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2019年12月16日

書評−夜の塩



山口恵以子氏の作品では、「月下上海」「愛よりもなほ」を読んでおりますが、
明治から昭和初期頃の薄幸な女性を描かせると、天下一品ですね。まず雰囲気が
ありますし、当時の情景が、私の生まれる前の時代でも、くっきり浮かび上がる
から不思議です。

山口さんのキャッチフレーズは「食堂のおばちゃん」で、そのシリーズ物も面白
いのですが、私は圧倒的にこれらの薄幸美人ものが好きです。山口さんは社員食
堂勤務時に作家デビューしたので、そのイメージが強いのですが、経歴を見てみ
ますと、早稲田大学文学部を卒業後、松竹シナリオ研究所で脚本を学んだりして
いますので、かなりのキャリアの持ち主です。

今回の「夜の塩」も昭和30年代を背景にした物語で、主人公は国立大学を卒業
して、名門私立女子校で英語の教師をしている篠田十希子。もうすぐ恋人の相葉
寿人と結婚をするという矢先に、母保子の心中事件が勃発した。保子は高級料亭
千代菊に中居として勤めており、相手は千代菊の客だった商社マンの前岡孝治だ
という。しかし十希子にはあんなに結婚式を楽しみにしていた母が、その前に心
中してしまうという事が到底納得できなかった。母の心中で婚約破棄をされた事
や、何とか真相を自分の手で確認したいという一念で、十希子は母の勤めていた
料亭千代菊に勤め、情報を得ようとする。

慣れない中居仕事を経験していく中で、実は千代菊は与党幹事長の久世龍太郎が
女将なみ江のパトロンだという事が解って来た。つまりは久世の派閥に便宜を図
ってもらう為、久世に取り入りたい政治家や会社の幹部が、千代菊を利用すると
言うわけだ。その中に母保子と心中したといわれる男の会社・三晃物産もあった。
その三晃物産は鉄鋼会社との間で架空取引を行い、多額の使途不明金が発覚して
特捜が捜査を進めており、心中した前岡も召喚して事情を聴く予定になっていた。

その一連の取引の橋渡しをしているのが、久世の元秘書だった糸魚川。そして保
子は糸魚川の会計担当であった。十希子も保子の娘という事で糸魚川に気に入ら
れ、会計担当になる。しかし十希子の本心は糸魚川を通じて、更に母の真相に迫
る情報を手に入れる事であった。

そんな中、母の事件を面白おかしく取り上げたゴシップ新聞の記者津島が現れる。
最初は憎み敬遠していた十希子であったが、津島が元は大新聞の熱血記者だという
事が解り、自分が千代菊での情報提供することにより記事にしてもらい、世間に母
の事件が仕組まれたものであり、その結果として検察に再捜査を求めたいとの思惑
で、津島に協力することになる。

その結果として物語は思わぬ展開に。ここから先は本文を読んでのお楽しみという
事ですが、一つだけ注文を付けさせてもらえれば、糸魚川さんずるい。恰好良すぎ。
私だってこんな若くてかわいい彼女がいたら、良い恰好しいになります。
それでは又。

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43年勤めた会社を退職し、趣味でやっていた株式投資三昧の毎日。そんなに贅沢し美食したわけでもないのに、50歳から痛風予備軍と高血圧症。長年の医者通いにうんざりし、医療費節約も兼ねて、薬の個人輸入を始める。
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