2020年05月06日

「空と君とのあいだに」 詩人、天才ソングライター、中島みゆきの「愛するための悪」

こんにちは。90年代の邦楽名曲を紹介するブログ。



今回は中島みゆきさんの「空と君とのあいだには」を取り上げてみたいと思います。



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中島みゆきさんといえば、もう長年に渡って歌手として第一線で活躍している。





大御所という形容詞では表しきれないほどの存在です。








現在68歳。今もライブ活動でみせるそのエネルギーには圧倒させられます。







ラジオ番組やテレビ番組に出演した時には、ものすごくおっとりした、かわいらしい女性に見えるのですが。




歌の世界に入ると、中島みゆきさんには、神が降りてきます(笑)






まるで何かにとりつかれたかのように、歌う姿は、聴いている人を一瞬にして引き付けます。








僕も過去にプロを目指して音楽活動をしていたからわかるのですが、




・普段の自分とは違う表現者としての自分に切り替わる瞬間




・ステージの上の人間として、演じながらも、自分の予測できない動きをしている瞬間



そんな不思議な体験をすることが多々ありました。





もしかしたら、中島みゆきさんは、そのあたりの演技力。




そして、表現者としての変身のスイッチを入れる速さ。






その二つを、簡単に切り替えられる、器用さを持っているのかもしれません。




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中島みゆきさんは、高校時代の文化祭で初ステージを経験します。




この時にすでにオリジナル曲を歌っています。



やっぱり出だしから人とは違うなあと感服させられます。








そして、大学生時代には、ローカルラジオ局でスタッフとしてアルバイトをしていたそうです。




音楽サークルにも所属しており、積極的に音楽活動を展開。




「コンテスト荒らし」の異名を持っていたそうです。





今までに僕は数名のアーティストの過去を調べてきましたが、


生まれた地方のコンテストで優勝している人が多いような気がします。





もう、その時点でプロになる確率が高いんですよね。




20代後半あたりで、コンテストに出るのではなく、高校生あたりからコンテストに出て優勝したりしている。




その時点で才能が、ほかの人と違うような気がします。




中島みゆきさんもそんな一人。




デビューする前からオリジナル曲が100曲以上あったというから驚きです。




そして1975年にデビュー。



彼女には、ものすごいエピソードがたくさんあります。






@オリコンにおいて、4つの年代にわたってシングルチャート1位を獲得した唯一のソロ・アーティストである



つまり、1970年代、80年代、90年代、2000年代で発売したシングルが1位になっているということでしょう。



80年代、90年代1位を取ったなんて人はたくさんいると思いますが、



4つの年代に渡ってオリコン1位を獲得しているという、とんでもない偉業!



もうこの先こんな偉大なアーティストは出てこないでしょう。





A他のアーティストへの提供曲が、5つの年代にわたってオリコンシングルチャート1位を獲得している



これまたとんでもない記録ですね(笑)



他の人へ曲を提供する作曲家の人はたくさんいるでしょう。



その中で、ヒット曲をたくさん作曲した人もいるでしょう。



でも出ました。



4つの年代に渡って、他のアーティストに書いた作品が、オリコン1位を獲得。







僕は中島みゆきさんをすごい人だと思っていました。



いい歌を書き、いい歌を歌う素晴らしいアーティストだと思ってきました。




でも、ここまですごい人だとは思っていませんでした…



なんというか、ため息に似たようなものが出てきました(笑)




世の中には確実に天才を持った人がいるのだなあと、芸術家のはしくれとして、しみじみと感じる今日この頃です。





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そんな天才、中島みゆきさんの代表曲「空と君とのあいだには」



1994年に発売され、中島みゆきさん最大のヒットとなりました。




僕もこの歌が大好きです。




中島みゆきさんの歌の中でも、一番大好きかな。






普段歌詞をそんなに聴かない僕でさえも、この歌の歌詞についてはものすごく考えさせられます。







世間では、日本テレビのドラマ「家なき子」の主題歌として、抜擢されました。




そのドラマのヒットともつながって、世間に広く知れ渡るようになった「空と君とのあいだには」







中島みゆきさんが曲を作るときにもらった設定が




「犬を連れた家のない主人公」が出るドラマ。




それだけしか決まっていなかったそうです。








なので、中島みゆきさんはその情報だけを手掛かりに、イメージを膨らませていったということ。






中島さんいわく、




「犬の気持ちで見れば、犬が見えているのは『空』と『君』しかないんです」




かっけぇ……






この曲「空と君とのあいだには」は、壮大なイントロのテーマから始まるんです。



なので、ちょっとウキウキしていたら、このように冒頭が始まります。




君が涙のときには 僕はポプラの枝になる
孤独な人につけこむようなことは言えなくて
君を泣かせたあいつの正体を僕は知ってた
ひきとめた僕を君は振りはらった遠い夜




君が涙の時には、僕はポプラの枝になる。


君を泣かせた人の正体を僕は知ってた。




この部分で僕は毎回ドキッとします。




君が涙した時に、僕は何もできなかったのか?



君が涙した時に、相手の正体を知っていたのに、何もできなかったのか?





そんなイメージとともに、歌詞の中の、僕のくやしさが伝わってくるのです。





そしてサビの歌詞。







空と君との間には
今日も冷たい雨が降る
君が笑ってくれるなら
僕は悪にでもなる






空と君との間には、冷たい雨が降る。



結局この歌の中の僕は、君に対して、何もできなかったのだろうか?





しかし。





歌詞の最後でものすごい表現が使われます。




「君が笑ってくれるなら 僕は悪にでもなる」





君のために、僕は何もできなかった。



冷たい雨を浴びるしかなかった。





でも、





君の笑顔が見れるのなら



僕は悪になれる






くわぁ〜!




ここまでダイレクトに、君への愛。



君への想いを表現した歌が、今まであったでしょうか?






筆者も、愛した人のためなら、何でもできるという気持ちになったことがあります。



あなたのためなら、死んでもいいという気持ちになったことがあります。



その気持ちを相手に伝える、言葉で伝えるのは簡単なことではありません。






でも、中島みゆきさんは歌の中の、歌詞の一行で、その気持ちを表現する。





「君が笑ってくれるなら 僕は悪にでもなる」





中島みゆきさんは、名作曲家であることは間違いない。




そのうえで、詩人としての才能、エネルギー、パワーがものすごい。




まさにこの「空と君とのあいだには」には、中島みゆきさんの詩人としてのエネルギー。


そして、ソングライターとしてのエネルギーが完全に重なり合って、膨大なエネルギーを放つ、



完全な作品へと仕上がっているのではないかと思います。






僕は、生きている間にこの作品と出会うことができて、本当に良かったと思っています。




弱い人間でも、戦わなければいけない時がある。




そして、実生活の中で戦う場面があった時。




涙した時。





そんなときに勇気を与えてくれる曲です。




本当に出会えてよかった。




90年代を代表する曲にとどまらず、日本を代表する名曲だと思います。





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