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互いが思い描く「この素晴らしき世界」 その不完全な思想の中で蠢きあう「欲望」と「愛情」が純粋な「悪人」を誕生させてしまう。

最近、手持ちのクレジットカードのポイントがそのまま、通勤で使用する事が出来る「Suica」と連動できる事を知り、クレジットのポイントが見た感じ結構溜まっている感じがしたので、そのポイントをクレジットカードから「Suica」へと1万円移行した後、いつも定期として使用していた僕が、切符が必要な場所や、自販機など「Suica」ですべて清算し、ちょっとした都会&リア充感を約2週間満喫した後、残り数百円の時に「クレジットでポイント溜めて、そのポイントを行こうさせれば凄い得じゃん」と信じ込んでいた或る日、カードの明細を見たら、約2週間前に、クレジットカードから「Suica」へとポイントだと思って移行させたつもりの1万円が見事に、記載されていて・・・
「あれ、あれポイントじゃないの??」と思い込みながら、「Suica」で無駄に使用したお金の存在を改めて後悔するのと同時、頭の上に大きなクエスチョンマークが浮かび続けている僕がお送りするNo.movie No.lifeのお時間でございます。



さて、毎月1ヵ月に更新のこの映画ブログですが、前回の冒頭で少し触れたんですが・・・やはりご紹介したいこの作品、園子温監督の「冷たい熱帯魚」いやぁ〜この作品はR18指定の危ない映画でございます。
先にご忠告しておきます(笑)

多分、こんなにやばい映画をご紹介したのは、多分「ムカデ人間2」以来かもです。
しかし、ハマる人はハマる映画でもあります。
僕自身、1回見た後、他の作業をする度に、流しっぱなしにしてしまうというハマリッぷりでございます。

なぜ僕もこんなにまで魅了されているのか???自分でもよく分かりませんが、今回このような形で文字に出して書いていく中でその答えが少しでも分かればいいかな?と思いながら更新していこうと思います。

さて、今回の「冷たい熱帯魚」という作品なんですが、1993年に起きたある事件を題材として制作されております。それは「埼玉愛犬家連続殺人事件」。

簡単にご説明いたしますと、【1993年(平成5年)に日本の埼玉県熊谷市周辺で発生した殺人事件で殺害した遺体をバラバラ(透明)にして警察の捜査を錯乱させ、犯人は完全犯罪を目的とした事件でもありました。
事件の名前からしてあまり印象に残らない、逆に愛犬家だなんて少し可愛らしい感じの事件なのかな・・・と思ったんですがとんでもなかったです。

なんでしょう?イメージ的には・・・・愛する愛犬を殺されて逆上して相手を殺しちゃった・・・とかそんな感じの事件かとばかり思ってたんですが・・・やはり、とんでもなかったですね(笑)
それでは、ここで実在の事件を元に制作された「冷たい熱帯魚」のあらすじを軽くご紹介しましょう。

国道沿いの小さい熱帯魚店を営む社本信行は、死別した前妻の娘・美津子と、現在の妻・妙子との3人暮らし。
しかし、家族間の仲は悪くあまりいい環境ではなかった。

その中で、社本は2人の為にあまり自分の意見も主張せず毎日を淡々とこなす日々を送っていた娘の態度にも見て見ぬふりをし続けてしまった結果、美津子はスーパーで万引きをしてしまう。

店から事情を聞きスーパーへ向かうとそこにはスーパーの店長が美津子に憤慨してる光景が広がっていた。
社本は慣れた様子で、店長に謝り続けていると、そこに一人の男が現れる。

彼は店長の友人でもあり同じ地域で熱帯魚を販売している村田という男だった。
友人のよしみという事もあり今回の万引きの件の村田のお陰で難なく解決する事ができ、彼は社本に「自分が今経営している熱帯魚店(アマゾンゴールド)でバイトをしたらどうか?」と提案を持ちかけてくる。

社本はその親切さと人の良さそうな村田に誘われて、娘・美津子を働かせてもらうのと同時に、同じ経営者として「あるビジネス」の話を持ちかけられた事がキッカケで、社本を含む家族全員は村田とその妻・愛子との交流が始まる。

しかし、この関係が連続猟奇殺人の幕開けになろうとは今の社本は気付くはずもなかった。
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さて、今回ご紹介している「冷たい熱帯魚」という作品なんですが、見どころの一つに役者が凄い!!
前回の「クリーピー 偽りの隣人」でも香川照之さんが凄いと書いた記憶があるんですが、今作は本当に全員凄いです。多分この作品はこの人達ではないと完成しないのだろうなと素直に僕自身は思いました。

特に、興味を惹かれた熱帯魚店のオーナー村田を演じる「でんでん」
いや〜、本当に俳優という演技を見たような気がします。

僕の中で、冒頭に書いた今作を何度でも見てしまうという理由の大半は「でんでんの演技力」に無意識に惹かれてしまった、虜になってしまったのだろうと思いました。

正直な話、今作を何回も鑑賞していると言いましたが・・・・ほぼ、全編通して観るよりかは主に映画の前編を中心に見ている事が多かったような気がいたします、
その理由は「でんでん」演じる村田が、中盤に向けて徐々に人格を豹変していく為の「準備のシーン」を何回も見たかったのだろうと今では思います。

個人的には全然飽きないですね(笑)
今もなお・・・・

何でそんなに見てしまうんでしょうかね??
もしかしたら、この僕の行動は、自分の中に眠る何かしらの「悪」が存在し、かろうじて無意識に抑えられているその「残虐性」を劇中の村田の殺人行為に託しそれを、心の何処かで共感しているから何回も見てしまうのかなとか危ない方向に考えてしまいました。

そして、村田の妻である愛子役の「黒沢あすか」さん。
この女優さんも「でんでん」とは違った身体を張った迫真の演技が凄い!!

村田が豹変する描写も十分怖いんですが、僕はこの愛子が最初の殺人の時に、ガクガク震えている社本に対して優しい言葉で慰めた瞬間、いきなりキレて言葉使いも荒く人格が変わったような雰囲気になるんです。
あの時、普通に「えっ」と感じましたね。
なんか、優しく社本の味方をしている雰囲気だったので・・・・黒沢様の演技にKOされた瞬間でもあって、それと同時に男より女性の方がキレたら怖いなと思えたシーンでもありました。

僕も色々と気を付けようと思います(笑)

さて、俳優さん達のお話はこれぐらいにして、僕の独断と偏見でお送りする中身のお話なんですが、他のレビューサイトを見れば様々な意見が書かれているので、僕はこう思いましたよ〜的な感じで書いていこうかなと思います。


僕は今回、作品のサブタイトルである「この素晴らしき世界」という言葉の意味と物語との繋がりを考えて見ました。そして、僕が感じたのは、村田が殺人を犯し社本に対してあるセリフがあるんです。

劇中内で村田が「こいつが死んでもお前は泣かねぇだろ」、その言葉に社本は「はい」と答え、それを聞いた村田は「そうゆう事だ!!ヨロシクな」という会話があるんですね。

僕自身この時に、このサブタイトル「この素晴らしき世界」の意味が少しだけ理解できたような気がしました。

「この素晴らしき世界」、村田にとって自分たちの感情が壊れなければ「何でも許される世界」、村田自体はダメな事はダメだと独自のルールの中では理解はしているが、そのダメというものの比率が社会の常識と違い狂っているんですね。

例えば、自分に関わるめんどくさい事や、将来自分が思い描いている計画実行の際に邪魔となる出来事は決して見逃さず、その先にある村田が望んでいる「欲」を満たす為には何人も平気で殺人を実行する、言わば「自分が幸せになりさすればいい」、「自分の仲間が幸せになればいい」という思想しかないんです。

この事を踏まえたうえで、「この素晴らしき世界」という意味を考え直してみたら、僕たちが一般的な倫理観として思い込んでいた思想とはまた別の意味が導きがされるのかもしれません。

一言で言うなれば「サイコパス」という存在です。
もう、お気づきの方が殆どだと思いますが・・・・村田という人間は、僕が思うに映画を観ている僕たちが最も遭遇してしまう可能性が高いサイコパスであり、1番厄介なモノでもあるのです。

それは、「言葉巧みに支配」していく事です。

サイコパスという人間にも様々な種類の人格が存在しますが、この言葉巧みに近寄って来て相手に安心感を持たせるという行動は、かなり王道なパターンでもあるんですね。

誰もが理解しているようでしていないこの王道パターンだからこそ支配されてしまうという人間の心理を巧みに操っていく描写も今作ではストーリーと上手く絡ませながら表現されているのです。

まず、村田が美津子の万引き現場を取り押さえ、その後連絡を受けた社本が、店の店員に怒られている中で、この場の雰囲気を鎮めたのも村田自身なんです。

しかも、村田は美津子が熱帯魚店の一人娘だと理解していた。

そして、その場を鎮めてくれた村田に対して「感謝=上下関係」が多少なりとも発生し、そこから気の弱い社本は村田を娘の恩人という意識があるので、よっぽどではない事でないと彼の発言に対して断る事ができなく、村田に呼ばれて行ってみたら犯行現場に遭遇させられ、怯える社本に対して今まで気のよさそうな村田と愛子が急に豹変し彼の心を支配し彼らの言うままに犯行へ加担してしまう、さらに社本の妻と娘も盾にとられている状況なので、もう逃げ場は完全に断ち切られてしまうんです。

僕自身、「自分では絶対大丈夫だ!!」と思い込んでいても、目の前で起こっている状況を理解できない心境の中、その場を冷静に仕切ろうとする者が、現実的で絶対的な恐怖を植え付けていく事で人は判断力を失い、冷静な行動が出来なくなりその場を仕切っている人間のいいなりに無自覚に従ってしまう・・・・
そして一呼吸して考えてみた時には、取り返しのつかない状況になってしまっていた。
この一連の流れが今作では見事に描かれているんですね。

人間の恐怖心を上手く操っている心理描写は今作の見どころの一つかもしれません。

最後に、上記で書いた今作のサブタイトルでもある「この素晴らしき世界」この意味の存在は村田にとっての世界と社本にとっての世界も存在し、村田が「自分の幸せ」「共犯者の幸せ」の為なら、殺人は合法という身勝手な「この素晴らしき世界」のイメージならば、社本は妻と娘とでいつも仲良く誰もが羨む「家族愛が存在する幸せ」をイメージしているんです。

実際、妻と娘は社本の存在をあまり好ましく思って無く娘の美津子は毛嫌までされているにも関わらず、社本は娘と妻を心から愛し、いつか仲のいい家族になれると信じているんですね・・・
だから村田の言いなりになってしまったんですが・・・・

その中で、社本がイメージする誰もが羨む家族としての「この素晴らしき世界」と己の歪んだ欲の中に生きる村田がイメージする「この素晴らしき世界」、同じ言い方でも全く対照的な思想・倫理観の2人がどうお互いの人間性を劇中内でぶつけ最後はどちらの「この素晴らしき世界」が正しい世界なのか?という描写も見どころの一つかもしれません。

もしかしたら、この真逆の2人でもどこかしら同じ共通点があるのかも??
それを思わせるセリフも劇中で読み取る事もできますが・・・
ここはここでまた長くなるのでやめておきましょう(笑)

今回はかなり僕の意見だけで書いてしまったので、また別の誰かが観た時はまた違う感想になるかもしれませんし僕の考えが作品の意図からして全く違うものかもしれませんが、この辺りはご了承下さい。

それ程、多く考えさせられる映画でもあり、魅力的な映画という事でもあります。
冒頭でも書いた様に僕が何故毎回毎回の如くこの映画を観てしまうのかの答えですが、気持ち半分、記事を更新して分かったような気がします。
後の半分は、言葉では書けない僕の本質的な想いなのかなぁと漠然に感じています。
多分、見続けて行ったらいつかは分かるかもしれませんね(笑)

実際の事件を題材にした鬼才・園子温監督の「冷たい熱帯魚」
気持ち覚悟の上、ご覧下され。


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