2016年06月20日
ネット情報が低品質すぎるわけ
インターネット上の情報の質が低いことはすでに周知の事実となっていますよね。
ニュースサイトやアフィリエイトサイトの情報が間違っていることや、噂レベルの話をいかにも事実かのように書かれている記事を私も毎日のように頻繁に見かけます。
その情報が元となって、全く関係のない第三者が叩かれたり、深刻な人権侵害に発展することも多々あります。
日本ではインターネットは法規制が極めて緩いので情報発信の責任が問われることが少なく、なんでも自由に発言できます。よって情報の質は個人や民間企業のモラルに依存している部分が大きいです。
これは非常に魅力的な利点でもあり、根底から見直すべき欠点でもあります。
どうすればネットのモラルが向上するのか、私は問題意識を普段から持っています。
ただ、解決策は全く見つかりません(笑) 人のモラルが短期間で向上することは全く望めないので、法規制しか手はないですが、しかし法規制のほとんどない自由な表現空間という大きな価値は失い難いものがあります。
そんなことを漠然と思っている今日この頃でしたが、YouTubeでこんな動画を見つけました。
ロンドンブーツの田村淳さんが、ニュースサイト『ビジネスジャーナル』に淳さん自身について書かれた記事があまりにも事実と異なるものだったことに「妄想記事だ」と憤りを感じ、ビジネスジャーナルを運営している(株)サイゾーに乗り込んで、ビジネスジャーナルの編集担当者と話し合いをする企画です。
その話合いの中で、ネット上のニュース記事がどのような仕組みを通じて書かれているのか、その一端が紹介されていました。
7:10〜23:05くらいまで
https://www.youtube.com/watch?v=DbI-2s-01GY
月刊サイゾー編集部・平野遊さんの話の中で、私が気になった部分を要約すると、
@問題記事を書いた記者と記事を掲載した編集部責任者の名前は出せない
Aサイゾーではほとんどの記事において外部のライターや記者と契約し原稿の執筆を依頼している
B外部のライターはサイゾー以外の複数の会社とも契約をしている
Cしっかりと取材をした記者から情報を又聞きしたライターがその話を自分の記事として書くこともある
Dサイゾーでは外部の記者の記事を信じるしかない。BJの記者はコピペ記者ではないと信じている。
Eとにかく記事をいっぱい出すことがビジネスモデルになっている
Fこの記事の原稿料はおよそ6〜9千円
Gテレビ・ラジオ番組を見聞きしただけで記事を書くコピペ記者の1記事の原稿料は500円くらい。
サイゾーが人としてズルいなと思うのは、責任者の名前も出さない、記事の内容は外部記者を信じるのみ、低品質な記事だとしてもとにかく記事を出さなければビジネスが成り立たないのでやっている、という3点です。
全部自分たちの都合ですよね。お金を稼ぎたいためにやっているだけで、その犠牲を淳さんや読者に押し付けているわけです。モラルが低いですね。
田村淳さんはその気になれば名誉棄損などで法的に争うことも可能ですが、裁判費用や時間などにかかるコストが高すぎて訴えることは割に合いません。そのためサイゾー側は法的に問われることもなく、抜け抜けとこのようなビジネスモデルが通用してしまうのです。
まだサイゾー側は取材を受けて番組内で謝罪をしているため良心的だと思います。
淳さんが「どこの会社の何という記者が書いた記事という情報源の明示性がないと情報とは言えない」と言うと、
平野さんは「情報源は明示できないけど世に出さなければいけない記事というものがあり、それは大事にしたい。それはジャーナリズムだ」と返した部分が象徴的でした。
この返しは全く論点がずれていて、大手の新聞では情報提供者の名前が明かせないことは政治ニュースなどではよくありますが、記者の名前が出せないなんてことはありません。記者は情報源は隠しても記事を書いた自分の責任から逃げることはないです。しかしサイゾーは堂々と逃げていて、話をすり替えています。誰も責任を取らないと言っているようなものです。大手新聞社の記者が聞いたら「お前がジャーナリズムを語るな!!一緒にするな!!」と怒るでしょうね(笑)
また、この動画を観て思ったことは、記事を外部に発注しているアフィリエイターと全く同じだなということです。SEOのために外部のライターに依頼して記事を量産し、嘘情報でも利益につながるなら構わず記事をアップしたり、法律違反の広告を載せたり、読者の損失になる商品を売ったり。自分が儲けるために損失を読者に押し付ける姿勢は全く同じです。本当に読者の利益を考えて、記事の正確性にこだわったり、誠実に商品を選んで広告を掲載しているアフィリエイターは10人に1人もいない印象を私は持っています。
結局、ネットビジネスの問題の根源は、サイゾーやアフィリエイターのような「お金のためには人の不幸を顧みない」という人間の浅ましさにあるわけです。これではネット記事の品質がいつまで経っても低いままだなと思いました。
逆に読む側のリテラシーを高くすべきだという意見もありますが、そんなことは戯言です。世の中の人々のリテラシーを上げるなんて無理なことだと分からず言っている人は歴史に学ばないバカの一人なんだろうなと思います。言っている本人も様々な分野でリテラシーが低いでしょうね。よほど精神的・知能的にハイレベルな人でない限り、完璧なネットリテラシーなど身に付きません。誰もがネット情報に騙される可能性が高いです。
となると、ネット記事の質を高めるためには、やはり法規制しかないよなーと最初の壁に戻ってしまいます。人に期待できないから世界中全ての国に法律があるわけなので、ネット上にもやはりそれは必要なのでしょう。
ニュースサイトやアフィリエイトサイトの情報が間違っていることや、噂レベルの話をいかにも事実かのように書かれている記事を私も毎日のように頻繁に見かけます。
その情報が元となって、全く関係のない第三者が叩かれたり、深刻な人権侵害に発展することも多々あります。
日本ではインターネットは法規制が極めて緩いので情報発信の責任が問われることが少なく、なんでも自由に発言できます。よって情報の質は個人や民間企業のモラルに依存している部分が大きいです。
これは非常に魅力的な利点でもあり、根底から見直すべき欠点でもあります。
どうすればネットのモラルが向上するのか、私は問題意識を普段から持っています。
ただ、解決策は全く見つかりません(笑) 人のモラルが短期間で向上することは全く望めないので、法規制しか手はないですが、しかし法規制のほとんどない自由な表現空間という大きな価値は失い難いものがあります。
そんなことを漠然と思っている今日この頃でしたが、YouTubeでこんな動画を見つけました。
ロンドンブーツの田村淳さんが、ニュースサイト『ビジネスジャーナル』に淳さん自身について書かれた記事があまりにも事実と異なるものだったことに「妄想記事だ」と憤りを感じ、ビジネスジャーナルを運営している(株)サイゾーに乗り込んで、ビジネスジャーナルの編集担当者と話し合いをする企画です。
その話合いの中で、ネット上のニュース記事がどのような仕組みを通じて書かれているのか、その一端が紹介されていました。
7:10〜23:05くらいまで
https://www.youtube.com/watch?v=DbI-2s-01GY
月刊サイゾー編集部・平野遊さんの話の中で、私が気になった部分を要約すると、
@問題記事を書いた記者と記事を掲載した編集部責任者の名前は出せない
Aサイゾーではほとんどの記事において外部のライターや記者と契約し原稿の執筆を依頼している
B外部のライターはサイゾー以外の複数の会社とも契約をしている
Cしっかりと取材をした記者から情報を又聞きしたライターがその話を自分の記事として書くこともある
Dサイゾーでは外部の記者の記事を信じるしかない。BJの記者はコピペ記者ではないと信じている。
Eとにかく記事をいっぱい出すことがビジネスモデルになっている
Fこの記事の原稿料はおよそ6〜9千円
Gテレビ・ラジオ番組を見聞きしただけで記事を書くコピペ記者の1記事の原稿料は500円くらい。
サイゾーが人としてズルいなと思うのは、責任者の名前も出さない、記事の内容は外部記者を信じるのみ、低品質な記事だとしてもとにかく記事を出さなければビジネスが成り立たないのでやっている、という3点です。
全部自分たちの都合ですよね。お金を稼ぎたいためにやっているだけで、その犠牲を淳さんや読者に押し付けているわけです。モラルが低いですね。
田村淳さんはその気になれば名誉棄損などで法的に争うことも可能ですが、裁判費用や時間などにかかるコストが高すぎて訴えることは割に合いません。そのためサイゾー側は法的に問われることもなく、抜け抜けとこのようなビジネスモデルが通用してしまうのです。
まだサイゾー側は取材を受けて番組内で謝罪をしているため良心的だと思います。
淳さんが「どこの会社の何という記者が書いた記事という情報源の明示性がないと情報とは言えない」と言うと、
平野さんは「情報源は明示できないけど世に出さなければいけない記事というものがあり、それは大事にしたい。それはジャーナリズムだ」と返した部分が象徴的でした。
この返しは全く論点がずれていて、大手の新聞では情報提供者の名前が明かせないことは政治ニュースなどではよくありますが、記者の名前が出せないなんてことはありません。記者は情報源は隠しても記事を書いた自分の責任から逃げることはないです。しかしサイゾーは堂々と逃げていて、話をすり替えています。誰も責任を取らないと言っているようなものです。大手新聞社の記者が聞いたら「お前がジャーナリズムを語るな!!一緒にするな!!」と怒るでしょうね(笑)
また、この動画を観て思ったことは、記事を外部に発注しているアフィリエイターと全く同じだなということです。SEOのために外部のライターに依頼して記事を量産し、嘘情報でも利益につながるなら構わず記事をアップしたり、法律違反の広告を載せたり、読者の損失になる商品を売ったり。自分が儲けるために損失を読者に押し付ける姿勢は全く同じです。本当に読者の利益を考えて、記事の正確性にこだわったり、誠実に商品を選んで広告を掲載しているアフィリエイターは10人に1人もいない印象を私は持っています。
結局、ネットビジネスの問題の根源は、サイゾーやアフィリエイターのような「お金のためには人の不幸を顧みない」という人間の浅ましさにあるわけです。これではネット記事の品質がいつまで経っても低いままだなと思いました。
逆に読む側のリテラシーを高くすべきだという意見もありますが、そんなことは戯言です。世の中の人々のリテラシーを上げるなんて無理なことだと分からず言っている人は歴史に学ばないバカの一人なんだろうなと思います。言っている本人も様々な分野でリテラシーが低いでしょうね。よほど精神的・知能的にハイレベルな人でない限り、完璧なネットリテラシーなど身に付きません。誰もがネット情報に騙される可能性が高いです。
となると、ネット記事の質を高めるためには、やはり法規制しかないよなーと最初の壁に戻ってしまいます。人に期待できないから世界中全ての国に法律があるわけなので、ネット上にもやはりそれは必要なのでしょう。
【このカテゴリーの最新記事】
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
-
no image
この記事へのコメント
コメントを書く
この記事へのトラックバックURL
https://fanblogs.jp/tb/5177511
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。
この記事へのトラックバック