自分も楽で、利用者さんも楽なように、触れていきましょう。
C立つ、動作訓練
動作訓練です
リハビリテーション医学は、救命、延命の状態から改善しADLの向上が期待できないと効果を発揮しません。移乗動作と違うところは、動作を獲得し自立するまでを目標とします。

基本動作訓練でも疾患を考慮しなくてはならないことは言うまでもありません。
介護現場の利用者さんが自立できないのは、ほとんどが、認知症を持っています。
リハビリテーション医学全書7「運動療法 第三版」の第7章「脳卒中に対する運動療法」の中で自立度の低い脳卒中では高次脳機能障害(失行、失認)が最大の因子であるとあります。この章の執筆者の先生には怒られそうなのですが、私個人としては臨床で精神病患者、認知症患者さんと接していて、この患者さんは明らかな脳卒中がないのだが、失行、失認を伴っているのではないかと思うことがあります。
そのような患者さんに、リハビリテーション医学全書7「運動療法 第三版」第7章
「脳卒中に対する運動療法」のように、

1 無意識の動作から意識化への動作に誘導に誘導する
努力をさせてあれをしろこれをしろと言わない。

2 病前の動作習慣に従う 
病気になる前どのような立ち上がり方、歩行の仕方をしていたかなど、家族から聞く、
  または本人がやりやすい方法で行ってもらう。この時もこの方法がいいよと指図しない。

3 動的訓練中心
  座るための坐位訓練ではなく、立つための立位訓練ではなく、
  動作を分断して訓練をするのではなく、
  起き上がりから立位までを一連の動作として学習させることが大事。

4 できない動作は介助  
  どうしてもできないものは必要最低限の介助を行うとあります。

以上が失行タイプの訓練で成書ではもっと詳しく書いています。失認タイプの訓練は失行タイプの訓練を優先し、それが進めば失認にアプローチするとあります。
つまり訓練のための訓練ではなく、いかに苦痛なく動作を誘導できるかです。
高次脳機能障害の失行失認を失行タイプ、失認タイプに分けて訓練方法を分けているのですが、ここで皆さんに説明するのはとても難しいです。

看取り
ターミナルケア

その人の、「いい人生の最後を尊重する」とは

「加齢」誕生から死に至るまで
「老化」成熟期以降に見られる衰退

高齢者は老化による心身機能の低下、社会的喪失体験を通じて成長する存在である。
エリクソンは人生のサイクルを8段階に分け、8段階目に老年期を位置づけ、老年期の課題として「統合対絶望」をあげている。
老年期は心身の衰退を避けることができなくなる。充実した人生を生きてきた人、人生に悔いがあり、挫折感を感じる人など、様々な人に様々な人生がある。
しかし、自分の人生を振り返り、「つらいこともあったけど、まあまあ良い人生だったよ。」と思うことにより自ら成長していく。老年期を衰退としてのみとらえるのではなく、生きてきた証としての完熟期と捉えることが重要である。これは、本人だけでできるものではなく、家族、医療福祉スタッフの適切な援助によって可能となる。
高齢者にとっての死とは、必ずやってくる人生の幕引きなので「いかに本人、家族、その他係わった人々が納得した最後を迎えることができるように。」ケアすることが重要である。

看取りの定義
現代の最善の医療をしても回復の可能性のない疾病、障害、加齢の進行による老衰などにより死期が近いことが予測されてきた高齢者および家族に対するケア

望ましい看取り
高齢者が望む本人らしい最期を迎えることであり、さらに看取りに係わった家族及びケアスタッフの皆が満足を感じる看取り

生活の場での看取り
日常生活の延長線上にあり、おだやかな生の終着点だと考える。ケアスタッフは必要以上の医療を提供することによって高齢者に余計な苦痛を与えない。
本人らしく、生きれるように尊厳を保ち、一日一日を大切に過ごし本人や家族が希望しない限り不必要な医療を提供しない。
家族、ケアスタッフは高齢者が絶望して最期を迎えるか人生を振り返って満足して最期まで生を生きることができるのかは、ケアの担い手の実践の質にかかっているといっても過言ではない。

我々はより良い人生を望んで生きようとする。お金に不自由することなく豊かに暮らしたい。良い配偶者を得たい、家族円満でいたい。社会的地位が欲しい。と思い手に入れることができる人もいるが、そうでない人もいて、人生に絶望する人、挫折する人さまざまである。あなたは人生の終末はどう迎えたいであろうか?永遠の命はない。現在の社会保障に幸せに人生を終える保証はない。個人の宗教的、倫理、哲学にも左右されるので問題解決は容易ではない。ターミナルケア、看取りは他人事ではない。我々も確実に直面する問題である。どうあるべきか今後の議論が重要である。

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現場でのADL

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ADL、QOLを上げるために

ADL(日常生活動作)とは、普段の生活の中で行っている行為や行動の事です。例えば、食事や排泄、移動や整容、入浴などと言った、日常生活を送る上で最低限必要な基本的行動を指します。食事、排泄、入浴、整容、移動など普段私たちが普段の生活で何気なく普通に行える動作です。
病気(脳血管障害、骨折、認知症、呼吸障害、各種内科疾患、ALSのような難病)があると、自分ではADLが出来なくなります。皆さんが職場でケアする人達がそうです。
ADLが自立できない人の状態を把握するためにバーサルインデックスやFIMが用いられます。
生活自立度なども重要な尺度です。
しかし、評価だけではADLの向上は不可能です。殆どの介護現場においてADLの向上は机上の空論のなっています。介護現場の人手不足は深刻で食事を与える、おむつを替える、風呂で体を洗う、寝かせるという業務で手一杯になっています。ADLを上げるための労力がありません。
ADLの向上もできないのにQOL(生活の質を高める)など到底不可能です。
介護現場で働いている人は肌で実感していると思います。利用者さんが「ここにいてよかったと思っていただきたい」介護職すべての人が思っているのにそうならない。
これは、我々、理学療法士の責任も大きいと思います。介護保険が導入され様々な介護リハビリが考案されました。パワーリハビリなどが代表てきです。理学療法士のやってきたことが他の介護職の人にADL、QOLをあげてくれたな。理学療法士って介護現場で役立つ職種なのだなと思っていただけているでしょうか?
「介護基本技術」で介護現場の介助法についていくつか紹介してきました。その通り実践できる理学療法士がどれくらいいるだろうか?
私の自問自答は続きます。
現場での起き上がり訓練・食事訓練・排泄動作

高次脳機能障害の人には必要最低限の介助が不可欠になります。失行失認が影響しているので運動能力のある人でも運動のコントロールが困難となり転倒の原因になるからです。
現場でのポイントとして、運動を意識させないことが重要になります。「もっとしっかり立って、足に力をいれて歩いてごらん」と指示すると観念運動失行が起こって余計に動けなくなります。

脳卒中の運動および動作
— 1 失行タイプの特徴 観念運動失行
— 意識すれば運動動作不能 動作の開始が困難
— 2 失認タイプの特徴 身体失認(深部覚)
— 運動のコントロール困難
— 3 脳卒中一般 失行失認の両障害を合併
— 努力すれば共同運動が発生
— 一連の動作の分断は不可
— ADL訓練は現場で

脳の障害による動作障害の対応
— できない動作を意識させない(苦手を意識させて治そうとしない)
— 頑張れと言わない  動作を分断して訓練しない
— やり方を指示せず目的を指示する(立ち上がれと言えばできないが、このベットに寝るように言うと立ち上がって寝る)
— 出来るだけ病前動作に近づける 習慣動作を邪魔しない
— 出来ない動作は必要最小限で介助する
— 動作開始が困難なので最初を助ければ後はうまくいくことが多い

今回は基本動作・食事動作・排泄動作の現場でのADL訓練を考えてみました。

ますは基本動作の獲得です。その前に、可動域の確保、関節運動できるような状態にしておくことが重要です。

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​環境設定ですが、上記のイラストが一般的と思われます。寝室、浴室の扉はバリアフリーです。ポータブルトイレの位置は、その人の症状、使いやすさにより決まります。


介護用品についてですが、まず立ち上がり動作の重要性を説明します。
次にそれを利用したトイレ動作
入浴動作を紹介します。ご利用者さんの病態によって介助方法が変わりますが、基本動作が分からなければ応用ができません。


何故、トイレ動作、入浴動作を「介護用品について」に記載したか?ですが、トイレ動作、入浴動作の介助は介護用品が必要となるからです。
「応用動作」の食事動作、更衣動作と合わせて見て頂ければADLの介助の基本として参考にして頂けると思います。具体的な介助の体の使い方の基本は「移乗動作」を参考にして下さい。
基本動作、ADL動作の介助方法の基本の技術が分かれば、病態に合わせて応用していくことになります。
​介護用品の紹介は私が書くより介護用品のホームページを見た方が良いのでそちらをご覧になり必要なものを揃えて頂ければと思います。

介護用品について

娘の、看護学生のノートでは、看護学生1年生の娘が看護学校で学んでいる様子を日記にしています。看護はもともと、介護を含んだものでした。しかし、医療の高度化、看護師さんの業務が拡大するにつれて、介護の部分を新しい専門職が担うことになりました。
それが介護福祉士です。
看護学校の教科書にも、介護技術の詳しい記載があります。

介護の中心は人です。どんな精巧な介護ロボットが開発されようと、それは介助者がきちんと操作しない限り、安全で有効な介護にはならないからです。
人間も壊れますが、ロボットも壊れます。
介護用品はとても重要です。道具を利用することにより、介護がより安全で有効になるからです。
ネットショップのものでも使い方によっては介護に役立つものがたくさんあります。
看護学生のノートで、それも、ご紹介していますのでご覧ください。

今、実験をしています。ネットを利用して介護に役立つ商品を紹介していくことです。
​うまくネットで介護に関する商品を紹介できるかどうか挑戦してみようと思っています。

介護事故
介護事故はリスク管理をしっかりしなくてはなりません。
リスクファクターを捉え、対策を検討しなくてはなりません。

転倒予防からです。階段は手すりを付ける 段差はバリアフリー お風呂は滑り止めなどの予防が必要です。

骨折
転倒は骨折の一番の原因です。骨折してしまった時、病院で医師が診察するのは当然ですが、搬送される前まではどのような処置が適切でしょうか。
​転倒で骨折が疑われたら、福木で固定することが必要です。無理に動かしたりすると骨折部位が転位(動かすことで折れた骨がよけいずれてしまう)してしまいます。転位を防ぐために福木で固定します。ステッキ、傘、雑誌、新聞、割り箸、ものさしなどがその代用として使えます。
大腿骨骨折の時は胴体から足先までの固定が必要になります。福木を当て包帯で固定し救急車を待ちます。固定がうまくいく方が転位が少なく、医師の手術もうまくいきます。

その他
誤嚥性窒息死
失踪
暴力
誤薬

介護事故予防のための環境整備

浴槽 
手すりを付ける 床には滑り止め 浴槽から平行移動するのに便利なシャワー椅子
出口への手すり 浴槽のドアは手すりで引き戸が良い 細い排水溝で段差をなくす若しくは、 
すのこなどで段差を解消する 
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トイレ 
洋式トイレでL字型の手すりを付ける 

居室 
時計やカレンダーを見やすい位置に置く 予定表などを確認しやすい場所に貼り
認知症の予防に努める 廊下には障害物は置かない
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介護保険




介護保険制度

介護保険を考える時、戦後からの社会福祉の流れを捉えることが大事だと思いまとめてみました。
1945年8月第二次世界大戦で敗戦し国民総飢餓状態となり、戦災者、引揚者、失業者、母子孤児、障害者、復員軍人、浮浪者の生活苦は深刻なものでした。
GHQは福祉三法(生活保護法、児童福祉法、身体障害者福祉法)を成立させました。
その根拠となっているのが日本国憲法第25条です。我が国で社会福祉という言葉が初めて使われています。
「全ての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」とあります。国民は生存権(生活権)「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保証されていると同時に国はそれを実現するために国民の生活全面に渡って社会保障や公衆衛生と並んで社会福祉の充実に努めなければならないという国に対する努力義務が規定されています。
昭和26年に制定された社会福祉事業法では「社会福祉事業は援助、育成又は更生の措置を要する者に対し、その独立心を損なうことなく正常な社会人として生活することができるようにすることができるように援助することを趣旨として経営されなくてはならない。」
とあり、その自立援助を目指した事業として規定されています。
社会福祉は制度としては社会保障の中に位置づけられています。
1994年厚生統計協会編「国民の福祉の動向」では
社会保障は
所得保障(社会保険、公的扶助、児童手当)
医療保障(医療保険、老人保健、医療扶助、公費負担)
公衆衛生(一般保険サービス、医療供給、生活環境対策、環境保全、学校保健、労働衛生)
社会福祉(生活保護、老人福祉、母子及び寡婦福祉、児童福祉、心身障害者福祉、その他の福祉関連保険サービスなど)と規定されています。
現在ではこの形は、自立支援法、介護保険法などで形を変えています。
前述したように社会福祉事業法では自立支援を目指した事業として規定されていますが、現在の介護保険施設の現状はこの理念に合ったものでしょうか。
一人一人が考えていかなくてはなりません。

ケアマネジメントケアマネジメントの原点は、1990年代に日本では病院の増床が規制されたことから、在宅医療が推進されたことに始まります。病院はこれ以上増床できない、しかし、在宅医療をすれば、病院外で増床するのと同じだと推進され、訪問リハも、この頃から始められました。また、介護保険制度の導入もこの頃から始められ、ケアマネジメントを基礎とするケアマネージャー(介護支援専門員)の試験基準が決められました。
​ケアマネジメントをもう一度確認し、その手順が妥当なものかどうか検証することが必要なのではないでしょうか?

介護保険制度
介護保険の流れと、ケアマネジメント

市町村、役所の介護保険課に申請
認定調査 スクリーニング
審査
介護認定 
ケアマネージャー インテーク
課題の把握 アセスメント
計画原案
サービス担当者会議
説明と文書による同意
介護保険サービスの紹介
医療、入所、通所、ショートステイ、福祉用具貸与、販売など
モニタリング、アセスメント
ケアプランの見直し

上記が一般的なケアマネジメントの流れと思います。
治療医学で完璧に病気が治せればケアマネジメントは不要になります。
しかし、現実は治療医学で治せない患者の受け皿の役割を担っています。
現在の段階ではケアマネジメントは必要不可欠です。
ケアマネジメントが求められる背景には家族の介護機能の低下にあります。昔は、親の介護は子供が見るのが当然でした。現在の日本では不可能な状態です。
ケアマネジメントの重要な役割に社会資源と要援護者をコーディネイトする事があげられます。介護保険導入前までの本には、社会資源10本の指として、1 家族 2親戚 
3 ご近所 4 友人同僚 5 ボランティア 6 地域の団体や組織 7 法人 
8 行政 9 企業 10 本人自身とあります。

今、「介護保険とケアマネジメント 白澤正和著 中央法規」を読んでいます。介護保険
導入以前に書かれた本ですが、ケアマネージャーを如何に育てていくかが重要な鍵となる。と冒頭で述べています。当時は、ケアマネージャー制度をこの本のように進めていこうと考えていたと思います。
T 高齢社会を取り巻く福祉、医療、保健、住環境の実態と課題 高齢化社会の医療では
ケアマネジメントに在宅医療を如何に盛り込んでいくかの重要性について書かれています。
また辛口となりますがケアマネさんのインテークの時に利用者さんの病気に対するアセスメントが十分できているのか疑問に思っています。病院は早期退院させたいから施設側にはこの人は施設でもやっていけることをアピールして退院をスムーズにさせようとする傾向があるのではないでしょうか?そして、ケアマネもフィジカルアセスメントが十分できていないのにケアプランを実行してしまい施設が混乱するというケースが後を絶たないと推測しています。私はケアマネの実務からは離れていますので推測で書いている部分が多いのですが、介護現場の方の意見もお聞きしたいと思います。

​ケアマネジメントの問題と課題
ここ数週間、在宅医療について考えてきました。1990年代より、介護保険の導入の準備、介護支援専門員のテキストの作成、資格基準と試験問題作成などが進められました。
この頃に検討されたのは、医療福祉の連携をどのようにしていくかが議論されてきました。
延命の医療技術が進み、慢性疾患患者が増加し社会的入院が問題になりました。医療費(特に入院費)が増加するので、在宅医療が推進され、所得のない高齢者は措置制度として社会福祉施設が受け皿となりました。
社会福祉は貧困問題に対応する学問で、「全ての国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」という定義をいかに実現するかを研究対象とします。治療効果の見込めない慢性疾患障害者の自立支援するという目的に社会福祉援助技術が適していることから、
医療機関から福祉サービスに進める手段として介護保険が導入され、ケアマネジメントを担う専門職として介護支援専門員が誕生しました。
前述の通り介護保険は当初、居宅を中心に考えられました。家をテクノロジーにより病院のようにできれば居宅でも終末ケアが出来ると考えられたからです。しかし、介護保険がスタートして17年をすぎ対応できない点が多々出てきました。
1 認知症の対応です。
認知症があると居宅のスペースでは対応できないです。特に暴力、自傷、他傷行為があると対応できません。排尿排便の障害があると困難です。
2 終末ケアをどうするかという事です。いつまでも延命を続けると家族の負担となります。終末ケアの法的整備があまり進んでいない日本人がタブーとしているところだと思います。
3 家族の介護力がとても乏しくなっている。
4 団塊の世代の人たちの介護を支える力が今の生産世代にない。
などがとても問題という結論に達しました。
また、考えなければならないことは、経済的時代背景です。団塊の世代の人はバブルの時代に高収入を得ました。バブル景気により投資などで利益を上げた人もいます。借金をして贅沢品を手に入れることを恐れなかった時代だったように思えます。バブルが平成に入ってからはじけ、山一証券などの金融機関が破綻しました。この頃から収入は下がり始めます。2008年リーマンショックで打撃を受けます。昭和一桁の人は高額な退職金がもらえたので、住宅ローンが完済でき、老後の資金を蓄えることができたのに対し、団塊の世代の人は退職金は少なく、住宅ローンなどの借金を抱えたままという人が少なくありません。生活保護を受けなくてはならない人たちが老後を迎えるということです。
ケアマネジメントの手法自体は確立されていると思います。今後は介護保険も高すぎて使えない人たちが沢山出てくる。ブラックな施設が野放しになる。介護の担い手がいなくなる。
IT ロボットなどが生産されているが、とても高価で使えない。などにどのように対応するかが課題だと思いました。皆さんのご意見ご感想をお待ちしています。



福祉・保険・医療情報はワムネットをご覧ください。
http://www.wam.go.jp/content/wamnet/pcpub/top/

介護保険制度に関してはこちらのホームページがまとまっていて、アクセス数も多いと思います。
http://www.kaigotofukushi.net/seido/seido.html
http://www.caresapo.jp/kaigo/kihon/shikumi/83dn3a000000f4u1.html

制度の概要、しくみ
介護認定とサービスの給付
介護保険料はどのようになっているのか
介護保険ではどのようなサービスが受けられるのか
福祉用具はどの様なものがあるのか
介護保険施設にはどのようなものがあるのか
ケアプランとはどのようなものか
介護保険での住宅改修はどのようなものか
などがわかりやすくまとめて書かれています。

どのような状態になれば受けられるのか、とれくらいのサービスがいくらくらいで受けられるのか調べることができますので、ご参考になさって下さい。



自助具

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自助具は杖、車椅子なども含まれます。
道具を利用することで身体障害者に残されている能力を
発揮しやすくします。
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ベットから車椅子への移乗時、こわがってベット柵を握りしめて車椅子移乗を困難にする人が多いと思います。この原因の多くが高齢者には身体失認が伴っているからです。
身体失認は自分の体と周囲の位置関係を正しく認識できない事を言います。
身体失認のある人はベット柵が無くベットの端で側臥位にされるととても怖がります。
健常人がこれくらいの高さなら大丈夫と思っている高さでもビルの屋上に立たされているように感じています。
従って車椅子への移乗時に加速度を付け急に動かされると、宙に投げ飛ばされどこかに落とされるような錯覚をされます。
認知症があると声かけのみではこのような恐怖心を取り除くことができません。
ポイントは
残存能力を最大限に引き出すこと、自分でできる動作に不足している部分を必要最低限補う介助をすることです。
また、体と体をできるだけ密着させて支えがあるのだという感覚をいれて、加速度をつけずに一定の速度を保ちながら身体を誘導すると身体失認を伴った人への車椅子以上がうまくいくと思われます。


応用動作





古武術介護(家族のための介護入門 岡田慎一郎著より)

古武道とは
現代武道が人間形成と体育的見地からの心身の鍛錬を目的とし、スポーツ系統の競技試合を重視して技術の体系を構築しているのに対し(例:柔道、剣道)、古武道は基本的に試合での勝敗を目的とせず(流派によっては他流試合を禁じていた)、合戦・決闘・護身や、戦闘で使命を果たすための鍛錬が目的とされていた。そのため危険であることから、現代武道から除かれた技法や各種の隠し武器、薬方、呪術、禅や密教と結びついた心法が含まれる。反面、流派を伝承する者にも意味が伝わっていない非合理的な動作や、平和な江戸時代に形の美観のため加えられた動作(華法、花法)が含まれている場合もある。とあります。(ウイキペディアより)
岡田先生は、「介護者の身体を有効に使って負担を少しでも減らす」という目的で筋力に頼らず身体に負担のかけない動きが特徴の古武術の動きや原理を取り入れた古武術介護を考案されました。私は基本動作の介護技術にはボディーメカニクス、人体力学、特にてこの原理を基礎に考えていますが、岡田先生の古武術介護はまた違った視点で介護技術をとらえていると思います。身体の使い方を改善することで介護や日常生活を効率的にするという考えは理学療法士共通の考えでしょう。
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応用動作 食事と更衣をイラストにまとめました。講談社の「新しい介護」を参考にしました。介護福祉士さんからは、当たり前の事と言われそうなのですが基本は大事だと思います。
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更衣動作は右片麻痺を例にしています。多くの教科書が片麻痺を例にしていますが、それは片麻痺が一番例にしやすいからです。
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応用動作 「運動療法の基礎」「介護 疾患」も参考にしてください。

更衣、トイレ動作、食事動作を検索したものを箇条書きしました。

更衣
車いすなど背もたれにあるとき安定するが、スペースは狭くなる。
ベットなどの背もたれのないとき不安定だが、スペースは広い。
座位をどれくらい保てるのか。
上着は座位のままで行う。
ズボンは立位が必要。寝たままであればブリッジが必要。
ズボンの着脱はトイレ動作につながる。
上肢の操作ができるか、バランス能力はどうか、更衣手順を理解しているか。
姿勢、上肢機能、バランス能力を評価。

トイレ動作
尿意、便意を理解しているか。
移乗動作、立位動作ができるか。
ズボンを上下にあげることができるか
立位でズボンの上げ下げができればトイレ動作の自立につながる。

食事動作
食事をする時の姿勢。
上肢を中心とした食べるときの動き。
口の中の動き(唇、舌、下顎、嚥下)。
両足がついているか、体は傾いていないか。
車椅子のサイズ、テーブルの高さに合っているか。

更衣、トイレ動作、食事動作などは介護で難しい技術が必要になります。
上記はチェックポイントとしては重要と思われます。これを目安にして利用者さんのADL能力を測る事ができます。すると介護がしやすくなります。しかし、これだけでは不十分です。

いきなり動作訓練に入るのは無理があります。例えば運動麻痺があるのに麻痺の治療をせずにいきなり動作訓練に入って失敗する事が多いです。介護現場の人は運動療法を煙たがる傾向にあります。とても勉強していて理解ある介護士さん達もいらっしゃいますが、まだ改善の余地があるのに自分たちの業務の負担になると感じるスタッフが多々います。機能回復すれば介護負担自体も軽減されるとは感じていないようです。そのような考えの人達は自分達が如何にして負担を減らすかしか考えないので人を物としか扱わないように業務を進めていきます。すると利用者さんはどんどん動けなくなって更に重度な介護が必要になります。自分で自分の首を絞めていることに気づきません。
詳しい改善方法はこのホームページの「運動療法の基礎」の動作訓練をご参照ください。
​以上が本日の追記です。

ご利用者さんによって日常生活動作能力に差があるので一概には言えません。
各ご利用者さんのADLを把握することが重要です。
原則としてタッチはできるだけ柔らかく心掛けます。
皆さんの利用者さんをみていただいたら体の固い人がとても多いことがわかると思います。ご老人なのであたりまえなのですが、そのような方々の体を強くつかむと体が硬くなるのがお分かり頂けると思います。ユマニチュードでも腕を掴まないことを原則にしていると思います。関節拘縮の重度な人は、ほとんどがCRPSを起こしていると思って間違いないです。
暴力をふるい自己、他者を傷つける人でない限り、できるだけゆっくり少しずつ介助するのがよいと思うのですが忙しい皆さんには難しいと思います。しかし介護が困難な人の多くが失認を伴っているので急な動きに怖がる傾向にあります。

利用者さんの更衣、お風呂介助、おむつ交換などには、かなり複雑な作業なのでボディーメカニクスの利用が困難になります。ユマニチュードではどのように対応するかわからないのですが、理学療法ではできるだけ可動域を改善することでおむつ交換、更衣などの介助がしやすくなると思います。
前述のようにご老人は痛みをもっています。そこに痛みを加えるような操作はしてはいけません。ご老人が介護拒否をされている時に粗末に扱うことは火に油を注ぐようなものです。

応用動作の負担を軽減する為には、出来るだけ利用者さんに柔らかく接して拒絶反応を無くすことだと私の経験上から述べさせて頂きました。








介護疾患





認知症と薬

T 認知症とは
これまでに獲得してきた知的機能の低下により、周囲の状況把握や判断能力が低下し、自立した生活が困難になった状態を指す。物忘れに始まり、次第に判断能力が低下し、周囲が困ることが多くなる。見守りや、様々な援助が必要になり「生活障害」とも言うべき状態になっていく。

U 認知症の分類
1 治療困難なもの アルツハイマー型、脳血管性認知症、レビー小体型認知症
2 治療が比較的容易なもの 慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、うつ病

3加齢によるもの
画像診断などで病的な認知症を特定でき、治療できるものもある。しかし、私の経験からは80歳を過ぎると誰もが認知機能の低下は避けられないようである。短期記憶の障害から始まる。最近経験した症例では、自分は元気で、日常生活は自分で十分できるので、リハビリはいらないと言うが、変形性膝関節症が高度で歩行不安定なのにそれを指摘しても、私は自転車に乗って畑仕事に行くと言い張る。「息子が今日会いに来て、すぐ迎えに来ると言われている。」と言ったので、3分後、「今日、ご長男さんは来られましたか?」と聞き直すと、「今日は息子と会っていない。」と答える。このような、御老人とお話するのはとても楽しいことなのだが、認知症そのものを解明したり、完治しないまでも日常生活自立させることは現段階では不可能で、介護施設への移行が不可欠になる。

V 対応策
長谷川式認知症スケールは批判も多いが、臨床では現段階で最も信頼できる検査の一つである。確かに、急に今日は何日と聞かれても答えられない時もあるが、健常人は、正確でなくても大体の日にちを答えて正確にはわからないと答えるが、認知症患者に聞くと、うろたえて笑いでごまかそうとしたり、全然わからなく、今が平成であるかどうかも答えられない。これが大きいな特徴で、長谷川式認知症スケールにより、知能レベルの低下により日常生活の自立がどれくらい困難かある程度推測できる。それにより運動機能の機能訓練の指示がどれくらい入力できるかを予測でき、どのように指導すれば機能訓練が効果的に進めることができるかを判断する手掛かりになる。

W 認知症の特徴とその対応
短期記憶が障害され、長期記憶は比較的保たれる。医師などの社会的地位の高い人に対してはとても従順で、それに対し病棟スタッフ、看護師、ヘルパーさんなど、自分の生活の手助けをする人たちには症状が強く出て、周辺症状(徘徊、暴言、危険行為など)で悩ますことが特徴である。
対応としては自分の非を認めないので、子供を叱るような対応をするとかえって症状を悪化させる。間違った行為をしても「こんなことがあったね。不思議だね。ご自身のお身体が大事なのでケガなどはしないようにしてくださいね。」など、間違いを正面から否定せず、自分からこの方法の方が良いと無意識に気付かせることが重要である。

X 主な薬 参考文献 介護者のための病気と薬がわかる本 雲母書房

1 認知機能障害改善薬 アリセプト
注意点 
服用開始時に吐き気、食欲不振などの消化器症状が現れることがある。
長期難服薬を中断するとその後再開しても効き目がない。
副作用
失神、徐脈、消化性潰瘍、パーキンソン様症状、血圧の変動、急な発熱、発汗

2 脳循環改善薬 サアミオン、シンメトレル、ケタス、セロクラール
脳血管性の場合には、脳の神経伝達機能改善薬を用いて脳血流を増加させ、意欲低下を改善する。
副作用
消化器症状、動悸、めまい

3 行動改善薬
幻覚、妄想、興奮などに用いる薬 リスパダール、ジプレキサ、グラマリール、
セロクエル、ルーラン
統合失調症改善薬の抗精神薬や抗うつ薬などを使用するため認知機能を低下させる恐れがある。ジプレキサ、セロクエルは糖尿病には禁忌である。
副作用
立ち眩み、めまい、手足の震え、口が乾く、頻尿、腹痛、体重の急変

抑うつ、意欲低下に用いる薬 ルボックス、パキシル、トレドミン、サインバルタ
脳血管性の場合には、脳の神経伝達機能改善薬を用いて脳血流を増加させ、意欲低下を改善する。
副作用
錯乱、痙攣、頻脈、急な発熱、筋肉がこわ張る、ふらつく

4 不眠、不穏に用いる薬 テトラミド、レンドルミン、マイスリー
緑内障には禁忌、飲酒を禁じる
副作用
血圧の変動、頻脈、急な発熱、筋肉がこわ張る、ふらつく

Y 私の個人的意見
私の個人的な経験からなのですが、明確な原因のない認知症のお年寄りと話していると、考えることがとても苦手です。あるお年寄りに、「考えてる?」と聞くと、「考えてない。」とあっさり言われました。その人に、一日10分ぐらい、会話で簡単な質問をします。例えば「今日は何月何日ですか。」とか、「考える習慣をつけるため。」ということを、ご本人に受け入れやすい言葉で説明し行った結果、1週間くらいで日にちの感覚が戻ってきました。
どのくらいの認知症なのか把握することがとても重要です。ご本人が受け入れやすいように、長谷川式などを行うと馬鹿にされているように捉えるお年寄りもいて、自尊心を傷つけないように行うのがこつです。考えることがとても楽しく、大事なことだとわかりやすく受け入れてもらうような工夫が必要です。
簡単な会話で認知症の患者さんの好きなことなどを引き出せればしめたものです。
身近にこのような方がいらっしゃったら是非試してみてください。
認知症そのものを改善させる方法はないか考えています。
思いつきなのですが、認知症患者さんの知的能力で最後まで保たれているのが昔苦労したころの記憶です。男の人なら、仕事のこと、女の人だったら家事、子育てなどの記憶です。
この話題から入って、他の知的能力、時間、場所などの認知機能、長期、短期記憶などが改善できないか考えてます。
認知症そのものの改善ができれば、介護の負担を大きく軽減できるのではないかと思います。
単なる思い付きの段階で科学的根拠もないのですが、皆さんは利用者さんと接していてどのようにお感じになるでしょうか。現場の方のご意見をお聞かせください。
長谷川式認知症スケールは一見簡単なのですが、試していって質問するタイミング、認知症の方の反応を捉えることに慣れないとその意味が理解できません。
しかし、分かってくると人間の思考というものがどのようなものか、時間、場所、長期、短期記憶、計算能力などの認知機能をひっくるめて人の認知機能が成り立っています。...
認知症の人は上記の部分のどれかが欠落しています。
色々な人に根気強く試してみてください。

介護疾患
疾患について:介護状態になるには必ず何かの、病気、けがなどが原因となっています。
疾患は医師の診断がとても重要です。
正確な診断がないと、有効な治療ができないです。医師の説明をよく聞いてください。

ここではよく介護状態になる、病気、けがなどを解説し適切な介護について考えていきたいと思います。
介護 疾患にはWikipediaとリンクしています。Wikipediaは正規の医学教育を受けていない人が読むとわからないと思います。このページにリンクしているのは、私の解説を読んでいただき、より疾患について理解を深めていただきたいからです。


​認知症について


正確にはwikipediaをご参照ください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%AA%8D%E7%9F%A5%E7%97%87


中核症状と周辺症状があげられます。
医師は患者さんを診察し診断基準に基づいて診断していきます。
認知機能障害に失語、失行、失認とありますが、臨床的に見て
記憶障害と失見当識、計算能力など、のみが起こり失語、失行、失認を伴わない場合もあります。
認知症が重度になると、上記の症状のどれが起こっているのか判断ができなくなります。
分類には、脳血管障害、アルツハイマー病など様々に分類されています。
脳血管障害などは原因がはっきりしていますが、原因不明のものがたくさんあり、
専門家によって意見が対立することもしばしばです。
医療福祉施設では様々な試みがなされていますが、現在でも試行錯誤が続けられています。

高次脳機能障害は介護状態になる一番の問題と私は思っています。
​読んでください。
高次脳機能障害とは

非常に広い概念で頭部外傷(脳内のけが)、脳卒中、認知症などに起こる。記憶障害、行動障害などを指します。
介護が必要になるのはこれが一番の原因ではないかと私は考えています。

Wikipediaをご参照ください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%AB%98%E6%AC%A1%E8%84%B3%E6%A9%9F%E8%83%BD%E9%9A%9C%E5%AE%B3


失行
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%B1%E8%A1%8C


​行動障害と言ってしまっていいのかわかりませんが。運動機能が全般に障害されます。
失行失認の説明はかなり難しいです。成書を読んで、実際の患者さんを観て初めて分かります。歩行障害では単なる筋力低下と違い、失行失認は運動のコントロールができないので、
バランスを崩します。しかしバランスを崩したということを自分では認識できないのです。「今倒れそうになりましたよ。」と注意しても本人は何を言われているのかわからないようです。
これが認知症と重なると、どこからが認知症でどこからが失行失認なのか
判断するのが困難になります。
これに言語障害、嚥下障害、排尿、排便障害などを伴うこともあります。

このような人は多様な症状を示すので、ステレオタイプの対応は無効となります。
どの症状が出ているか、よく観察し臨機応変に対応するしかありません。
介護をしていて、もっとも難しい症状と思います。

昔、私が担当した患者さんで、平行棒で歩かせると、足だけ前に行ってしまい、
体をそりかえった様に歩いてしまう患者さんがいました。
その人に、矯正用鏡を見てもらい、姿勢の矯正をしました。
ご本人の姿勢感覚と、実際の姿勢のずれがありました。
このような人は身体失認があると言ってよいのかどうか?
今でもわかりません。

ラマ チャンドランの本を読んでいます、脳科学の本ですが、読み終えて
高次脳機能障害をより深く理解できるようになればと思っています。

ラマ チャンドランの考え方は、臨床で患者さんの症状から正常との違いを比較して、我々の脳の働きの仕組みを解明するという手法を取っていることだと思いました。
「些細な事の観察にもとずく。」ということを強調していることに
私はとても共感しています。
学者の中には、人間が目で見たり感じたりすることは不確実で、それを根拠にするのは科学的でないと主張する先生もいます。
何かの測定機器を用いて数値を出さなければ科学的なデーターとは認められない
という考え方です。
しかし、実際の介護現場での些細な事の観察はとても大切だと思います。
些細な事を観察して記録することが問題の解決に結びつくことがあることを介護に携わる人に実感して頂きたいと思います。

有痛性疾患
有痛性疾患は訴えの中で一番多いものです。高齢者と接するときはこれを忘れてはなりません。
有痛性疾患を全てあげると整形外科の教科書を作ることになるので、ここではポイントだけに絞ります。
まず、優先順位として、鑑別しなければならない疾患について述べます。

神経障害 
変形性疾患、骨折後の変形治癒などで、神経が圧迫、刺激されて起こります。
神経支配領域(デルマトーム)に一致しているかで鑑別します。

関節リュウマチ、各種関節炎、CRPS
​炎症症状があるので視診でわかることが多いですが医師の検査で確定診断されます。

動脈硬化性閉塞症、バージャー病などの虚血性の痛み
末梢の脈拍を触知できない、チアノーゼ、栄養障害があるかないかで判断します。視診で見つけることができます。

骨折、脊髄炎、悪性腫瘍 レントゲンが必要です。

​視床痛の鑑別

整形外科、ペインクリニックの医師が上記の疾患を見落とすことは、まずありません。
医療機関で働いていないPTはこれを確認せずマッサージ、ストレッチを行ってしまう時があります。

その他の疾患ですが、原因不明の痛みは、関節原性であるという説、トリガーポイント説、東洋医学、心理的なものなど様々な説があり治療法もまちまちで問診方法もばらばらです。

問診で重要なことは、痛みをあまり追いかけない、ポイントを絞ることが大事です。痛みのある人に話を聞くと物語のように延々と話す人がいます。問診することと患者さんの愚痴を聞くことは別です。痛みは重要ですが主訴であり客観的評価ではありません。

最初に述べた鑑別すべき疾患を問診でかなり見つけることができます。それを疑ったなら医師に報告することが重要です。

病歴は、いつ、どのように痛みが起こったのか原因があるのかを簡潔に聞くことです。

次に痛みの場所を聞きます。

痛みの程度 私はVASを使います。

有痛性疾患の問診については以上です。


脳卒中

Wikipediaでは
脳血管障害は脳出血(出血性脳血管障害)と脳梗塞(虚血性脳血管障害)の2つに分類され、さらに脳出血は脳内出血とクモ膜下出血、脳梗塞は脳血栓および脳塞栓に分類される、脳血管障害のうち急激に発症したものは、脳卒中(のうそっちゅう、stroke、apoplexy)または脳血管発作(cerebrovascular attack、CVA)と呼ばれる。俗に言う、「当たった」という状態である[1]。俗にヨイヨイ、中風(ちゅうふう、ちゅうぶ)とも呼ぶ。とあります。

詳しくは
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%B3%E8%A1%80%E7%AE%A1%E9%9A%9C%E5%AE%B3


脳卒中は脳血管障害の俗語のように使われます。
私の経験では、脳卒中の軽度な人はあまり問題なく自立します。
動作障害が重度で歩行、食事、その他の身の回りのことができないのは、麻痺が重度なだけではなく、何らかの認知機能障害を伴っています。特に、失行、失認は重度な歩行障害などを引き起こします。
先の認知症と非常に密接に関係していると思われます。
急性期の脳血管障害は正しい運動療法を専門職が行わないと回復しなくなります。
問題は病院を退院した後、介護をどのようにしていくかです。
介護状態になった脳卒中患者でも無理な運動をすれば悪化していきます。
すべての病気がそうなのですが、個別の状態をしっかり把握していくことが重要です。
被介護者の方の状態によって臨機応変な介護技術が求められます。


パーキンソン病

Wikipedea

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%BC%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BD%E3%83%B3%E7%97%85

ふるえ、関節が固くなる、動きがにぶく歩きにくくなるという症状がでます。
こきざみに歩き、歩行が安定しません。
認知症を伴うことが多いです。すべてのパーキンソンが認知症を伴うわけではないのですが、うつ的な症状をしめす方もいらっしゃいます。
パーキンソンそのものは、薬物療法しかありませんが、パーキンソンにより関節が固くなって歩行障害が重度になっていることがあります。
そのときは、関節拘縮などをとりのぞけば、歩行が改善される場合があります。
また、認知症があるときは、認知症のところで述べたような方法が有効な時があります。
動作、歩行障害がパーキンソンのものなのか、関節拘縮のものなのか、認知症によるものなのか見分けるのはとても難しいですが。介護を通じて注意深く観察してください。
原因がわかれば、おのずと解決法、アイディアが生まれてくると思います。

骨折
介護状態になる原因には骨折があげられます。骨折自体は医療機関で手術を受けたりして治療することが必要です。大腿骨頸部骨折の術後のように長期臥床で認知症になることがあります。この認知症は、脳血管障害やアルツハイマーより比較的軽度で治りやすいです。
大腿骨頸部骨折の場合、気を付けなくてはならないのが転倒です。認知症のある状態で、身体機能が回復すると勝手に動きベットからの転倒転落を防げません。
この様な事のないように、臥床中から話しかけたり、理学療法士などに頼んで、骨折部位以外を動かすようにして認知症を防ぎましょう。




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