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ν賢狼ホロν
「嫌なことなんて、楽しいことでぶっ飛ばそう♪」がもっとうのホロです。
ザ・タイピング・オブ・ザ・デッド2
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2009年02月06日
『翔儀天使アユミ〜成淫連鎖』 居車喬編 part4
何か無性に腹が立ちながら、それでもザバザバと泳ぐ喬の脚が何者かに掴まれたのはその瞬間だった。








     「うわガボッ!!」














突然脚を掴まれたため、喬はビィン!と脚の筋を伸ばしてしまいその場につんのめってしまった。
そして、脚を掴んだ何かはそのまま喬の体を水面下へと引きずり込んできた。
(うわ〜〜〜っ!だ、誰だこんないたずらをするの〜〜〜〜っ!!)
息を吸い込む暇もなく水の中に引っ張り込まれたので、喬は憤慨しながら犯人を見ようとした。
が、その暇もなく今度は喬は勢いよく今まで泳いできたほうとは逆方向に引っ張られ始めた。
(ム、ムググ〜〜〜〜っ!!)
その速さたるや、喬が水面で泳ぐスピードより明らかに速く、水の抵抗などお構い無しに喬の体はぐいぐいとなすがままに引っ張られ続けている。
(こ、こんなに水中を速く泳げる子っていたっけ?!)
いや、ただ泳いでいるわけではない。『喬の脚を掴みながら、喬より速いスピードで泳いでる』のである。
そんなことは普通に考えても中学生で出来ることではない。
だが今の喬にそんなことを考える余裕はない。なにしろ自分の命の危機なのだから。
喬を引っ張るもののスピードは全く緩むことなく。もはやコースを無視してプールいっぱいに喬の体を引っ掻き回し続けている。しかも全く水面に上がることなく。
このままでは冗談抜きで溺死してしまいかねない。
(ダ、ダメだ!なんとかしなきゃ、なんとかしなきゃボク死んじゃう!)
息苦しさと水圧で歪む喬の視界に、水面に浮かぶコースロープが僅かながら入ってきた。









      (!アレを掴めば!)













正直、物凄い勢いで引っ張られているので腕を動かすのも、ましてや物を掴むなんてことは相当な困難が伴うことだ。
だが、それをしなければ死んでしまう。できなかったら喬は死ぬのだ。
(やるしか、ない!)
喬は懸命に手を動かし、迫ってきたコースロープに手を伸ばし…思いっきり手を弾かれた。
喬の振り回される速度が速すぎて掴みきれなかったのだ。


(うわっ!ま、まだだ!あきらめるものかぁ!!)
幸い喬は今プールを横断するような方向で進んでいる。すぐに次のロープが控えているのだ。
だが、これを過ぎたら暫くロープはない。競泳部が借りているコースは2コースだけであり、ロープは2本しか使ってないからだ。
(今度は…、しくじるものか!!)
喬が今度こそはと渾身の力をこめて伸ばした右手は…、水面に浮かぶコースロープをしっかりと握り締めていた。
(やった…うわっ!)
ロープを掴めたことで歓声を心の中であげた喬だったが、その次の瞬間物凄い力が掴まれている脚にかかった。
考えてみれば、むこうは喬が止まることなど想定していないのだ。喬の止まろうとする力と掴んでいるものの引っ張ろうとする力が喬の脚にかかり、まるで千切れそうな激痛が喬の脚を襲っていた。
(うわぁぁぁっ!!い、いたぁい!!)
骨が抜けてしまいそうな痛みに、喬は思わずロープを掴んだ手を離そうとしてしまった。そうすれば、少なくとも脚の痛みは消え去る。
が、それをしてしまってはおしまいだ。痛みはなくなるが自分が痛みも苦しみもない世界に行ってしまっては意味がない。
(うぎぎぎ〜〜〜っ!負けるものかぁ〜〜〜!)
喬は右腕に必死に力をこめ、なんとか顔を水面から上げようとした。まずはなによりも新鮮な空気を吸わないとこれ以上もちそうにない。
そして、ぐいぐいと引っ張る力に全力で抗い…、とうとう喬は水の中から顔を出すことが出来た。
「プハーッ!ハアッハアッハアァッ…!!」
喬は待ちに待った空気を思い切り吸い込むと、残った左手も何とかロープを掴みまた引きずり込まれないようにとぐるぐる巻きつけた。
喬の体がびくとも動かなくなったからか、やがて引っ張るほうも力を緩めてしまった。








「ハアーッ、ハアーッ、ハアーッ…!!
だ、だれだこんなことする奴は!絶対に許さないぞ!!」













まだ呼吸が落ち着かないまま、喬は水中にいる犯人に激しい怒りをぶつけた。もう後輩だろうとなんだろうと関係ない。徹底的にボコらなければ気がすまなかった。










「ホラ、もう観念して水から出てこ………?!」













いまだに自分を掴んでいる手に向って喬は怒鳴ろうとして…絶句した。



喬を掴んでいるのは手ではなかった。
喬の足首には、桃色と紫色をあわせてマーブル模様にしたような奇怪な肉触手が絡み付いており、プールの中をうねうねと長く伸びていたのだ。
「な、なに。これ……」
つい今まで燃えあがっていた怒りの気持ちなど一瞬で吹き飛び、喬は触手の根元がどこにあるのか目で追ってみた。
それはプールの中をつらつらと、水泳部側のプールサイドまで延びており、そこには触手と同じ色をした肉色の固まりが、プールの中に沈んでいた。
「だ、誰だ?!お前は何者なんだ!!」
多少の怯えを含んだ今日の叫びに反応したのか、肉隗がざばりと水面に浮かんできた。

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